「サルコイドーシス手記(ぶどう膜炎続発性緑内障) 」

匿名希望55歳2015年2月11日

私がサルコイドーシスと診断されたのは今から34年前、21才の時でした。

携帯電話もインターネットも無い時代ですから聞いた事も無い病名を簡単に調べる方法も無く、若かった事もありその後の長い病歴を想像もできませんでした。最初は目の異常から気づきました。ほとんどのサルコの人が目から始まると思います。今はどうかわかりませんが、当時サルコは難病の特定疾患で、内科的には特に医療薬もなく、定期的に経過観察をするくらいでしたが、私は運良く、始めから京大病院のサルコイドーシスの第一人者 泉教授に診てもらえました。

問題は目です。眼科との長いおつきあいの始まりです。サルコイドーシス、ぶどう膜炎続発性緑内障というのが眼科で付いた病名です。隅角の辺りに血接ができる炎症が起こり、これが眼圧を上げる原因でもあり、とにかく両目炎症をくりかえし眼圧38という時もありました。初めて発病したときは緊急事態とみなされステロイドの内服、点眼もリンデロンを大量に入れ、ムーンフェイスにもなりました。その後、京大の泉先生はステロイド大反対派。眼科の先生は目には代えられないとステロイドは外せない…。先生方々の考えは色々聞かされましたが、私も目には代えられない…と思い再発で一番炎症のキツイ時はリンデロンの眼注もしました。そのうちに、この繰り返しではいけないと思い始めました。

そもそもサルコイドーシスは、内科的には10年くらいでスーッと通り過ぎる様に治っていくと言われていましたし(それくらい研究途上の段階の病気だったと思います。)幸いにも、私は内科的には肺のリンパ節の腫れ以外に他の臓器に異常が全くなかった為、サルコイドーシスとしてはラッキーな方であったと思います。となれば目だけは何とかしなければと思い、漢方の相談に伺い飲み始めました。20年くらい前の事なので明確には覚えていませんが、ステロイド系の点眼はしなくても徐々に落ち着きはじめ、炎症は起こらなくなり癒着の多かった隅角も癒着がはがれ目の中の水の流れも冬場になっても問題を起こさなくなりました。少し眼圧が高めの時はフェルチモを使用するほどでここ、10年はすごしています。

現在サルコイドーシスという病気がどういう感じになっているのか知らないのですが、最終的には漢方をのんでからフェイドアウトしてくれたのは確かです。肺のリンパ節の腫れは消えました。現在困っていらっしゃる方も漢方の力を信じて飲み続けて下さい。きっと変化が現れると思います。