2024年3月 福岡県の平成筑豊鉄道を訪ねました。この鉄道はかつて3本の路線、の田川線、伊田線、糸田線でした。近辺には日本海軍の築城飛行場や炭鉱があり、輸送の要でした。田川線は行橋と炭田地帯を結ぶ路線で、伊田線とはこの田川伊田駅で連結です。これらは、八幡製鉄まで燃料の石炭を輸送するのに重要な役目を果たしました。田川伊田駅からは、かつての三井炭鉱(三井田川鉱業所伊田坑)が見えます。現在は石炭公園となっているのです。そのシンボル的な2本の煙突が駅から見えます。煙突は明治41年3月に完成しました。第一煙突、第二煙突とも、高さは45・45メートルで現存する明治期のものとしては国内で最大級の規模です。「あんまり煙突が高いので、さぞや、お月さん煙たかろ」の炭坑節の煙突です。石炭は戦時下の重要な軍事産業でした。当時最先端の工場でしたが、その陰でたくさんの労働者の犠牲があったのです。
駅舎
遠景
煙突
煙突
関連地図(路線図・平成筑豊鉄道HPより)