投稿日: Apr 28, 2018 7:26:37 AM
文/越野民雄
絵/高畠 純
講談社
2011年1月17日 第1刷発行
オレ・ダレにつづくダレ・ダレ・ダレダ。しまうまのおおきなおしりの表紙。うまのおしりはかっこいいと思う私には、魅力的な表紙。何と言ってもこの本はきれい。手にとってページをめくるとわかる。1年生のさっちゃんがペンギンのページを、手のひらで優しくなでていたので、私も隣から、真似してページを優しく撫でてみた。そうしたらさっちゃんがちょっとびっくりして私の顔を見るので、「いいね」というと、さっちゃんはにっこり笑った。私は“よしよし”と思う。だって、触ってみたくなるほどきれいだから。色はブルー、黄色、白と黒。
「ぼくたちダレよダレなのよ」と聞かれた子どもたちは、みんな元気に答えたくなる。ペンギン、キリン、チンパンジー・・・。あれ?ジャガーとトラとチーターとヒョウのページでは「いちばんおしゃれは、ダレでしょう。」って。子どもたちがいろいろ言うので、最後の答えの絵ページをこそっり見たら、4種類とも書いてあった・・。トラはともかく、ジャガーとチーターとヒョウは区別がつくのか?模様と大きさなど、ちゃんと描かれているからすごい。作者の高畠さんから「生息地が違うんだよ」と教えてもらう。
しろくまのページには「おれたちの、こおりのいえが ちぢんだよ・・」と書かれている。ユーモラスな文章の中にも伝えたいことがちゃんと隠れている。
そして、月の大きさにも子どもたちはきっと気づく。
表紙をめくるとカバーに「おしりから、おしりあいだね、この本で。」と書かれている。シルエットだけにイメージが広がって、たくさんの動物たちとお知り合いになれること間違いない!
(紹介:安井素子, 2018年4月16日)
越野 民雄(こしの たみお)
東京都生まれ。慶応義塾大学卒業。
広告代理店のコピーライターとして、テレビ、新聞等の広告制作に携わりながら、文筆家としても活躍。
2004年「オー・スッパ」(講談社)で日本絵本賞受賞。
高畠 純(たかばたけ じゅん)
愛知県生まれ。愛知教育大学美術家卒業。
1983年「だれのじてんしゃ」(フレーベル館)でボローニャ国際児童図書展 グラフィック賞受賞。2004年「オー・スッパ」(講談社)で日本絵本賞受賞。