潜水艦演習事故・殉難者荼毘の地
大分県佐伯市瀬会海岸
2023年2月、佐伯市の瀬会海岸(キャンプ場)を訪ねました。ここに、「潜水艦演習事故・殉難者荼毘の地」碑があります。事故は1939(昭和14)年に起きました。佐伯湾は、海軍の演習が行われていた地です。潜水艦2隻が衝突、一隻は沈没しました。沈没したのは伊号63潜水艦で、その内部にいた全員81名が死亡するという痛ましい事故でした。この伊号は、外洋での戦闘を目的とした大型潜水艦です。排水量1800トン、長さ101m。引き揚げ作業は困難を極め、1年後にようやく浮上、船体を3つに切断しての遺体収容となりました。この地で荼毘に付されました。
関連資料
碑
碑と私
碑文
伊号潜水艦
碑文
伊号第六十三 潜水艦 遭難記
伊号第六十三潜水艦は 昭和十四年二月二日、豊後水道における訓練の配備点である水ノ子島灯台三一九・五度、五・五マイルの地点に漂泊中、伊号第六十潜水艦に衝突され 沈没した。
水深九十三メートル、荒天と波浪のため引揚げ作業は困難を極めたが、昭和十五年一月二十二日引揚げに成功、この地で荼毘に付された。
殉難者のご冥福と平和を願い、ここに碑を建立する。
平成三年十一月吉日
上浦町
殉職者遺族一同
佐鎮潜航会
大分県潜航会
解説
伊号第63 潜水艦 (※1) 遭難記
伊号第63潜水艦は 昭和14年2月2日、豊後水道における訓練の配備点である水ノ子島灯台319.5度、5.5マイルの地点に漂泊中、伊号第60潜水艦に衝突され 沈没した。
水深93メートル、荒天と波浪のため引揚げ作業は困難を極めたが、昭和15年1月22日引揚げに成功、この地で荼毘に付された。
殉難者のご冥福と平和を願い、ここに碑を建立する。
平成3年11月吉日
上浦町
殉職者遺族一同
佐鎮潜航 (※2)会
大分県潜航会
※1日本海軍が所有していた潜水艦。この沈没事故により81名が殉職したとのことである
※2せんこう。潜水艦などが海の中を航行すること
関連地図