田中義一首相書の御大典碑

大分県国東市櫻神社

2024年2月 大分県国東市(くにさきし)を訪ねました。国東町に櫻八幡葉神社があります。境内に田中義一首相が書いた御大典碑があります。戦時下、神社は公民館的な役割も持っていて、地域の人々が集まる場所でした。軍部は、神社を管理下に置き、戦意高揚をはかる場としました。御大典とは、天皇即位の一連の行事をさします。つまり、新大元帥の誕生をも意味したのです。この門柱は昭和3年、つまり、昭和天皇の即位を記念したものです。田中は陸軍大将まで務めた軍人政治家です。1928(昭和3)年6月4日、つまり大典前に、満州の瀋陽(現遼寧省瀋陽市)で張作霖爆殺事件が起きました。大典後、その対応をめぐり、厳罰を望む昭和天皇が激怒、田中は総理を辞職しました。そのような歴史をあらためて考えさせられる碑です。

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田中義一

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