投稿日: Sep 17, 2016 5:20:38 PM
マーガレット・ブロイ・グレアム作
わたなべてつた訳
アリス館
2006年5月配本
ベンジーという犬のいる家族の元に、ティリーという名前のおうむを連れたサラおばさんがやって来ました。ティリーは、犬が吠えるのを真似ることが大変上手に出来ました。それで、家族がみんなおうむばかりにちやほやするので、ベンジーはやきもちを焼き、家族の隙を見て鳥籠を咥えて裏庭に出て、ティリーを外に逃がします。おうむがいなくなったことにみんなが気づき、大騒ぎになります。
5月に親子バス遠足で、神戸どうぶつ王国へ行きました。そこの鳥アトラクションで、おうむ(オオバタン)のおーちゃんが一所懸命に飛ぶ様子がとても印象に残っていて、この絵本のティリーと重なってきます。
子どもが成長する中で、嫉妬・やきもち・共感・喜び、という避けて通れない心理的葛藤の道筋を、犬とおうむという登場物によって上手くストーリー立ててあり、その表情も的確に描かれています。
いなくなったおうむは、ベンジーの機転で無事に最高のハッピーエンド、めでたしめでたし。
(紹介:清流祐昭,2016年7月8日)