投稿日: Sep 19, 2016 5:2:47 AM
「子どもの憧れを育てる―今,必要なホンモノ保育とは―」というテーマで,板橋富士見幼稚園の安見克夫先生と秋田喜代美先生が対談された時の記録をもとに,作られた本です。
前半は,一年を通して,園での子どもたちや保育者の姿をおさめた写真と,写真の解説,安見先生と秋田先生の対談で構成されています。色とりどりの,表情ゆたかな写真の数々からは子どもたちや先生方の息づかいも伝わってくるようです。対談の内容からは,保育の営みの奥深さ,可能性の大きさを感じます。どのページも,じっくりと読み,考えたいと思わされる内容です。
後半は,「写真と対談から学んだこと・考えたこと」として秋田先生により理論がまとめられ,「子どもから学んだわたしの保育」として安見先生の言葉で締めくくられています。
読みやすく,分かりやすい文章でありながら,豊かな実践と,実践にもとづく理論との融合によって保育の本質とは何かを考えさせてくれる本です。
現役保育者のみなさんにとっては保育の質向上について考えを深めるためのきっかけとして,養成校の学生さんや,将来保育者になりたい中学生や高校生のみなさんには実際の保育の様子を知るきっかけとして,多くの学びをもたらしてくれると思います。
保育にかかわるみなさんに,ぜひ手に取っていただきたい一冊です。
(紹介:淀川 裕美,2015年1月27日)
もくじ
はじめに
本書を読み進めるにあたって
子どもの憧れを育てる
春
新しい年の始まり
新しい子どもたちを迎えて
自然とともに科学する心
夏
初夏の贈り物
自然の恵みを受け取って
初夏の日ざしを受けて
向夏 水と戯れて
作って食べよう
秋
秋がやってきました
晩秋から冬へ
冬
冬空からの贈り物
子どもが心に描く不思議な世界の扉
年が明けると新年のもちつき大会が
4月,また春がやってきます
今,必要なホンモノ保育とは
写真と対談から学んだこと・考えたこと
園内研修会から学び得たもの
子どもから学んだわたしの保育
おわりに