「シェーグレン症候群手記」

匿名希望44歳2013年8月14日

H24年3月、年末に打撲した指の痛みがなかなか治らないので、整形外科を受診したところレントゲン検査では異常なし。膠原病、リウマチの疑いがあるとのことで採血検査を勧められ、結果はリウマチ反応が陽性。今まで大病とは無縁、それにリウマチは高齢者のかかる病気だと思っていました。まして膠原病など昔TVドラマで見た知識しかなく、筋肉の麻痺が進行し最後は呼吸困難になり死亡する不治の病だという認識でしたので、きっと何かの間違いだくらいの気持ちでその当日、精密検査を受けに大学病院へ行き、再び採血検査を受けました。


結果が出るまでの間、リウマチ、膠原病について調べました。どの情報を見ても自己の免疫が自分の組織を破壊する自己免疫疾患で、抗リウマチ薬つまりステロイドによる治療が効果的だが、原因が不明のため根本的な治療法は存在しないと記されていました。

遺伝や女性に発症が多いことからホルモンの影響もあるとも書かれていたので、私が小学生の時に他界した祖父が、長くリウマチを患い入退院を繰り返し、

苦しんでいたのを思い出し、自分もああなるのかと今までにない恐怖感が襲いました。


1週間後の検査結果で医師に告げられた病名はシェーグレン症候群。RF定量は139と高いが、他リウマチに関する値は全て基準範囲内シェーグレン症候群を示す、抗SS-A/Ro抗体と抗SS-B/La抗体が陽性とのこと。膠原病の一種で治療法はないので、体質だと考えるしかないと言われ、訳の分からない病気と付き合うことになりました。しかし私には目や口の渇きといったこの病気の主な症状がほとんどなく、主に関節の痛みでした。手足の指、股関節、膝、手足首の関節痛で長時間歩くことや瓶の蓋を空けるのが辛くなり、痛みを我慢しながら洗濯バサミを留める毎日でした。シェーグレンにも関節痛の症状はあり、私の場合リウマチを発症する可能性もあると医師に言われ定期的に採血をして様子を見ることになり、左の腰痛も頻繁におこるので、腰椎のMRIを撮ったところ異常はありませんでした。

それからシェーグレンについて調べてみたら、症状については目や口の渇き以外にも皮膚疾患、関節痛の他さまざまな臓器に支障をもたらす合併疾患で、直接的な原因は不明、治療法も全てが対処法でしかない。このまま一生体の痛みと共存し、また新たな症状が出ることを恐れながら日々を送るなどあり得ないと思い、何か治す方法はないのかと探していたら松本漢方クリニックのHPを見つけました。その頃、趣味でハーブセラピストの勉強をしていたので、東洋医学をはじめとする代替療法に大変関心があり、先生の論文や患者さんの手記を拝見せていただきました。今まで私が目にしてきた情報、世にも恐ろしい自己免疫疾患というのは学者が勝手に決めた理論だということ、膠原病の原因は化学物質であり、決して不明ではない。アレルギーの一種なので必ず治るという言葉に安心しました。それと同時に、もしリウマチと診断されていたら間違いなく私は大学病院の医師の言うとおり、ステロイドによる治療を受けていたのかと思うと、その時は胸をなで下ろしました。祖父が苦しんだ原因も、ステロイドによる副作用だということが分かりました。


そして松本漢方クリニックを受診してみようと考えました。しかし私の病状は生活に支障を来すほど重症なものではなく、日によって痛みの度合いも違い、かなり軽くなる場合もありました。大阪までは距離もあるしすぐに行かなくても大丈夫なのではないかとしばらく様子を見ることにし、免疫力を上げ、関節痛に効くと言われるハーブを自分で数種ブレンドしたハーブティーやビオチンを毎日飲み、なるべく睡眠時間を多くとるよう心がけ、それから約1年、定期的に採血検査を受けながら日によって変わる関節痛と付き合う日々を過ごしました。時々左の腰痛が酷くなったり、指の関節が少し腫れることもあり、その度に大阪へ行こうと思いましたが、数日たつと症状が軽くなり、採血検査にも特に変化はなく月日が経過しました。


しかし、1年後のH25年 3月、ついに松本先生にお会いする日が訪れました。

仕事での寝不足続きだったせいもあるのか、ある日の朝全身の関節が痛み起き上がれないのです。やっとの思いで体を起こしても膝と足首が痛く立ち上がるのも困難でした。何とか歩くと足の裏や指の付け根に激痛がはしり、腕もあまり上がらず、グーも握れないほど手の指の全ての関節が痛み、とにかく今までに体験していないような痛みに、とうとうリウマチを発症したのだと思いました。それから3日間はほとんど痛みが治まらず、4日目から少しずつ軽くなりはじめたので、採血検査には何とか歩いて行くことができました。それでも検査結果は変化なし。医師にその状態を話すと、この病気は無理するとダメなんですよと返ってきたのは予想通りの返事でした。


その後すぐに大阪へ向かいました。待合室は患者さんで満員、まず鍼灸の部屋へ案内され、その後やっと診察室へ入る順番がやってきました。初めてHPを拝見してからやっとのご対面です。松本先生はユーモラスではっきりとものを

仰る方なので、私は関西出身ということもあり、言葉にも親近感がありました。そして、病名を告げられてから松本漢方クリニックを受診するに至った経緯を説明しました。他の病院では治療法がなく、全く逆の対処法が堂々と唱ってあるなか、

先生が論文に再三書かれている、自己免疫疾患などあり得ない病であり、

病気を治すのは自分の免疫なので、免疫機能を抑制しない限り必ず治る。

免疫が攻撃するのは化学物質であるという内容に納得して

大阪まで来たのですから、松本先生を信じてみようと思いました。

その時先生に散々言われた言葉が、私の勝ち気で妥協できない性格をすぐに見抜かれ、ストレスが最もいけないのでおおらかな気持ちになれるよう努力しなさいということでした。1時間余りも診察室で先生とお話したのは初めての経験で、その間も患者さんから頻繁にかかる電話にも驚きました。


頻繁に起こる腰痛や頭痛、顎関節症はヘルペスによるものだとわかり、その日から処方されたベルクスロン錠を1日4回3ヶ月ほど続けて服用した結果、痛みがなくなりました。採血の結果もやはりシェーグレンが陽性、ヘルペスもEIA価32.1(+)でした。そして一番嬉しいのは、2日おきに煎じて毎日飲み続けている漢方薬と入浴剤のお陰で、痛みにも慣れてきていたほど日常生活の一部として付き合っていた関節痛がほとんど消えています。そのかわり背中や腰のアトピーが酷くなりました。それがIgG抗体がクラススイッチして痛みがかゆみに変わるということなの、松本先生はおしゃいました。子どもの頃アトピーでステロイド剤を塗っていたこともこの病気の原因の一つなのでしょうが、

やはり私の場合ストレスの蓄積が何より問題なのだと思います。一難去ればまた一難で、最近検診に行った婦人科で両方の卵巣がかなり腫れていると言われました。それもストレスが原因なのでしょうね。正直そればかりはどうすればよいのか分かりませんが、できるだけ努力はしていきたいと思います。


松本先生に出会えたことで、苦痛から解放されました。本当に感謝しています。近いうちに病院に伺います。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。