「症状は全てヘルペスとの戦い」
60歳女性2015年12月20日
60歳女性2015年12月20日
私には20代の頃から貧血、月経痛がありました。32歳の時には、激痛が起こり、鎮痛剤が全く効かないため産婦人科を受診すると、子宮筋腫とチョコレート嚢胞と診断され、手術を受けました。これで痛みから解放されるのだとホッとしていたら、医師から私の病名は「子宮腺筋症」と告げられ、それからホルモン治療が始まりました。無知な私はそれ以降、約10年もの間、女性ホルモンをたくさん出す薬や、逆に閉経状態にしてしまう薬を医師に言われるがまま服用していました。振り返ってみれば、月経が無くなれば痛みもなく、仕事にも影響しないということだけで安易にその治療を続けていました。今では後悔しています。その後も月経痛はひどくなるばかりで激痛に耐える日々でした。結局、妊娠もできず41歳の時に子宮全摘手術を受けました。
3年前(平成24年)の4月、明け方に何とも言えない痛みが体の奥から湧いてきました。その痛みは激痛ではありませんでしたが、体全体にじわじわと広がり、以前さんざん経験した子宮腺筋症の痛みに似ていました。半日ほどでその痛みは収まりましたが、毎朝同じ痛みで目が覚め、手の指がこわばっていました。あちこちが筋肉痛になったようでした。
病院で検査をしましたが何も異常は見つかりませんでした。原因がわからない、でも体は痛い・・・という状態でしたが、それも半月ほどで徐々に良くなりました。
翌年(平成25年)10月、再び同じような症状が出て、そのあとヘルペスの発疹が腰に出ました。私は、「もしかしたらこの嫌な痛みの原因はヘルペスではないか」と考え、ネットでみつけた某病院の皮膚科を受診すると、やはりヘルペスとの診断でした。そして毎日バルトレックス1錠を2週間に渡って服用しました。それまでの症状は消えましたが、ヘルペスによる腰のピリピリはずっと続いていたので、難治症ヘルペスと診断され、それから1年以上毎日バルトレックス1錠を飲み続けることになりました。
今年の2月、膝・足首・肩・肘などの周りの筋肉が左右対称に痛くなったため、骨粗鬆症の薬を処方してもらっていた整形外科の医師を受診しました。その際ヘルペスの治療をしていると話すと、簡単な問診だけでリリカという薬を処方されました。
2週間リリカを服用しましたが、服用をやめるとまた痛みが出るので再び服用を始めました。確かに痛みは感じないのですが、朝起きると痛みに耐えて緊張していたのか、体がグッタリしていました。薬で痛みを騙しているだけの、こんな対症療法だけではこの先どうなるのだろうと不安になりました。
それからネットで調べ、「私の今の症状は、多発性筋痛症・線維筋痛症の症状に似ている」と思い始めました。しかし、これらの病気の治療法を調べても、“治らない自己免疫疾患だから薬で痛みをコントロールするしかない”、“早くステロイドを使えば症状は抑えられる”という情報しか得られませんでした。私は、漠然とではありましたが、ステロイドは怖い薬という思いがあり、もし膠原病科を受診すれば、すぐにステロイドを処方されるに違いないと二の足を踏んでいました。
そこで、ネットでこの病気のブログを読みあさりました。その中の1つに漢方薬で奥様の症状が改善したという方のブログがあり、ヘルペスと漢方の記事を探し、松本漢方クリニックのホームページにたどり着きました。
今までヘルペスの事をこんなに詳しく説明してくれる医師はいませんでした。そして「ステロイドは絶対に使わない」「病気は完治する」という先生の記事や患者さんの手記を読んで、千葉から大阪の松本先生に受診しようと強く思いました。松本先生の論文は難しくて理解できない部分もありましたが、新幹線の中で繰り返し読む中で、「症状は免疫力が上がるから出る!現代の西洋医学の治療薬は免疫力を抑える薬だ!」「漢方薬は免疫力を上げる手助けをするだけ!結局、病気を直すのは自分の免疫だ!」ということは理解できました。私を含めた大半の人が、症状が消える薬を出してくれる医師が良い医師で、症状が消える薬が良い薬と思い込んでいると思います。
今年の3月、松本漢方クリニックで初めて診察を受け、初めてヘルペス抗体の血液検査を受けました。処方されたアシクロビル錠と漢方薬そしてお灸の治療が始まりました。その後、緊張性頭痛、微熱、肩こり、首こり、指のこわばり、筋肉痛、関節痛、歯茎の腫れ、倦怠感、動悸、腹部の違和感、発疹、咳、腰痛といった症状が現れては消えていきました。
怖がりで心配性の私は、違った症状が出るたびにおろおろと怯えてしまいました。でも、痛いからといって決して鎮痛消炎剤を飲もうとは思いませんでした。「病名はなんでもいい、症状は全てヘルペスとの戦い」という先生の言葉を思い出しながらマイナス思考にならないようにと自分に言い聞かせました。また患者さんの手記を読み、克服していかれる過程を知ることで心が落ち着きました。
またお灸をするとすごく症状が楽になること実感しています。夫が毎日お灸をしてくれることに感謝しています。様々な症状はまだあるものの少しずつ軽くなっています。