26。 水戸(みなと)の神名は速秋津日子(はやききつひこ)の神、
27。妹(いも)速秋津比売(ひめ)の神
言霊ケ、メ 水戸とは港の事であります。速秋津とは速くすみやかに、あきらかに渡す、という意味です。頭脳内の細い川のような所を通って先天の意図が一つのイメージにまとまって来て、終に川から海のように広い口腔に達し、そこが港、それから向うは海となります。言霊ケ、メはイメージが言葉に組まれる直前の集約された姿のことです。この明らかにイメージとしてまとまったものも霊と体、主体と客体を分け持っております。言霊ケは気であり、主体であり、また霊であります。言霊メは芽、目で客体であり、体であります。
言霊ケは木(け)・毛(け)・気(け)・日(け)・蹴(ける)・穢(けがれ)・消(けす)等に使われ、言霊メは女(め)・目(め)・芽(め)・姪(めい)・飯(めし)・恵(めぐむ)・廻(めぐる)・召(めす)・雌(めす)・捲(めくる)等に使われます。
以上、大事忍男の神より妹速秋津比売の神までの十神、タトヨツテヤユエケメの十言霊の説明を終えます。これ等十神、十言霊が精神宇宙に占める位置を津島と呼びます。津とは渡すの意。意識では捉えることが出来ない心の先天構造の働きが実際にどんな内容、どんな意図があるかを一つのイメージにまとめる過程の働き、現象であります。この十個の言霊の働きによって、先天の活動を言葉として表現する次の段階に渡す、即ち津島であります。またの名を天の狭手依比売(さでよりひめ)といいます。先天の活動が狭い処を通り、手さぐりするように一つのイメージにまとまって行きますが、まだ言葉にはなっていない、すなわち秘められている(比売)の段階という意味であります。子音創生の話しはこれより佐渡の島と呼ばれる段階に入ります。
【註】「古事記と言霊」の中でこの津島の十言霊の後半にありますユエケメの中の言霊ユとメを取り上げて、これが日本語の「夢」の語源となる理由を示唆している、と書きました。意識外の先天構造の動きが津島と呼ばれる十言霊の働きによって次第に一つの建造物の如くイメージにまとまって行き(言霊ヤ)、それが湯が湧き出すように(言霊ユ)現われ、そのイメージが言語と結び付く直前の処まで、即ち発声器官に渡される境目(言霊エ、ケ、メ)にまで来た状態、しかし確実な言葉と結ばれてはいない(秘められている)様子、夢とは其処に深く関係する、と言う訳であります。読者の皆様もこの夢多き人間の心の活動と言葉との関係探索の旅を自らの心の中に楽しまれたら如何でありましょうか。
26。水戸の神名は速秋津日子の神・言霊ケ、
27。妹速秋津比売の神・言霊メ
水戸とは港の意です。速秋津とは速やかに(速)明らかに(秋)渡す(津)という事。心の先天構造から発し、頭脳内の細い川と譬えられる処を通り、一つのイメージにまとまり、集約されて海に譬えられる口腔に辿り着きました。そこが港です。言霊ケとメは一つに集約される現象です。ここでも霊と体の区別は明らかで、言霊ケは気であり、主体であり、言霊メは芽であり、眼であり、客体であります。これまで言霊タから言霊メまでの十言霊の働きで、先天の意図がはっきりと一つのイメージにまとまり、次の段階でこのイメージに言葉が結び付けられます。
言霊ケに漢字を当てますと、気(け)、消(け)す、毛(け)、蹴(け)る、煙(けむり)、……等があります。
言霊メに漢字を当てますと、眼(め)、目(め)、女(め)、芽(め)、姪(めい)、廻(めぐ)る、捲(めく)る、盲(めくら)、恵(めぐみ)、召(め)す、……等があります。
メモ------------------
変態の準備。
先天17・で準備され、先天から形而上へ。変態。
大事忍男の神 タ ・先天がもやもやイメージへ。
石土毘古の神 ト ・もやもやから形を造る方向へ。
石巣比売の神 ヨ ・もやもイメージから形の原型イメージへ。
大戸日別の神 ツ ・原型イメージに先天17の準備が旅立てることになり、
天の吹男の神 テ ・原型イメージが動きだし(吹きつけ)、象徴イメージとなり、
大屋毘古の神 ヤ ・意図の枠組みを構成し、
風木津別の忍男の神 ユ ・意図と構成体を整え、夢イメージとなり、
大綿津見の神 エ ・意図構成の相手を選択し自己を整え始めの形を造り、
水戸の神名は速秋津日子の神 ケ ・夢イメージ意図構成イメージへと組立あげられ、
妹速秋津比売の神 メ ・速やかに意図構成イメージが現象へと変態出来るために働きかける。
上記二神は以下の神々を生む。つまり次の変態をする。意識で判別できるより現象物質次元での実在に近づく。
沫那芸の神 ク
沫那美の神 ム
以下続く。
===========================================================
水戸(みなと)の神名は速秋津日子(はやききつひこ)の神、妹(いも)速秋津比売(ひめ)の神
言霊ケ、メ 水戸とは港の事であります。速秋津とは速くすみやかに、あきらかに渡す、という意味です。頭脳内の細い川のような所を通って先天の意図が一つのイメージにまとまって来て、終に川から海のように広い口腔に達し、そこが港、それから向うは海となります。言霊ケ、メはイメージが言葉に組まれる直前の集約された姿のことです。この明らかにイメージとしてまとまったものも霊と体、主体と客体を分け持っております。言霊ケは気であり、主体であり、また霊であります。言霊メは芽、目で客体であり、体であります。
言霊ケは木(け)・毛(け)・気(け)・日(け)・蹴(ける)・穢(けがれ)・消(けす)等に使われ、言霊メは女(め)・目(め)・芽(め)・姪(めい)・飯(めし)・恵(めぐむ)・廻(めぐる)・召(めす)・雌(めす)・捲(めくる)等に使われます。
以上、大事忍男の神より妹速秋津比売の神までの十神、タトヨツテヤユエケメの十言霊の説明を終えます。これ等十神、十言霊が精神宇宙に占める位置を津島と呼びます。津とは渡すの意。意識では捉えることが出来ない心の先天構造の働きが実際にどんな内容、どんな意図があるかを一つのイメージにまとめる過程の働き、現象であります。この十個の言霊の働きによって、先天の活動を言葉として表現する次の段階に渡す、即ち津島であります。またの名を天の狭手依比売(さでよりひめ)といいます。先天の活動が狭い処を通り、手さぐりするように一つのイメージにまとまって行きますが、まだ言葉にはなっていない、すなわち秘められている(比売)の段階という意味であります。子音創生の話しはこれより佐渡の島と呼ばれる段階に入ります。
【註】「古事記と言霊」の中でこの津島の十言霊の後半にありますユエケメの中の言霊ユとメを取り上げて、これが日本語の「夢」の語源となる理由を示唆している、と書きました。意識外の先天構造の動きが津島と呼ばれる十言霊の働きによって次第に一つの建造物の如くイメージにまとまって行き(言霊ヤ)、それが湯が湧き出すように(言霊ユ)現われ、そのイメージが言語と結び付く直前の処まで、即ち発声器官に渡される境目(言霊エ、ケ、メ)にまで来た状態、しかし確実な言葉と結ばれてはいない(秘められている)様子、夢とは其処に深く関係する、と言う訳であります。読者の皆様もこの夢多き人間の心の活動と言葉との関係探索の旅を自らの心の中に楽しまれたら如何でありましょうか。
水戸の神名は速秋津日子の神・言霊ケ、妹速秋津比売の神・言霊メ
水戸とは港の意です。速秋津とは速やかに(速)明らかに(秋)渡す(津)という事。心の先天構造から発し、頭脳内の細い川と譬えられる処を通り、一つのイメージにまとまり、集約されて海に譬えられる口腔に辿り着きました。そこが港です。言霊ケとメは一つに集約される現象です。ここでも霊と体の区別は明らかで、言霊ケは気であり、主体であり、言霊メは芽であり、眼であり、客体であります。これまで言霊タから言霊メまでの十言霊の働きで、先天の意図がはっきりと一つのイメージにまとまり、次の段階でこのイメージに言葉が結び付けられます。
言霊ケに漢字を当てますと、気(け)、消(け)す、毛(け)、蹴(け)る、煙(けむり)、……等があります。
言霊メに漢字を当てますと、眼(め)、目(め)、女(め)、芽(め)、姪(めい)、廻(めぐ)る、捲(めく)る、盲(めくら)、恵(めぐみ)、召(め)す、……等があります。
津島 またの名は
天の狭手依比売(あめのさでよりひめ)
以上お話してきました大事忍男の神より妹速秋津比売の神までの十神、タトヨツテヤユエケメの十言霊の精神宇宙に占める宝座、位置とその内容を表わす島の名前を津島と申します。津島とは渡し場の意。先天の活動が現象となり、その内容が頭脳内の狭い通路(川に譬えられる)を通りあれこれと検討され、次第に一つの明確なイメージにまとまって行くけれど、まだそのイメージに言葉が付けられるに到ってない状態、これから改めてそのイメージにふさわしい言葉が付けられる前段階であります。この場合の十音を未鳴と呼びます。まだ名としての言葉が結ばれていませんので、またの名を天の狭手依比売といい、秘められたものとして比売の名が付きます。狭手依(さでより)とは狭い通路を手さぐりで検討するの意であります。
当会発行の言霊学の教科書「古事記と言霊」の中で現在お話申上げている「津島」の説明の終りに、私達がよく見る夢について簡単な解説を試みました。言霊学の講座の先天より後天の言霊が生れて来る消息をお聞き下さって、読者の皆様には夢と日本人の先祖が名付けたものの実相をよくお分かりくださった方も多いと思われます。夢とは先天が津島の段階に於てタトヨツテヤユエケメの十言霊の中の七番目の言霊ユと十番目の言霊メを結んで夢と名付けました。意識では捕捉出来ない先天の意図が津島の段階で次第に一つのイメージにまとめられて行きます。けれど津島の終る段階でもまだ言葉が結ばれません。その言葉を結び付ける作業(これを佐渡の島と言いますが)が津島の十音の作業の何処ら辺までを捉えているか、によって夢は正夢、逆夢、その他いろいろな夢の姿が変わって来ることになります。夢を考える上に於て参考になるや、と思い一筆文章にいたしました。
神々の誕生といわれ、言霊子音の創生と呼ばれる章の中の、先天の意図のイメージ化の仕事である津島の解説が済みましたので、次に佐渡の島と名付けられる八つの子音の創生の項に入ることといたします。
=============================================================