成りませる神の名(みな)は、
2009/12/31(木)
5。成りませる神の名(みな)は、
天地の初発の時、高天原に成りませる神の名は、天の御中主の神。古事記。
始めに神は天地を創造された。旧約聖書。
聖書は神への信仰へ導かれるために全ては神の行いとなっています。
古事記は成りませる何者かを確立することを目指した書き方となっています。その何者かとは主体の精神行為です。しかしそのまま普通に読んでいけば生まれ出てきた神様の名前は何々となって、神話とか作り話になっていきます。
古事記が言霊学の教科書という決定的な記述はありません。それはむしろ隠されなければならない歴史上の事情から千年か二千年かは明かされないように仕掛けられていました。詳しくは一言メッセージ欄から入って歴史の項目を探してください。
聖書のように記述すれば主語がはっきりしているので理解が楽です。神がこの世をつくった、わたしがブログを書いているとなるでしょう。生れ出てきたブログの名前は何々ですとなります。
古事記式ならばわたしが何かを思った時ブログに出てきたのは何々です、または、わたしが何かを思った時頭脳内に意識したのはブログのことです、となるでしょう。
同じ構文で書き換えてみましょう。
天地の初発の時、高天原に成りませる、神の名は、何々神
天地の初発の時、東名高速に成りませる、車の名は、何々神
天地の初発の時、東名高速に走りませる、車の名は、何々神
天地の初発の時、東名高速に造りませる、車の名は、何々神
いずれも何々神が天地、東名高速を造ったとはならず、かえって何々神が考慮の対象になっています。
何々神の構造なり思いを明かすことが主なっています。しかしだからといって古事記の上巻を言霊学の教科書とするには、決め手が無い以上多くの反対に会うでしょう。
なにしろ千何百年かの間は理解されないように歴史が動いてきたのですから、そう簡単ではありません。たとえこの間に理解した人が出てきても、日蓮のように言霊の教えの前には自分の説くことなど太陽が昇った後のろうそくのともしびのようだとして公言はしませんでした。
ろくな知識もないのに書くことが飛びすぎです。
天地の初発の時からどうしても、古事記は言霊学の教科書ということを導きたいためです。このブログの元となっているHPを皆さんが読んでみれば分かることですので、元にもどりましょう。
成りませる神の名(みな)は、
この文章をそのまま読みますと、生れて来た神の名前はという事になります。これだけでは単なる神様のおとぎ話で終りますが、古事記の神話が言霊学の教科書だという事が分かった今は、「成りませる」は同時に「鳴りませる」と天の御中主の神という神名が指月の指として指し示している言霊の音として受け取ることも出来ます。
上の段落は引用ですが、成るを鳴るに言い換えたこじつけではないかと思われかねません。それではそれに共通している「な」とは何かが明かされたら納得出来るのではないでしょうか。
天地の初発の時高天原に「な」りませる、として「な」の言霊を見てみましょう。「な」とは何でどこから来てどうされるのかが明かされ、「な」によって事が成る姿を見られれば安心できるのではないでしょうか。
原文では「な」の前に天地の初発の時高天原に、とあります。天地の初発の時高天原が「な」の内容ということになります。「な」は動詞で扱われていますから、天地の初発の時高天原が動くことに関して「な」る関係を持つことになります。冒頭が「な」る関係を持つというだけでは何だか分かりません。何故なら実体の指摘がまだないからです。
冒頭がわけの分からない動きの「な」るを持つということは、その実体もわかけも分からないことと同じです。冒頭に命名された動詞は「な」るとなって、その実体、名詞もわけの分からない「な」となるはずです。
では古事記ではその実体に何という名を当てているでしょうか。すぐ次に出てくる御中主の神です。
御・な・「か」の主・の神。貴く大いなる(御)・ナである・「カ」の主ということです。御・中・主ともとれます。
通常の解は天の中央にあって、天地を主宰する神ということになっています。無限宇宙の、中という有限の宇宙神とも言われます。要するにわけの分からない神様のことです。
わけの分からない動詞の内容「カ」を了解する働きを持つのが「な」の言霊で、その構成物の内容「カ」に「な」(名)を付けます。名は体を現す。
言葉の意味内容に名が付けられる関係です。
天地の初発の時高天原と言う言葉に名が付けられることで、その動きを現すものとして「な」(なりませる)となって、その体を現すものとして、「な」(みなかぬしのかみ)となります。
成るでも鳴るでもその実体は次に出てきます。
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