投稿日: Sep 19, 2016 1:19:9 AM
著者は精神科の臨床医。典型的なメランコリー型(内因的な)うつ病に対して、非定型的なうつ病が多いこと、そして治療法も異なること(有効な薬も違う)を指摘する。 (読んだのが数年前なので、今はどう整理されているかの最新知見ではありませんが。)
非定型うつ病とは、著者によると、(またDSM4でもそうだそうだが)、
自分に都合のよい出来事に対して気分がよくなり(気分反応性)、
逆自律神経症状(過食や過眠、睡眠覚醒リズムの障害)、
焦燥感や無力感、
激しい疲労感、 ...
日常的な範囲の罪悪感、
思考力・集中力の低下、
希死念慮、
人間関係の過敏性、
などがあるもの。
臨床事例が豊富に紹介されていて、参考になります。パニック発作との結びつきも結構あるようです。ちょっとしたことに傷つくとか引きこもりやすいなどもなるほどと思う指摘です。
(紹介:無藤 隆,2014年11月12日)