訓読:ここにハヤスサノオのみこと、アマテラスオオミカミにもうしたまわく、「アがココロあかきゆえに、アがうめりしミコたわやめをえつ。これによりてもうさば、おのずからアレかちぬ」といいて、カチサビに、アマテラスオオミカミのミツクダのアはなち、みぞうめ、またそのオオニエきこしめすトノにくそまりちらしき。かれシカすれども、アマテラスオオミカミはとがめたまわずてノリたまわく、「クソなすは、えいてハキちらすとこそ、アがナセのミコトかくしつらめ。タのアはなちミゾうずむるは、トコロをアタラシとこそ、アガナセのミコトかくしつらめ」と、ノリなおしたまえども、なおそのアシキわざやまずてウタテあり。アマテラスオオミカミいみはたやにマシマシて、カンミソおらしめたまうときに、そのハタヤのむねをうがちて、あめのフチコマをサカハギにはぎておとしいるるときに、あめのミソオリメみおどろきて、ヒにホトつきてみうせき。かれここにアマテラスオオミカミみかしこみて、あめのイワヤドをたててサシコモリましましき。