大戸日別(おおとひわけ)の神。 言霊ツ
大・大いなる戸(と)
戸・即ち言霊図の母音・八父韻・半母音計十言霊の横の列の(と)戸を通して
日・先天の意図(日)である父韻の並び方が調べられ
別・その意図が現実に何を志しているか、が明らかとなり、「ツー」と姿を現わして来る姿であります。
石土毘古(いはつちひこ)の神、言霊トと石巣比売(いはすひめ)の神、言霊ヨの両者の働きは大戸日別の神の前に立ち塞がる扉のように現れます。
まず大事忍男の主体性が確認され主導的であること、石土毘古・ひめで、自他の人間性能次元分類も確認されなくてはなりません、さらには実践意志となって相手を目指して行けるかも確認されます。これらの一つ一つを開けられるべき戸として、あるいは通過されるべき戸として表象されその戸を開ける役割を担っているのが大戸日別の神です。
大戸日別はこれらの働きをなし終える事が出来れば次の手順である、【テ】 天の吹男の神(あめのふきをのかみ)、【ヤ】 大屋毘古の神(おほやひこのかみ)、【ユ】 風木津別の忍男の神(かざもつわけのおしをのかみ)、へと自分を変化させていきます。
もしここで主体性が失われ、進行が滞ることになれば、不具の子たる蛭子や淡島となってしまうことは既に書かれています。
大戸日別はまず自分の住む世界(世・ヨ)を知らねばなりません。
欲望の世界のことか、経験知識の世界か、情感の世界か、道徳倫理上の智恵の世界かを知って、それが相手に通じるものか計る必要があります。これは自他の心の御柱を立てることに通じます。商売上の「おはよう」が、すがすがしい日の出に通じて感謝の「おはよう」となることはありません。
実は、大戸日別の神は扉の存在を目前にしますが、戸を開ける力を必要としています。多くある扉のあそこのここの部分を掴んで押していけばよいとは分かっても、それを実行する後押しが無ければ闇は開かれません。
経験知識があっても、実践智恵はまだ備わっていません。
記憶知識があっても、それが働かなければ何も創造はされません。心の先天構造内では既に内包している記憶知識から出発せざるを得ません。経験が行為の出発点になる所以です。ところがそれが往々にして失敗することがあります。行為がでてきた経験だけを目指してしまうからです。
ここの段を古事記では、
【ヲ】 宇摩志阿斯訶備比古遅の神(うましあしかびひこぢのかみ)
【オ】 天の常立の神(あめのとこたちのかみ)
【エ】 国の常立の神(くにのとこたちのかみ)
【ヱ】 豊雲野の神(とよくもののかみ)
という配列順で示しています。
そこで次に登場するのが、後押し役の【テ】 天の吹男の神(あめのふきをのかみ)です。
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21。大戸日別(おおとひわけ)の神。言霊ツ。
先天構造を構成する十七言霊が活動を始め、子音が生れ出てきます。先号ではその中のタトヨの三子音言霊について説明をしました。大事忍男の神・言霊タとは、先天構造の活動によって人間の全人格である宇宙そのものとも言えるものがターとこの世の中に姿を現わす姿であります。次にその宇宙をどよめかせて現われた何かが、それが実際に何であるか、が全人格を表わす五十音言霊図の横の一列、イ・チイキミシリヒニ・ヰの十の父韻の戸を潜って調べられ、次いで言霊図の縦の四母音アオウエの節の中を通って、起こって来た発想が四つの母音に内臓される人間の社会を構成する四次元の構造の中のどの構造に属するか、が調べられます。先号の説明によって、此処までが明らかになってきました。
大戸日別とは大いなる戸(と)即ち言霊図の母音・八父韻・半母音計十言霊の横の列の(と)戸を通して先天の意図(日)である父韻の並び方が調べられ、その意図が現実に何を志しているか、が明らかとなり、「ツー」と姿を現わして来る姿であります。
言霊ツは津(つ)・月(つき)・附(つき)・突(つく)・次(つぐ)・啄(ついばむ)・杖(つえ)・使(つかう)・仕(つかえる)・土(つち)等に用いられます。
大戸日別の神・言霊ツ
大戸日別の神の大戸とは、生れ出て来る二番目の神、石土毘古(いはつちひこ)の神・言霊トの示す言霊五十音図の横のイ・チイキミシリヒニ・ヰの八父韻によって構成されている戸(と)のことです。そこから父韻である霊(日)が離れて出て来る(別)働き(神)ということ。何処に向って出て来るか、と言いますと、第三番目に生れて来る石巣比売の神・言霊ヨ、即ち五十音言霊図の縦の五母音の中のウオアエの四母音に向って、ということです。心の先天構造が活動して、父韻と母音が結び付いて現象子音を生みます。と申しましてもこれは先天構造内部のことで、人間の意識では認識出来ません。そこで現象界にバトン・タッチされて、先天の動きと同じような動きが繰り返されて起こり、その中から実際の意図が何であるか、の検討が行われます。未だ何だか分らない意図が石土毘古の神の十の戸を通り、石巣比売の神である四つの母音の中のどれと結び付くか、に向って大戸日別の神・言霊ツと進んで行く動きであります。
言霊ツに漢字を当てますと、津(つ)、着(つ)く、付(つ)き、唾(つば)、終(つい)、費(ついえ)、突(つき)、……等が考えられます。
メモ------------------
大戸とは、大いなる戸、八父韻によって構成されている戸(と)のことです。
日、霊(日)が、、先天の意図(日)
別、離れて出て来る
神、働きということ。
頭の中にあること(先天)がイメージへと向かう。(まだ言葉とはならない。なにしろ千分の一秒単位のことが分析されている。超人的な古代人たちだ。)
18。大事忍男の神・言葉の始めは五十音言霊全部
19。石土毘古の神・で主体動的な時系列、
20。石巣比売の神・で客体受動的な次元系列
21。大戸日別の神・で19。から離れ縦横を決定し
22。天の吹男の神・で19。が20。へ吹きかけ
23。大屋毘古の神・で言葉(表現表象)へ向かうイメージとなり
24。風木津別の忍男の神・で個別化され、またそれは17神、18。23。の霊と体が一致している事が確認され個別化された総体として
25。綿の神名は大綿津見の神・で、ワ+タ、17神+18。で、個別化されたものは元の大綿(タ)からでてきた事が確認され、つねに先天から通じている。
まずイメージ。
それは18。でア-ワの剖判へ
19。に主客の剖判結び
20。に主客の剖判結び、、がそれぞれある。
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