投稿日: Sep 18, 2016 5:5:6 PM
発達障害の子どもの育ちのあり方やその支援、療育の原則と実情を分かりやすく述べたもの。言語聴覚士(ST)の立場にいるので、言葉の指導が多いけれど、その記述や助言は心理学者に取っても同じようなものであろうし、保育者や教師にも有用です。
前半の原則の記述は入門的です。発達的なアプローチを強調しています。後半の事例を読むことで、その原則の応用可能性が見えてきます。 参考資料もたくさん挙がっていて、便利です。
できる、ということは奇跡みたいなものだ。
訓練的なかかわりも、このゆるやかな”はぐくむ”という営みの中に組み込まれていることが大事です。
障害のある子どもの子育てもこのような「子育て」という基本的なことでは変わりはない。でも、おおざっぱなかかわりではうまく育たないという特徴を持っている。したがって、ひとつずつのことをスモールステップにわけながら、丁寧な配慮を行いながら育てていく必要があるのです。
にっこり笑いながら、楽しみながら毎日を過ごしているうちに、自然と能力がつき、ことばが身につき、社会に交わることができるようになる。それが一番大事なことです。
中川さんのサイト。http://www.soratomo.jp/
(紹介:無藤 隆,2014年9月24日)