投稿日: Feb 22, 2017 10:20:7 PM
乾燥している冬は静電気が起こりやすいですね。衣服を脱ぐときにバチバチいったり,金属部品を触ろうとしてバチッと静電気が発生してビックリした経験のある方も多いでしょう。そんな静電気の起こりやすい冬だから,静電気で遊ぶのが楽しい。静電気を帯びたものが引きつけ合ったり,反発し合ったり。静電気の性質を利用した,いろいろな遊びを工夫してみましょう。
ストロー
ティッシュペーパー
ペットボトルのフタ
ハサミ
ストローをティッシュでゴシゴシこすると静電気を帯びます。ストローをこするのに使ったティッシュに近づけると,ティッシュの端が引き寄せられて動くのが分かります。
ティッシュを2枚に分け,片方のティッシュを細かく割いてみます。帯電させたストローを近づけると,ティッシュが引き寄せられて立ち上がります。
ティッシュを1cm角ぐらいに細かくちぎって帯電したストローにくっつけます。その紙片をちょっと離して指を離すと,吸い寄せられるようにストローに飛びつきます。
ストローをドアや壁にくっつけると貼りつきますか。くっつくところと,くっつかないところがありますか。
水道の水を,細い筋になるぐらいにほんの少しだけ流します。帯電したストローを近づけると,水の流れが曲がります。ストローを水に濡らすと,水流は曲がらなくなります。
ストロー2本をティッシュ数枚でゴシゴシこすって帯電させます。2本のストローをくっつけて置いても,ぴょんと離れます。
1本のストローをペットボトルのフタの上に置き,もう1本のストローを近づけると,フタの上に置いた方のストローが反発して動き,回転します。
帯電させたストローを短く切ってみます。帯電させた別のストローを近づけると,短いストローがぴょんと転がって逃げていきます。
遊んでいるうちに静電気が弱ってきます。そのときには,またゴシゴシこすって静電気を起こしましょう。
湿度が高いときにはあまり静電気が発生しません。湿度の低い日に試してみましょう。
どんなものが帯電するのか試してみるのもいいでしょう。ティッシュの代わりにウールの布を使ったり,指でこすったりしても帯電させることができます。ストローの代わりに,プラスチックの定規,ペットボトル,レジ袋,ゴム風船,梱包用ビニールヒモ(スズランテープ),塩ビ管も帯電させることもできます。一方,木綿の布や木製品などではほとんど帯電しないようです。
梱包用ビニールヒモ(スズランテープ)を使って,風船の上に浮かせることができます。作り方は,次のかざまりんぺいさん出演のYouTubeビデオで見ることができます。
「静電気の力で空中浮遊 「ふわふわクラゲ」で遊ぼう」
https://www.youtube.com/watch?v=1Ao6-HRRd5g
参考にしたインターネット・リソース
ここで取り扱っているのは,摩擦帯電と呼ばれる現象です。異なる物質を摩擦することによって,一方から他方に電荷移動が生じて,静電気が起こります。プラスに帯電している物質とマイナスに帯電している物質は引きつけあい,同じ方向で帯電しているもの同士(たとえばマイナスとマイナス)では反発し合います。
Wikipedia: 摩擦帯電
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%91%A9%E6%93%A6%E5%B8%AF%E9%9B%BB
摩擦したときに+側に帯電しやすいものから,-側に帯電しやすいモノまでを順に並べたものを帯電列と呼びます。参考にしてみてください。
静電気が起こりやすくて困っている人が,実は静電気を起こしやすい組み合わせの服を着ているからだということは意外に知られていないようです。衣服で静電気の発生しやすい組み合わせとしては,たとえば,マイナスに帯電しやすいポリエステルのシャツと,プラスに帯電しやすいウールのセーターの組み合わせなどがあげられます。服を脱いだときに盛大にパチパチが生じて困るときには,服の素材を確かめてみるといいでしょう。
(執筆:深田昭三,2017年2月18日)