はじめに
この手記を綴るにあたり闘病を振り返るにはあまりにも壮絶で、未だ完治をしていない症状とあとどれだけ向き合わなければ乗り越えなければならないのかをも考えると手記を書く余裕の精神力ではありませんが、闘病するなかで同じような症状や病で苦しんでいる方の少しでも光となれたらと思い綴ることにいたします。
発病 2011年11月2日
右手首関節に鈍い痛みを感じましたが、大したことないだろうと普段通り過ごしました。同月8日いつも履いている靴なのに足首に違和感を感じた。 何だろう… 同月16日朝、目覚めると右手指関節全体が強ばり痛い。不安になる。 翌日すぐに近くのS医院A医師に診てもらう。血液検査等、特に異常なし。 大学病院へ紹介状を書いてもらい予約。なかなか即日の予約が難しく、日増しに体調が悪くなり首が重く、全身の倦怠感、脱力感、手の強ばり、足首が痛い…
大学病院初診 11月28臼整形外科→膠原病リウマチ科→婦人科 血液検査、画像診断、診療科を回っても特に異常なし。ロキソニン処方。
大学病院再診12月5日膠原病リウマチ科、婦人科 血液検査、異常なし。更年期障害?ホルモン剤2種処方。 その後数回再診・・相変わらず予約を取っていたから行ったくらいの感じになってしまっていた。答えも何も見つからないまま年が明け日々不調を抱えての仕事は辛いものでした。
S医院再診 2012年1月14日
違うB医師に診てもらった。 繊維筋痛症…せんいきんつうしょう・・初めて聞くその病名、血液検査結果には出ないが身体にさまざまな痛みや不調がある病気。前提にしてリリカを処方された。病名がわかっただけでも不安から救われた気持ちになりました。 2週間おきに再診し、度ごとに薬の種類や量が増えていった。どのくらい薬が効くのか、何の薬が効くのか試しながらやって行くしかない、永く付き合って行くしかない、すぐには治らない。医師にはそう言われた。無知な私は医師の指示に従うしかなかった。
薬漬けの日々 2月~3月
手の強ばり、脱力感、倦怠感、痺れ、足首の痛み・・何もなかった左手にも同じ症状が、腕も上がらなくなっていきました。薬は飲んでいても気休めにしか過ぎない、仕事休めない、どこまで頑張れるのだろう、不安がつのる毎日。限界を感じた。
バイタルリアクトセラピーとの出会い 4月21日
知人が紹介してあげると言われていた整骨院を思い出しました。 すぐに連絡をし予約を取りこれまでの経過を細かく話しました。初めて親身に聞いてもらえたと感じました。自然治癒力を高める、というそのバイタルリアクトセラピーという施術は私の知っているこれまでの整骨院のイメージを払拭するものでした。「人生はこれから長いです。患者さんに言うのは本意ではありませんが僕の知っている医院のホームページを観て納得したら行ってみますか?薬を全部やめること出来ますか?あくまでも紹介ではありません、ご自身の判断です。」とおっしゃいました。その日から薬を一切やめました。
松本医院へ 4月24日
待合室で読んだ手記は同じ様な発病、通院、悪化、症状、どれもこれも私に通じるものがありました。涙がとまりませんでした。私も治るかもしれない・・そう思えました。松本ドクターは、痛む私の手を容赦せずにぎゅっと握り、「あんたの免疫が治すんや!」皆さんも同じ体験をしたと思います。 それから私の本当の闘病が始まる事になりました。
リバウンド 4月25日~
翌日からりバウンドはきました。それは想像を絶するものでした。自力で起き上がる事も横になることも寝返りも出来ない。身体中全てが痛い、座っていても関節が固まり楽な姿勢などどこにもなく1分1秒が地獄でした。毎朝、漢方風呂を追い焚きして入らないと身体の強ばりがきつくて動きません。トイレも自力で行けません。衣服の脱ぎ着もままなりません。当然、洗顔も髪をさわる事も、これまで当たり前にしてきた動作全て無くなってしまいました。
5月
絶え間ない痛みを堪えるのが日常になりました。 脚は引きずってしか歩けません、身体の中で痛くないのは腰だけでした。夜は肩が布団に触るだけで激痛となり掛け布団が鉛の様に重たく苦痛でどんな体勢も楽にはなりませんでした。熟睡も出来ない毎日が続きました。この頃から何度もK.・N様の手記を読んでいました。
6月
時間をかけて必死でなら自力で起きる事が出来るようになり、それでも症状は消えることなく、体重は5㎏痩せました。診療の度の鍼灸が私には一番楽になれる、効いていると実感できました。毎日でもしてもらいたい、そう思いました。火傷跡が痛々しいほど自分でもお灸をしました。
7月
それまで処方されていたベルクスロンをバルトレックスに変えてもらいました。睡眠時間は4時間位で、目覚めた時の強ばり、固まりの激痛は耐え難いものでしたが、昨日今日の症状の好転変化は感じられなくても先月、先々月なら感じられると思える様になりました。バルトレックスに変えてからまた一段階進んだと実感しました。
8月
身体が熱く、常に37度3分位の微熱があり、背中に痒みが出始めました。 腕、肘に引きつったような痛みがあり、全身の痛みから箇所がわかるような痛みに変化がありました。近所でも鍼灸に通いましたが効き目が感じられず数回でやめました。
9月
少し歩行が楽になってきました。座っていても膝の固まりが緩和され、 睡眠時の背中の痛みも少しずつ和らいできました。逆に身体の倦怠感、脱力感がひどく痛みと平行して辛いものでした。眠れずにハルシオンを半錠飲む日が多くなりました。午後になると強ばりがましになり動かなければ痛くない時間が少しずつ増えていきました。それなのに精神状態は反比例するように落胆していきました。食欲も全くなく体重は10㎏落ちていました。
10月
背中の痒みがひどくアトピーにクラススイッチされた実感がありました。また、この頃から以前知った冷えとりを始めました。するとそれまで抱えていた倦怠感、脱力感がなくなり、久しぶりにぐっすり眠ることができるようになりました。ハルシオンも飲まなくてよくなりました。精神状態も少しずつ前向きな気持ちが出てきました。目覚めの強ばりは肩、肘、手指が強いですが、起きて動き出すと激痛から回復するのが早くなってきました。この頃から食欲も回復してきました。
11月
ベルクスロンに処方を戻したら症状がきついのでやはりバルトレックスが私には効くようです。食事にももっと気を遣うようになり、免疫をあげる食品を摂るよう心がけ身体や足下を冷やさない、温めるように努力し身体に良いという治療の妨げにならないものなら何でも取り入れて日々日々根気よく治療に専念していました。少しずつ少しずつ元気になっていきました。体重4㎏戻りました。
現在の症状 12月19日
目覚めの痛み、強ばり、肩、腕、肘、手指はまだまだあります。正座、しゃがむ、腕の横上げ等、痛みを伴う不自由な動作もありますがレベルの低い日常生活なら送れるようになりました。睡眠は問題なくとれます。なので、仕事に復帰する目処がたちました。
おわりに
私の支えは人と人との繋がりでした。家族、恩師、友人知人、上司、後輩、沢山の周りの方々に励まし応援して支えてもらいました。病気になるとさまざまな関係性が崩れていきます。支える人も支えられるほうも辛い。活字で表現してしまうのは簡単、経験してみないとわからない様々な苦悩が病気にはついてきます。病気を克服するための精神カ…病気と身体(心)は繋がっています。病気になると心が病み、心が病むと病気になる。心を穏やかに保つことは日々容易ではありませんが、心の持ち方も病気と関係があることを知りました。私には幸いにも人との繋がりによって支えられましたがそれでも病気によって精神が病んできます。どうか、病気で辛い思いをしている人が一人でも救われますように微力ですが願っています。 最後になりましたが、松本先生をはじめ看護師の横山様、鍼灸師の高畑先生スタッフの皆様、今後ともよろしくおねがいします。 ありがとうございました。