集会所として残る陸軍工場

大分県日田市佐寺

2023年3月 大分県日田市を訪ねました。福岡県の小倉に造られた陸軍工場(造兵廠)は約176,000坪もの敷地を誇った工廠で、小型戦車、小銃、機関銃、高射機関砲、砲弾、風船爆弾、化学兵器などを製造していました。太平洋戦争末期には、工場を疎開し、この日田にも工場が移転されたのです。1945年6月から2か月間稼働されました。短期間で終戦となったため、本格的な製造はできなかったようですが、試作品や修理品の製作はできたそうです。佐寺(さてら)地区にその一部の建物が残されています。移築され、養蚕所を経て、現在は地区の集会場(佐寺・談笑庵)として使われています。軍事機密ですので、何が製造されていたのかは判然としませんが、銃器や砲弾であり、高射砲の製造に携わっていたそうですまた、廃棄された高射砲の一部が有田川に捨てられていて、戦後、発見され現在、極楽寺に展示されています。

関連資料

工場跡

有田川

工場跡

高射砲の一部

関連地図