2022年4月、大分市牧上町を訪ねました。ここのJR九州大分支店大分電車区の敷地内に鉄道殉職者の碑があります。この碑は昭和15年に建てられました。昭和15年は紀元2600年です。日本中が国威発揚ムードに包まれ、日中戦争から4年が経とうとしていたころです。この碑文には、大東亜共栄や支那事変の文言もあります。軍事態勢が鉄道というシステムにまでを統制下においていた時代の「証人」ともいえる碑です。
関連資料
碑
碑
鉄道拠点
碑文
碑文
(1937年盧溝橋事件)支那事変第4年東亜共栄圏の確立を国是として一億一心国「 」
傾注するの秋 恰も紀元2千6百年に際會し感慨特に深し
惟うに国有鉄道は邦家交通の根幹にして創設以来輝かしき業績を挙げ
て今日の隆昌を来し現下また時局の要求に応じて国運の伸展に寄与する
ことの大いなるは是れ従業員の誇りとする傳統の鉄道精神を体得し一身
の体威を顧ずして挺身其の職務に淬勤するに然らずんばあらず
夫れ鉄道行「 」なる「周到」し注意「 」「 」に事
禍
して果敢
鉄道「 」守護「 」
茲(ここ)に栄光に輝く「 」精神を励起し職域方向の誠を掲す
当り皆を管内全従員の拠出に俟(ま)ち地を従業員の心身鍛錬場の由布
院道場に相し鉄道殉職者の碑を建設し以て尊き殉難諸子の遺業を偲び
其の功績を永へに称えんとす
昭和15年(1940年)12月
関連地図
関連