「血管性紫斑病手記」

匿名希望8歳2007年2月13日

血管性紫斑病と言う免疫の病気を知ったのは長男が5歳の冬でした。腹痛、足に紫斑、関節痛、これらが主な症状で、長男の症状はまず腹痛から始まりました。日頃から胃腸が弱く何かに付けては「お腹が痛い」と言う長男にはビオフェルミンが手放せません。いつもは腹痛を訴えると、ビオフェルミンを飲ませ、飲んだらそれっきり治ってしまう程度の腹痛。しかし、この時はのたうち回り腹痛で目が覚めるほど。夜間救急に運び、診察をしてもらっても他に症状もないので子供ながらにストレスを疑われ、最後には気休めの浣腸。数日激痛を訴えながらも小康状態になり、少し元気になるとじっとしていられない子供のこと、外で元気に走り回った夜、次の症状がでました。足の膝下辺りを痛がりびっこを引くようになり、ズボンをめくると足に盛り上がった痣のような紫斑が驚くほどに出ていました。そして又腹痛も始まり、近くの小児科にかかったところ初めて「血管性紫斑病」と言う病名を診断されました。原因不明の何かに対して身体がアレルギー反応をおこし胃や腸の血管壁がもろくなり皮下出血するらしく、特効薬もなく只アレルギーが治まるのを安静にして只待つしかないと言われました。薬としては対症療法で腹痛がきつければ入院してステロイドだと。腎炎をかなりの確率で併発するらしく、患うと数ヶ月の入院、そして食事制限、運動制限。何とか腎炎は防ぎたい、しかし何も治療薬はない、只’安静’。そんな簡単に言われてもこの年頃の子供に安静は不可能。ちょっと症状が治まると飛んだり跳ねたり、そして激しい腹痛を訴える。でも病院に連れていけばステロイド付の入院が待っている。それも根本的な治療ではなく痛みをごまかすだけのステロイド。何とか他に方法はないのだろうか。ステロイド以外の治療を考えてくれる病院はないのか、その時次男が喘息でお世話になっている松本漢方クリニックを思い出した。「松本先生なら何とおっしゃるのだろう。」アトピーや喘息について松本先生がアンチステロイドな事を頼りに、その反面「この病気は別だ」と言われる事を恐れながら駄目元で電話をした。有り難いことに私にとって、この得体の知れない病気についても松本先生はいつもと変わらずアンチステロイド。おまけに漢方薬を出してあげるとおっしゃいました。ス~ッと肩の力が抜けるのがわかりました。それから、いただいた漢方を服用、次第に激しい腹痛は治まりました。近所の小児科には尿検査だけの為に通院しました。足の紫斑が消えて、本当に運動が出きるまでには数ヶ月かかりました。症状は日によって調子が良かったり悪かったりで、辛い期間でした。しかし、信頼のおける治療をしてもらえずにいる数ヶ月と、松本先生に診ていただいた数ヶ月では雲泥の差だと、今振り返って思います。

4月になればその長男も小学校2年生です。学校までの遠い道のりを毎日元気に登校しています。本当に有り難うございました。