2024年3月 福岡県の平成筑豊鉄道を訪ねました。この鉄道はかつて3本の路線、の田川線、伊田線、糸田線でした。近辺には日本海軍の築城飛行場や炭鉱があり、輸送の要でした。田川線は行橋と炭田地帯を結ぶ路線で、伊田線とは田川伊田駅で連結です。この田川線崎山駅付近に、造り酒屋(林龍平酒造)のレンガ煙突が残っています。日中戦争時の近衛文麿内閣によって施行された国家総動員法は、あらゆるものを戦争遂行優先にしました。造り酒屋にとって、生命線の「米」や「熱(石炭)」も、統制下におかれ、廃業が相次ぐ中、追い打ちをかけるような空襲。しかし、皆の努力によって、この酒造は、生き残ったのです。そして、戦後復興のシンボルとなりました。
煙突
遠景
近衛文麿
国家総動員法
関連地図(路線図・平成筑豊鉄道HPより)