歩兵第13連隊の碑

熊本県熊本市熊本城

2023年2月 熊本県熊本市を訪ねました。熊本城跡地に二の丸公園があり、そこに歩兵第13連隊 の碑があります。これは、明治8(1875)年に設立した連隊です。古くは神風連の乱にも出動、近代では日清日露から、太平洋戦争まで戦闘を重ねました。書は第29代連隊長の中野英光によります。

関連資料

中野英光書

碑文

歩兵第十三隊は明治八年四月十五日この地に創立せられ同年九月九日軍旗を親授せられた。

明治九年十月神風連の変明治十年西南の役の戰場となり後に日清・日露の戦役・済南事件・満州事変・支那事変・大東亞戰爭に参戰し、その終戰により昭和二十年八月二十四日ブーゲンビル島において軍旗を奉焼して七十一年に亘る隊の歴史を閉じた。

本碑は軍旗拝受百年を記念して赫々たる軍旗の栄光と戰没英靈の功績を顕彰し聯隊の歴史を永く後世に伝へるため文化庁をはじめ熊本県 市当局の御理解の下に歩十三会員及び陸上自隊江湖有志の御協力を得て建設せるものである。

昭和五十年九月二十四日

歩十三会々長 矢野正俊

解説

歩兵第13連隊は明治8年[1]4月15日この地に創立せられ 同年9月9日軍旗を親授せられた。

明治9年10月神風連の変[2] 明治10年西南の役の戦場となり 後に日清・日露の戦役・済南事件[3]・満州事変・支那事変[4]・大東亜戦争に参戦し、その終戦により昭和20年8月24日ブーゲンビル島[5]において軍旗を奉焼して71年に亘る連隊の歴史を閉じた。

本碑は軍旗拝受100年を記念して赫々[6]たる軍旗の栄光と戦没英霊の功績を顕彰し 連隊の歴史を永く後世に伝へるため文化庁をはじめ熊本県 市当局の御理解の下に歩十三会員及び陸上自隊江湖有志の御協力を得て建設せるものである。

昭和50年9月24日

歩十三会々長 矢野正俊


[1] 西暦1875年

[2] 尊王攘夷派が少人数で熊本鎮台を襲撃した事変のこと

[3] さいなんじへん。西暦1928年、日本軍と蒋介石率いる国民革命軍が衝突した

[4] しなじへん。日中戦争のこと

[5] パプアニューギニア・ブーゲンビル自治州の島。太平洋戦争中に日本軍が占領し、1943年~1945年にかけてはアメリカ軍と日本軍が衝突した。

[6] かくかく。光り輝くさま


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