子音。
朝、目が覚めてまだ夢うつつの状態から次第に意識がはっきりしてくるけれどまだ現実には何々と行動が起こらない期間、すなわち頭の奥で目覚めの活動が何やら活発に始まろうとする先天の部分、それが言霊ウからア・ワ・オ・ヲ・エ・ヱ・、キ・シ・チ・ニ・ヒ・ミ・イ・リ・、イ・ヰ・、という十七の言霊で示されました。
そこで十六番目と十七番目のイ、ヰ の親韻の協同作業によってイザと現象創造意思が具体化されてきます。親は子を産む事となります。現実には、父である八つの父韻と、母である母音のうち言霊イを除いたウオアエ四母音の相乗で、8×4=32 の子音が生まれ出ることになります。
例えば父韻チ×母音アは チア ですが、ちちいんはあくまで実在でなく知性の律韻でありますから英語アルファベットの T で現すとよく理解できます。すなわち TxA=Ta となります。
同様に父韻ミ×母音オは MxO=Mo で子音モが生れます。こうして生れた三十二の子音はその一つ一つの子音が父と母の性質を共に受け継ぎながら、しかも父とも母とも違った独立した実相を備えています。父母の旋転から子として後天が生れたわけです。この子音は生れたばかりで無垢な赤ん坊のようなものです。後天現象の最小要素または元素です。これが複雑に結合して実際の心的現象すなわち言葉が作られていくわけです。言葉の元の単位の言葉を言霊と呼ぶのです。
意識が目覚めていく自然の様子を母音の順に記しますと、ウアオエヰとなります。これを縦に書き、父韻キシチニヒミイリを横にとって五十音図を書いてみると、母音、半母音、父韻、親韻、子音の意義が比較的容易に理解できますので、見なれないかもしれませんが下に一つの五十音図を掲げます。
ウ・・・・・・・・・・・ウ
ア・・・・・・・・・・・ワ
オ・・・・・・・・・・・ヲ
エ・・・・・・・・・・・ヱ
イキシチニヒミイリヰ
母音・半母音列
キシチニヒミイリの父韻
イヰ の親韻