心の目次
。。。 心の原理構造 。。。
あめつちの心の運用原理
(あ) 先天 ・ 中今という始まり
(め) 実在 ・ ウという主客の宇宙世界未剖判
・ アワという実在と働きの剖判した宇宙区分
・ ウアワヲオエヱという実在母音世界
(つ) 働き ・ チイキミシリヒニという働きの父韻世界の韻律
・ チキシヒとイミリニという主客の働きの動因
・ イヰという統体の一つ柱の根本能動韻
(ち) 現象 ・ あらわれと成った現象
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心を神名で示したあめつちの運用原理 (冒頭の十七神の事で、頭脳内の先天構造の中の実在と働き)
(あ) 先天 ・ 中今という清浄無垢な「心の宇宙」の始まりが成立しようとする瞬間
・天地(あめつち)の初発(はじめ)の時、高天(たかあま)の原(はら)に成りませる神
(め) 実在 ・ ウという主客の宇宙世界未剖判
・ 天の御中主(みなかぬし)の神。 言霊ウ。 (宇宙の中心にあってすべての意識活動の元)
・ アワという実在と働きの剖判した宇宙区分 ・主体と客体、見るものと見られるものに分かれる
・ 高御産巣日(たかみむすび)の神。 言霊ア。 (噛み合わせる能動因)
・ 神産巣日(かみむすび)の神。 言霊ワ。 (噛み合わされる受動因)
・ ウアワヲオエヱという実在母音世界
・ 天の御中主(みなかぬし)の神。 言霊ウ。 (宇宙の中心にあってすべての意識活動の元)
・ 高御産巣日(たかみむすび)の神。 言霊ア。 (噛み合わせる能動因)
・ 神産巣日(かみむすび)の神。 言霊ワ。 (噛み合わされる受動因)
・ 宇摩志阿斯訶備比古遅(うましあしかびひこぢ)の神。 言霊ヲ。 (経験の記憶が存在する宇宙)
・ 天の常立(とこたち)の神。 言霊オ。 (宇宙自然界の記憶とその関連を考え成立させる心の世界)
・ 国の常立(とこたち)の神。 言霊エ。 (選択する実践智があらわれてくる宇宙)
・ 豊雲野(とよくも)の神。 言霊ヱ。 (先天構造の言霊をどのように組んでいくかの分野の実体)
(つ) 働き ・ チイキミシリヒニという働きの父韻世界の韻律。 (主客に働き掛ける力動韻で知性の根本律動)
・ 宇比地邇(うひぢに)の神。 言霊チ。 (宇宙全体がそのまま現象となって現れ出ようとする力動韻。
心の実在がそのまま意識のはずみの総意の主となって直接現われ出ようとする力動韻。) 欲望世界の主体側。言霊ウの性質。
・ 妹須比智邇(いもすひぢに)の神。 言霊イ。 (現れ出てきた動きの持続する働きの韻。
有ることや有ろうとする選択に比べるまでもなく、意識の持続伸長発展等が直接に延びていき自己主張を続ける韻。) 欲望世界の客体側。 言霊ウの性質。
・ 角杙(つのぐひ)の神。 言霊キ。 (自己を正当化する規範を角を出すように掻き操って自分の方に引き寄せてくる働きの力。
立てた角、自己主張、の廻りに人が生きるために必要な知識・信条・習慣等々を規範として掻き集める能動韻。) 知識世界の主体側。 言霊オの性質。
・ 妹活杙(いくぐひ)の神。 言霊ミ。 (自らの判断力規範によって種々の実在世界の物に結び付こうとする力動。
生きた実を得ようとする自分の心に当たり跳ね返るものを確認して結び付き、主体側の行為の有用性が生きていることを確認しようとする律動。) 知識世界の客体側。 言霊ヲの性質。
・ 意富斗能地(おほとのぢ)の神。 言霊シ。 (大きな識別の働きが土台となるように静まること。
自分の安定を求めるため決まった方向の結論へと収束するように、選択肢がこれしかない状態を産み出し、今現在を静め治めようとする律動。)
選択世界の主体側。 言霊エの性質。
・ 妹大斗乃弁(おほとのべ)の神。 言霊リ。 (大いなる量りのわきまえ。
人間の識別の力が心の宇宙の拡がりに向って何処までも活用されるよう発展伸長していく力動韻。
自己を取り巻く大量に提供せられた選択肢の花弁の中から、自分の種の保存と伸張に都合のよい選択が用意されている律動。)
選択世界の客体側。 言霊ヱの性質。
・ 於母陀流(おもだる)の神。 言霊ヒ。 (心の表面に完成する働きの韻。
意識内容が自己の表層へ上昇し自己の表面結界を超えて、表面で見つけたものと結び付こうとする律動とする。) 感情世界の主体側。 言霊アの性質。
・ 妹阿夜訶志古泥(あやかしこね)の神。 言霊ニ。 (心の底の部分に物事の原因となる音が煮詰まり成る韻。
押し寄せる周囲からの圧力を利用して心の中に自分を煮詰め、それによって自分を抽出する律動。) 感情世界の客体側。 言霊ワの性質。
(ち) 現象 ・ イヰという統体の一つ柱の根本能動韻 (智に成しあらわれと成す現象をいざなう創造意志の韻。)
・ 伊耶那岐(いざなぎ)の神。 言霊イ。 (創造意志として母音世界を支える。八父韻に展開して母音半母音を結び現象子音を産む。
現象に相応しい名前を付ける。)
・ 妹伊耶那美(み)の神。 言霊ヰ 。 (先天世界の創造意志を秘めあらわれの用意されている基盤となっている韻。)
以上の十七神がイマココのどの場面においても現れる重層循環を形成する。
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古事記冒頭(こころの目次)は二部構成。
Ⅰ) 言霊・心の要素 (天の御中主の神から火の迦具土の神まで五十神)
Ⅱ) 言霊・心の運用 (金山毘古の神から建速須佐の男の命まで五十神 )
五十足す五十で百神。
百の道。もち。百の道理。
下に運用法の五十、上に言霊の要素の五十の鏡餅(鏡となる百の道理)
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こころの目次 ・ 目次の終了までには百神出てきますがその経過を終えた時が意識の最初の重層循環の瞬間となります。
【天地(あめつち)の初発(はじめ)のとき 高天原(たかあまのはら)に 成りませる神の名(みな)は、】
【あめつち】
「ア」の「メ」を「ツ」けて「チ」となす、とよむ。吾の眼を付けて智と成す。
私の意識を相手対象に向けて実践智と成すこと。そこに成り出てくるのが私の天地世界。
これが全てであり、 一瞬で全体であり、後天現象(子)の事を記す始めとなる。
何も無いけれど何かある予兆の二つの形がある。
一) 自然の経過に流されて始まる心の運用。ウ→オ→エ(天の御中主、高御産巣日・神産巣日・ウマシアシカビヒコヂ・天の常立・国の常立・豊雲野)の流れで始まる。
二) 実践智の「さてわたしはどうしようかな」で始まる心の運用。エ→オ→ウ(天照らす大御神・月読の命・建速須佐之男の命)の流れで始まる心の運用。
ただし、一の無自覚な運用自体二の先天原理で支えられているという言霊循環。それは先ず、人間の頭脳の中に何かの力動が起こります。何であるのか何か起きたのか動いたのかとも意識はできていません。そこに実在する力動が「吾の眼を付けて智に成る・あめつち」です。
▼▽▼▽▼▽ 以下未完 ▽▼▽▼▽▼
【天地(あめつち)の初発(はじめ)のとき 】
こころの世界の始まる前、こころの宇宙
『 こころの先天構造 ありさま・実在といきさま・働き 』
『 宇宙の創造意思・位 』
『 始まる時には全部ある・処 』
『 瞬間的に全部了解されている・時 』
『 後天現象が用意されている 』
『 吾(あ)の眼(め)が付(つ)いて智(ち)となる 』
『 初発(はじめ)とは端(は)が始(し)動しはじめる芽(め) 』
『 あめつちのはじめ、という意識 』
『 はじめの時(とき)・十の機(潮時・きっかけ) 』
『 意識の起きる時 』
『 あめつちのはじめのとき、が全て 』
【 高天原(たかあまのはら)に】
『 先天の吾の眼(あめ)がある』
『 吾の眼はどこにあるか 』
『 高天原に付くことで吾の眼(意識)が現れる 』
『 高天原は個人としては頭脳の中枢ですが総体としては言語規範にある 』
『 人は二者の高天原を元々持っている 』
『 タから始まる高天原とカから始まる高天原 』
【 成りませる神の名(みな)は 】
『 吾の眼(私の意識)が付いて智となるのが、成りませる神 』
『 神(かみ)とは 』 「神とはモーゼ(わたし)がモーゼ(わたし)であること(モーゼ(わたし)がモーゼ(わたし)たらしめているもの)である。」
【 天の御中主の神 】
『 意識の発芽 宇宙の真ん中 』
『 無限の宇宙が一点の芽となる 』
『 吾の眼(私の意識)が起きるということ。 アとワ(淡路)の言霊(穂)が別れて出て来る(別)狭い(狭)区分(島) 言霊ウは主客未剖、アワはそこから分れます 』
『 芽生えの始まる前の領域 』
『 「うっ」、と注意を向ける 』
『 何も無いが、何かある何でもが受け取れる 』
『 宇宙の澄んだ巣から飛び立つものがある 』
『 四方八方へ向うイマココの「中今」がある 』
『 中今の正体とは古事記の冒頭十七神 』
『 中今の図式 』
十七言霊によって構成される心の先天構造は言霊学のアルファーであり、これを天津磐境(あまついはさか)といい、五十言霊とその五十通りの動きによる言霊学の総結論、即ち言霊学のオメガーを天津神籬(あまつひもろぎ)と呼びます
天津磐境(あまついはさか)といい、五十言霊とその五十通りの動きによる言霊学の総結論、即ち言霊学のオメガーを天津神籬(あまつひもろぎ)と呼びます。
『 初めての言霊要素の発生 』
『 先天の先天 ・ 天性の記憶となっている先天 → 宇宙(空) → 呼び出される先天の記憶(十七神の父母音) → 岐美の命 → 零の心 ⇒ 』
『 ある か ない 心の発生、問題の提示 』
『 ありさま、いきさま、なりさま これから始まる問題の全て 』
『 今あるかないか 』
『 言霊ウ 』
『 我も彼もない 』
『 今ここにあるだけ 』
『 これからの姿 五感による欲求 産業経済 今に囚われる心 』
『 今-今全体の創出 』
『 無と空即是色 』
『 初めての言霊要素 』
『 「中今」の「いとなみ」のもつ「いきさま」と「ありさま」が「なる」、その「さま」 』
【 次に、 高御産巣日(たかみむすび))の神 次に、 】
『 「次に」の意味 前承する螺旋上昇循環 』
『 剖判へ 』
『 主観と客観の系列 主観側 』
『 間を飛び越え埋める ウ<アワ 』
『
‘ウ’っていうのは何だろうって、次の瞬間に入ると「こんにちは」と、人間だろう、「誰だろう」というハッキリしない意識そのものが天の御中主の神(アメノミナカヌシノカミ)。どういうことになるのか、自分と相手に分かれる。
分かれた自分の方は高御産巣日の神(タカミムスビノカミ)と言い、相手は神産巣日の神(カミムスビノカミ)と言い、高御産巣日の神も宇宙、神産巣日の神も宇宙、宇宙と宇宙が、天の御中主の神という宇宙が「何かな」と思った瞬間に真っ二つに剖判する。
瞬間的に分かれるのを宇宙剖判と申します。どうして分かれるのか、というか、分かれる力は何処から出ているのか、これがアオウエイの一番上の‘イ’という宇宙の中にある八つの父韻。
分かれた瞬間にこれはどうなるのかを判断するにこの八つの父韻が回転して‘ウ’という宇宙を‘ア’と‘ワ’の宇宙に分ける働きをする。それで‘ア’という宇宙と‘ワ’という宇宙が相対することになる。
でも何も起こらない。宇宙は何もしてくれません。ただ分けたりだけの話しですから。それでもこの人とどんな話しをしたらいいのだろうかというと‘オ’という宇宙に分かれたり、‘エ’という宇宙に分かれたりしながら、ではこういう話し合いをしましょうということになる。
▼▽▼▽▼▽ 以下未完 ▽▼▽▼▽▼
次に高御産巣日(たかみむすび)の神。次に神産巣日(かみむすび)の神。この三柱の神は、みな独神(ひとりがみ)に成りまして、身(み)を隠したまひき。
(二)
(主客の発生、剖判の連続、働きと実体に剖判)
神々の宝座。先天構造。伊豫の二名島。
----二名とはアとワの二音言霊のこと 宇宙剖判で主体アと客体ワに分れます この主と客に分か れることが全ての自覚の始まりです イとヰの現象を創造する働きの予めの区分
マナビ。主体と客体に分かれる、その主体と客体に分かれるのは宇宙が分かれる。人間の考えで分かれるのではないのです。何故かと申しますと意識できない宇宙で起こっている宇宙剖判ですから。 剖判の剖は解剖の「剖」ですね、分けるから分かる、それは同時。生命とは言葉である。言葉は生命であるということがここでも分かります。
『 次に
(いとなみ。今全体の表面に拡がるいとなみ。心の自覚、主体・能動・働き側)。
【02 言霊 ア】 。 次に
(なりさま。今全体の表面から中心にまとまるなりさま。心の自覚、客体・受動・実体側)
【03 言霊 ワ】 神産巣日(かみむすび)の神 。』
『 この三柱の神は、みな独神(ひとりがみ)に成りまして、身(み)を隠したまひき。』
(三)
神々の宝座。先天構造。隠岐の三子島。
-----隠岐とは隠り神、三つ子とは三段目に現われる言霊という意味
言霊オ・ヲ(経験知)、エ・ヱ(実践智)は文明創造上最も重要な精神性能です。
言霊アの働きはオとエに剖判
言霊ワの実体はヲとヱに剖判
『 次に国稚(わか)く、浮かべる脂(あぶら)の如くして水母(くらげ)なす漂(ただよ)へる時に、葦牙 (あしかび)のごと萌(も)え騰(あが)る物に因りて成りませる神の名は、
(過去-今全体のなりさま。こころの客観実在)
【04 言霊 ヲ】 宇摩志阿斯訶備比古遅(うましあしかびひこぢ)の神。次に
(過去-今全体のいとなみ。こころの構造、経験、主体側)
【05 言霊 オ】 天の常立(とこたち)の神 。
この二柱の神もみな独神に成りまして、身を隠したまひき。 』
『 次に成りませる神の名は、
(今-未来のいとなみ。心の選択実在)
【06 言霊 エ】 国の常立(とこたち)の神 (こころの構造、選択、主体側)。次に
(今-未来のなりさま。心の選択実在)
【07 言霊 ヱ】 豊雲野(とよくも)の神(こころの構造、選択 客体側)。 この二柱の神も、独神に成り まして、身を隠したまひき。』
(四)
神々の宝座。先天構造。竺紫の島。
----竺紫は尽くしの謎 八つの父韻は言霊イ(伊耶那岐神)の実際活動のリズム 「身一つにして面 四つ」の意味は作用・反作用の陰陽一対四組の知性の律の島です。
(心のいとなみの八種)
『 次に成りませる神の名は、
【08 言霊 チ】 宇比地邇(うひぢに)の神。 (ウ)全体性 父韻。次に
【09 言霊 イ】 妹須比智邇(いもすひぢに)の神。 (ウ) 全体性。次に
【10 言霊 キ】 角杙(つのぐひ)の神。 (オ)拡がる動き。次に
【11 言霊 ミ】 妹活杙(いくぐひ)の神。(ヲ) 拡がる動き。次に
【12 言霊 シ】 意富斗能地(おほとのぢ)の神。(エ) 拡がりの保存収縮。次に
【13 言霊 リ】 妹大斗乃弁(おほとのべ)の神。 (ヱ)拡がりの保存収縮。次に
【14 言霊 ヒ】 於母陀流(おもだる)の神。 (ア)火花の先端にて、表面性。次に
【15 言霊 ニ】 妹阿夜訶志古泥(あやかしこね)の神。 (ワア)火花の先端にて、表面性。 』
(五)
神々の宝座。先天構造。伊岐の島。
----伊岐とは伊の気でイ言霊のこと
心のすべての現象はここから現われ出て、また此処に帰っていくのです。
(心の創造意思。)
『 次に、
【16 言霊 イ】 伊耶那岐(いざなぎ)の神。 (意志の発動) 親韻。次に 、
【17 言霊 ヰ】 妹伊耶那美(み)の神。 (意志の帰還) 』
(天津磐境)
言霊ウから言霊ヰまで十七個の言霊が全て出揃い、この先天構造図を「天津磐境」(あまついわさ か)と呼びます 。
天津は先天の意 磐境は五葉坂(五段階の言葉の構造)です。
この天津磐境が活動して五官感覚で意識することが出来る精神の後天現象が生れます 。
言霊五母音につきましては中国哲学(易行)では五行の木火土金水とか、仏教では五重塔で仏陀・ 菩薩・縁覚・声聞・衆生とか、キリスト教ではラファエル・ミカエル・ガブリエル・ウリエル・ルシファーの 五大天使の名で示しています。
言霊父韻に関しましては、中国の易経に八卦、キリスト教では神と人との間の契約の印の虹として、 仏教では仏となる為の守らねばならない八正道等などとして説かれています。
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神々の宝座。 淤能碁呂(おのごろ)島。
== おのれの心の領域 ==
『 ここに天津神諸(もろもろ)の命(みこと)以ちて、』 『 伊耶那岐の命伊耶那美の命の二柱の神に 詔りたまひて、』 『 「この漂(ただよ)へる国を修理(おさ)め固め成せ」と、』 『 天の沼矛(ぬぼこ)を賜 ひて、言依さしたまひき。』
『 かれ二柱の神、天の浮橋(うきはし)に立たして、』 『 その沼矛を(ぬぼこ)指し下(おろ)して画き たまひ、』 『 塩こをろこをろに画き鳴(なら)して、』 『 引き上げたまひし時に、』 『 その矛の末(さき) より垂(したた)り落つる塩の累積(つも)りて成れる島は、』 『 これ淤能碁呂島(おのごろ)なり。』
『 その島に天降(あも)りまして、』 『 天の御柱を見立て、八尋殿(やひろどの)を見立てたまひき。』
== 心の創造 ==
『 ここにその妹(いも)伊耶那美の命に問ひたまひしく、 「汝(な)が身はいかに成れる」と問ひたま へば、 答へたまはく、「吾が身は成り成りて、成り合はぬところ一処(ひとところ)あり」とまをしたまひ き。』
『 ここに伊耶那岐の命詔りたまひしく、「我が身は成り成りて、成り余れるところ一処あり。
故(かれ)この吾が身の成り余れる処を、汝(な)が身の成り合わぬ処に刺(さ)し塞(ふた)ぎて、国土 (くに)生みなさむと思ふはいかに」とのりたまへば、
伊耶那美の命答へたまはく、「しか善けむ」とまをしたまひき。』
『 ここに伊耶那岐の命詔りたまひしく、「然らば吾と汝と、この天之御柱を行き廻り逢ひて、美斗(み と)の麻具波比(まぐはひ)せむ」とのりたまひき。かく期(ちぎ)りて、
すなはち詔りたまひしく、「汝は右より廻り逢へ。我は左より廻り逢はむ」とのりたまひて、約(ちぎ)り 竟(を)へて廻りたまふ時に、
伊耶那美の命まづ「あなにやし、えをとこを」とのりたまひ、
後に伊耶那岐の命「あなにやし、え娘子(をとめ)を」とのりたまひき。』
『 おのもおのものりたまひ竟(を)へて後に、その妹に告りたまひしく、「女人(おみな)先だち言へる はふさはず」とのりたまひき。』
『 然れども隠処(くみど)に興(おこ)して子水蛭子(みこひるこ)を生みたまひき。』
『 この子は葦船(あしぶね)に入れて流し去(や)りつ。
次に淡島を生みたまひき。こも子の例(かず)に入らず。』
『 ここに二柱の神議(はか)りたまひて、「今、吾が生める子ふさわず。なほうべ天つ神の御所(みも と)に白(まを)さな」とのりたまひて、すなはち共に参(ま)ゐ上がりて、天つ神の命を請ひたまひき。』
『 ここに天つ神の命以ちて、太卜(ふとまに)に卜(うら)へてのりたまひしく、
「女(おみな)の先立ち言ひしに因りてふさはず、また還り降りて改め言へ」とのりたまひき。』
『 かれここに降りまして、更にその天の御柱を往き廻りたまふこと、先の如くなりき。
ここに伊耶那岐の命、まづ「あなにやし、えをとめを」とのりたまひ、後に妹伊耶那美の命、「あなにや し、えをとこを」とのりたまひき。かくのりたまひ竟へて、御合いまして、』
◎◎
神々の宝座。 == 言霊、心の要素の活動領域 を産む。==
『 子淡路の穂の狭別の島を生みたまひき。次に』 『 伊予の二名(ふたな)の島を生みたまひき。 この島は身一つにして面四つあり。面ごとに名あり。
かれ伊予の国を愛比売(えひめ)といひ、 讃岐の国を飯依比古(いいよりひこ)といひ、 粟(あわ)の国 を、大宜都比売(おほげつひめ)といひ、 土左(とさ)の国を建依別(たけよりわけ)といふ。 次に』
『 隠岐(おき)の三子(みつご)の島を生みたまひき。またの名は天の忍許呂別(おしころわけ)。次 に』
『 筑紫(つくし)の島を生みたまひき。 この島も身一つにして面四つあり。面ごとに名あり。
かれ筑紫の国を白日別(しらひわけ)といひ、 豊(とよ)の国を豊日別(とよひわけ)といひ、
肥(ひ)の国を建日向日豊久士比泥別(たけひわけひとわくじひわけ)といひ、 熊曽(くまそ)の国を建 日別といふ。次に』
『 伊岐(いき)の島を生みたまひき。またの名は天比登都柱(あめひとつはしら)といふ。次に』
『 津(つ)島を生みたまひき。またの名は天(あめ)の狭手依比売(さでよりひめ)といふ。次に』
『 佐渡(さど)の島を生みたまひき。次に』
『 大倭豊秋津(おほやまととよあきつ)島を生みたまひき。またの名は天(あま)つ御虚空豊秋津根 別(もそらとよあきつねわけ)といふ。かれこの八島のまづ生まれしに因りて、大八島国(おほやしまく に)といふ。』
◎◎
神々の宝座。 == 整理、運用領域 を産む。==
『 然ありて後還ります時に、
吉備(きび)の児島(こじま)を生みたまひき。またの名は建日方別(たけひかたわけ)といふ。次に』
『 小豆島(あづきしま)を生みたまひき。またの名は大野手比売(おほのてひめ)といふ。次に』
『 大島(おほしま)を生みたまひき。またの名は大多麻流別(おほたまるわけ)といふ。次に』
『 女島(ひめしま)を生みたまひき。またの名は天一根(あめひとつね)といふ。次に』
『 知珂(ちか)の島を生みたまひき。またの名は天の忍男(おしを)。次に』
『 両児(ふたご)の島を生みたまひき。またの名は天の両屋(ふたや)といふ。』
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== 後天の言霊要素。子音を産む。 ==
(六。)
人の現象創造行為の最初は先天構造内のものを頭脳内にイメージを作ることで、そのイメージに至る段階領域。先天領域からイメージの原型の始めの踏み絵が頭脳内にあらわれ、後の螺旋上昇循環の基礎の規範となる。
神々の宝座。津島 (天の狭手依比売)。
----津島の津とは渡し場の意 未だ言葉として名のつかない、秘められている区分 先天構造内に 起った活動が津島という十言霊の現象を経て、頭脳内で実際のイメージにまとめられ行く過程です 。
まだ言葉として表現されていない内は全く個人的な恣意であって人間社会に通じることのないもので す。 先天の活動が言葉の社会、即ち一般社会に出て行く船の発着場という意味で、先天の何か分ら ない働きが表現された言葉の世界へ出て行く港の意です
『 既に国を生み竟(を)へて、更に神を生みたまひき。 かれ生みたまふ神の名は』
【18 言霊 タ 】大事忍男(おおことおしを)の神、次に。
こころに先天構造全体が直接押し出されあらわれて最初の創造現象(イメージ)の全体のきっかけとなる力動で、その韻律は言霊タとなる。螺旋上昇循環の最初の現象となる原型としての頭脳内のあらわれ。
【19 言霊 ト 】石土昆古(いはつちひこ)の神を生みたまひ、次に
次に先天構造の頭脳内の心にあらわれた、これから形成される原型としての前イメージの全体現象は父韻のいきさまの乗った主体側の働き・いきさまの実在と、客体側に剖判する。石土(いわつち・五十をつちかう)は先天構造からあらわれたばかりの主体側の内包された五十音言霊となる。
【20 言霊 ヨ 】石巣(いはす)比売の神を生みたまひ、次に
客体側の実体・ありさま五十音言霊次元層を内包する母音客体側全体で、これから形成される原型としての前イメージの実在のありさま側に剖判する。剖判によって頭脳内のこころにいきさまの霊側とありさまの実体側のこころの御柱の二面があらわれる。父韻側の韻律は言霊トとなり、母音側の韻律は言霊ヨとなる。
【21 言霊 ツ 】大戸日別(おおとひわけ)の神を生みたまひ、次に
次に剖判しているト・ヨの働き・いきさま実在とありさま・実体の間の食い合いは、言霊ツの父韻の律動で行われ、タの全体性の中から、トの父韻の間(ま)の選択と、ヨの客体次元層の大いなる選択になる。この働きかけの韻律は言霊ツとなる。
【22 言霊 テ】天の吹男(あめのふきを)の神を生みたまひ、次に
次いで、吹きは「フキ・二気」で父韻と母音の二つの気を通わせる「まぐわい」を行うことで、ツの分別選択を実践していく姿を父韻の主体側が、客体側に吹きつけくっつく比喩によってあらわし、先天構造のイメージの形成の準備が整います。この働きの韻律を手にたぐりくっつけ選別する動きに寄せ言霊テとします。
【23 言霊 ヤ】大屋昆古(おおやひこ)の神を生みたまひ、次に
次いで、主客が吹きくっついた姿となりイメージを形成した頭脳内の象徴的な形を、「大屋」の構築物として象徴します。ここに先天から持ち来した構造が頭脳内のイメージへと移動構築されました。この実体的な韻律を示すのに言霊ヤを以てします。
先天から言霊タが押し出されてきたように、今度は頭脳内にできたイメージを物として押し出す準備です。
【24 言霊 ユ】風木津別(かぜもつわけ)の忍男(おしを)の神を生みたまひ、次に
先天構造がイメージの原型の「タ」となり、頭脳内に乗って今度はイメージの「ヤ」の姿になりましたが、それはまだこころの内の心象形象で作用反作用を受ける現象物ではありません。そこで今度は頭脳内から外へ押し出します。外といっても頭脳の外ではなく、イメージの外に出ることです。
ここでの言霊ユは夢の「ユ」で、夢は心象よりは上で、物象よりは下という特別な姿を取ります。
◆◆◆ ここから下、工事中 ◆◆◆
【25 言霊 エ】海(わた)の神名は大綿津見(わたつみ)の神を生みたまひ、次に
【26 言霊 ケ】水戸(みなと)の神名に速秋津日子(はやあきつひこ)の神、次に
【27 言霊 メ】妹(いも)速秋津比売の神を生みたまひき。』
(七。)
イメージが自他と交流し表現されるには物象化されなければそ造物として認知されないので、物象化される条件を整える段階の領域。
神々の宝座。佐渡の島。
----佐渡とは助け(佐)渡す(渡)の意 何を助け何を渡すのかといいますと先天の活動が一つのイメージ化され、そのイメージを誰にどのような表現で伝えたらよいか、が検討されて言葉として表現・発生される処の区分 。
どんなに立派な心中のイメージであっても言葉として、または絵や記号、詩などに表現しなければ人に伝わることがない心中の発想で終ってしまいます 宗教上の悟りや哲学上の発見も、それが人間の頭脳内のイメージとして捉えられただけでは、表現しない限り真理とはなりません 言葉となって此岸から彼岸に渡されます。
真名とも言います。
『 この速秋津日子、妹速秋津比売の二神(ふたはしら)、河海によりて持ち別けて生みたまふ神の名は、
【28 言霊 ク】沫那芸(あわなぎ)の神。次に。 ( こころの表現発生)
【28 言霊 ク】沫那芸(あわなぎ)の神は、先天のイメージのア・吾という名の気(ナギ)と後天の物象のワ・言葉という名の気(ナギ)をつナギ合わします。そのつなぎ合わす主体側の気(ギ)です。
【29 言霊 ム】沫那美の神もどうように、先天のイメージのア・吾という名の気(ナギ)と後天の物象のワ・言葉という名の気(ナギ)をつナギ合わされる、そのつなぎ合わされる体側、音(言)の客体でです。
ク・ムで先天のイメージが物象と組まれると同時に、28と29とをも組むわけです。頭脳内の過程から口腔内のことに移動してきます。言葉を発生するための頬骨だったり、唾液のエネルギーとかの比喩が用いられます。
【30 言霊 ス】頬那芸(つらなぎ)の神・ 【31 言霊 ル】頬那美の神は、
【32 言霊 ソ】天の水分(みくまり)の神。次に
【33 言霊 セ】国の水分の神。次に
【34 言霊 ホ】天の久比奢母智(くひざもち)の神、次に
【35 言霊 ヘ】国の久比奢母智の神。』
【29 言霊 ム】沫那美の神。次に
【30 言霊 ス】頬那芸(つらなぎ)の神。次に
【31 言霊 ル】頬那美の神。次に
【32 言霊 ソ】天の水分(みくまり)の神。次に
【33 言霊 セ】国の水分の神。次に
【34 言霊 ホ】天の久比奢母智(くひざもち)の神、次に
【35 言霊 ヘ】国の久比奢母智の神。』
(八。)
イメージは物象化され、物として固定化されないと自他との現実の物として現実化されず、作用反作用の交流を得られないので、それが現実化され認知される段階の領域。
神々の宝座。大倭豊秋津の島 (天津御虚空豊秋津根別)。
----大倭は大和とも書きます すべてが共存調和するという意 三十二個の言霊がこの区分の言霊の誕生によって全部で揃い、それが豊かに明らかに現われる(津)区分(島)という意味となります 。
音声が空中を飛ぶ言霊フモハヌは「神名」ともいいます 電波、光波でも同じです 。
声は耳により入って聞いた人の頭脳内で「ああこういうことか」と了解され行動になります その後、言葉は先天宇宙に帰り、記憶として印画されて言葉の循環はここで終ります 耳から入って了解されるまでの言霊は真名です 。
別名 天津御虚空豊秋津根別(あまつみそらとよあきつねわけ)といい先天の活動(天津御虚空)が豊かに明らかな音(根-ね)となって現われる(津)区分。
『次に
【36 言霊 フ】風の神名は志那都比古(しなつひこ)の神を生みたまひ、次に。 (発声伝達)
【37 言霊 モ】木の神名は久久能智(くくのち)の神を生みたまひ、次に
【38 言霊 ハ】山の神名は大山津見(おおやまつみ)の神を生みたまひ、次に
【39 言霊 ヌ】野の神名は鹿屋野比売(かやのひめ)の神を生みたまひき。またの名は野槌(のづち)の神といふ。』
『 この大山津見の神、野槌(のづち)の神の二柱(ふたはしら)、山野によりて持ち別けて生みたまふ神の名は、
【40 言霊 ラ】天の狭土(さづち)の神。次に。 (受け入れ側のこころの表現形成)
【41 言霊 サ】国の狭土の神。次に
【42 言霊 ロ】天の狭霧(さぎり)の神。次に
【43 言霊 レ】国の狭霧の神。次に
【44 言霊 ノ】天の闇戸(くらど)の神。次に
【45 言霊 ネ】国の闇戸の神。次に
【46 言霊 カ】大戸惑子(おおとまどひこ)の神。次に
【47 言霊 マ】大戸惑女(め)の神。』
『次に生みたまふ神の名は、
【48 言霊 ナ】鳥の石楠船(いわくすふね)の神、またの名は天(あめ)の鳥船(とりふね)といふ。次に。 (先天回帰)
【49 言霊 コ】大宜都比売(おほげつひめ)の神を生みたまひ、……』 『 次に
----神々の宝座。火の夜芸速男の神。
----神名の火とは言霊のこと、夜芸の夜は夜の国、夜見または読みとなります 芸は芸術のことで火の夜芸速男の神とは、言霊を読む芸術(業-わざ)が早く示されている働きということになり 明瞭に文字の事を指しています 真言に「言霊即実相、文字即涅槃」とあり、文字とは言葉が眠っているものという意味で、生きた人間がそれを読むと直ちにその文字の事が実相となって蘇ってきます
【50 言霊 ン】火(ほ)の夜芸速男(やぎはやお)の神を生みたまひき。またの名は火(ほ)の輝毘古(かがやびこ)の神といひ、またの名は火(ほ)の迦具土(かぐつち)の神といふ。 』。 (こころの現象表現、言霊表現、文字)
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≪言霊運用。≫
(九。)
神々の宝座。 吉備の児島。
----吉く備(吉備)わった初期(児)の締まり(島)と言った意 五十個の言霊を集めて形だけは五十音図としてまとめたけれど、その内容はまだ詳細には確認されていない段階ということです 。
初歩的では有りますが豊宇気として先天の性質を受け持っているこの五十音の枠結びを天津菅麻(音図)と呼びます 菅曽(すがそ)は菅麻とも書き先天・大自然そのままの性質の音図(すがすがしい衣の意)のことです 例えばこの世に生れたままの赤ちゃんの心の性能の構造といえるでしょう。
== 言霊の、心の、運用領域 ==
『 この子を生みたまひしによりて、御陰炙(みほどや)かえて病(や)み臥(こや)せり。』
『 たぐりに生(な)りませる神の名は
[運用 01] 金山毘古(かなやまびこ)の神 (五十音神名文字の音。整理内容。)
[運用 02] 金山毘売(びめ)の神 (五十音神名文字の文字。整理材料。)
『 次に屎(くそ)に成りませる神の名は
[運用 03] 波邇夜須毘古(はにやすひこ)の神 (正確で安定している音。分類組み合わせ内容。)
[運用 04] 波邇夜須毘売(ひめ)の神 (正確で安定している文字。分類組み合わせ材料)
『 次に尿(ゆまり)に成りませる神の名は
[運用 05] 弥都波能売(みつはのめ)の神 (実在母音オウエの定在。次元立場の確定)
[運用 06] 和久産巣日(わくむすび)の神 (五十音全部の定在・惑い状態。提起する問題の全体像)
『この神の子は豊宇気毘売(とようけひめ)の神といふ。』
[運用 -0-] この神の子豊宇気毘売(とようけひめ)の神 (和久産巣日の先天性は受容する。及び全関連事項)
『 かれ伊耶那美の神は、火の神を生みたまひしに由りて、遂に神避(かむさ)りたまひき。』
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(十。)
神々の宝座。小豆島。
----泣沢女(なきさわめ)とは人間の創造知性の根本の響きのことです 音波、光波の大自然の無音の音(梵音)が視覚、聴覚のリズムとシンクロナイズする時、初めて現象が現われます 泣き沢め(なきさわめ)ぐのは父韻であり人間の創造知性の側の働きであり、その刺激により宇宙である五母音から現象が出て来るという意味であります。
別名の大野手比売(おほのでひめ)とは大いなる横(野・貫)に並んだ働き(手)を秘めている(比売)の意 音図においては八父韻は横に一列に展開しています。
『 かれここに伊耶那岐の命の詔(の)りたまはく、「愛(うつく)しき我が汝妹(なにも)の命を、子の一木(ひとつき)に易(か)えつるかも」とのりたまひて、御枕方(みまくらへ)に葡匐(はらび)ひ御足方(みあとへ)に葡匐ひて哭(な)きたまふ時に、
御涙に成りませる神は、香山(かぐやま)の畝尾(うねを)の木のもとにます、名は
[運用 07]泣沢女(なきさわめ)(大野手比売)の神。 (父韻の確認。こころの主体側から検討。)
『 かれその神避(かむさ)りたまひし伊耶那美の神は、出雲(いずも)の国と伯伎(ははき)の国との堺なる比婆(ひば)の山に葬(をさ)めまつりき。』
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(十一。)
神々の宝座。 大島 (大多麻流別)。
----大きな価値・権威を持った心の締まりという意 別名の大多麻流別は大いなる(大)言霊(多麻)が流露・発揚(流)する心の区分、ということです 。
伊耶那岐の命(言霊の原理・法則)が活用する十拳の剣の力(物事を十段階に分けて判断する)を明らかにする作業区分であります 。
『 ここに伊耶那岐の命、御佩(みはか)せる十拳の剣を抜きて、その子迦具土の神の頚(くび)を斬りたまひき。』
『 ここにその御刀(みはかし)の前(さき)に著(つ)ける血、湯津石村に走(たばし)りつきて成りませる神の名は、
[運用 08]石拆(いはさく)の神 。(次元宇宙の設定、組織構成) (アオウエイの五段階に分割)
[運用 09] 根拆(ねさく)の神 。(意志の検討確認) (父韻配列の検討)
[運用 10] 石筒(いはつつ)の男の神。(各次元通過の検討) (五十音縦横の変化連続)
『 次に御刀の本に著ける血も、湯津石村(ゆずいはむら)に走(たばし)りつきて成りませる神の名は、
[運用 11] 甕速日(みかはやひ)の神 。(内容とその形態の働きの明瞭化) (客体物象の連続状態が一目で分かる)
[運用 12] 樋速日(ひはやひ)の神 。(連続動態傾向性の明瞭化) (客体内容霊の連続状態が一目で分かる)
[運用 13] 建御雷(たけみかづち)の男の神 。またの名は建布都(たけふつ)の神、またの名は豊(とよ)布都の神。』(主体のこころの設定、確立)。 (主体規範の現れ)
『 次に御刀の手上に集まる血、手俣(たなまた)より漏(く)き出(いで)て成りませる神の名は、
[運用 14]闇淤加美(くらおかみ)の神 。(手を握りしめる主体の心方向へ検討) (握って噛み合わせる)
[運用 15] 闇御津羽(くらみつは)の神』。(主体の心から手を広げる方向へ確認) (みいずを起こし括る)
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(十二。)
神々の宝座。姫島 (天一根)。
----八つの神代表音神名文字(八種の文字原理)が心の宇宙の中に占める位置・区分 。
言葉を文字で表したものを比礼(ひれ)または霊顯(ひら)といいます 枚(ひら)の字を当てることもあります 大山津見の神(言霊ハ)は言葉のことです 山津見の山は八間でこの間に言霊父韻が入り、それが津見(渡して現れる)で言葉が出来ます。
女(おんな)は音名で、文字のこと 文字には言葉が秘め(女)られています 人によって文字を読むと直ちに心の中に言葉となって甦ります また神代文字は全部 火の迦具土の神(言霊ン)から現われますから、別名、天の一根と言われます
『 殺さえたまひし迦具土の神の
[運用 16] 頭に成りませる神の名は 正鹿山津見(まさかやまつみ)の神 (原理本性通りの表現。大山津見神から出た真性の表現)
表現された物象が正しく全体をあらわす。
[運用 17] 胸(呼気、心音)に成りませる神の名は 淤滕(おど)山津見の神 (言葉の発声に沿った表現。発声発音法に基づいた表現)
表現された全体が常に音を出している、持続している。
[運用 18]腹(空腹、食物を容れるところ)に成りませる神の名は 奥(おく)山津見の神 (言霊オの経験を全体に調和させる表現。音図から出た表現)
表現を掻き寄せて置く(奥)、定置すること。
[運用 19] 陰に成りませる神の名は 闇(くら)山津見の神 (産出の原理が良く分かる表現)
表現を生み蔵(闇)に蓄えるようにすること。
[運用 20] 左(霊足り)の手(選択)に成りませる神の名は 志芸(しぎ)山津見の神 (全体が調和するような表現。全体的な調和を強調する)
選択(手)された表現が静まるようにすること。
[運用 21] 右(身切り)の手(選択)に成りませる神の名は 羽(は)山津見の神 (一つ一つの内容を強調する表現。部分的な強調で表現)
選択された内容が羽ばたき躍動するような表現。
[運用 22] 左の足(太祝詞音図あ~し)に成りませる神の名は 原(はら)山津見の神 (全体の運用に基づいた表現。運用を強調する表現)
個々の葉(葉の連なり)と全体(原)が見渡されるような表現。
[運用 23]右の足に成りませる神の名は 戸(と)山津見の神 』 (縦の列の区別がよく出るような表現。行、段、分類を強調する表現)
身を切り出し個々の主題、次元を煮詰めるような表現。
かれ斬りたまへる刀の名は、天の尾羽張(おはばり)といひ、またの名は伊都(いつ)の尾羽張といふ。』
意識の判断表現は鳥の尾羽が末広がりなりその役目をよく果たすように、天与の御威陵(みいづ、伊都(いつ))の権威を持った表現となる
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◎◎
黄泉国。
神々の宝座。(●) 黄泉の国。
≪ 客観世界自身の動態 ≫
≪ 黄泉の国。主体内自証から他証へ、客観世界での伊耶那岐の仕事。≫
≪ 共同創造の終り。客観世界への愛着、禍作り ≫・・相見まくおもほして。
≪ 主体規範の試し斬り。主体側の執着と他証。≫・・高天原精神世界から出る。
≪ 客観世界からの返事 ≫・・黄泉へぐいしつ。
≪ 客観世界の在り方 ≫・・いかつち(雷、五十神土)
≪ 客観世界の研究取り込み ≫・・高天原精神世界に戻る為に。
≪ 客観世界の最後の砦 ≫・・八くさの雷神、千五百の黄泉軍。
≪ 主客の決定的な相違点 ≫・・桃の子三つ。
≪ 高天原精神世界からの借りものの威力 ≫・・おほかむづみ(みいず)
『 ここにその妹伊耶那美の命を相見まくおもほして、黄泉国(よもつくに)に追ひ往(い)でましき。
ここに殿の縢戸(くみど)より出で向へたまふ時に、伊耶那岐の命語らひて詔りたまひしく、「愛(うつく)しき我が汝妹(なにも)の命、吾と我と作れる国、いまだ作り竟(を)へずあれば、還りまさね」と詔りたまひき。』
『 ここに伊耶那美の命の答へたまはく、
「悔(くや)しかも、速(と)く来まさず。吾は黄泉戸喫(へぐひ)しつ。然れども愛しき我が汝兄(なせ)の命、入り来ませること恐(かしこ)し。かれ還りなむを。しまらく黄泉神(よもつかみ)と論(あげつら)はむ。我をな視たまひそ」と、
かく白(もお)して、その殿内(とのぬち)に還り入りませるほど、いと久しくて待ちかねたまひき。』
『 かれ左の御髻(みみづら)に刺させる湯津爪櫛(ゆつつまくし)の男柱一箇(をはしらひとつ)取り闕(か)きて、一(ひと)つ火燭(びとも)して入り見たまふ時に、蛆(うじ)たかれころろぎて、
頭(かしら)には大雷(おほいかづち)居り、
胸には火(ほ)の雷居り、
腹には黒雷居り、
陰(ほと)には柝(さく)雷居り、
左の手には若(わき)雷居り、
右の手には土雷居り、
左の足には鳴(なる)雷居り、
右の足には伏(ふし)雷居り、
并せて八くさの雷神成り居りき。』
『 ここに伊耶那岐の命、見畏(みかしこ)みて逃げ還りたまふ時に、その妹伊耶那美の命、「吾に辱(はじ)見せつ」と言ひて、すなはち黄泉醜女(よもつしこめ)を遺(つかわ)して追はしめき。』
『 ここに伊耶那岐の命、黒御縵(くろみかづら)を投げ棄(う)てたまひしかば、すなはち蒲子生(えびかづらな)りき。こを?(ひり)ひ食(は)む間に逃げ行でますを、なほ追ひしかば、』
『 またその右の御髻(みみづら)に刺させる湯津爪櫛を引き闕きて投げ棄(う)てたまへば、すなはち笋(たかむな)生りき。こを抜き食(は)む間に、逃げ行でましき。』
『 また後にはかの八くさの雷神に、千五百(ちいほ)の黄泉軍(よもついくさ)を副(たぐ)へて追はしめき。ここに御佩(みはかし)の十拳の剣を抜きて、後手(しりで)に振(ふ)きつつ逃げませるを、
なほ追ひて黄泉比良坂(よもつひらさか)の坂本に到る時に、その坂本なる桃の子(み)三つをとりて持ち撃ちたまひしかば、悉に引き返りき。』
『 ここに伊耶那岐の命、桃の子に告(の)りたまはく、「汝(いまし)、吾を助けしがごと、葦原の中つ国にあらゆる現しき青人草の、苦(う)き瀬に落ちて、患惚(たしな)まむ時に助けてよ」とのりたまひて、意富加牟豆美(おほかむづみ)の命といふ名を賜ひき。』
『 最後(いやはて)にその妹伊耶那美の命、身みづから追ひ来ましき。
ここに千引(ちびき)の石(いは)をその黄泉比良坂に引き塞(さ)へて、その石を中に置きて、その石を中に置きて、おのもおのも対(む)き立たして、
事戸(ことど)を度(わた)す時に、伊耶那美の命のりたまはく、「愛(うつく)しき我が汝兄(なせ)の命、かくしたまはば、汝の国の人草、一日(ひとひ)に千頭絞(ちかしらくび)り殺さむ」とのりたまひき。』
『 ここに伊耶那岐の命、詔りたまはく、「愛しき我が汝妹の命、汝(みまし)然したまはば、吾(あ)は一日に千五百の産屋を立てむ」とのりたまひき。ここを以(も)ちて一日にかならず千人(ちたり)死に、一日にかならず千五百人(ちいほたり)なも生まるる。』
『 かれその伊耶那美の命に号(なづ)けて黄泉津(よもつ)大神といふ。またその追ひ及(し)きしをもちて、道敷(ちしき)の大神といへり。またその黄泉の坂に塞れる石は、道反(ちかへし)の大神ともいひ、塞へます黄泉戸(よみど)の大神ともいふ。』
『 かれそのいはゆる黄泉比良坂(よもつひらさか)は、今、出雲の国の伊織夜(いふや)坂といふ。』
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黄泉国からの帰還。禊祓の準備。
(十三。)
神々の宝座。知訶島
----これよりは言霊学奥義である禊祓の区分となります 。
知とは知識の事、訶とは叱り、たしなめるの意です。
外国の文化の知識をこの段階で言葉の意味がよく分るように内容を整理し、次の人類文明へ吸収する為の準備作業となる段階の働きの区分。
『 ここを以ちて、 (◎) 伊耶那岐の大神、 の詔りたまひしく、
[運用 24] 伊耶那岐の大神
「吾(あ)はいな醜(しこ)め醜めき穢(きた)なき国に到りてありけり。かれ吾は御身(おほみま)の禊(はらへ)せむ」
とのりたまひて、竺紫(つくし)の日向(ひむか)の橘(たちばな)の小門(おど)の阿波岐原(あはぎはら)に到りまして、禊ぎ祓へたまひき。』
『 かれ投げ棄(う)つる御杖に成りませる神の名は、
[運用 25] 衝き立つ船戸(つきたつふなど)の神。』・・(自己主張の拠り所)
『 次に投げ棄つる御帯(みおび)に成りませる神の名は、
[運用 26] 道の長乳歯(みちのながちは)の神。』 ・・(関連性と連続性)
『 次に投げ棄つる御嚢(みふくろ)に成りませる神の名は、
[運用 27] 時量師(ときおかし)の神。』 ・・(時処位の検討)
『 次に投げ棄つる御衣(みけし)に成りませる神の名は、
[運用 28] 煩累の大人(わずらひのうし)の神。』 ・・(曖昧性の排除)
『 次に投げ棄つる御褌(みはかま)に成りませる神の名は、
[運用 29] 道俣(ちまた)の神。』・・(分枝点方向の明瞭化)
『 次に投げ棄つる御冠(みかかぶり)に成りませる神の名は、
[運用 30] 飽咋の大人(あきぐひのうし)の神。』 ・・(実相を明らかに組む)
『 次に投げ棄つる左の御手の手纏(たまき)に成りませる神の名は、
[運用 31] 奥疎(おきさかる)の神。 ・・(主体側の出発整理)(エ次元の選択創造)
[運用 32] 次に奥津那芸佐毘古(なぎさびこ)の神。 ・・(主体側の選択創造性)
[運用 33] 次に奥津甲斐弁羅(かいべら)の神。』 ・・(主客の間隙を減らす)
『 次に投げ棄つる右の御手の手纏に成りませる神の名は、
[運用 34] 辺疎(へさかる)の神。 ・・(客体側の到着整理)
[運用 35] 次に辺津那芸佐毘古(へつなぎさびこ)の神。 ・・(客体側の結果選択創造性)
[運用 36] 次に辺津甲斐弁羅(へつかいべら)の神。』 ・・(客主の間隙を減らす)
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(十四。)
禊祓と歴史創造。
神々の宝座。両児島。
----言霊布斗麻邇の原理は心の要素である五十個の言霊とその運用法五十、計百の原理から成り立っています その要素五十言霊を上の五十音に、運用法五十を下の段にとりますと百音図ができます これを図の上と下が完成した原理として両児の島と名付けました。
『 ここに詔りたまはく、「上(かみ)つ瀬は瀬速し、下(しも)つ瀬は弱し」と詔りたまひて、
初めて中つ瀬に堕(い)り潜(かづ)きて、滌(すす)ぎたまふ時に、成りませる神の名は、
[運用 37] 八十禍津日(やそまがつひ)の神。 ・・((情感による禊)
マナビ。霊(ヒ)駆り=光・ヒカリ
そうするとこの世の中はものすごく合理的に、こうなるのも当たり前なんです。次に転換してこういう世の中になる為の下準備ですよ、という事になりますから、そういう目で見るとまるっきり違う、つまり百音図に戻って見てみると、下の段は暗黒だとしたら上の段は光明なんです。
言霊でみたって書いて光明の世界。何故なら言霊の事を一字で霊(ヒ)と言います。霊が駆けるから霊駆り(=光・ヒカリ)なんです。これは「ひかり」という日本語の語源なんです。
その霊駆りで見ると、超、超合理的な世界に結びます。ですから二つある。両方の、形が表れない処(百音図の両側、宇宙である五つの母音と半母音、計二十音)を取っちゃいますと八十が出て来ます。
それで八十の禍津日と言います。又言霊イのところを大禍津日と言います。そしてそれを直さんが為に出てくるのが、神直毘、大直毘、伊豆能売という神様の名前です。
[運用 38] 次に大禍津日(おほまがつひ)の神。』 ・・(原理による禊)
『 この二神(ふたはしら)は、かの穢(きたな)き繁(し)き国に到りたまひし時の汚垢(けがれ)によりて成りませる神なり。』
『 次にその禍を直さむとして成りませる神の名は、
[運用 39] 神直毘(かむなほひ)の神。 ・・(経験知による探求)
[運用 40] 次に大直毘(おほなほひ)の神。 ・・(欲望性能による探求)
[運用 41] 次に伊豆能売(いずのめ)。』 ・・(実践智による探求)
マナビ。心を言霊で渡す事が出来るチャンネル
そして次です。例えば映画のフイルムを回してカタカタカタと撮し出した向こうの事(映像)は、手前のフイルムの内容しか映しません、フイルムの内容と映る現象が違っていたら変な事ですから、そういう事は絶対ありません。
人間の心をそのように言霊の運びで、これはどうかと見た時に、あっ、この通りに言霊で渡す事が出来るよ、というのが上津綿津見の神、中津綿津見の神、底津綿津見の神です。
この三つの神様はその通り出来ますよ、という証明が確認された、確認する働きの神様の名前なんです。そして次にもう一つ出て来るのが上筒男の命、中筒男の命、底筒男の命です。筒ですからチャンネルです。トンネルみたいになっている。
そこに現象子音がウでいいますと、ウ・ツクムフルヌユス、オでいいますと、オ・トコモホロノヨソ、エでいいますと、エ・テケメヘレネエセ、とはっきりとここに並ぶことが証明されますので、これは事実、と言う事になります。
マナビ。
道徳の至上命令
天津菅麻音図の上段アと下段イは駄目だったから中の三つの段(オ、ウ、エ)でやったらどうなんだねって言ったら、あぁ、うまくいくよ。とこういうことなんです。
ではうまくいくという証明はどういうところから出て来るのだろうというと、「うまくいくよ」と言ったのは、私の主観でございます。
その主観がどうしたらうまくいくかといったら、言った通り、この世の中が現象として現れて来れば良いですね。歴史は一回しかありませんから私がいくら大法螺吹いたって、その時にならないと証明されません。
でもその時にならなくても証明できる唯一の方法は、私の言葉が言霊で出来上がっている時、現象子音で出来上がっている時です。カントはこれを至上命令と申しました、道徳の至上命令と申しました。
『 次に水底(みなそこ)に滌(すすぎ)ぎたまふ時に成りませる神の名は、
[運用 42] 底津綿津見(そこつわたつみ)の神。 ・・(実践智の働き)
[運用 43] 次に底筒(そこつつ)の男(を)の命。』 ・・(実践智の確認)
『 中に滌ぎたまふ時に成りませる神の名は、
[運用 44] 中津綿津見の神。 ・・(五感欲望の働き)
[運用 45] 次に中筒の男の命。』 ・・(五感欲望の確認)
『 水の上に滌ぎたまふ時に成りませる神の名は、
[運用 46] 上津綿津見の神。 ・・(経験知の働き)
[運用 47] 次に上筒の男の命。』・・(経験知の確認)-
『 この三柱の綿津見の神は、阿曇(あずみ)の連(むらじ)等が祖神(おやかみ)と斎(いつ)く神なり。かれ阿曇の連等は、その綿津見の神の子宇都志(うつし)日金柝の命の子孫(のち)なり。
その底筒の男の命、中筒の男の命、上筒の男の命三柱の神は、墨(すみ)の江(え)の三前の大神なり。』
『 ここに左の御目を洗ひたまふ時に成りませる神の名は、
[運用 48]天照らす大御神。』 ・・(人類文明創造の最高規範、天津太祝詞、やたの鏡)
『 次に右の御目を洗ひたまふ時に成りませる神の名は、
[運用 49] 月読(つくよみ)の命。』・・(精神的学問文化をコントロールする精神構造)
『 次に御鼻を洗ひたまふ時に成りませる神の名は、
[運用 50] 建速須佐の男の命。』 ・・(欲望性能の整理、物質的繁栄をもたらす精神構造)
『 この時伊耶那岐の命大(いた)く歓喜(よろこ)ばして詔りたまひしく、
「吾は子を生み生みて、生みの終(はて)に、三はしらの貴子(うずみこ)を得たり」
と詔りたまひて、すなはちその御頸珠(みくびたま)の玉(たま)の緒ももゆらに取りゆらかして、
天照らす大御神に賜ひて詔りたまはく、「汝(な)が命(みこと)は高天の原を知らせ」と、
言依(ことよ)さして賜ひき。かれその御頸珠の名を、御倉板挙(みくらたな)の神といふ。』
『 次に月読の命に詔りたまはく、「汝が命は夜(よ)の食国(おすくに)を知らせ」と、言依さしたまひき。』
『 次に建速須佐の男の命に詔りたまはく、「汝が命は海原(よなばら)を知らせ」と、言依さしたまひき。』
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◎◎
歴史への運用、発展へ。、
『 故(かれ)、各(おのおの)依(よ)さしたまひし命(みこと)の随(まにま)に、知らしめす中に、速須佐(はやすさ)の男(を)の命(みこと)、依さしたまへる国を治らさずて、八拳須心前(やつかひげむなさき)に至るまで、啼(な)きいさちき。その泣く状(さま)は、青山は枯山なす泣き枯らし、河海は悉(ことごと)に泣き乾(ほ)しき。』
『 ここをもちて悪(あら)ぶる神の音なひ、さ蝿(ばへ)如(な)す皆満ち、萬の物の妖(わざわひ)悉に発(おこ)りき。
故(かれ)、伊耶那岐の大御神、速須佐之男命に詔りたまはく、「何とかも汝(いまし)は事依させる国を治らさずて、哭きいさちる。」とのりたまへば、
答へ白さく、「僕(あ)は妣(はは)の国根(ね)の堅洲国(かたすくに)に羅(まか)らむとおもふがからに哭く」とまをしたまひき。』
『 ここに伊耶那岐の大御神大く(いた)忿怒(いか)らして詔りたまはく、「然(しか)らば汝はこの国にな住(とど)まりそ」と詔りたまひて、すなはち神遂(かむや)らひに遂らひたまひき。』
『 故、その伊耶那岐大神は、淡路の多賀にまします。』
「是の後に伊弉諾尊(いざなぎのみこと)、神功(かんこと)既に竟(を)へたまひて、霊運当遷(かむあがりましなんとす)、是を以て幽宮(かくれのみや)を淡路の洲(す)に構(つく)り、寂然(しずかた)長く隠れましき。亦曰く、伊弉諾尊功(こと)既に至りぬ。徳(いさはひ)亦大いなり。是(ここ)に天に登りまして、報告(かへりこど)したまふ。仍(すなわ)ち日の少宮(わかみや)に留(とどま)り宅(す)みましぬ。」(日本書紀。)
Č
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こころの目次
〇、言霊要素
〇、こころの世界の始まる前、こころの宇宙
○、こころの先天構造、先天実在、
○、こころの構造
○、こころの先天の働き
○、こころの先天の創造意思
① 淡路の穂の狭別の島 アとワ(淡路)の言霊(穂)が別れて出て来る(別)狭い(狭)区分(島) 言霊ウは主客未剖、アワはそこから分れます
天の御中主の神 ウ
② 伊豫の二名島 二名とはアとワの二音言霊のこと 宇宙剖判で主体アと客体ワに分れます この主と客に分かれることが全ての自覚の始まりです イとヰの現象を創造する働きの予めの区分
高御産巣日の神 ア
神産巣日の神 ワ
③ 隠岐の三子島 隠岐とは隠り神、三つ子とは三段目に現われる言霊という意味
言霊オ・ヲ(経験知)、エ・ヱ(実践智)は文明創造上最も重要な精神性能です
天の常立の神 オ
宇摩志阿斯訶備比古遅の神 ヲ
国の常立の神 エ
豊雲野の神 ヱ
④ 竺紫の島 竺紫は尽くしの謎 八つの父韻は言霊イ(伊耶那岐神)の実際活動のリズム 「身一つにして面四つ」の意味は作用・反作用の陰陽一対四組の知性の律の島です
宇比地邇神・妹須比地邇神 チ・イ
角杙神・妹生杙神 キ・ミ
意富斗能地神・妹大斗乃弁神 シ・リ
於母陀流神・妹阿夜訶志古泥神 ヒ・ニ
⑤ 伊岐の島 心のすべての現象はここから現われ出て、また此処に帰っていくのです
伊耶那岐神 イ
伊耶那美神 ヰ
伊岐とは伊の気でイ言霊のこと
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○、おのれのこころの先天、発生
○、おのれのこころの構造
○、おのれのこころの働き
○、おのれのこころの創造行為、一般性
○、おのれのこころの領域、宇宙の取り込 み
◎ オノコロ島 (おのれの心の島)
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○、こころの主体側に言霊要素を造る
○、こころの先天活動が頭脳内に乗り移る
○、こころの先天が前イメージとなる
○、こころのイメージが働く
○、こころのイメージができる
○、こころのイメージにも主客がある
○、こころのイメージが形を求める
○、こころのイメージが変態の準備をする
⑥ 津島 (天の狭手依比売) 津島の津とは渡し場の意 未だ言葉として名のつかない、秘められている区分 先天構造内に起った活動が津島という十言霊の現象を経て、頭脳内で実際のイメージにまとめられ行く過程です
まだ言葉として表現されていない内は全く個人的な恣意であって人間社会に通じることのないものです 先天の活動が言葉の社会、即ち一般社会に出て行く船の発着場という意味で、先天の何か分らない働きが表現された言葉の世界へ出て行く港の意です
未鳴、真名とも言います まだ言葉として発せられていない、考えがまとまっていく段階です
別名 天の狭手依比売(あまのさでよりひめ) とは先天の天名(あな)が狭い津島という区分(狭)を通って一つのイメージにまとまるよう手で探ることが秘められている(比売)区分ということです
大事忍男の神 タ
石土毘古の神 ト
石巣比売の神 ヨ
大戸日別の神 ツ
天の吹男の神 テ
大屋毘古の神 ヤ
風木津別の忍男の神 ユ
大綿津見の神 エ
速秋津日子の神 ケ
妹速秋津比売の神 メ
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○、こころのイメージの主体側が物象を求める
○、こころのイメージの客体側が受け入れる
○、こころと結ばれた物象を形作る、言葉を作る
○、こころと結ばれた物象、言葉は心の全先天構造を保持している
⑦ 佐渡の島 佐渡とは助け(佐)渡す(渡)の意 何を助け何を渡すのかといいますと先天の活動が一つのイメージ化され、そのイメージを誰にどのような表現で伝えたらよいか、が検討されて言葉として表現・発生される処の区分
どんなに立派な心中のイメージであっても言葉として、または絵や記号、詩などに表現しなければ人に伝わることがない心中の発想で終ってしまいます 宗教上の悟りや哲学上の発見も、それが人間の頭脳内のイメージとして捉えられただけでは、表現しない限り真理とはなりません 言葉となって此岸から彼岸に渡されます
真名とも言います
沫那芸の神 ク
沫那美の神 ム
頬那芸の神 ス
頬那美の神 ル
天の水分の神 ソ
国の水分の神 セ
天の久比奢母智の神 ホ
国の久比奢母智の神 ヘ
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○、こころが物象、言葉となって飛ばされる。相手対象に向かう
○、こころが物象となって移動しているときも意味内容は保持されている
○、こころの意味内容の起伏は物象に渡されている
○、こころの物象が相手対象に到達する
○、こころの物象が相手側に受け入れられる
○、こころの物象が相手対象に食い込み入っていく
○、こころの物象が相手対象の戸を開け自身が乗り入れる
○、こころの物象が相手対象内で自分の位置を占め名を明かす
○、こころの物象が相手対象内で内容が確認され他者として確認される
○、こころの先天、イメージ、物象、言葉が第三者として相手対象内で生まれる
○、過去の了解された内容が名となり、前者は後者の内容となって主体側のこころが客体側に確認されると同時に、主客を離れた子現象となる
⑧ 大倭豊秋津の島 (天津御虚空豊秋津根別) 大倭は大和とも書きます すべてが共存調和するという意 三十二個の言霊がこの区分の言霊の誕生によって全部で揃い、それが豊かに明らかに現われる(津)区分(島)という意味となります
音声が空中を飛ぶ言霊フモハヌは「神名」ともいいます 電波、光波でも同じです
声は耳により入って聞いた人の頭脳内で「ああこういうことか」と了解され行動になります その後、言葉は先天宇宙に帰り、記憶として印画されて言葉の循環はここで終ります 耳から入って了解されるまでの言霊は真名です
別名 天津御虚空豊秋津根別(あまつみそらとよあきつねわけ)といい先天の活動(天津御虚空)が豊かに明らかな音(根-ね)となって現われる(津)区分
風の神名は志那津比古の神 フ
木の神名は久久能智の神 モ
山の神名は大山津見の神 ハ
野の神名は鹿屋野比売の神 ヌ
天の狭土の神 ラ
国の狭土の神 サ
天の狭霧の神 ロ
国の狭霧の神 レ
天の闇戸の神 ノ
国の闇戸の神 ネ
大戸或子の神 カ
大戸或女の神 マ
鳥の石楠船の神 ナ
大宣都比売の神 コ
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○、こころの表意文字表現
火の夜芸速男の神 ン
神名の火とは言霊のこと、夜芸の夜は夜の国、夜見または読みとなります 芸は芸術のことで火の夜芸速男の神とは、言霊を読む芸術(業-わざ)が早く示されている働きということになり 明瞭に文字の事を指しています 真言に「言霊即実相、文字即涅槃」とあり、文字とは言葉が眠っているものという意味で、生きた人間がそれを読むと直ちにその文字の事が実相となって蘇ってきます表記
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ここから後半五十神
こころの要素ができその運用になる
こころの運用要素とこころの運用軌範の生成
自覚以前 ウ次元の判断軌範
与えられた定員枠による軌範運用
こころの客体側を受け入れていく判断
○、こころに無自覚的にある整理内容を集める。
○、こころに無自覚的にある整理材料を集める。
○、こころに無自覚的にあるものを判別してみる。正確で安定している音。分類組み合わせの内容
○、こころに無自覚的にあるものを判別してみる。正確で安定している文字。分類組み合わせの材料
○、こころに無自覚的な判断軌範の内容材料を仮適応仮使用する。実在母音オウエの定在。次元立場の確定へ。
○、こころに無自覚的ながら自分なりの判断軌範を立てる。五十音全部の定在・惑い状態。提起する問題の全体像
○、自分なりの無自覚的な判断軌範でも先天宇宙の性質は秘められている。及び全関連事項
⑨ 吉備の児島 吉く備(吉備)わった初期(児)の締まり(島)と言った意 五十個の言霊を集めて形だけは五十音図としてまとめたけれど、その内容はまだ詳細には確認されていない段階ということです
初歩的では有りますが豊宇気として先天の性質を受け持っているこの五十音の枠結びを天津菅麻(音図)と呼びます 菅曽(すがそ)は菅麻とも書き先天・大自然そのままの性質の音図(すがすがしい衣の意)のことです 例えばこの世に生れたままの赤ちゃんの心の性能の構造といえるでしょう
金山毘古の神
金山毘売の神
波邇夜須毘古の神
波邇夜須毘売の神
弥都波能売の神
和久産巣日の神
和久産巣日の神 の子(豊宇気毘売の神)
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○、こころの主体側からの判断の働き、現象を扱う主体の生成。
父韻の確認。こころの主体側から検討
者が集まるとこれは何だあれは何だという疑問が生じてくる、その働きの大元。
オ次元、および反省、選択軌範の原動因。
⑩ 小豆島 音図上で初めて確認された八つの父韻の締めくくりの区分 八父韻は音図上で小豆即ち明らかに続く気の区分のこと
泣沢女(なきさわめ)とは人間の創造知性の根本の響きのことです 音波、光波の大自然の無音の音(梵音)が視覚、聴覚のリズムとシンクロナイズする時、初めて現象が現われます 泣き沢め(なきさわめ)ぐのは父韻であり人間の創造知性の側の働きであり、その刺激により宇宙である五母音から現象が出て来るという意味であります
別名の大野手比売(おほのでひめ)とは大いなる横(野・貫)に並んだ働き(手)を秘めている(比売)の意 音図においては八父韻は横に一列に展開しています
泣沢女(大野手比売)の神
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ここから心の主体側からの判断の働きを体系づける、現象を扱う行為に起きる事。次段は扱わられる現象側に起きる事。
概念観念知性の段階
オ次元判断の階梯成長
注意。判断軌範の成長は、自分なりの枠産巣日(ムスビ)の神の軌範を使うが、それはすでに五十音図の軌範内にある。
つまり、先天の判断軌範(天の菅麻音図)から成長してくる。
こころの精神宇宙に何かが現象するとき主体意識は次のように働いていきます。
○、こころの主体意識の精神次元宇宙が実体として設定される。(組織構成。(アオウエイの五段階に分割)
○、こころに設定された実体のよって立つ精神の流れが明かされる。意志、欲望、知識、感情、選択のどの流れの上でできたものか検討確認され、それが同時に父韻配列の検討となる。
○、こころの流れはその出発する立場に規定されて現される終着点となる方向をとる。各次元通過の検討。五十音縦横の変化連続
○、こころの方向は書かれた図面を追うようなものと、(内容とその形態の働きの明瞭化、客体物象実体のありかたの連続状態が一目で分かる )
○、こころの方向の流れに沿い乗っているようなものとがある。(連続動態傾向性の明瞭化、客体内容霊のはたらきの連続状態が一目で分かる。)
こうしてここに、相手対象を自分から判断する自分にとっての軌範を手にすることになる。
自分にとっての、自証のみに有効なもの。
○、こころの自証でしかない判断軌範ができる。主体のこころの設定、確立を数を頼りに組み立て、主体規範を現そうとする。
○、こころの自証は指を握りしめる主体の心方向へ検討し握って噛み合わせた時に内容を把握したとする方法と、
○、こころの自証の実内容を主体のうちから外へ手指を広げる方向へ確認示していく方法とがある。
いずれもあるものあったものの追認を示していく。
⑪ 大島 (大多麻流別) 大きな価値・権威を持った心の締まりという意 別名の大多麻流別は大いなる(大)言霊(多麻)が流露・発揚(流)する心の区分、ということです
伊耶那岐の命(言霊の原理・法則)が活用する十拳の剣の力(物事を十段階に分けて判断する)を明らかにする作業区分であります
石拆の神
根拆の神
石筒の男の神
甕速日の神
樋速日の神
建御雷の男の神
闇淤加美の神
闇御津羽の神
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そこでここで追認、認識したことの形を現すことになる。
扱わられる側に起きる表現のあり方八種。
◆◆この段落未完(古代から多くの神代文字が創出されていますが、それらが文字創造原理表現原理のどれに相当するのか分かりません。)
○、こころの受け取りをその形通り写した表現。原理本性通りの表現。表現された物象が正しく全体をあらわす。象形の範囲を保持していく表現。
○、こころに受けた印象をそのまま延長した表現。表現された全体が常に音を出している、持続している。象形文字の象徴のを延長した文字表現。
○、言霊オの経験を全体に調和させる表現。音図から出た表現。表現を掻き寄せて置く(奥)、定置する。
○、産出の原理が良く分かる表現。表現を生み蔵(闇)に蓄えるようにすること。
○、全体が調和するような表現。全体的な調和を強調する。選択(手)された表現が静まるようにすること。
○、一つ一つの内容を強調する表現。部分的な強調で表現。選択された内容が羽ばたき躍動するような表現。
○、全体の運用に基づいた表現。運用を強調する表現。個々の葉(葉の連なり)と全体(原)が見渡されるような表現。
○、縦の列の区別がよく出るような表現。行、段、分類を強調する表現。身を切り出し個々の主題、次元を煮詰めるような表現。
⑫ 姫島 (天一根) 八つの神代表音神名文字(八種の文字原理)が心の宇宙の中に占める位置・区分
言葉を文字で表したものを比礼(ひれ)または霊顯(ひら)といいます 枚(ひら)の字を当てることもあります 大山津見の神(言霊ハ)は言葉のことです 山津見の山は八間でこの間に言霊父韻が入り、それが津見(渡して現れる)で言葉が出来ます
女(おんな)は音名で、文字のこと 文字には言葉が秘め(女)られています 人によって文字を読むと直ちに心の中に言葉となって甦ります また神代文字は全部 火の迦具土の神(言霊ン)から現われますから、別名、天の一根と言われます
頭に成りませる神の名は 正鹿山津見の神 チ
胸に成りませる神の名は 淤滕山津見の神 イ、
腹に成りませる神の名は 奥山津見の神 キ、
陰に成りませる神の名は 闇山津見の神 ミ
左の手に成りませる神の名は 志芸山津見の神 シ、
右の手に成りませる神の名は 羽山津見の神 リ、
左の足に成りませる神の名は 原山津見の神 ヒ、
右の足に成りませる神の名は 戸山津見の神 二、
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黄泉の国。
ここからこころの客観世界への 対応になります。
前段で自分の表現現象を得ました。自分の物が出来たといって、言いっ放し表現しっ放しで終わらせません。自分には明らかと自証をしてもそれだけのものです。今度はそれを自証を保ちながら何時いかなる時、場合にも真理であり他証できることを証明しにいきます。
こころの客観世界を扱うので、客体そのものを扱い物の作用反作用を扱うのではなく主体側に反映する客観世界のことです。あくまでも主体側の働きかけによります。
○、こころによる客体への働きかけの総覧、 ・・相見まく思う。
○、こころの主体を保持しつつ客体に働きかける。 ・・上がり戸より出る。
○、 こころの主客の同等を問う。 ・・還りまさね。
○、 客体側は不動無口なので返事は無いが、物理の作用反作用の反応内にある。 ・・よもつへぐいしつ。
○、自主自立的な活動が無くそんなところは見せられたもでのはない。 ・・我をな視たまひそ。
○、客観世界は主体が介入するときに現われる。 ・・男柱一つ取り。一つ火灯す。
○、個々の客体が自己主張する。 ・・蛆(ウ次元の客体)たかれころろぎて。
客体のあり方
・頭には 大雷(おほいかづち)居り ・・全体を見渡すことを誇り
・胸には火(ほ)の雷居り ・・遠くまで見えることを誇り
・腹には黒雷居り、 ・・
・陰(ほと)には柝(さく)雷居り、 ・・次世代まで考えていることを誇り
・左の手には若(わき)雷居り、 ・・多機能を誇る
・右の手には土雷居り ・・着実な機能を誇り
・左の足には鳴(なる)雷居り、 ・・表面を飾ることを誇り
・右の足には伏(ふし)雷居り、 ・・内部に核となる物があると誇り
(●) 心は調和ある創造的な喜びを目指すときには、黄泉の国のそれぞれの誇りを自己主張と不調和として退ける。
そこで客体世界にいるもの、あるもの、所有しているものは 「吾に辱見せつ」となる。
客体世界の様々な自己主張の仕方への対処。
・・黄泉醜女(よもつしこめ)、 事の初め出だしの不調和は当然ということに対して、
主体の初めの呼びかけに呼応するものだけを取り上げるようにする。
・・なほ追ひしかば、初めの立場に立つことが不安定になってきたら、
主体の呼びかけに呼応する流れと結論を保持するようにする。
・・かの八くさの雷神に千五百(ちいほ)の黄泉軍(よもついくさ)を副(たぐ)へて追はしめき、、、、それでも自らの表現に物質研究の原理方法をたずさえ主張してくる。
この黄泉国の自己主張に対しては、
・・十拳の剣を抜きて、後手(しりで)に振(ふ)きつつ、、、相手が客観世界のあり方をを見せるのなら、こちらはその行き着く先を示しそこから元へ戻してあり方のそれぞれの位置づけを示す。
黄泉国の主張はそれなりに強力頑固ですから、さらに自己主張を続けます。とうとう、
・・黄泉比良坂(よもつひらさか)の坂本に到る、、、客観側が主張する自分の原理、自分の性質だというところまできます。
その原理と称するものは、自己主張を形成する、五感感覚からする実在判断(ウ)、経験過去知識の概念判断(オ)、それらの上に載った選択判断(エ)になりますので、それに合わせて、
・・桃の子三つ(上記ウオエ)をとりて撃ちたまいしかば、、、相手の行き着く先と行く方向を示してしまえばいいわけです。
そこで、
・・悉に引き返りき。、、それ以上の自己主張は引っ込めます。
とは言っても、今までに対話なり関係なりが成り立っていましたから、その実在と働きをどうしてくれるのだと言ってきます。
・・妹伊耶那美の命、身みづから追ひ来ましき。、、客観世界の大本本体が出てきます。
客体物質界の本体に対応するには、主体精神界の本体を示さねばなりません。
・・ここに千引(ちびき)の石(いは)をその黄泉比良坂に引き塞(さ)へて、、、主客を引き裂くと同時に導く岩で応対する
わたしはわたし、あなたはあなたと、
・・事戸(ことど)を度(わた)す、、、ことになり
それでは仕方ない。私は新規の創造はできないので、毎日千個づつあるものを分析分離してみます。
そうされてはそれ相応の名前が要るのでこちらは千五百の名づけを用意しておこう。
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○ ここからみそぎの準備
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黄泉国の客観世界ですることと主体側世界ですることを、全く分けてしまいました。
あるものの客観世界には自主的な創造の働きは無く、
ウ次元においては五感感覚の物質同士の作用反作用
オ次元においては経験知識の既得概念の判断
ア次元においては他証ができないジレンマ
の中にいて、それらの限界内からはみ出す予測予想試行の、過去を未来に投影する形で行為していきます。
そこでそういった思惟意識の不明な性を乗り越えないと、明瞭な歓喜をもたらす未来にいけません。
性であるものを否定せずそのまま止揚すくい上げて、次の意識に持ちきたす方法が講ぜられます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今、こころは黄泉国から出て客観世界から離れた自分という主体しかありません
では、客体の無い主体が拠り所とするのは何でしょうか。
主体の中にある主体が働く場所です。
まず、
○、こころの主体は自分の働く(自己主張の)拠り所を設定する。
それはその人とその人を乗せてきた全過去の記憶としてあります。
○、こころの全過去の記憶となって現われる関連性・連続性の働き。
記憶の順位位置づけが起きる
○、こころの時処位が検討される。
拠り所の方向性に沿って選択が行われる。
○、こころの曖昧性が排除される。
不明瞭さがとれ、各時点、各場所での分枝が見透せるようになる。
○こころの分枝点方向が明瞭化する。
そうすると、囚われるものが無くなり、
○、こころの実相を明らかに組むことができる。
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伊耶那岐の大神
衝き立つ船戸の神
道の長乳歯の神
時量師の神
煩累の大人の神
道俣の神
飽昨の大人の神
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ここまでが、主体側の働きを中心に見た場合のこと。
今度は、主体の働きの実体のように見た場合の動きを見る。
主体から出発しますが、前段ではこころの働きが明かされました。
目的も到達点も明らかになっています。そこで出発にあたっては到達点・結果が手元にある状態です。
○、こころの到達点をあちら側から離し隔てて手元におきます。
しかし、到達点・結果そのものが手元にできたこととは違い、逸脱しないように常に到達する姿とつながれていなければ なりません。
○、こころの到達点はその出発点とつながれている。
こうしてつながれていることによって、初めと終わり、目的と結果等の間隙が減りつつ創造完成させられていきます。
○、こころの到達点は、その間隔が常に減らされていく。
奥疎の神
奥津那芸佐毘古の神
奥津甲斐弁羅の神
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同様の事が向こう側・結果終局側からも言えます。
相手・終局側が立てられるや否や、
○、こころの出発点をこちら側から離し隔てて終局におきます。
しかし、出発点・目的そのものがあちら側にできたこととは違い、逸脱しないように常に出発した姿とつながれていなければ なりません。
○、こころの出発点はその到達点とつながれている。
こうしてつながれていることによって、終わりと初め、結果と目的等の間隙が減りつつ創造完成させられていきます。
○、こころの到達点は、その間隔が常に減らされていく。
辺疎の神
辺津那芸佐毘古の神
辺津甲斐弁羅の神
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⑬ 知訶島 知とは知識の事、訶とは叱り、たしなめるの意です
外国の文化の知識をこの段階で言葉の意味がよく分るように内容を整理し、次の人類文明へ吸収する為の準備作業となる段階の働きの区分
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これよりは言霊学奥義である禊祓の区分となります。
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出発点となるものや目的は一般的な形にあるもので、そのまま運用するには,自他共に通用はしますが抽象的過ぎます。
通用しているから自分の意識が伝わっているのではありません。
そこで自分の持っている現実の意識、あるいはその実現に近い方向を探ります。
まず、一般性を取り除くことが必要です。
こころの主体は自分の働く(自己主張の)拠り所を設定して、それはその人とその人を乗せてきた全過去の記憶と言う、黄泉国の中ではたらいていたことであり、 またそれらを一般性として表現してしまいました。
これは自他を謳歌する表現とはなりますが、強力に自他を自由に主張できません。
何故ならその表現はもっぱら感情、愛、慈しみ等の形に表れない合理性になってしまうからです。
○、こころに持ち来たった一般的な表現、愛、慈悲、等の感情をみそぎする。
一般性は感情等のほかに意思の働きにも表れます。こころにはこうこうこれだと具体性を持たしているのに、そうはさせないもうひとつのものがあります。意思です。
○、こころを押し上げる原動力とな意思を直接前面に押し立てることをみそぎする。
八十禍津日の神
大禍津日の神
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こころは一般性として打ち立てられるので、そのままでは誤解や了解が不通になる種となるものです。
また自分のほうに合理性があるからといってごり押しし易いものとなります。
そこで性でありながら禍となることから抜け出さねばなりません。
過去の一般性、現在、未来の一般性をみそぎする道を探します。
すると、今ここに直接接するこころが見付かります。
上記二神は感情、意思となって現われるので具体性に欠けます。それをみそぎに掛けますと、自己の意識の具体性を表現できる物が出てきます。
○、こころの五感感覚の現物実在の今ここが今ここに直接現われる欲望がある次元世界、ウ。
○、こころの記憶概念の全過去が今ここに直接現われる知識概念の次元世界、オ。
○、こころの選択按配のこれからの今ここが直接表現される配分選択の次元世界、エ。
この三者が自他の今ここに直接姿を現すことができます。
神直日の神
大直日の神
伊豆能売
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
そこで上記三者のはたらきとあり方を見ます。
今ここの現実に直接に関わりあうことのできる三者の創造実現の様子です。
現実に接触し、意識が現われているときには、あるものに対する自分の意識、あるものとして現われた自分の意識、あるものとして現した自分の意識、というように選択された自分の意識と選択された意識の対象が合致した形ででてきます、
ここに、わたしという意識の初めが選択という働きにおいて動き出し、選択された相手対象に向かい自分の選択相手であると了解します。
○、こころの選択按配が働いているために個別の自他の対象に接触できることが確認されます。
ついで、初めから終わりまでの各経過配置の現象に間違えのないことが確かめられます、
○、こころの選択按配の経過現象のそれぞれが定位置に収まり、現象間の働きが連結されます、
底津綿津見の神
底筒の男の命
ーーーーーーーーーーーーーー
意識の対象と自分の意識が合一されて現われました。それは無自覚な不明不定な可能としての選択ではなく、自分の働きによって創造選択した現象です。無自覚な意識の選択では目前に並んでいるもの達の現存するものの中から選択をしますが、自覚的な場合には選択されたのもがまず提出されます。
ここに知識と智恵の次元的な転換構造ができてきます。
知識というものは無自覚な上に築かれるものですから、何が知識になるのか知りません。与えられた物のお気に入り感覚で受け入れていきます。気が付けば自分の知識となって、知識に威張られ母屋が乗っ取られるのです。知識においてはその人が創ったものはありません。全てが借りものです。
さてここに自覚的な選択がおき、選択された今ここが提起されました。自分が選択してここに提起したのですから次に起こることは、どうするかという選択次元を超えています。
ですから、ここにあるものを本当に欲しているのかの現実欲望の確認が次になります。
○、こころの現実欲望が働いているために今ここの現実の欲望に接触できることが確認されます。
ついで、初めから終わりまでの各経過配置の現象に間違えのないことが確かめられます、
○、こころの現実欲望の経過現象のそれぞれが定位置に収まり、現象間の働きが連結されます、
中津綿津見の神
中筒の男の命
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ここに元々の始まりであった、
天地(あめつち)の初発の時の、
吾の眼が付いて地と成る、無自覚な動きが、
吾の眼を付けて智と成す、自覚的な働きとなります。
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自覚的な選択の元で現にある欲望を欲望として表すことが確認されました。
残るのはその存在構造のあり方とその動きはたらきの知識です。
今までの知識のあり方では、概念記憶知識の過去にあったものを今ここへ提出することでした。
今ここからは、選択されたものの運用に関わりそれを導く智恵の知識となります。
そこで、
○、こころの記憶知識が今ここで必要な知識として生きた知識の形で現実と接触できることが確認されます。
ついで、その知識の初めから終わりまでの各経過配置の現象に間違えのないことが確かめられます、
○、こころの記憶知識の経過現象のそれぞれが定位置に収まり、現象間の働きが連結されます、
上津綿津見の神
上筒の男の命
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こうして、
こころの全ての要素がその位置を得て今ここからの創造活動ができるようになりました。
○、こころの人類文明創造の最高規範、天津太祝詞、やたの鏡が完成しました。
○、こころの精神的学問文化をコントロールする精神構造 ができあがりました。
○、こころの欲望性能の整理、物質的繁栄をもたらす精神構造ができあがりました。
天照大御神
月読の命
建速須佐男の命
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⑭ 両児島 言霊布斗麻邇の原理は心の要素である五十個の言霊とその運用法五十、計百の原理から成り立っています その要素五十言霊を上の五十音に、運用法五十を下の段にとりますと百音図ができます これを図の上と下が完成した原理として両児の島と名付けました
こころの目次終わり
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