「慢性中耳炎・結膜炎・睡眠中無呼吸からの脱出」

匿名希望6歳2005年10月15日

娘は、1歳のころから、寝ているときに大人顔負けのいびきをかき、起きているときもずっと口呼吸をしていました。口呼吸は、雑菌がフィルターなしに入り込むので、鼻呼吸にさせようといろいろ試みましたが、失敗。心配しながらも、言葉がはっきりしてくれば、自分で意識するだろうと思って、放置しておきました。

3歳の春、寝ているときに、無呼吸が目立つようになりました。子供の無呼吸は、ほとんどが扇桃腺肥大が原因だと、何かで読んだことがあったので、耳鼻科へ。するとアデノイド肥大で、「これだけの頻度で無呼吸が起こるようでは、脳に酸素が充分いかず、慢性睡眠不足の状態になり、将来多動になったり、落ち着きがなく、学習障害もおこしかねない。」といわれました。

しかし、扇桃腺肥大といわれても、いつも咳と鼻はつまったままでしたが、娘は肩桃腺からの熱など出した事もありませんし、風邪も引きません。手術を勧められましたが、決心できませんでした。肩桃腺の手術は簡単な手術だと説明されても、昨今の医療ミスのニュース、それに簡単といっても、1週間以上の入院と全身麻酔の手術です。素人の私には、3歳の子にとって簡単な手術だとはおもえませんでした。

評判の良い耳鼻科を何軒もまわりました。最終的に納得のいく説明をしてくださる耳鼻科に出会えました。その先生の説明は、こうでした。「扇桃腺肥大といっても、アデノイドが大きいのではなくて、アレルギー性鼻炎からの炎症で、腫れている状態である。手術しても、鼻炎が治らない限り、またはれる。薬で腫れをおさえて、無呼吸のぎりぎりのラインを維持するようにしましょう。成長してきたら、器官なども広がってきますから。」というもの。

「はぁ、これはステロイドだな。」とおもいました。アトピーで薬を常用している子供達を身近で見ていたこともあって、わが子も薬漬けにされるのかと思ったのです。それと同時に、治せないとはっきりおっしゃった(そういう意味だと、私は理解しました。)先生に感謝しました。私は、この先生を名医だと今でも思っています。

時を同じくして、偶然にもある掲示板に、花粉症で困っているという書き込みがあり、その回答に、「松本漢方クリニックを検索してみてください。」というものがありました。ぴんときて、検索してみました。高槻なら、遠いが行けない距離でもない。毎夜毎夜、無呼吸で呼吸がとまるたびに、娘の首の下に腕をとおし、もちあげて息をさせるということを続けていた私は、睡眠不足と心労で、ノイローゼ気味にもなっていました。神社やお寺に連れて行って厄除けまでしたぐらいです。「漢方に手をだすということは、変な宗教に手をだすようなものではないか。しかし、この子はどっちみち、この先ステロイドづけしか待っていないのだから、ステロイドより漢方の方がましだろう。」と正直思いました。失礼なことをおもったものです。


《松本先生との出会い》

アレルギー反応を起こすのは正常な証拠であり、その反発も順応することによって、反発しなくなる。ダニが悪いのではなく、ダニの体内に入った化学物質のしわざである。」という説明に納得しました。アレルギーの子がいるお宅は、ちりひとつほこりひとつないぴっかぴっかに掃除されたところが多いのです。なのにほこりアレルギーだったりする。現代よりも昔の方がダニは多かったのではないか。なのにどんどんアレルギーは増える一方。どうもダニが悪い、卵が悪い、という説明がしっくりこなかった私は、科学物質かぁと納得でき、安堵感さえありました。

漢方で、新陳代謝を活発化させ、どんどん反発させて、順応するまで戦わせるということですが、娘はどんなリバウンドがでるのか。鼻炎の薬や結膜炎の薬は、多分ステロイドだったでしょう。

小児科の薬は効かず、内科につれていくと、鼻がひどいとき処方される薬が、異様によく効くのです。その医院が院外処方だったので、薬局の薬剤師さんにたずねたことがありました。「この薬は、常用していて大丈夫なのですか?」と。すると、そのときの答えが、「喘息の人達は、この薬の何倍もの濃度のものを、毎日常用されているのです。その何分の一かですから。」と。そのとき、「喘息の人と同じ薬なのか!」と驚きました。そして、喘息の人が常用しているから、それより薄いので大丈夫という説明に、「やっぱり、これは、やぱい薬なんだ。」と思いました。それでも息がとまり、咳き込み、また息がとまり、を繰り返すわが子をほっておくこともできず、しかしこの薬は飲ますわけにはいかず。大げさかもしれませんが、地獄のような日々でした。

ステロイドは、体内に入っているはず。幼稚園にも行けないような、つらリバウンドがおこるかもしれない。どうかリバウンドが軽<ですみますようにと、祈る思いで漢方を飲ませました。

最初、気合をいれすぎて?飲ませすぎたのでしょうか、飲ませて数日もたたずに、猫を触ったといって、顔をばんばんにはらし、お岩さんはこういう顔だったのだろうというような顔の娘をみたときには、震えながら松本先生にお電話しました。そのときの指示は、「煎じ薬の量を減らして、少しずつならしていってください。」というもの。「こんな顔になっても、まだ飲ませるのか!」とおもいましたが、信じるしかありません。「これが、リバウンド第一号か。でも経過としては、松本先生のおっしゃる通りだ、うそではない。」

飲み始めたのが6月。その夏には、脇やひじの内側、首などがかゆいかゆいといって、幼稚園の検診でもアトピー皮膚炎と診断されました。それまで、そんな症状はありませんでした。しかし、よい変化もありました。あれだけうるさかったいびきも、慢性の滲出性中耳炎も治り、無呼吸もましになってきていたのです。「完治しなくても、症状が軽くなる方法がみつかっただけでもありがたい。」と、漢方への疑いもなくなっていました。

煎じ薬に、大量のはちみつやオリゴ糖を混ぜて飲ませていましたが、それでもいやがりました。飲むのをさぼりだすと、鼻がまた悪くなってくる。悪くなると、文句もいわずに飲むようになりました。この繰り返しでした。この薬が効くと、自分で実感しているのだなと驚きました。

それから3年。花粉の時期は、鼻が出てつらそうですが、皮膚をかゆがることはなくなりました。猫はためしていませんが、犬は触れるようになったようです。お線香は、まだ目がかゆくなると嫌がりますが。滲出性中耳炎は治りました。一番心配していた無呼吸もましになりました。いびきなしの静かな夜も、毎日とはいきませんが、おとずれるようになりました。あまりにも静かなので、「息をしていないのでは?」と、鼻下に指を近づけて、息を確認することもしばしばです。

娘の変化をみて、花粉症で苦しんでいた主人も、松本医|院にお世話になり、煎じ薬を飲んでいます。煎じ薬を飲んでいると楽なようです。

松本先生にお世話になりだしたころは、「風邪をひかせるのは、親の怠慢だ!」と電話でどなられ、「なんでここまでいわれなければならないんや!」と、正直むっときましたが、松本先生に出会えなければ、我が家の生活は、全く違ったものだったでしょう。今でもステロイドづけだったはずです。そこから脱出させていただき、どうにもならない、治らないという恐怖から、どうにかなる、ましになるという確信をもてる状態にしていただけたと、とても感謝しています。ありがとうございます。今後ともよろしくお願い致します。