疎開家族への手紙

太平洋戦争末期、沖縄から本土へ疎開命令が出されます。これは沖縄決戦をみすえて、兵士を沖縄へ派遣するための処置でした。食料や居住確保のため、戦闘に参加できない高齢者や、女性、子どもを強制的に疎開させようとしたのです。しかし、当初、多くの人々は疎開を拒否します。すでに本土への海も危険な状態であり、何より、家族との別離に拒否反応を示したのです。そこで、軍部は疎開担当機関であった警察職員の家族から強制的に疎開させたのです。これは、沖縄の父から、疎開した家族に送られた手紙です。