「リウマチ性多発筋痛症・感謝の手記」

匿名希望55歳2016年1月10日

1. 発症から松本漢方クリニックにかかるまで(2015.5月~8月)私のリウマチ性多発筋痛症の症状は、今年の5月中旬ごろ、股関節の違和感と少しの痛みから始まりました。当初は、4月初めから休日の度に畑の耕作や草刈りをしていたので、その疲れが出て筋肉痛になったのだと思っていました。6月に入ると、股関節の痛みに加え、腰が重く感じるようになり、足の裏側全体も痛くなり、歩きづらくなりました。また、体がだるく、微熱(37.2~37.8°C)があり、そのうちに喉が痛くなりました。

① 耳鼻咽喉科[開業医](6月5日~6月15日)

子供の頃から扁桃腺が大きく、よく熱を出していたので、体の痛みや熱は扁桃腺のせいだと思い、耳鼻咽喉科へかかりました。確かに扁桃腺が白くなっていたようで扁桃腺炎だと言われ、抗生剤の点滴を3日間打ってもらいました。抗生剤により喉の痛みはなくなったのですが、足の痛みが取れなかったので、再び耳鼻咽喉科へ行ったところ、「扁桃腺はきれいになっている」と言われ、再度抗生剤の点滴を受け、痛み止めの薬(ロキソニン)を貰って帰りました。

【参考】耳鼻咽喉科での血液検査CRP:3.6、リンパ球:6.0

② 内科[開業医](6月19日~6月30日)

なかなか痛みが取れず、特に朝起きた時にはすぐに起き上がれない程でした。足を曲げることが困難になり、歩くことも大変になってきたので、内科に行ってみることにしました。血液検査をしてもらうと、「CRPの数値が高く、炎症が起きていることは解かるが、原因がわからない」と言われ、とりあえず痛み止めの点滴注射を打ってもらい、痛み止め薬(カコナール・セレコックス)を飲みました。その時点では一時的に良くなったような気がしていたのですが、そのうちにまた微熱が出て、体がだるくなり、痛みが出る、その繰り返しでした。内科の先生もお手上げの様子でした。

【参考】内科での血液検査

CRP:3.52、γ-GTP:273、抗CCP抗体:0.6未満

③ 市民病院[内科](7月1日~7月27日)

【この時期の症状】

・股関節の痛み

・両足全体の裏側の痛み

・肩から上腕にかけての痛み

・腕が上がらない

・足を曲げて座ることができない

・朝すぐに起き上がれない

・手のひらのこわばり

・夜中痛みで起きてしまい眠れない

・歩行が困難

原因不明、病名不明の状況の中、総合病院である市民病院へ行くことにしました。さっそく検査の嵐でした。血液検査、CT、エコー、尿検査、心電図。その結果、やっと「リウマチ性多発筋痛症」ではないかということになり、即入院してさらに詳しい検査をすることになりました。この病気には、側頭動脈炎という合併症がしばしば起こり、それが疑われるということで、その検査のため側頭部の動脈を切って検査する手術を受けたのですが、結果、合併症はありませんでした。

入院して一週間は、痛み止め錠(セレコックス)だけを1日3回ぐらい飲んでいました。1週間後からは、ステロイド錠(プレドニゾロン)を飲むように言われ、それを朝5mg、昼5mg飲むとともに、痛み止め錠(ロキソプロフェン)を飲む治療を1週間続けました。2週間後、血液検査の結果、CRPの数値が下がったので、退院して自宅療養する事になりました。退院時は、二週間前に比べれば痛みが軽減されていましたが、まだ痛みが残っていたので、ステロイド錠(プレドニゾロン)朝10mg、昼5mgと入院中より増量され、二週間分が処方されました。

7月27日、ステロイド錠を飲み始めて3週間後、未だに痛みが取れないので市民病院の先生に相談したところ、ステロイド錠を増やすことになりました。

その時の説明では、「体の痛みの状況を見ながら、順次薬の量を減らしていけば良い。」「感染症等の副作用の心配があるので、あまり人が集まるような場所はさけるように。」と言われました。実は、この時初めて「薬の副作用」と言う言葉が頭の脳裏に焼きついた感じがしました。処方されたのは、ステロイド錠(プレドニゾロン)朝15mg、昼15mg、痛み止め錠(ロキソプロフェン)、骨粗鬆症の薬でした。

1. 松本漢方クリニック受診(2015年8月~12月)

8月4日「ステロイドの副作用」という言葉がどうも気になって、インターネットで「リウマチ性多発筋痛症」を検索してみました。そして、松本漢方クリニックのホームページに辿り着いたのです。そこには、自分と同じ病名での手記がたくさん掲載されており、全て印刷して読みました。「これだ!」と思いました。

そして、松本先生の手記に対するコメントや病気に対する論文を読み、松本漢方クリニックへ行くことを決意したのです。早速、ホームページから問診票を印刷して記入し、松本漢方クリニックへ電話をかけました。すると事務の女性の方が親切に説明してくれました。「初診は家族の方と来て下さい。」「鍼灸の予約日時」「ホームページをよく読んで来て下さい。」と。

その後、自宅療養のための病気休暇をとっていた職場に連絡をして、経緯を説明し、今後も休暇が長期に渡る事などについて了承を得て、妻の帰りを待ちました。松本漢方クリニックのホームページのトップに「家族の理解とサポートが必要になる。」と書いてあったので、妻には理解してもらわないといけないと思いました。自分が読んだ患者さんの手記と松本先生の論文を読んでもらい、治療も長期に渡る事も理解してもらいました。

8月7日、初めて松本漢方クリニックを受診しました。『原因はストレス』、『病気を治すのは、自分の免疫だけしかない』、『治すのは、自分』、『漢方薬・鍼・お灸で免疫力を上げる』、『リバウンドはつらいが、死ぬことはない』等々の松本先生の言葉に身の引き締まる思いを感じました。

先生の指示により、まずはステロイド錠の量を減らしていくことから始めることになりました。8月8日~8月10日は1日5mg、8月11日~8月19日は1日2.5mg、8月20日~8月26日は1日1.25mg、8月27日から飲用をやめました。漢方薬煎じ薬(毎食前後)・アシクロビル400(1日3回)・風呂用漢方薬(一週間2回分)が処方されました。あとは、お灸のもぐさと塗り薬(紫雲膏)をいただき帰りました。

この日以来、漢方薬等の服用・お灸は、1日たりとも休まず続けていくことになりました。お灸に関しては、自分の手の届かないところは妻や息子に協力してもらい、お風呂は、妻に漢方薬を入れる袋を作ってもらい、必ず処方通り入るように心がけました。また、近所の鍼灸院を捜し、8月22日より週に2回通院することにしました。私の家は愛知県にあり、通院に時間がかかるため月に1回は必ず受診し、その間は電話診察を受け、薬を郵送していただきました。これにはとてもありがたく感謝しております。

【8月期の症状】

・微熱(37.4°C~38.4°C)特に夕方から夜にかけての体のだるさ。・両足全体の裏側の痛み

・歩行が困難。

・肩から上腕にかけての痛み

・腕が上がらない。

・左の手の腫れ、指が曲がらない。

・体重が4kg減

【9月~10月期の症状】

・9月初めから本格的にリバウンドが始まる。

・微熱(37.1°C~37.4°C)が続いていました・特に夕方から体がだるい。・両足裏側の痛みがあり、特に朝方足が曲がらない、やっとベッドから起き上がっても、小刻みにしか歩くことができない。・夜中、痛みで30分置きぐらいに起きてしまい眠れない。どんな体勢になっても体が痛い。・左手の手のひらがパンパンに腫れて動かない。両腕にガラスが刺さったような痛みが部分的に集中する。その部分が移動して、あちこち痛い部分が変化していく。・衣類に関しては、頭からかぶるようなものは良かったが、カッターシャツのような前ボタンのあるものは着ることが出来ない。ズボンは、下げることはできるが上げることがとても辛い。・お風呂は、入る時はいいが立ち上がるときは自力ではできず、手すりに掴まらないと立ち上がる事が出来ない。頭が洗えないし、背中を拭きとることができない。

・10月初めごろより、微熱が上がったり、下がったり。

・10月11日から1日置きに漢方薬風呂に入ることになりました。・この時期から夜中に眠れる時間が少しずつ増えてきました(1時間~2時間)・体の痛みについては、9月期とほぼ変わりませんでした

【11月期の症状】

・微熱がほとんど上がらなくなってきました。

・夜中は3時間ぐらい眠れるようになりました。

・左手の手のひらの腫れが少しずつひいてきました。

・肩から上腕にかけての痛みはまだありました。特に朝方に強い痛みがありました。

・足の痛みはまだあるが、階段の昇り降りは少し楽になってきました。

【12月期の症状】

・夜中は4~5時間くらい眠れるようになりました。

・左手の手のひらの腫れがなくなり、握れるようになりました。

・体重が増え、元の体重に戻りつつあります。

・腕が垂直に上がるようになり、衣類の脱着ができるようになりました。

・自動車の運転に支障がなくなり、買い物に出かけられるようになりました。

・階段の昇り降りが、足の痛みを感じずスムーズに行えるようになりました。

・無理をしなければ、だんだん日常生活に支障がなくなってきました。

12月18日、松本漢方クリニックを受診し、12月25日より職場復帰したい旨を、松本先生に申し出ました。すると、「よし、今すぐ診断書を書いてやる。」と言っていただけました。その言葉を聞いた時、私はなぜか涙が出そうになるのをこらえました。この医院を選んで本当によかったと心から感謝しました。

朝起きた時の肩の痛み、手を握った時のこわばり、正座した時の痛み、ちゃんとあぐらをかけない事など、まだ症状はありますが、仕事にはほとんど影響ありません。しかし、まだしばらくは松本漢方クリニックにお世話になると思います。

発症して7ヶ月、松本漢方クリニックにお世話になって5ヶ月で、あの苦しい体の痛みから開放されつつあるのは、松本先生をはじめ、鍼灸の先生、医院のスタッフの皆様のおかげと心から感謝申し上げます。また自分をサポートしてくれた家族、長期に渡って休暇をいただいた職場の皆様に感謝します。ありがとうございました。