前期31「イギリス文化論」(2021/ 7/ 8) 1990年代以降イギリスが騒然となった事件・事故(後篇)

英民放最大手ITVの番組司会者ピアーズ・モーガン(Piers Morgan, b.1965)氏が、サセックス公爵夫人メガン(Meghan, Duchess of Sussex, b.1981)は信用できないと、同年(2021年)3月8日(月)朝の情報番組 Good Morning Britain (GMB) の中で発言したことが「人種差別的発言」(racist remarks)だとして“炎上”する。「自殺も考えるほど精神的に追い詰められた」とするメガン夫人の発言についてモーガン氏は「一言たりとも信じない。」と番組内で強く反発していた。英国政府の情報通信庁(Ofcom: Office of Communications of Her Majesty’s Government)は、モーガン氏の発言について四万一千十五(41,015)件もの苦情が寄せられたことを受けて調査に乗り出したと発表した後、渦中の民放ITVは同年(2021年)3月9日(火)にモーガン氏の永久降板を発表。

同日(2021年3月9日(火))には、女王エリザベス二世(Queen Elizabeth II, b.1926; 在位1952-)が計3段落・61語から成る短い声明文(statement)を発表し、ハリー王子夫妻が経験した苦難に悲しみを表明するともに、深い懸念を示す。曰く、「王室一家全員は、ハリーとメガンにとってこの数年がどれほど困難なものであったかの全容を知り悲しんでいます。[改行] 挙げられた問題複数、特に人種についての問題は懸念すべきものです。[改行] 思い出には個人差があるものですが、個人の思い出はとても深刻に受け止められており、王室により内密に対処されます。ハリーとメガンと(息子の)アーチーは今後とも非常に愛される王室メンバーであり続けます。」(The whole family is saddened to learn the full extent of how challenging the last few years have been for Harry and Meghan. [改行] The issues raised, particularly that of race, are concerning. [改行] While some recollections may vary, they are taken very seriously and will be addressed by the family privately. Harry, Meghan and Archie will always be much loved family members.)とする。

この騒動の中で、兄のケイムブリヂ公ウィリアム王子(Prince William, Duke of Cambridge, b.1982)は同年(2021年)3月11日(木)にロンドン東部ストラトフォド(Stratford, London)に在る学校21(School 21, Pitchford Street, London, E15 4RZ, England https://www.school21.org.uk/ )を訪問中( https://www.bbc.com/news/uk-56360671 )、「(米国での問題の)インタビュー以来、弟さん(=ハリー王子)と腹を割っ、、、(言い淀み)話をしましたか?」(Sir, have you broke... have you spoken to your brother since the interview?)という記者の質問に、「いいえ、まだ話していませんが、話すつもりです。」(No, I haven’t spoken to him yet but I will do.)と答える。続けて「王室は人種差別的な家族なのですか?」(Is the Royal Family a racist family, sir?)と質問されると、「私たち(=王室)は人種差別的な家族では全くないです。」(We’re very much not a racist family.)と答える。

同年(2021年)3月17日(水)には、視聴者から寄せられた苦情件数が過去最多の五万七千百二十一(57,121)件に上ったと情報通信庁が公表。なお、同庁によると、視聴者から寄せられた苦情の従来までの最多記録は四万四千五百(44,500)件だった。これは十四年前の2007年に民放二番手の第四チャンネル(Channel 4)のリアリティー番組 Celebrity Big Brother の中で、番組参加者がインド人女優に人種差別発言をしたことだった。英ケイムブリヂ・ニューズ紙(Cambridge News)は、モーガン氏の降板直後から始まった番組復帰を求める署名運動で24万(two hundred and forty thousand)人余りの署名を集めたと報じている。ただし、モーガン氏自身は「番組復帰はあり得ない」と明言しているという。

(2021年3月8日(月)付の時事通信社のオンライン記事と、同日付のAFP日本語版のオンライン記事と、2021年3月9日(火)付のヤフーニュースに転載された BBC News 日本語版のオンライン記事と、同日付の光文社 SmartFlash のオンライン記事と、2021年3月10日(水)付のAFP日本語版のオンライン記事と、同日付のヤフーニュースに転載された BBC News 日本語版のオンライン記事と、同日付の豪州の news.com.au のダニエラ・エルザー(Daniela Elser)記者署名オンライン記事と、2021年3月12日(金)付の BBC News のオンライン記事と、2021年3月18日(木)付のヤフーニュースに転載された東京スポーツのオンライン記事に依拠)

【関連コラム・記事集】

英BLM運動、偉人像攻撃の耐えられない単純さ

米ニューズウィーク誌(Newsweek)日本版

『ニューズウィーク』2021年3月9日(火)号掲載記事に加筆

コリン・ジョイス(Colin Joyce, b.1970)署名コラム

2021年3月4日(木)

https://www.newsweekjapan.jp/joyce/2021/03/blm-1.php

https://www.newsweekjapan.jp/joyce/2021/03/blm-1_2.php

https://news.yahoo.co.jp/articles/523b95c2f4d2242f5b562813c067624f3e0e0345 (リンク切れ)

「ヘンリー王子夫妻」がどうにも好かれない理由

東洋経済

在英ジャーナリスト 小林恭子(こばやし ぎんこ, b.1958)署名記事

2020年3月6日(土)

https://toyokeizai.net/articles/-/415113

https://toyokeizai.net/articles/-/415113?page=2

https://toyokeizai.net/articles/-/415113?page=3

https://toyokeizai.net/articles/-/415113?page=4

https://news.yahoo.co.jp/articles/c821bbd4909e256d027147ff3736526bae2b024c (リンク切れ)

小見出し1: 王室でのいじめを「暴露」?

小見出し2: まるで「ホラー映画」

小見出し3: 憧れの対象から「メディアの敵」に

小見出し4: イギリス人をカチンとさせた文章

小見出し5: 「著名人ビジネス」を模索するカップル

デーブ・スペクターさんメーガン妃発言に「差別があったから米国に帰るなんて笑い話」「信ぴょう性がない」

中日スポーツ

2021年3月11日(木)

https://www.chunichi.co.jp/article/216287

https://www.chunichi.co.jp/article/216287#ulCommentWidget

https://news.goo.ne.jp/article/chuspo/entertainment/chuspo-216287.html

https://news.yahoo.co.jp/articles/136bebed0f2db02449e387ba8efbdf804295c20d

https://news.yahoo.co.jp/articles/136bebed0f2db02449e387ba8efbdf804295c20d/comments

(前略)英王室を離脱したヘンリー王子と妻メーガン妃の米テレビ番組での発言について、「差別があったから米国に帰るなんて笑い話で、米国の方が目に見える差別が多い。信ぴょう性がないと思う」と述べ、夫妻が差別を米移住に結び付けたことに疑問を投げかけた。

(改行・中略・改行)

デーブさんは「ヘンリー王子は、差別的に聞こえる会話が1回あったと言った。つまり1回しかないということ。王室全体の体質が差別主義ではないということ」とし、「王室ライターも、メーガン妃が孤立して離脱したのはミックス、ハーフだからではなく、自己愛が強すぎて合わせようと努力しなかったのが一番ではないかと言っている。わがまますぎて」と離脱、移住の背景を説明した。

(後略・改行)

チャールズ皇太子、末息子ハリーに「打ちのめされた」。

仏マダム・フィガロ誌(Madame Figaro)日本語版

クロエ・フリードマン(Chloé Friedmann)記者署名記事

2020年3月12日(金)

https://madamefigaro.jp/culture/feature/210312-charles.html

英国過半数、「ハリー王子夫妻の称号剥奪すべき」。

仏マダム・フィガロ誌(Madame Figaro)日本語版

レオニ・デュトリヴォズ(Leonie Dutrievoz)記者署名記事

2020年3月12日(金)

https://madamefigaro.jp/culture/feature/210312-harry&megan.html

https://news.yahoo.co.jp/articles/e059ed8f49625afc04a0f631466f72020316323c (リンク切れ)

日本人がヘイト被害にあうリスク──データにみる他のアジア系との比較

米ニューズウィーク誌(Newsweek)日本版

六辻彰二(むつじ しょうじ, b.1972)記者署名記事

2021年3月23日(火)

https://www.newsweekjapan.jp/mutsuji/2021/03/post-109.php

https://www.newsweekjapan.jp/mutsuji/2021/03/post-109_2.php

https://www.newsweekjapan.jp/mutsuji/2021/03/post-109_3.php

小見出し1: アトランタ大量殺人の衝撃

小見出し2: どんなヘイトクライムが多いか

小見出し3: 被害にあったアジア系の内訳

小見出し4: 当たり前の場所に潜むリスク

シアトルでも日本人女性が暴行を受け重傷、衝撃を受ける日本人コミュニティ

米ニューズウィーク誌(Newsweek)日本版 WorldVoice

在米ジャーナリスト、米国ワシントン州認定メンタルヘルスカウンセラー 長野弘子(ながの ひろこ)記者署名記事

2021年3月24日(水)

https://www.newsweekjapan.jp/worldvoice/nagano/2021/03/post-14.php

https://news.yahoo.co.jp/articles/27bfb909daacedd386394362237e8222bd7be754?page=1

https://news.yahoo.co.jp/articles/27bfb909daacedd386394362237e8222bd7be754?page=2

https://news.yahoo.co.jp/articles/27bfb909daacedd386394362237e8222bd7be754?page=3

https://news.yahoo.co.jp/articles/27bfb909daacedd386394362237e8222bd7be754?page=4

https://news.yahoo.co.jp/articles/27bfb909daacedd386394362237e8222bd7be754?page=5

https://news.yahoo.co.jp/articles/27bfb909daacedd386394362237e8222bd7be754/comments

https://asahi.5ch.net/test/read.cgi/newsplus/1616594515/

小見出し1: ヘイトクライムに震撼する日本人コミュニティ

小見出し2: コロナ禍で悪化の一途をたどるアジア人差別

小見出し3: より悪質化するアジア人へのヘイトクライム

小見出し4: マイノリティの人権が軽視されるアメリカの刑罰

小見出し5: 分断を超えて団結へ 〜 動き出す日本人コミュニティ

xapaga註: この記事は犯人が黒人である事実を隠し、暗に白人を批判している。犯人が黒人だから大手マスメディアはだんまりを決め込んでいる。

プリマス銃撃事件

(2021 Plymouth shooting)

https://en.wikipedia.org/wiki/2021_Plymouth_shooting

https://www.bbc.com/news/uk-england-devon-58197414

https://www.bbc.com/japanese/58211785

https://news.yahoo.com/plymouth-shooting-jake-davison-photos-dead-victims-social-media-073319003.html

2021年8月12日(木) 18:10頃~18:23、イングランド南西部の港湾都市プリマス市(Plymouth, England)の住宅街キーハム地区(the Keyham area)で銃撃事件が発生。犯人の男1人を含む6人(男女3人ずつ、病院に搬送された直後に死亡した女性1人を含む)が死亡し、2人が負傷した。犯人はジェイク・デイヴィスン(Jake Davison, 1998?-2021)=22歳で、18:10頃に二軒長屋(a semi = a semi-detached house)の自宅で母親=51歳に発砲し、母親は死亡した。18:17頃に自宅を飛び出し、無関係の人々に向けて銃を発砲しながら自宅附近を徒歩で移動した。合計5人(通りがかりの3才女児も含まれる)を殺害し、18:23に自身に向けて発砲して自殺した。犯人が戸外に出てから自殺に至るまで僅か6分の出来事だった。怒声と銃声を聞いた隣人が18:11の時点で警察に通報し、これを受けた地元警察は6分後の18:17には現地に到着したが、犯人の確保には至らなかった。情報が不充分だったため複数犯による同時テロの可能性を捨てきれない警察は複数個所を捜索したが徒労に終わった。

警察は犯人のパソコンやスマホを押収し、SNS(英語圏では social media)への投稿を調べ、政治や宗教がらみのテロ事件ではないと断定した。犯行に至った動機はインセル(incel: involuntary celibate =「非自発的に禁欲・独身」、つまり「不本意な独身で恋人なし」の略)と呼ばれるネット上のサブカルチャー(subculture: 「下位文化」の意)だと考えられている。現に犯人が事件前最後にSNSサイトのレディット(Reddit)に投稿した11分間の動画の中で、自分が社会的に孤立し、女性と知り合うのが難しいと話し、「インセル」という表現を繰り返し使っていた。欧米社会では「俺たちがモテないのは女が悪いからだ!」という病的な女性嫌悪(misogyny ジニィ)=和製英語ではアンチフェミ=を抱くインセル集団(incel groups)が2010年代後半から特にSNS上で暗躍しており、女性に対する無差別テロを起こす可能性があるとして、警察が監視を強めている。今回の犯人は女性だけを狙ったわけではない。インセルの男は人生全般に対する不満を、女性や、女性と良好な関係を築ける男性たちの所為(せい)にすることが多いとされる。

犯人のデイヴィスンは前年(2020年)9月に若者2人を襲撃して(他に12月にも隣人と揉め事を起こしていた)ショットガン免許(英 shotgun licence; 米 shotgun license)とショットガンを当局に没収されていたが、デイヴィスンがリハビリ計画(a rehabilitation scheme)を完了したという理由で事件の一ヶ月余り前の同年(2021年)7月9日(金)に返還されていたことが独立警察行動局(IOPC: Independent Office for Police Conduct)の調べで事件九日後の同年(2021年)8月21日(土)に判明。したがって事件の時点では合法的に銃を所持していたことになる。イギリスには厳格な銃規制(firearm licence regulation)があり、職業軍人(military personnel)や警察官(police officers)や職業狩猟家(professional hunters)のように職業的に銃を必要とする者、それに趣味で免許を所持してハンティング(hunting: 「狩猟」の意)をする者以外は銃を所持できないことになっている。警察官ですら通常は銃を携帯していないという点で世界的に見ても珍しい国である。イギリスでは今回の事件が2010年6月2日(水)のカンブリア州銃撃事件(Cumbria shootings)以来、十一年ぶりの最悪の銃撃事件(the worst mass shooting in eleven years)となった。

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/01/post-92072.php

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200107-00010001-newsweek-int (リンク切れ)

<まじめそうな博士課程の留学生のふりをして、男を自室に誘ってはレイプドラッグで意識を失わせて一晩中レイプし、鑑賞用にその動画を残す──10年間捕まらずに犯行を続け、警察が犠牲者は190人以上にのぼると言う「邪悪な」インドネシア人が終身刑に>

イギリスで190人の男性をレイプしたとみられる男が、そのうち48人のレイプで有罪になり、刑務所に入れられた。

レインハード・シナガ(36)は、マンチェスター刑事法院で6日、136件の異なるレイプ現場を2台のスマホで録画していた容疑に対する裁判も含めて159件の罪で有罪とされ、終身刑を言い渡された。警察によると、動画からは被害者は190人以上にのぼるとみられるという。

インドネシアの裕福な家の出身で、2007年に勉強のためイギリスに留学したシナガは、北部マンチェスターの学生に人気がある一角でナイトクラブやバーをうろつきながら襲う相手を物色した。

警察によれば、シナガは潜在的な目標に話しかけ、酔っ払って孤独で、無防備な男性を狙って家に連れ帰った。被害者の男性はほとんどが白人の若い異性愛者だった。

(改行・中略・改行)

グレーター・マンチェスター警察副所長のマブス・フセインは、シナガは「邪悪な人間」だったと、判決後に語った。

「外の世界に対しては博士課程の学生で通り、法に従う人々の友人のような顔をしていた」と、フセインは言う。「だが実際は、大量レイプ魔だ。こんなに長く本性を暴かれずに犯行を重ねられたこと自体、彼が計算高い犯罪者である証拠だ」

[もとの英語記事]

Man Jailed for Raping 48 Men Dubbed ‘Britain’s Most Prolific Rapist’

(男性48人をレイプして収監された男に「英国最多のレイプ実行犯」という異名(いみょう))

米ニューズウィーク誌(Newsweek

イワン・パーマー(Ewan Palmer)記者署名記事

2020年1月6日(月)

https://www.newsweek.com/britain-worst-rapist-reynhard-sinaga-manchester-1480590

【関連動画】

Britain’s most prolific rapist may have attacked 190 men

(英国最多のレイプ実行犯は190人の男性を襲った可能性あり)

英スカイ・ニューズ(Sky News)

2020年1月6日(月)

https://www.youtube.com/watch?v=9Y0rjF36bbo

[実は日本でも公立中学校教師による類似の連続犯罪が、、、]

教師の男が『男性への性犯罪』…被害者”300人以上”か なぜ被害が発覚しなかったのか

フジテレビ系関西テレビFNNプライムオンライン

2021年2月1日(月)

https://www.fnn.jp/articles/-/136676

https://news.yahoo.co.jp/articles/9d193b6b5c664f56a6ffa7ecaec42fca4e46a8a6 (リンク切れ)

小見出し1: 「申し訳ないと思いながら欲求を満たした」…男の約16年にわたる犯行

小見出し2: 路上で寝てしまった男性…起きたら見知らぬ部屋に 北條被告の手口とは

小見出し3: 男性への性犯罪…申告されず”氷山の一角” 『被害者は女性』という思い込みも

[比較参考]

あなたはひとりじゃない

~性被害に遭った男性たちへ~

NHK クローズアップ現代プラス

2021年6月24日(木)

https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4562/

男性のレイプ被害 HIVに感染も「被害を認識できなかった」

NHK Web特集

2021年7月16日(金)

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210716/k10013141371000.html

2000年夏~’20年、英国の民放リアリティ番組で死屍累々(しし るいるい)=2020年2月時点で自殺者が少なくとも39人に達する

(A spate of suicides caused by ‘reality’ TV programmes)

https://en.wikipedia.org/wiki/Big_Brother_(British_TV_series)

https://en.wikipedia.org/wiki/Celebrity_Big_Brother_(British_TV_series)

https://en.wikipedia.org/wiki/The_Jeremy_Kyle_Show

https://en.wikipedia.org/wiki/Love_Island_(2005_TV_series)

https://en.wikipedia.org/wiki/Love_Island_(2015_TV_series)

https://en.wikipedia.org/wiki/Terrace_House:_Tokyo_2019–2020

https://ja.wikipedia.org/wiki/テラスハウス_(テレビ番組)

https://en.wikipedia.org/wiki/Hana_Kimura

https://ja.wikipedia.org/wiki/木村花

英国の歴代リアリティ番組『ビッグ・ブラザー(大いなる兄)』シリーズ(民放第四チャンネル)、『セレブレティ・ビッグ・ブラザー(有名人版の大いなる兄)』シリーズ(民放第四チャンネル)、『ジェレミー・カイル・ショー』(民放最大手 ITV)で、『ラヴ・アイランド(愛の島)』シリーズ(民放最大手 ITV)で死屍累々(しし るいるい)となる。2020年2月時点で自殺者が少なくとも39人(但し、下記の文春オンラインのコラムでは38人説を採る)に達し、2020年5月23日(金)にはフジテレビ『テラスハウス』出演者で女子プロレスラーの木村花(きむら はな, 1997-2020)嬢=22歳の自殺事件で日本にも一大騒動が波及。

【関連コラム集】

【テラスハウス・出演者死去】英国のリアリティ番組でも、問題続出 私生活露出でもOK?

ヤフーニュース(Yahoo! Japan News)個人

在英ジャーナリスト 小林恭子(こばやし ぎんこ, b.1958)署名コラム

2020年6月1日(月)

https://news.yahoo.co.jp/byline/kobayashiginko/20200601-00180964/

小見出し1: 「ビッグ・ブラザー」が口火を切る

小見出し2: 衆人環視で生きたジェイド・グディさん

小見出し3: グディさんの後も続く、リアリティ番組の悲劇

小見出し4: 「ラブ・アイランド」も

小見出し5: 最後に

性行為30回で億万長者に、自殺者は3人に リアリティ番組が過激化したイギリスでの顛末

視聴者の攻撃的な反応を生みやすいとする調査も

文藝春秋 文春オンライン

辰巳JUNK(たつみ ジャンク)=本名・生年ともに非公開=署名コラム

2020年8月10日(月・祝)

https://bunshun.jp/articles/-/39480

https://bunshun.jp/articles/-/39480?page=2

https://bunshun.jp/articles/-/39480?page=3

https://bunshun.jp/articles/comment/39480

https://news.yahoo.co.jp/articles/5fc421e8388892e19db075611c935dc1c9ecdd6b (リンク切れ)

小見出し1: 2019年3月時点でリアリティ番組の自殺者数は38人

小見出し2: 自殺者が続出したイギリスのTV番組の実態

小見出し3: 番組中、30回もの性行為を行った出演者は億万長者に

小見出し4: 国民的番組となり、3人も自殺者が

小見出し5: リアリティ番組は攻撃的な反応を生みやすいとする調査も

小見出し6: キャストへのサポートを義務づける議会決定も

小見出し7: 「誰も見ないなら、誰もつくらないだろう」

「リアリティーショー」が世界で流行する必然

恋愛系、オーディション系が大人気

東洋経済オンライン

コラムニスト 長谷川朋子(はせがわ ともこ, b.1975)署名コラム

2020年11月6日(金)

https://toyokeizai.net/articles/-/386309

https://toyokeizai.net/articles/-/386309?page=2

https://toyokeizai.net/articles/-/386309?page=3

https://toyokeizai.net/articles/-/386309?page=4

https://news.yahoo.co.jp/articles/cc1e4146b64530d6600a96b623066292779bc45a (リンク切れ)

小見出し1: 「ラブ・アイランド」が大ヒット

小見出し2: 世界に「バラエティ」というカテゴリーはない

小見出し3: カラオケ勝ち抜きバトルも人気

小見出し4: 恋愛リアリティーショーの自殺問題は海外でも

2019年夏~’20年、アメリカ史上最大の性犯罪醜聞の余波が英国、わけても英王室へも波及

(The biggest ever sex scandal in US history has its repercussions in the UK, culminating in the British Royal Family)

https://en.wikipedia.org/wiki/Prince_Andrew,_Duke_of_York#Association_with_Jeffrey_Epstein

https://ja.wikipedia.org/wiki/ジェフリー・エプスタイン

https://en.wikipedia.org/wiki/Jeffrey_Epstein

https://ja.wikipedia.org/wiki/アンドルー (ヨーク公)#児童買春スキャンダル

https://en.wikipedia.org/wiki/Ghislaine_Maxwell

https://ja.wikipedia.org/wiki/ギレーヌ・マクスウェル

アメリカの元実業家、故ジェフリー・エプスティーン(Jeffrey Epstein, 1953-2019; 日本のマスコミ報道では誤ってエプスタイン、ドイツ語読みではエプシュタイン)容疑者が、米領ヴァージン諸島(US Virgin Islands)の小さな島などにセレブ(celebs; celebrities: 「カネと名声を有する人」の意)専用の少女売春組織(一種の現代版ハレム、ハーレム、後宮、大奥)を作り上げ、ロリータ急行(Lolita Express)と綽名(あだな)が付けられたプライベートジェット(private jet)でセレブの搬送を買って出ていたが、悪事が永遠に続くことはなかった。2019年7月6日(土)、エプスティーン容疑者は性的目的による未成年人身売買(sex trafficking of minors)の容疑で逮捕され、同年(2019年)8月10日(土)に米国ニューヨーク州ニューヨーク市マンハッタン島(Manhattan, New York City, NY, USA)に在るメトロポリタン矯正施設(Metropolitan Correctional Center, New York; 略称 MCC New York)内の独房で獄中自殺したとされる。しかしながら、実は口止めのため闇の組織によって「消された」=殺害されたとも噂(うわさ)されている。

故エプスティーン氏と生前交際があったことが判明している大物に、トランプ(Donald Trump, b.1946; 大統領在任2017-)米大統領、クリントン(Bill Clinton; William Jefferson Clinton, b.1946; 大統領在任1993-2001)元大統領、マイクロソフト社(Microsoft Corporation)の創業者で長らく最高経営責任者(CEO: chief executive officer)の地位にあったビル・ゲイツ(Bill Gates; William Henry Gates III, b.1955)氏、英国王室のヨーク公アンドルー王子(Prince Andrew, Duke of York, b.1960)がいる。上記のクリントン氏は件(くだん)のロリータ・エクスプレスへの搭乗回数が最も多いセレブと目(もく)されていて、女性同性愛者(lesbian)である妻のヒラリー・クリントン(Hillary Rodham Clinton, b.1947)元大統領候補・元国務長官・元大統領令夫人(ファーストレディー)とは仮面夫婦状態と噂(うわさ)されている。なお、クリントン夫妻(Mr. & Mrs. Clinton; the Clintons)が関わったホワイトウォーター疑惑(Whitewatergate, 1992-2001; 中文 「白水事件」)などの事件では、クリントン夫妻が逮捕・訴追を常に免(まぬが)れているのとは対照的に、鍵(カギ)を握る人物(the key person(s))が不可解な死を遂()げることでも悪名(あくみょう)高い。

疑惑の渦中(かちゅう)に居るアンドルー王子は遂(つい)に英国放送協会(BBC: British Broadcasting Corporation)の単独インタビューに応じ、同年(2019年)11月14日(木)=兄のウェールズ大公チャールズ皇太子(Charles, Prince of Wales, b.1948)の71歳誕生日=に、英国の著名ジャーナリスト、エミリー・メイトリス(Emily Maitlis, b.1970)女史とのインタビューがバッキンガム宮殿(Buckingham Palace)内で収録された。二日後の同年(2019年)11月16日(土)に英国放送協会テレビ第二放送(BBC Two)のニューズナイト(Newsnight)で、その録画が放映され、翌日(2019年11月17日(日))には全世界に向けてネット公開された。潔白を証明するはずだったインタビューに大失敗し、結局、公的立場からの引退を余儀なくされた。以来、アメリカの捜査には非協力である。

BBCニューズナイト動画全編(49分26秒)

2019年11月14日(木) 収録

2019年11月16日(土) 放送

2019年11月17日(日) ネット公開

https://www.youtube.com/watch?v=QtBS8COhhhM

Prince Andrew interview: ‘Little apology or remorse’

(アンドルー王子のインタビュー「ほぼ皆無の謝罪と悔恨」)

英国放送協会(BBC: British Broadcasting Corporation)

2019年11月16日(土)

https://www.bbc.com/news/uk-50448579

Prince Andrew ‘categorically’ denies sex claims

(アンドルー王子、性行為の訴えを「断固として」否定)

英国放送協会(BBC: British Broadcasting Corporation)

2019年11月17日(日)

https://www.bbc.com/news/uk-50446065

アンドリュー英王子のBBCインタビュー、幕引きになるはずが 批判と嘲笑と

アンドリューではなく、正しくはアンドルー

英国放送協会(BBC: British Broadcasting Corporation)日本語版

2019年11月18日(月)

https://www.bbc.com/japanese/video-50445057

エプスタイン被告の自殺未遂時の監視映像が誤って消去

エプスタインではなく、正しくはエプスティーン

mashup NY 編集部

2020年1月9日(木)

https://www.mashupreporter.com/epstein-first-suicide-attempt-video-deleted/

ジェフリー・エプスタイン被告がマンハッタンの勾留施設で最初に自殺未遂をした際に、房の外部から撮影した監視カメラの映像が、誤って消去されていたことがわかった。

エプスタイン氏は昨年7月、少女らを性的搾取の目的で人身取引したとして起訴、メトロポリタン矯正センター(MCC)に勾留された。同氏は、7月23日に房内で自殺未遂をはかり、意識不明で負傷した状態で発見された。この後、一時的に自殺の可能性があるとして監視下に置かれた。しかし8月10日に再び首吊り自殺をはかり、死亡した。

映像は、自殺未遂時に同房者だったニコラス・タータグリオン(Nicholas Tartaglione)被告の弁護人が要求していた。(後略)

メーガン妃批判が吹っ飛んだ アンドリュー王子のスキャンダルが英国に与えたインパクト【前編】

Hint-Pot (ヒント・ポット)

英国在住ライター 森昌利(もり まさとし)署名コラム

2020年1月7日(火)

https://hint-pot.jp/archives/24814

https://hint-pot.jp/archives/24814/2

https://hint-pot.jp/archives/24814/3

https://hint-pot.jp/archives/24814/4

https://hint-pot.jp/archives/24814/5

https://hint-pot.jp/archives/24814/6

https://hint-pot.jp/archives/24814/7

小見出し1: エリザベス女王を悩ませる次男 1980年代の“ファブ4”に向けられた英国民の怒り

小見出し2: ケンブリッジ公爵夫妻やサセックス公爵夫妻よりも注目 質の悪い醜聞で

小見出し3: 英国でバッシングの標的だったメーガン妃への「風向き」をも変えたアンドリュー王子

小見出し4: 今のヘンリー王子の“立ち位置”? 兄のチャールズ皇太子とダイアナ元妃と共に人気者

小見出し5: 子どもを対象にした性犯罪の関与説が再燃 卑劣な犯罪者と“盟友”関係に

小見出し6: エリザベス女王がアンドリュー王子を溺愛する理由 フィリップ殿下との仲直りの「証」

小見出し7: 疑惑の払拭のために昨年11月にインタビューに応じた王子 これが裏目に…

小見出し8: 【写真】エリザベス女王の隣で堂々と振る舞うアンドリュー王子 メーガン妃やヘンリー王子、キャサリン妃とウイリアム王子の姿も

王室主要メンバーから「引退」させられたアンドリュー王子 スキャンダルが英国に与えたインパクト【後編】

ヤフーニュース(Yahoo! Japan News)個人

英国在住ライター 森昌利(もり まさとし)署名コラム

2020年1月15日(水)

https://hint-pot.jp/archives/26152

https://hint-pot.jp/archives/26152/2

https://hint-pot.jp/archives/26152/3

https://hint-pot.jp/archives/26152/4

https://hint-pot.jp/archives/26152/5

https://hint-pot.jp/archives/26152/6

https://hint-pot.jp/archives/26152/7

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200115-00010002-hintpot-life&p=1 (リンク切れ)

小見出し1: 1980~90年代には兄のチャールズ皇太子や故ダイアナ元妃と共に人気

小見出し2: アンドリュー王子のスキャンダルとは? 身の潔白を示すためにBBCのインタビューへ

小見出し3: 放映後、英国内では激しい非難の嵐 女王や皇太子は事態収拾に

小見出し4: 突っ込みどころ満載 批判と嘲笑の的となった言い訳の数々

小見出し5: 性犯罪者との交際を反省していない態度に全英から批判

小見出し6: ふたりの娘の父アンドリュー王子 被害者の子ども達へ憐れみもなく保身のみ

同事件の続報

2020年7月2日(木)には故エプスティーン容疑者の元恋人(ex-girlfriend)で、社交界婦人(a socialite)として英米で華やかに活躍していた英国人ギレイン・マクスウェル(Ghislaine Maxwell, b.1961)女史=58歳が、住まいのある米国北東部ニューハンプシャー州ブラッドフォド町(Bradford, New Hampshire, USA)で連邦捜査局(FBI: Federal Bureau of Investigation)に未成年者の性目的斡旋(grooming minor victims)容疑で逮捕される。なお、マクスウェル女史の父親は、ユダヤ系チェコ人ヤーン・ルドヴィーク・ヒュマン・ビニヤミン・ホーホ(Ján Ludvík Hyman Binyamin Hoch, 1923-91)としてチェコスロヴァキアの辺境の町スラティンスケ・ドリィ(Slatinské Doly)=現在のウクライナ領のソロトゥヴィノ(Солотвино = Solotvyno)町で1923年に生を受け、ナチスによるユダヤ人迫害を逃れて英国に亡命・帰化し、ロバート・マクスウェル(Robert Maxwell, 1923-91)を名乗ったメディア王・元英国下院議員・イスラエル国スパイ・詐欺師である。ギレイン・マクスウェル女史は末娘として父親に溺愛されたという。父親のマクスウェル氏は娘の逮捕に先立つ十九年近く前の1991年11月5日(火)、スペイン領カナリア諸島(西 las Islas Canarias; 英 the Canary Islands)近くの洋上で自家用ヨット「レイディー・ギレイン」(Lady Ghislaine: 末娘の名から付けた名)から海に転落し、大西洋上を浮いているところを遺体で発見されている。満68歳での死去だったが、その突然の死については謎がつきまとう。

2021年8月9日(月)には、当時17歳だったヴァージニア・ジュフリー女史(Ms. Virginia Giuffre)=事件当時は, b.1983ロバーツ嬢(Miss Virginia Roberts, b.1983)ヴァージニア・が米ニューヨーク州でアンドルー王子に対する民事訴訟を起こした。

【参考動画】

Who Is Ghislaine Maxwell? | Jeffrey Epstein: Filthy Rich | Netflix

(ギレイン・マクスウェルって誰? ジェフリー・エプスティーン: 汚い大金持ち)

ネットフリックス(Netflix)

2020年5月29日(金)

https://www.youtube.com/watch?v=IORV_iKk1Ls

【参考動画】

BBC Newsnight

2020年7月2日(木)

https://www.youtube.com/watch?v=YRFOe--kdhk

【参考動画】

CBS Boston

2020年7月2日(木)

https://boston.cbslocal.com/2020/07/02/ghislaine-maxwell-arrested-jeffrey-epstein-bradford-new-hampshire/

【削除動画】アシタノワダイ 実話アメリカ最大級の闇を漫画にしてみたマンガで分かる

https://www.youtube.com/watch?v=gVFF_NwAC3I (リンク切れ)

【関連記事】

Ghislaine Maxwell, Accused of Grooming Victims for Jeffrey Epstein, Arrested in N.H.

(ギレイン・マクスウェル、ジェフリー・エプスティーンのための性目的斡旋容疑でニューハンプシャー州にて逮捕)

ニューハンプシャー公共ラジオ(New Hampshire Public Radio)

トッド・ブックマン(Todd Bookman)記者署名記事

2020年7月2日(木)

https://www.nhpr.org/post/ghislaine-maxwell-accused-grooming-victims-jeffrey-epstein-arrested-nh

【関連記事】

Who is Ghislaine Maxwell, the Epstein confidant detained by the FBI?

(エプスティーンの無二の親友でFBIに拘束されたギレイン・マクスウェルって誰?)

ロイター通信(Reuters)

ジャン・ウルフ(Jan Wolfe)記者署名記事

2020年7月2日(木)

https://www.reuters.com/article/us-people-jeffrey-epstein-investigation-idUSKBN243221

【関連記事】

Jeffrey Epstein ex-girlfriend Ghislaine Maxwell charged in US

(ジェフリー・エプスティーン元恋人のギレイン・マクスウェル、米国で起訴)

英国放送協会(BBC: British Broadcasting Corporation)

2020年7月3日(金)

https://www.bbc.com/news/world-us-canada-53268218

【参考動画】

(実話)アメリカ最大級の闇を漫画にしてみた(マンガで分かる)

アシタノワダイ

2021年5月9日(日)

https://www.youtube.com/watch?v=DfpwAYR53XM&t=4s

少女性的虐待疑惑で英王子を提訴 米女性、17歳時の被害訴え

共同通信社

2021年8月10日(火)

https://www.47news.jp/6642856.html

https://nordot.app/797631314879021056?c=39546741839462401

https://news.yahoo.co.jp/articles/fe17c3edd7960ba04a4030a1aee4b5679ea57618

https://news.yahoo.co.jp/articles/fe17c3edd7960ba04a4030a1aee4b5679ea57618/comments

英アンドリュー王子、米で民事訴追 2001年の未成年への性的暴行めぐり

アンドリューではなく、正しくはアンドルー

英国放送協会(BBC: British Broadcasting Corporation)日本語版

2021年8月10日(火)

https://www.bbc.com/japanese/58154877

[もとの英語記事]

Virginia Giuffre: Prince Andrew accuser files civil lawsuit in US

(ヴァージニア・ジュフリー、つまりアンドルー王子を訴える者が合衆国で民事訴訟を起こす)

英国放送協会(BBC: British Broadcasting Corporation)

2021年8月10日(火)

https://www.bbc.com/news/uk-58153711

ヒロミ 英国王子の虐待スキャンダルに「1枚の写真で怖い」

東京スポーツ 東スポWeb

2021年8月24日(火)

https://www.tokyo-sports.co.jp/entame/news/3554863/

https://news.yahoo.co.jp/articles/10233583305070831f05dbb531d4e71abe3d5f7d

https://news.yahoo.co.jp/articles/10233583305070831f05dbb531d4e71abe3d5f7d/comments

ビル・ゲイツ、性犯罪者エプスタインとの付き合いに「大きな過ちだった」

米ローリング・ストーン日本版(Rolling Stone Japan

ダニエル・クレプス(Daniel Kreps, 生年非公開)記者署名記事

2021年8月24日(火)

https://rollingstonejapan.com/articles/detail/36367

https://news.yahoo.co.jp/articles/7f0ff3087bf61a2411e6caea4f35ccd73f59881c

https://news.yahoo.co.jp/articles/7f0ff3087bf61a2411e6caea4f35ccd73f59881c/comments

[もとの英語記事]

Bill Gates on His Association With Jeffrey Epstein: ‘It Was a Huge Mistake’

(ビル・ゲイツが自身のジェフリー・エプスティーンとの付き合いについて「大きな過ちだった」と)

米ローリング・ストーン(Rolling Stone

ダニエル・クレプス(Daniel Kreps, 生年非公開)記者署名記事

2021年8月5日(木)

https://www.rollingstone.com/culture/culture-news/bill-gates-jeffrey-epstein-huge-mistake-1207913/

【日本との類似性・比較参考】

プチエンジェル事件

https://ja.wikipedia.org/wiki/プチエンジェル事件

2003年7月に国会議事堂(the Diet, or the Houses of Parliament of Japan)の近在に位置するウィークリーマンション(weekly mansion: 「週単位で契約する鉄筋コンクリート製の賃貸アパート」を意味する和製英語)「赤坂インターナショナルプラザ」(在東京都港区赤坂)で起こった少女売春クラブ「プチエンジェル」(Petit Angel: 「小天使」を意味する和製仏英混成語)事件でも、渋谷の街中で女子高生が女子小学生に「赤坂のマンションの部屋の掃除をするだけでバイト代1万円」と声をかけて勧誘していたことが発覚し、世間を騒がせた。

【女の子被害者4人のうちの3人が現在行方不明】プチエンジェル事件【残りひとりの女の子は現在・・・】

葵栄治【知的好奇心追求系YouTuber】

2019年4月8日(月) 公開

https://www.youtube.com/watch?v=sN8Ak5ww9fU

プチエンジェル事件とは?犯人・吉里弘太郎や事件の真相を解説!【怖すぎ】

ビズキャリ編集部

2019年11月9日(土)

https://business-career.jp/articles/sIqa5wcpYeby6eUoGV5F

https://business-career.jp/articles/sIqa5wcpYeby6eUoGV5F?page=2

https://business-career.jp/articles/sIqa5wcpYeby6eUoGV5F?page=3

https://business-career.jp/articles/sIqa5wcpYeby6eUoGV5F?page=4

プチエンジェル事件の真相を教えてください

ヤフー(Yahoo! Japan)知恵袋

ID非公開さん / シャドウさん

2020年4月20日(月)

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10223426515?__ysp=44OX44OB44Ko44Oz44K444Kn44Or5LqL5Lu2

[動画]

プチエンジェル事件~捕まらない殺人性犯罪~

与国チャンネル武士道

2020年6月2日(火)

https://www.youtube.com/watch?v=HdTCqjW5FAw (ユーチューブ運営により削除済)

[動画]

日本版エプ◯タイン島【都市伝説】

アシタノワダイ

2021年2月7日(日)

https://www.youtube.com/watch?v=WJJvgSZOnvA

【未解決事件】絶対に調べてはいけない。日本最大級の闇の事件に迫る!【都市伝説】

コヤッキースタジオ

2021年6月22日(火)

https://www.youtube.com/watch?v=j9sDaCzLyUw

2020年初夏、アメリカで起こった反人種差別運動「黒人の生命は大切だ(#BlackLivesMatter)」キャンペーンが英国へも波及

2020年6月17日(水)、オクスフオッド大学オリエル学寮(Oriel College, Oxford)は、殖民地主義者・帝国主義者セシル・ローヅ(Cecil Rhodes, 1853-1902; ケープ殖民地=現南ア=首相在任1890-96; オクスフオッド大学オリエル学寮卒)の白い石像(a stone statue)を学寮の建物正面中央から撤去する意向を発表(後に2021年1月まで結論を引き伸ばしとする)。アメリカから欧州にも波及してきた反人種差別運動「黒人の生命は大切だ(#BlackLivesMatter)」キャンペーンの一環で、同大学学生やその他の活動家らからの批判を受けての措置だが、五年前の2015年3月9日(月)に英連邦南アフリカ共和国(南ア)のケープタウン大学(UCT: University of Cape Town)で始まった #RhodesMustFall(ローヅは倒れねばならない)運動とも呼応している。ローヅ像は帝国主義(imperialism)や人種差別(racism)の象徴(symbol)だとする活動家たちは、同学寮による撤去の発表は「期待できる」(hopeful)としたものの、実際に撤去されるまでは注視を続けると声明を出す。加えてローヅ像がオックスフォードの中央通りに面するオリエル学寮の正面を飾らなくなるまで、大学の建物を彩る「帝国主義と殖民地主義の図像」(imperial and colonial iconography)に対する抗議は続くと主張。ローヅは同大学に対し多額の寄付を行ない、ローヅ歿直後の1902年に遺産を元手に始まったローヅ奨学金(Rhodes Scholarship)はイギリスへの留学生向け奨学金として名高く、クリントン(Bill Clinton, b.1946-; 大統領在任1993-2001; 私立ジョージタウン大学卒、英オクスフオッド大学ユーネヴアセティ学寮留学、私立イェイル大学大学院修了)米元大統領・法学博士(イェイル大学)ら各界の大物リーダーを多数輩出している。なお、南アフリカ共和国(南ア)のケープタウン大学(UCT: University of Cape Town)では、学生らの抗議の声を受け、構内に立っていたローヅ像が五年前の2015年に撤去されている。イギリス国内ではオクスフオッド大学のローヅ像撤去に先立つ十日前の同年(2020年)6月7日(日)にイングランド西部ブリストル市内に立っていた十七世紀の奴隷商人エドワード・コウルストン(Edward Colston, 1636-1721)の像が引きずり下ろされ、拍手喝采と共にエイヴォン川(the River Avon)の河口湾内に投げ入れられている。ロンドンのウェストミンスター宮殿(Palace of Westminster)=英国議会(Houses of Parliament)前に立つチャーチル(Sir Winston Churchill, 1874-1965; 首相在任1940-45 & 1951-55; 王立サンドハースト陸軍士官学校卒)像の台座の CHURCHILL と彫られた文字の下には「は、人種差別主義者だった」(Was a Racist)と落書きされ、銅像が一時防護壁で囲まれる事態となった。これに対して、オクスフオッド大学副学長(Vice-Chancellor: イギリスの大学の「副学長」は事実上のトップ)のルイーズ・リチャードソン(Louise Richardson, b.1958; ダブリン大学三位一体学寮卒、カリフォルニア大学ロサンジェルス校大学院修士課程修了、ハーヴァード大学大学院修士・博士課程修了)女史は前週(2020年6月7日(日)~13日(土))、過去を「隠す」ことは問題だと警告し、ローズ像撤去を支持しなかった。「自分たちの歴史を隠してしまっては英知を得られないというのが、私自身の意見だ。」(My own view on this is that hiding our history is not the route to enlightenment.)とリチャードソン女史はBBCの取材に語る。「この歴史を理解し、この石像が作られた文脈を理解し、なぜ当時の人がそのように考えたのかを理解する必要がある。」(We need to understand this history and understand the context in which it was made and why it was that people believed then as they did.)「この大学は九百年前から続いている。そのうち八百年もの間、大学の幹部たちは女性を教育する価値などないと考えていた。その人たちも非難すべきだろうか。私自身はそう思わない。女性の教育を否定した人たちは間違っていると思うが、その人たちの時代背景をもとに判断しなくては。」(This university has been around for 900 years. For 800 of those years the people who ran the university didn’t think women were worthy of an education. Should we denounce those people? Personally, no — I think they were wrong, but they have to be judged by the context of their time.)と語る。英領香港最後の総督として著名な元下院議員パッテン男爵(Chris Patten, Baron Patten of Barnes, b.1944; 英領香港総督在任1992-97; オクスフオッド大学ベァリオル学寮卒)は、「ちょっと偽善の匂いがする、、、オクスフオッドが毎年百人の奨学金受給学生のために(ローヅ奨学金から)カネを取ってやり、そのうち約5分の1はアフリカ出身者でオクスフオッドに来られるようにしてやっているのに、ローヅ像を投げ捨てたいと、、、テムズ川に。」(There is a bit of hypocrisy... in Oxford taking money for 100 scholars a year, about a fifth of them from Africa, to come to Oxford, and then saying we want to throw the Rhodes statue... in the Thames.)と語り、石像撤去に反対の立場を表明している。同様にハナン(Daniel Hannan, b.1971; オクスフオッド大学オリエル学寮卒)元欧州議会議員(英国のEU離脱により2020年1月末で議員資格喪失)は、「ローヅの気前の良さのお蔭で何千という若者が本来なら不可能な筈(はず)の教育が受けられた。最初の黒人学生がローヅ奨学金を受けたのは、ローヅの死後たったの五年後のことだ。恩人をこのように扱う教育機関にどうして寄付などする人がいるものか。」(Rhodes’s generosity allowed thousands of young people to enjoy an education they could not otherwise have had. The first black student won a scholarship 5 years after his death. Why would anyone give to an institution that treats its benefactors this way?)とツイッター(Twitter)に痛烈にツイート(tweet)する( https://twitter.com/DanielJHannan/status/1273344875631644673?s=20 )。同大学オリエル学寮の卒業生として看過できなかった模様である。同大学オリエル学寮は2020年7月21日(火)の時点でローヅ像撤去の是非は一旦保留とし、翌年(2021年)1月に結論を出すとする。(2020年6月10日(水)付のBBC Newsのオンライン記事と、2020年6月18日(木)付のBBC NewsとBBC日本語版のオンライン記事と、2020年6月19日(金付の米NBCニューズのオンライン記事と、2020年6月20日(土)付のヤフーニュースに転載された毎日新聞の服部正法ロンド特派員署名オンライン記事と、2020年7月21日(火)のBBC Radio 4のニュースに依拠)

2020年6月22日(月)、男子専用パブリックスクール(私立名門校)であるイートン校(Eton College)は、五十一年前の1969年に黒人として初めて同校の課程を修了した元生徒(日本的に訳せば「卒業生」だが、イギリスでは学位授与機関としての大学にのみ「卒業」の概念があるため「卒業生」とは訳せない)で、ナイジェリアの作家として大成したディリベ・オンエアマ(Dillibe Onyeama, b.1951)氏に対する人種差別について謝罪。修了証明書を取得したオンエアマ氏は、イートン校で受けた差別について著書 Nigger at Eton (直訳 『イートンに於けるクロンボ』)に書き、1972年に刊行したが、そのことで当時の校長(Head Master)マイケル・マクラム(Michael McCrum, 1924-2005; ケイムブリヂ大学基督遺体学寮)氏から学校訪問を禁止するという正式な書簡が届いたのだった。現在の校長サイモン・ヘンダーソン(Simon Henderson, b.1975?; オクスフオッド大学ブレイズノウズ学寮卒)氏は、当時の状況に愕然(がくぜん)としているが、「あれから私たちは相当に進歩してきた」(we have made significant strides since)とした上で、もっとやるべきことがあると認める。イートン校は1440年に国王ヘンリー六世(Henry VI, 1421-71; 在位1422-61 & 1470-71)によって創設された全寮制の私立校で、日本の中高一貫校に相当する。建学当時は貧しい家庭の子供の教育を行なっていたが、途中から金持ち専用の学校に変化し、現在の学費は年間4万ポンド≒約530万円以上だが、奨学金制度もある。これまで20人の英国首相を輩出しており、現首相のボリス・ジョンソン(Boris Johnson, b.1964; 首相在任2019-)氏もその一人。英国王室ケイムブリヂ公ウィリアム王子(Prince William, Duke of Cambridge, b.1982)、サセックス公ハリー王子(Prince Harry, Duke of Sussex, b.1984; 陸具にs官学校出)、イングランド教会(Church of England)の最高指導者であるカンタベリー大主教(Archbishop of Canterbury)のジャスティン・ウェルビー(Justin Welby, b.1956; ケイムブリヂ大学三位一体学寮卒)氏など、英国社会の要職に就く男性の多くがイートン校出身。また現在、黒人の生徒は7%、アジア系は8%、複数人種(混血)の生徒は5%ほどだという。ヘンダーソン校長はBBCの取材に対し、「オンエアマ氏のイートン在校時以降、私たちは相当に進歩してきた。しかし、世界中で何百万もの人が人種差別と不平等に抗議の声をあげている今、学校として、そして個人として、もっとやるべきことがあると認める謙虚さを持たなくてはならない。」(We have made significant strides since Mr Onyeama was at Eton but — as millions of people around the world rightly raise their voices in protest against racial discrimination and inequality — we have to have the institutional and personal humility to acknowledge that we still have more to do.)と話し、オンエアマ氏をイートン校に招いて直接謝罪をし、「いつでも歓迎するという意思をはっきり示したい。」(to make it clear that he will always be welcome at Eton)と述べる。加えて、「私たちは誰もが声を上げて、今後ずっと、もっときちんと行動すると約束しなくてはならない。本物で持続的な改善のきっかけになるよう、今のこの時をなんとしてもつかまなくてはならないと、私は意を強くしている。」(We must all speak out and commit to doing better — permanently — and I am determined that we seize this moment as a catalyst for real and sustained change for the better.)とする。一方のオンエアマ氏はBBCの取材に対し、イートン校に対する自分の評価は総じて前向き(positive)なもので、謝罪の必要は無いと述べるも、イートン校からの謝罪によって「他の偏見と違い、肌の色や人種に基づく偏見は被害者を人間扱いしないものだと、認識せざるを得なくなる。」((the apology) compels the recognition that prejudice on the grounds of colour or race dehumanises its victims in a way that ordinary forms of prejudice do not.)とも話す。オンエアマ氏は過去のBBCの取材にも、イートン校で同級生たちから毎日のように差別されたと話していて、その中には、「何で黒いの?」「髪の中に何匹虫がいるの?」「お母さんは鼻に骨を刺してるの?」という質問もあったという。そして学業の成績が悪かったり、スポーツで高得点を取ると、それは人種の為せる技だと言われた一方で、7科目でオーレヴェル(O Levels, or the GCE Ordinary Level examinations)=現在の中等教育修了一般資格(GCSE: General Certificate for Secondary Education)に相当=を取得した時は、学校中が混乱し、「どうやったんだ? 不正行為をしたんだろう?」と言われたという。(2020年6月23日(火)付のBBC Newsのオンライン記事と、ヤフーニュースに転載されたBBC日本語版のオンライン記事に依拠)

2020年7月3日(金)、チューダー朝(Tudor dynasty; House of Tudor)の政治についての著作やドキュメンタリー映像や討論番組への出演で人気を博し、その歯に衣(きぬ)着せぬ物言いから「英国一無礼な男」(the rudest man in Britain)や「無礼博士」(Dr Rude)の異名(いみょう)を取っていた保守系同性愛者の憲政史家(a conservative gay constitutional historian)デイヴィッド・スターキー(David Starkey, b.1945; ケイムブリヂ大学フィッツウィリアム学寮卒)博士が、三日前の2020年6月30日(火)にネット上でライブ配信された右派の政治活動家ダレン・グライムズ(Darren Grimes, b.1993; ブライトン大学中退)氏の主宰するポッドキャスト(podcast)の中で、#BlackLivesMatter (黒人の命は大切)運動について、「米国の黒人文化の最悪な側面」を象徴していると発言し、「奴隷制はジェノサイド(genocide: 国民的、人種的、民族的、宗教的な集団の全部または一部を破壊する意図をもって行なわれる集団殺害行為)ではなかった。もしそうだったならアフリカにも英国にもこれほど多くの忌々(いまいま)しい黒人どもが居ることはないだろうから。そうだろ? あのねぇ、ものすごい数の連中が生き残ったんだ。」(Slavery was not genocide; otherwise there wouldn’t be so many damn blacks in Africa or in Britain, would there? You know, an awful lot of them survived.)という発言( https://www.youtube.com/watch?v=Ku4JmCpxgDo )で物議を醸(かも)す。そして「英国では1830年代に奴隷制を廃止したが、ほぼ同時にカトリック教徒解放(Catholic emancipation)が起きた。われわれは、それについてわめき散らしたりしない。歴史の一部であり、もう解決された問題だからだ。」と続ける。そこで主宰者のグライムズ氏はこの箇所を「うん、もちろんそのことで人は問題に直面することになるのだが、奴隷制は(ナチスの)ホロコーストと同等の物ではなかった。」(Well, of course that brings you up to confronting is of course slavery was not equivalent of the Holocaust.)という穏当な発言( https://www.youtube.com/watch?v=2tVjZ9hA4SQ 21:15-21:22 of 53:17)に差し変えてしまう。しかし穏当な発言に変えたのも、もはや手遅れで、学界や出版業界が舌禍(ぜっか)のスターキー博士追放に動く。ケイムブリヂ大学フィッツウィリアム学寮(Fitzwilliam College, Cambridge)は同博士の名誉研究員(honorary fellow)の称号を剝奪しようとしたところ、スターキー博士から辞任の申し出があり、希望通り辞任を認め、その時点で効力発揮(称号剝奪が成立)とする( https://www.fitz.cam.ac.uk/news/update-dr-david-starkey )。同学寮は人種差別を容認しない立場から、スターキー博士の発言は弁護できない(indefensible)としている。スターキー博士は既にメアリー・ローズ信託(Mary Rose Trust)の理事会も辞任している。また、カンタベリー基督教会大学(Canterbury Christ Church University; 略称 Canterbury CCU)はスターキー博士の客員教授(visiting professor)の肩書を剝奪。スターキー博士を客員教授とする私立バッキンガム大学(University of Buckingham)も同博士の扱いを「見直し中」(under review)とし、名誉卒業生(an honorary alumnus)としているケント大学(University of Kent at Canterbury)とランカスター大学(University of Lancaster; 通称 Lancaster University)も見直しを検討中という。また、これまでスターキー博士の著書を出版してきたホダー&ストウトン社(Hodder & Stoughton)をはじめとした大手出版社が今後は同博士の著書を世に出さないと発表し、年内にスターキー博士の著書を2冊出版予定だったハーパーコリンズ英国法人(HarperCollins UK)に至っては出版中止を発表。言論の自由(freedom of speech)や学問の自由(freedom of science)を謳歌したイギリスは過去へと遠のく。(同日付の英ガーディアン紙の Alison Flood 記者署名オンライン記事と、BBC Newsのオンライン記事と、英メトロ紙の Zoe Drewett 記者署名オンライン記事と、2020年7月4日(土)付のヤフーニュース個人の小林恭子署名コラムと、2020年7月6日(月)付のヤフーニュースに転載されたAFP日本語版のオンライン記事に依拠)

2021年3月7日(日)=日本時間では8日(月)、英国王室のサセックス公ハリー王子(Prince Harry, Duke of Sussex, b.1984)が、米CBSによってアメリカ国内で放送された2時間の特別番組の中で、イギリスを離れたのはタブロイド紙によるサセックス公爵夫人メガン(Meghan, Duchess of Sussex, b.1981)=旧称メガン・マークル(Meghan Markle, b.1981)への人種差別が社会に広まったことが大きな理由だと語る。米テレビ司会者オプラ・ウィンフリー(Oprah Winfrey, b.1954)女史による独占インタビューの中で、ハリー王子は王室メンバーの1人から生まれてくる息子の肌が「どれくらい黒くなるか」と尋ねられたと語り、大きな物議を醸す。アフリカ系アメリカ人(米黒人)の母と白人アメリカ人(米白人)の父の間に生まれたメガン夫人は、王室の生活はあまりに困難で、「これ以上生きていたくないと思った」こともあったと述べる。「(新生児が)どれくらい黒くなるか」の発言は祖父母の女王エリザベス二世(Queen Elizabeth II, b.1926; 在位1952-)やエディンバラ公フィリップ殿下(Prince Philip, Duke of Edinburgh, b.1921)のものではないとハリー王子から言われたと、ウィンフリー女史は放送後に述べている。この放送を受け、アフリカ系アメリカ人(米黒人)テニス選手セリーナ・ウィリアムズ(Serena Williams, b.1981)女史は自身のツイッター(Twitter)を更新し、「女性や有色人種を見下し、痛めつけ、悪者扱いするために体制やメディアが用いる性差別や人種差別については、私も身をもって知っている」「悪意に満ちた、事実無根のゴシップや大衆紙報道を断固非難する義務を、私たちは自覚しなければならない」( https://twitter.com/serenawilliams/status/1368782412356984832 )という主旨のことをツイート(tweet)。

https://www.theguardian.com/world/2015/jan/31/isis-video-beheading-japanese-hostage-kenji-goto

https://en.wikipedia.org/wiki/Muath_al-Kasasbeh

https://en.wikipedia.org/wiki/November_2015_Paris_attacks

https://www.bbc.com/news/world-europe-34814203

https://news.yahoo.co.jp/story/62

https://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcspotinfo.asp?infocode=2015C334 (リンク切れ)

2014年8月19日(火)頃、二年近く前の2012年11月22日(木)以来シリア国内のイスラム原理主義テロ組織IS(またはISISまたはISILまたは自称「イスラム国」)支配地域で人質になっていた米人ジャーナリスト、ジェイムズ・フォーリー(James Foley, 1973-2014)氏が斬首殺害される。その際の映像はインターネット上で公開され、ISの残虐行為が世界を震撼させる。殺害を実行した下手人(げしゅにん)は、ロンドン東部の下町労働者アクセントの英語を話すテロ組織ISのテロリスト、通称「ジハーディ・ジョン」(Jihadi John: 「イスラム・テロリストの言うジハードこと聖戦を実行するジョン」の意)こと、ロンドンのウェストミンスター大学(University of Westminster)卒の英国籍モハメド・エムワジ(Mohammed Emwazi, 1988-2015)戦闘員・宣伝担当だった。既にこのジョンの他にも約五千人の英国籍イスラム教徒のテロリスト がテロ組織ISに参加していて、その半数が英国に帰還していると言われている。ISに対して空爆を行なうアメリカを支持するイギリスに対して国内でテロを起こすことが懸念される。

2015年1月20日(火)、今後72時間以内に日本国政府による身代金の支払い及び、ヨルダン国内に収監されたテロ実行犯のイラク人女性死刑囚(首都アンマンでの無差別テロ実行犯)の釈放がないと、シリアで人質になっている民間軍事会社経営の湯川遥菜(ゆかわ はるな, 1972-2015)氏と、戦場ジャーナリストの後藤健二(ごとう けんじ, 1967-2015)氏の日本人男性2名を殺害するとジハーディ・ジョンが日本国政府を脅迫する動画がインターネット上に公開される。三日前の1月17日(土)に安倍晋三(あべ しんぞう, b.1954; 首相在任2006-07 & 2012-20)首相が訪問先のエジプトの首都カイロでの経済会合にてテロ組織ISと戦う周辺各国に総額で約2億米ドル(当時のレートで約240億円)の支援を約束したことを受けたものだった。これに対し、日本国政府もヨルダン政府もテロリストの要求に屈しない姿勢を示し、ISとの交渉には応じなかった。

同年(2015年)1月24日(土) 23時、人質の後藤氏の写真が映った動画がインターネットに流れ、ジハーディ・ジョンが湯川氏を斬首殺害したというメッセージが表示される。そして2月1日(日)早朝、後藤氏の斬首殺害がISによって発表され、世界に報道された。米国人ジャーナリストに続き、今回の2件ともジハーディ・ジョンが実行犯だった。

同年(2015年)2月4日(水)、今度はヨルダン空軍F16戦闘機パイロットで、ISの捕虜になっていたカサースベ(Muath Safi Yousef Al-Kaseasbeh, 1988-2015)中尉の焼殺映像がテロ組織ISによってインターネット上に公開された。またしてもテロ組織ISの残虐性が強く印象づけられた。

同年(2015年)11月13日(金)、米軍の無人機から放たれた空対地ミサイル「ヘルファイア」(Hellfire: 「地獄の業火」の意)が、「ジハーディ・ジョン」(Jihadi John)こと、英国籍のモハメド・エムワジ(Mohammed Emwazi, 1988-2015)戦闘員・宣伝担当をピンポイントで狙って殺害に成功。「かなりの正確さで殺害したと考えている。」と、テロ組織IS掃討を継続する米軍主導の有志連合のウォレン報道官・米陸軍大佐が記者会見で発表した。

ところが現地時間同日(金曜)21時20分から21時53分にかけて(日本時間では既に2015年11月14日(土)早朝)、イスラム原理主義者の自爆テロリストたちがフランス共和国首都パリ市内6ヶ所とその北郊サンドニ市に在るサッカー場(仏独親善試合中であり、仏大統領と独外相が観戦中)で同時多発テロを決行し、130人の死者を出した(実行犯7名も死亡)。フランス史上最大規模のテロとなり、事件は世界を震撼させた。犠牲者130人の内訳はフランスを含む15ヶ国の一般市民たちで、英国人1人、米国人1人、ベルギー人2人、スウェーデン人1人、ドイツ人1人、ルーマニア 人2人、メキシコ人2人、スペイン人1人、チュニジア人2人、チリ人2人、ポルトガル人1人の身元が判明している。事件後にテロ組織IS(フランスでは Daech (デシュ)と呼ばれる)が犯行声明をインターネット上で発表した。仏軍のシリア空爆に対するイスラム過激派の報復との見方が強まった。ISではなくアルカーイダ(al-Qaeda)による犯行という見方も出たが、アルカーイダはこのところ力が衰えてきているため、ISによる可能性が高い。フランス軍機は大統領命令を受け、いち早く報復攻撃として、ISが自称「首都」としているシリア国内のラッカ(Raqa)を空爆した。

一方、チャー ルズ英皇太子(Charles, Prince of Wales, b.1948)は訪問先の英連邦豪州(Australia)で事件について聞き及び、同行記者団に対して声明を発表した。同皇太子は声明の中で犠牲者への哀悼と連帯を表明すべく一分間の黙禱(もくとう)を呼びかけ、その動画は世界に配信された。

【参考】

チャールズ皇太子の声明動画(2015年11月14日(土))

https://www.youtube.com/watch?v=oEanb_akTVc

In view of the, uh, appalling atrocities that took place in Paris, uh, overnight, I hope that all of you here will be able to join with me in expressing our particular sympathy and solidarity with everybody in France and, uh, also join with me in, uh, in expressing as well, uh, utter, total horror at what has happened. Our hearts go out ’cause I’m sure you’ll all agree to all those who’ve been affected in a most dreadful way by these bestial attacks. So perhaps in view of this, I could ask all of you just [to] observe one-minute silence in memory of all those who’ve been affected or lost their lives.

パリで、あー、昨晩起こった、あー、ぞっとする残虐行為を鑑(かんが)みるに、ここにいらっしゃる皆さんが私と一緒になってフランスの皆さんへの特別な同情と連帯を表明いただけたらと希望します。そして、あー、私と一緒になって、あー、この出来事に対する、あー、完全且()つ徹底的な恐怖感を表明いただけたらとも思います。私たちの心は疼(うず)きます。というのも、これらの獣(けだもの)のような武力攻撃によって非常に恐るべき方法で巻き込まれた人々に共感してくださると私は確信しているからです。ですので、このことを鑑(かんが)みて、私は皆さんに、巻き込まれた人々全員、命を失った人々全員に思いを馳()せて一分間の黙禱(もくとう)を捧(ささ)げるようお願いするものであります。(英文書き取り・日本語訳: 原田俊明)

【関連コラム】

イギリスは「テロとの百年戦争」の最中にある

ロンドンは、ずっと過激派の標的だった

東洋経済オンライン

在英作家 黒木亮(くろき りょう, b.1957)こと、本名 金山雅之(かなやま まさゆき, b.1957)署名コラム

2015年12月14日(日)

https://toyokeizai.net/articles/-/96503

https://toyokeizai.net/articles/-/96503?page=2

https://toyokeizai.net/articles/-/96503?page=3

https://toyokeizai.net/articles/-/96503?page=4

小見出し1: テロで命を落としかけたことも

小見出し2: 不屈の「ジョンブル魂」

小見出し3: イギリスの情報機関、SISとMI5

小見出し4: テロ撲滅には何が必要か?

「世界の争い」が一向になくならない根本理由

地政学の視点なくして、本質は読み解けない

東洋経済オンライン

高橋洋一(たかはし よういち, b.1955)政策工房会長、嘉悦大学教授署名コラム

2016年1月18日(月)

https://toyokeizai.net/articles/-/100380

https://toyokeizai.net/articles/-/100380?page=2

https://toyokeizai.net/articles/-/100380?page=3

https://toyokeizai.net/articles/-/100380?page=4

小見出し1: 「川を上れ、海を渡れ」――地政学とは何か?

小見出し2: 今も昔も、土地をめぐって国同士が「押し合って」いる

小見出し3: 強気な中国、急ピッチで海に拠点を築き始める

小見出し4: パリでの同時多発テロの発端は第一次世界大戦!?

【関連ニュース】

ISの英国人処刑部隊「ビートルズ」の生き残り「もう終わりにしたい」

Member of ISIS Torture Squad ‘The Beatles’ Says He's Sorry

米ニューズウィーク誌(Newsweek)日本版

カラム・ペイトン(Callum Paton)記者署名記事

2019年6月11日(火)

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/06/is-15.php

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/06/is-15_2.php

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/06/is-15_3.php

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190611-00010000-newsweek-int (リンク切れ)

[もとの英文記事]

Member of ISIS Torture Squad ‘The Beatles,’ Which Killed U.S. Hostages, Says He’s Sorry: ‘The Truth Has to Come Out’

米ニューズウィーク誌(Newsweek

カラム・ペイトン(Callum Paton)記者署名記事

2019年6月10日(月)

https://www.newsweek.com/isis-torture-squad-beatles-killed-us-hostages-says-sorry-1443095

故ジミー・サヴィルによる性的虐待醜聞と櫟(イチイ)の木作戦(オペれイション・ユートゥりー)とその余波

(Jimmy Savile sexual abuse scandal, Operation Yewtree and its aftermath, from the 1960s to 2014)

https://ja.wikipedia.org/wiki/ジミー・サヴィル

https://en.wikipedia.org/wiki/Jimmy_Savile

https://en.wikipedia.org/wiki/Jimmy_Savile_sexual_abuse_scandal

https://en.wikipedia.org/wiki/Operation_Yewtree

https://en.wikipedia.org/wiki/Giving_Victims_a_Voice

https://www.bbc.co.uk/news/uk-20981611

https://www.guardian.co.uk/media/2013/feb/21/itv-rts-awards-jimmy-savile

https://en.wikipedia.org/wiki/Stuart_Hall_(presenter)

https://www.telegraph.co.uk/news/10124930/Stuart-Hall-told-police-his-victims-were-liars-court-hears.html

https://en.wikipedia.org/wiki/Rolf_harris

https://en.wikipedia.org/wiki/Rolf_on_Art#The_Queen.2C_by_Rolf

https://www.bbc.co.uk/programmes/b006yw0c/clips

https://www.google.co.jp/search?q=official+portrait+of+Queen+Elizabeth+II+by+rolf+harris&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=P7a5U8b8IYLFkwXZ2oCgAQ&ved=0CB4QsAQ&biw=1280&bih=891

https://uk.news.yahoo.com/rolf-harris-assaulted-mum-daughter-130654167.html#pcxEJgR

https://uk.news.yahoo.com/rolf-harris-daughter-smashed-paintings-144716481.html#3fPwGnx

https://uk.news.yahoo.com/no-trial-harris-over-child-sexual-images-112629783.html#eTEKl3T

https://uk.news.yahoo.com/harris-assaulted-feltz-nolan-145341992.html#bF72qB1

https://www.dailymail.co.uk/news/article-3190543/Rolf-Harris-tried-blame-child-porn-grandson-Convicted-paedophile-desperate-divert-attention-away-depraved-internet-activities-confidant-sensationally-claims.html

https://en.wikipedia.org/wiki/Cliff_Richard#2014_property_search_and_sexual_assault_allegations

英国放送協会(BBC: British Broadcasting Corporation)のテレビで長年フリーランス司会者として活躍し、女王にナイト爵(サーの称号)まで授与されたジミー・サヴィル(Jimmy Savile or Sir James Wilson Vincent Savile, 1926-2011)が2011年10月29日(土)に死去した。死後一年を経ていない2012年9月頃からサヴィルによる数々の性犯罪の疑惑が浮上し、英マスコミを賑(にぎ)わすようになる。過去に強姦(rape)や強制猥褻(きょうせい わいせつ: indecent assault インディーセント・アソールト)の被害を受けたという女性たちが次々と名乗りを上げた。被害者の中には当時少年だった男性や、当時から既に大人だった女性も含まれているが、大半の被害者は当時ティーン(十三~十九才)だったか、プリ・ティーン(十~十二才)だった少女たちだった。最も幼い被害者は当時八才だったとされる。サヴィルはBBCの人気番組 Top of the Pops Jim’ll Fix It (それぞれ二十年間も司会を担当)を通じて子供たちやティーンの子に接近し、性的虐待を繰り返したとされる。

こうした訴えを看過できなくなったロンドン警視庁(the Metropolitan Police Service; 略称 the Met Police; 通称 Scotland Yard)は、2012年10月19日(金)に主犯格の容疑者死亡の刑事事件として大々的な捜査を開始した。「櫟(イチイ)の木作戦(Operation Yewtree)」という作戦名をつけるほどの力の入れようである。警察やマスコミの調べでは、これらの性犯罪は四十年以上(約五十年とも)に及んだとさ れ、共犯者として他の芸能関係者の名前も挙がり、既に複数の逮捕者が出ている。

たとえばBBCの人気フリー司会者だったスチュワート・ホール(Stuart Hall, b.1929)も2012年12月5日(水)に逮捕されたが、すぐに保釈金を払って在宅起訴となった。なお、1932年に英領ジャマイカ(現英連邦ジャマイカ)で生まれた文化理論家は同姓同名の別人である。当初は否定していたホールも、1967年から’86年の間に九才から十七才までの13人の少女に対する強制猥褻を認め、弁護士を通じて謝罪した。しかし多額の慰藉料(いしゃりょう)請求を見越して姑息な策を弄(ろう)した。妻との共同名義で所有してきて、2013年2月の時点で推定120万ポンド(当時の為替レートで約1億8千万円)の資産価値があるとされる家屋の不動産登記を2013年2月22日(金)に妻の単独名義に書き換えた。同年6月17日(月)に有罪判決を受けたものの、僅(わず)か禁固十五月(じゅうごげつ: 一年三月)という軽すぎる判決だったため、「犯罪内容に不釣合いなほど寛大な処遇(undue leniency アンデューリーニェンシー)」だとして一般国民の抗議が裁判所に殺到した。また、BBCが局内での重大な性犯罪に薄々勘づいていながら黙認してきた疑惑も浮上し、マスコミや芸能界を揺さぶる大事件にまで発展している。

ロンドン警視庁の発表によると、サヴィルらによる一連の事件の被害者の総数は実に589名に上るとされる。そのうちサヴィルによる被害者が450名とのこと。サヴィルは英国犯罪史上最悪の常習的性犯罪者と見られている。サヴィルの生前にも性犯罪の疑惑が浮上したことがあったが(1958年と2009年)、逮捕・起訴するのに充分な証拠が揃っていないという理由で当時の警察は捜査を見送った。警察としては痛恨の判断ミスであった。

2013年3月28日(木)には、1930年に豪州でウェールズ人の両親のもとに生まれ、1952年以来六十年以上に亘(わた)って英国イングランド在住で当時八十三歳だった音楽家・画家・テレビ司会者のロルフ・ハリス(Rolf Harris, b.1930)が上記の「櫟(イチイ)の木作戦(Operation Yewtree)」の一環として一旦逮捕されたが不起訴処分で釈放された。しかしハリスは同年8月29日(木)に起訴(charge)された。起訴事実は、複数の少女(犯行当時)と 成人女性に対する13件の強制猥褻容疑だった。被害者は、下は七才または八才の女児とされ、上は十九歳の女性(英国の法律では成人)だった。裁判は2014年5月6日(火)に開廷し、同年6月30日(月)に結審した。ハリス被告は公判の中で容疑をすべて否定したが、裁判所は1969年から’86年にかけての12件の強制猥褻事案を認定して有罪判決を下し、禁固五年九月(きんこ ごねん きゅうげつ)の刑に処した。ハリス受刑者は大ロンドン市(Greater London)南西部に在る「女王陛下のウォンヅワース刑務所(HM Prison Wandsworth; Her Majesty’s Prison Wandsworth)」に収監(incarcerate インカーセれイト)された。

なお、ハリスは2005年に女王エリザベス二世(Elizabeth II, b.1926; 在位1952-)の公式肖像画(an official portrait)を印象派(impressionist インプレッショニスト)の様式で描いている。モデルとなった女王とのバッキンガム宮殿(Buckingham Palace)での一連の遣()り取りは、2006年1月1日(日・祝)に地上波の BBC One(ビービーシー・ワン: 日本のNHK総合テレビに相当)で The Queen, by Rolf (女王、ロルフによる)という番組名で放映された。ハリスの逮捕・起訴・有罪判決・収監について女王や王室関係者からのコメントはない。

「警察は今まで何をしていたのだ!」という国民の怒りの声に応(こた)えてロンドン警視庁(the Metropolitan Police Service; 略称 the Met Police; 通称 Scotland Yard)は特設ウェブサイト( https://content.met.police.uk/News/Operation-Yewtree-Update/1400012396517/1257246745756 )と電話のホットライン(0808 800 5000)を開設した。

2014年8月から翌年(2015年)6月にかけて往年の独身スター歌手クリフ・リチャード(Sir Cliff Richard, b.1940)氏が度々(たびたび)捜査対象として浮上した。1985年にイングランド北部のシェフィールド(Sheffield)市で起こった性的虐待容疑とのこと。とこ ろが南ヨーク州警察(South Yorkshire Police)が英国放送協会(BBC: British Broadcasting Corporation)に捜査情報を事前にリーク(leak)していたことが問題となり、法曹(ほうそう)関係者が警察の情報漏洩(ろうえい)の違法性を指摘する事態となり、州警察トップの謝罪に至った。それでも同州警察はクリフ・リチャード氏の逮捕・起訴に自信を見せたが、証拠が揃(そろ)わず諦(あきら)めた上、2017年5月26日(金)深夜までに発表したところでは多額の賠償金(compensation)まで支払う羽目になった。また、サー・リチャード(Sir Richard)本人は英国放送協会(BBC: British Broadcasting Corporation)に対しては名誉棄損(めいよ きそん: defamation)の廉(かど)で訴えを起こし勝訴している。結局、一度も逮捕どころか取り調べも無かったが、サー・リチャードは英国に幻滅した(having been disillusioned)として米国ニューヨーク(New York, NY, USA)に移住することを決意したと、2019年5月25日(土)付の英国ヤフーニュースに転載されたプレス・アソシエイション(PA: Press Association)のオンライン記事が報じている( https://uk.news.yahoo.com/disillusioned-cliff-richard-moved-us-092742337.html )。

警察が歴史的性的虐待事件(historical sex abuse cases)の捜査に力を入れるあまり、自称「被害者」(would-be ‘victims’)の訴えを信じ過ぎたことで、虚偽の訴え(false accusation)による誤認逮捕・冤罪(えんざい)も起こるべくして起こってしまった。誤って捜査対象となった者は生活が破壊され、職を失い、裁判費用に多額の資産を失った。たとえば伊系米人の同性愛者で主に英国放送協会(BBC: British Broadcasting Corporation)のラジオ番組で活躍するフリーランス司会者ポール・ガンバチーニ(Paul Gambaccini, b.1949)氏は自称「被害者」の男性の訴えにより2013年10月29日(火)の深夜に誤認逮捕され、弁護士とともに嫌疑を晴らすのに丸一年を要した。ガンバチーニ氏は自分に降りかかった災難について『草々、ポール・ガンバチーニ』(Love, Paul Gambaccini, 2015)と題した448ページにも及ぶ手記の形で2015年9月15日(火)に出版した。こうした状況は2002年3月に起こった鉱石作戦(オペレイションノー https://sites.google.com/site/xapaga/home/shockingcrimes )と同様に、まさに二十一世紀の異端審問(21st century inquisition)または現代の魔女狩り(modern witch-hunt)といった様相を呈している。

【参考動画集】

上記の事件に関連してイギリスで頻繁にアクセスされた動画

Jimmy Savile Molesting Teen Girl Sylvia Edwards on Live TV

https://www.youtube.com/watch?v=EEIS7E0Rvxc (リンク切れ)

Jimmy Savile caught on camera groping terrified teenage girl on live TV

https://www.youtube.com/watch?v=GpbME_YFOVg (復活リンクもリンク切れ)

*DISTURBING* Footage shows Jimmy Savile sexually assaulting a young girl on live TV

https://www.youtube.com/watch?v=NxSnQ6K4guA (再度復活リンク)

Jimmy Savile Shame: Girl-Molesting Live On "Top Of The Pops"!

https://www.youtube.com/watch?v=puyKtlPcmzU

【比較参考1】

日本でも株式会社ジャニーズ事務所(英称 Johnny & Associates, Inc.)の米国籍の社長ジャニー喜多川(Johnny Kitagawa, 1931-2019)こと、本名 喜多川ジョン擴(John Hiromu Kitagawa, 1931-2019)氏=2019年7月9日(火)に満87歳で病歿、に対する同様の疑惑が死の十九年前の西暦2000年に浮上して国会で問題になる。

第147回国会 青少年問題に関する特別委員会 第5号 平成十二年=西暦2000年4月13日(木)

https://www.shugiin.go.jp/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/007314720000413005.htm (リンク切れ)

https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/007314720000413005.htm (リンク切れ)

阪上委員 次に、最も深刻な問題であるジャニー喜多川社長のセクハラ疑惑についてお聞きしたいと思います。

報道によれば、ジャニー喜多川社長は、少年たちを自宅やコンサート先のホテルに招いて、いかがわしい行為を繰り返しておるという内容のものであります。

なぜ少年たちがこんな行為に耐え忍んでいるかといえば、ジャニー喜多川社長に逆らうと、テレビやコンサートで目立たない場所に立たされたり、デビューに差し支えるからというのであります。

私は独自の調査で、ジャニーズ事務所に所属していたことのある少年の母親の手紙を手に入れました。少し長くなりますが、御紹介をさせていただきます。

うちの現在高校二年生の息子も、中三の冬にオーディションに合格し、約一年間ジャニーズジュニアをしていましたが、事務所からのコンタクトがなくなり、自然にやめたような形になりました。

ずっと後になって息子から聞いたのは、オーディションに受かってから初めてレッスンに行ったとき、先輩のジュニアから、もしジャニー喜多川さんから、 ユー、今夜はホテルに泊まりなさいと言われたとき、多分ホモされるかもしれないけれども、それを断ったら次から呼ばれなくなるから我慢しろと教えられたそうであります。

息子はジャニーさんの好みでなかったらしく一度も誘われなかったので、清い体でやめることができましたが、何人かはこの行為を受け、お金をもらっていたそうであります。

今テレビでにこにこして踊っているジュニアたちは、陰ではそんなつらい思いをしておるかと思うとかわいそうです。

こういう内容であります。こういうことが事務所でまかり通っているわけであります。

ジャニー喜多川氏は、親や親権者にかわって児童を預かる立場であります。

児童から信頼を受け、児童に対して一定の権力を持っている人物が、その児童に対して性的な行為を強要する。

もしこれが事実とすれば、これは児童虐待に当たるのではありませんか。

暴露本・告白本のまとめサイト

https://matome.naver.jp/odai/2138391738159953701 (リンク切れ)

【比較参考2】

テレビ局員のセクハラ、弱い立場の下請け女性社員を狙い撃ち

「セクハラくらいで騒ぐ女の子はこの業界でやっていけない」

TV局セクハラ 最も傷ついているのは下請け制作会社の女性

週刊ポスト2013年6月21日(金)号

2013年6月15日(土) 7:00更新

https://www.news-postseven.com/archives/20130615_193404.html

https://uni.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1371266652/ (リンク切れ)

山岸舞彩アナ(26)にセクハラ行為を働いた疑いで、日本テレビ『NEWS ZERO』のプロデューサー・Y氏が更迭されたが、セクハラの刃に最も傷つけられているのが、テレビ局の下請けである制作会社の女性たちだ。

制作会社の中堅女性ADが語る。

「局のプロデューサーが気に入った女性ADは、たとえ仕事があっても制作会社を通して名指しで飲み会に強制参加させられます。お芝居に同伴させられ、その あとプロデューサーが有名俳優さんたちの飲み会を仕切っている姿を見せつけられた後で、口説かれるのがお決まりのパターン」

自分の力を誇示することで「オレと関係を持つと得だ」とアピールしているのかもしれないが、局プロデューサーの誘いを断わることは、非常に勇気がいるのだという。

「制作会社は、キー局の社員に生殺与奪の権を握られている。つまりプロデューサーに“オレに逆らうヤツには仕事を回さない”といわれたら終わりなんです。小さな制作会社の社員の場合、誰かがキー局の社員とトラブルを起こせば、制作会社全体が局から締め出されかねない。

狭い業界なので、ひとつの局から締め出されれば、別の局でも“右に倣え”で同じことが起こる。自分のためにそんなことになってはたまらない。だからどんな理不尽があろうと耐えるしかないんです」(前出・制作会社の中堅女性AD)。

テレビ業界で働く女性たちは「セクハラくらいで騒ぐ女の子はこの業界でやっていけない」と口を揃える。

セクハラする側が、弱い立場の人間を狙い撃ちする──。この構図が変わらない限り、セクハラ問題の温床は消えないのである。

【比較参考3】

日テレ・新谷アナ、セクハラ自宅謹慎 制作会社女性に

朝日新聞デジタル

2016年1月19日(火) 12:07

https://www.asahi.com/articles/ASJ1M3JPCJ1MUCVL006.html?iref=comtop_pickup_01 (リンク切れ)

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160119-00000022-asahi-soci (リンク切れ)

日本テレビの新谷保志アナウンサー(39)が、セクハラ行為をしていたとして自宅謹慎中であることが19日、分かった。新谷アナは1999年入社で箱根駅伝の実況をはじめスポーツ中継などを担当。スポーツ局に勤務する制作会社所属の女性に対し、しつこく食事に誘ったり交際を迫るメールを送ったりしたという。新谷アナは2011年、現在フリーアナウンサーの女性と結婚した。同局広報部は「事実であり、誠に遺憾です。既に厳正な処分を行いました」としている。

【比較参考4】

「うぐいす嬢」らのセクハラ深刻、レイプ被害も…選挙活動中は訴え無かったことに

產經新聞電子版

2015年6月13日(土) 14:48

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150613-00000104-san-pol (リンク切れ)

https://www.sankei.com/affairs/news/150613/afr1506130014-n1.html (リンク切れ)

https://girlschannel.net/topics/392213/

「バスの中で体を触られた」「ブタと呼ばれた」。統一地方選を機に、女性への暴力根絶などに取り組む「女性と人権全国ネットワーク」(東京)が、いわゆる 「うぐいす嬢」など選挙活動に関わる女性へのセクハラ・パワハラ被害を明らかにしようと呼び掛けたところ、全国から31の事例が寄せられた。

中には「レイプ被害に遭った」との深刻な事例もあった。同ネットワークの佐藤香共同代表は「選挙期間中は当選を目指して一致団結が求められ、被害を訴え出ても『我慢しろ』『和を乱すな』と、無かったことにされてしまうことがある」と指摘する。

同ネットワークは安全な選挙活動を考える契機にしようと、4~5月にメールで事例を募集した。

候補者本人が加害者になったのは8事例で、「選挙活動に使うバスの中で体を触られた」「『ブタ』といった侮辱的なニックネームで呼ばれた」など。ある女性 は、加害者である候補者の「良いところ」をうぐいす嬢として一日中宣伝し続ける苦痛を「自分の魂を裏切り、自分の宣伝を聞く町の人もだましている気がし た」と訴えた。

運動員や支援者、秘書などが加害者になったのは23事例。運動員からレイプ被害に遭った女性は「他にもいるうぐいす嬢の中から選ばれたのだから、光栄だと思え」と言われたという。

佐藤さんは「報復や給料の減額を恐れ、周りに打ち明けられなかった女性もいた。被害を無くすため、選挙管理委員会や各政党でも、ルール作りをすべきではないか」と話す。

【比較参考5】同様の事件が米国でも

https://uk.news.yahoo.com/bill-cosby-just-sent-tweet-173948262.html

https://www.bbc.com/news/world-us-canada-40163766

https://en.wikipedia.org/wiki/Bill_Cosby#Sexual_assault_allegations

コメディアンのコスビー容疑者、女性暴行で訴追

讀賣新聞オンライン

2015年12月31日(木) 18:48

https://www.yomiuri.co.jp/world/20151231-OYT1T50089.html (リンク切れ)

https://daily.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1451600904/

【ロサンゼルス=田原徳容】 米司法当局は30日、1980~90年代に活躍した黒人コメディアンで人気番組「コスビー・ショー」で知られたビル・コスビー容疑者(78)を性的暴行の容疑で訴追したと発表した。

コスビー容疑者に対しては、これまでに50人以上の女性が同様の暴行を受けたと訴えている。

(改行・後略)

米人気コメディアン、性的暴行罪などで不定期刑

讀賣新聞

2018年9月26日(水) 3:46

https://www.yomiuri.co.jp/world/20180926-OYT1T50003.html (リンク切れ)

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180926-00050003-yom-int (リンク切れ)

AP通信など米メディアによると、東部ペンシルベニア州の裁判所は25日、自宅に招いた女性に薬物入りのワインを飲ませて暴行したとして、性的暴行罪などに問われた人気コメディアンのビル・コスビー被告(81)に対して禁錮3年以上10年以下の不定期刑を言い渡した。

セクハラを告発する「#Me too(私も)運動」が全米で広まりをみせる中、著名な芸能人が刑事責任に問われた初めてのケースとなった。

(改行・後略)

米人気コメディアン 性的暴行の罪で実刑判決

NHKオンライン

2018年9月26日(水) 6:32

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180926/k10011644241000.html (リンク切れ)

https://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1537912156/

知り合いの女性に対する性的暴行の罪に問われていたアメリカの人気コメディアン、ビル・コスビー被告に対し、裁判所は、最長で禁錮10年の刑を言い渡し、セクハラの被害を告発する動きが広がる中、著名人に出された最初の実刑判決として大きく報道されています。

(改行・後略)

米コメディアンのビル・コスビー氏を釈放 性的暴行罪の実刑判決を破棄

英国放送協会(BBC: British Broadcasting Corporation)日本語版

2021年7月1日(木)

https://www.bbc.com/japanese/57675366

https://news.yahoo.co.jp/articles/0f7d95450ec65f52960a1a3c86d0e72d0617de98

https://news.yahoo.co.jp/articles/0f7d95450ec65f52960a1a3c86d0e72d0617de98/comments

[もとの英語記事]

Bill Cosby freed after top court overturns sexual assault conviction

(ビル・コズビー釈放 最高裁の性的暴行罪実刑判決破棄を受け)

英国放送協会(BBC: British Broadcasting Corporation)

2021年7月1日(木)

https://www.bbc.com/news/world-us-canada-57671012

英サッカー(イギリス発音でソッカー)界を揺るがす歴史的な性的虐待事件の発覚で4人の元プロ選手が被害者として次々と名乗りを上げる

(English football sexual abuse scandal)

https://en.wikipedia.org/wiki/English_football_sexual_abuse_scandal

https://www.bbc.com/news/uk-38107910

https://www.theguardian.com/football/2016/nov/25/child-abuse-in-football

https://www.independent.co.uk/sport/football/news-and-comment/barry-bennell-sexual-abuse-scandal-manchester-city-leeds-stoke-crewe-a7437541.html

https://www.itv.com/news/2016-11-24/football-abuse-claims-who-is-barry-bennell/

https://www.dailymail.co.uk/news/article-3968266/Coach-centre-football-s-paedophile-scandal-jail-living-new-identity-mile-two-schools-shocked-locals-battle-evicted.html

https://www.mirror.co.uk/news/uk-news/police-search-home-paedophile-football-9329708

https://www.thesun.co.uk/news/2244649/who-is-steve-walters-ex-manchester-united-trialist-linked-to-barry-bennell-sex-abuse-scandal/

https://www.telegraph.co.uk/football/2016/11/25/barry-bennells-messiah-act-enabled-con-parents-prey-innocent/

元少年サッカー選手スカウト係兼少年サッカーティーム監督のバリー・ベネル(Barry Bennell, b.1954?)受刑者による1970年代から’80年代にかけての少年男児に対する性犯罪の数々が2016年11月になって再浮上し、警察が捜査を開始した。それと歩調を合わせて著名な元プロ選手4名が次々と被害者として名乗りを上げたことでマスコミ各社の報道合戦となる。ベネルは1994年に米国で、1998年と2015年に英国で少年男児に対する性的虐待で有罪判決を受け、現在も服役していて、サッカー界から永久追放処分を受けている。また、元選手の故アラン・デイヴィーズ(Alan Davies, 1961-92)氏と、元選手でウェールズ代表ティーム監督をしていた故ゲアリー・スピード(Gary Speed, 1969-2011)氏も、少年時代にベネルによって性的虐待を受けていた可能性が調査委員会から指摘されている。被害者のデイヴィーズ氏は1992年2月に、スピード氏は2011年11月にそれぞれ自殺している。少年時代のトラウマ(trauma: 心的外傷)のフラッシュバック(flashback: 記憶の呼び戻し)が自殺の引き金(trigger)になった可能性が高い。「性犯罪が被害者の心を殺す」典型例と言えよう。

[関連記事]

英サッカー児童性的虐待、最年少の被害者は4歳だった可能性も

フランス通信社(AFP: Agence France-Presse)日本語版

2016年12月21日(水) 21:55

発信地:ロンドン/英国

https://www.afpbb.com/articles/-/3112103

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161221-00000038-jij_afp-socc (リンク切れ)

https://hayabusa8.2ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1482326741/

【12月21日 AFP】英サッカー界を揺るがせている、元ユースチーム指導者による選手らへの性的虐待疑惑で、全国警察署長委員会(NPCC)は21日、最年少の被害者は4歳だった可能性があることを明らかにした。

(改行・中略)これまでに148のクラブ、加害者の可能性がある指導者ら155人、被害を受けた可能性がある当時4~20歳の選手429人が調査の対象となっていると述べた。

問題が明るみに出たのは、元選手のアンディ・ウッドワード(Andy Woodward)氏が先月、クルー・アレクサンドラFC(Crewe Alexandra FC)でプレーしていた際、児童性的虐待の罪で有罪判決を受けた元受刑者から虐待されていたことを告白し、その後、複数の元プロ選手たちが同様の虐待被害を受けていたと名乗り出たことががきっかけだった。

英サッカー(イギリス発音でソッカー)プレミアリーグの選手が児童に対する性犯罪の疑いで逮捕

(Premier League footballer arrested on suspicion of child sex offences)

https://www.ruetir.com/2021/07/20/pedophilia-case-at-everton-icelandic-newspapers-mention-sigurdssons-name/

https://www.mirror.co.uk/sport/football/news/breaking-premier-league-footballer-arrested-24571071

https://www.dailymail.co.uk/sport/sportsnews/article-9804037/Married-Premier-League-player-arrested-suspicion-child-sex-offences.html

https://www.thesun.co.uk/sport/15638522/everton-player-suspended-police-investigation/

https://www.bbc.com/news/uk-england-57899127

https://www.skysports.com/football/news/11095/12359438/premier-league-player-arrested-on-suspicion-of-child-sex-offences

2021年7月19日(月)、プレミアリーグの名門クラブであるエヴァトン(Everton)の選手(氏名非公開)が、三日前の同年(2021年)7月16日(金)に児童への性犯罪の疑いで警察の家宅捜索を受けて逮捕されたというニュースが世界を駆け巡る。大マンチェスター警察(Greater Manchester Police)の発表を受けてのことだが、イングランド&ウェールズの法律上の理由で氏名は公表できないとしている。容疑者は31歳既婚の非英国人で、自国のナショナル・ティームの代表選手でもあり、既に保釈金を支払って保釈されているという。この警察発表を受け、名門クラブのエヴァトンは公式ウェブサイトに声明(Club Statement: https://www.evertonfc.com/news/2193203/club-statement )を掲載し、「エヴァトンは警察の捜査を受ける間、一軍選手を出場停止処分にしたと確証することができます。当クラブは引き続き当局の捜査に協力しつつ、現時点ではこれ以上コメント致しません。」(Everton can confirm it has suspended a First-Team player pending a police investigation. The Club will continue to support the authorities with their inquiries and will not be making any further statement at this time.)としている。当てはまる人物として、アイスランド代表ミッドフィールダー(MF: midfielder)ギルフィ・シグルズソン(Gylfi Sigurðsson, b.1989)との見方が強まっている。それというのも本国の代表的な新聞モルキュンブラージス紙(Morgunblaðið: 「朝刊」の意)が同年(2021年)7月20日(火)朝の段階で既に名指しで報じていて( https://www.mbl.is/frettir/innlent/2021/07/20/gylfi_sakadur_um_brot_gegn_barni/ )、それを追う形で同国の英文メディア( https://www.ruv.is/frett/2021/07/20/claims-icelandic-footballer-centre-of-child-sex-case / https://icelandmonitor.mbl.is/news/news/2021/07/20/icelandic_everton_star_investigated_for_alleged_chi/ )も名前を報じているからである。なお、アイスランド人に苗字は無いため、男性は「〇〇の息子」、女性は「〇〇の娘」という呼び名をアイスランド国外では恰(あたか)も苗字であるかのように扱っている。したがって、今回の逮捕者は「シグルの息子ギルフィ」である。なお、妻アレクサンドラ・イヴァールスドッティル(Alexandra Ivarsdottir, b.1989)=「イヴァールの娘アレクサンドラ」=32歳は元ミス・アイスランドであり、夫妻のセレブ(celebs = celebrities)ぶりから「アイスランドのベッカム夫妻」(the Posh and Becks of Iceland)の異名を持つ。

ウェストミンスター橋通り魔テロ事件

(2017 Westminster Attack)

https://en.wikipedia.org/wiki/2017_Westminster_attack

https://ja.wikipedia.org/wiki/2017年ロンドンテロ事件

https://uk.news.yahoo.com/violent-extremist-dropped-off-polices-222104863.html

https://www.bbc.com/news/uk-39355108

https://www.bbc.com/news/blogs-the-papers-39388352

2017年3月22日(水) 14:50頃、大ロンドン市ウェストミンスター区(City of Westminster, Greater London)内に在る国会議事堂(Houses of Parliament)、正式名称 ウェストミンスター宮殿(Palace of Westminster)近くのウェストミンスター橋(Westminster Bridge)を四輪駆動車(a four by four)が暴走。歩道を歩いてた多数の通行人を轢(ひ)き倒し、その車から降りてきた男が議会開催中の英議会下院(House of Commons)への侵入を試み、持っていたナイフで非武装警官1名(an unarmed police officer)を刺殺。ロンドン警視庁(Metropolitan Police Service)、通称 スコットランドヤード(Scotland Yard)の発表によると、この事件により犯人を含む計5名が死亡し、40名が負傷した。

死亡したのは結婚二十五周年で米国ユタ州から欧州観光旅行の最終目的地としてロンドンを訪れていた夫婦の夫の方(妻も意識不明)と、保育園に子供を迎えに行く途中だった40代の英国人(但し、父親はギリシア系キプロス人で母親はスペイン人)の女性教員と、70代の英国人年金生活者と、上述した警察官だった。警官以外は車に轢(ひ)かれたことが原因で亡くなったが、アメリカ人観光客は暴走車になぎ倒されて橋から石の歩道に落とされたことで命を失った。なお、同じようにテムズ川(the River Thames)に落とされたルーマニア人女性観光客は負傷したが命は助かった。

単独犯の男は現場で警察官に3発の銃弾を浴びせられ殺害された。犯人の射殺自体は緊急時の適正な措置だったとして批判の声は上がっていない。英当局は本事件は犯人が国際テロリズムに触発(inspire インスパイヤー)されたという想定で捜査を進め、テロの脅威度を5段階中2番目に高い「深刻(severe)」を継続するとし、事件後数日間は大ロンドン市内をはじめ英国全土で武装・非武装の警察官を多く配置するとした。

なお、この事件は2016年3月22日(火)にベルギー王国首都にして欧州連合(EU: European Union)の事実上の首都でもあるブリュッセル(仏 Bruxelles ブひゅクセル; 蘭 Brussel ブりゅッセル; 独 Brussel ブりゅッセル; 英 Brussels ブらッセルズ)市近郊のブリュッセル国際空港、及びブリュッセル市中心部の地下鉄マールベーク(蘭 Maalbeek; 仏 Maelbeek)駅での IS 戦闘員による爆弾テロで死者35人(犯人グループ3名を含む)を出した事件からちょうど1周年の日だったため、その関連性が指摘されている。また、事件の起こし方は、2008年6月8日(日) 12:30過ぎに東京の繁華街で7人が死亡し、10人が負傷した秋葉原通り魔事件(Akihabara massacre)、別名 秋葉原無差別殺傷事件、俗称 秋葉事件を髣髴(ほうふつ)とさせる。

一方、メイ(Theresa May, b.1956; 首相在任2016-19)首相は、翌日(2017年3月23日(木))午前の議会での答弁の中で、「議長さん、この犯人は単独犯だったと現段階でも考えられており、公衆に対する更なる差し迫ったテロ攻撃の可能性があるものと警察が考える理由はありません。/ 男の身元は今や警察と国内公安機関 MI5 (エマイファイヴ)が知るに及びましたが、捜査への支障がない限りに於いて後ほど公表されます。/ 私が確実に言えることは、その男は英国生まれであり、何年か前に暴力的な過激思想への関りで捜査を受けています。男は周縁的(訳註: 「中心的」の反対)な人物でした。/ (その時の)事件は過去のものです。男は現時点での(テロ対策の)捜査対象に浮かんできていませんでした。/ 男の計画や企(たくら)みを事前に把握することは不可能でした。徹底的な捜査が続きます。」(Mr Speaker, it is still believed that this attacker acted alone, and the police have no reason to believe there are imminent further attacks on the public. / His identity is known to the police and MI5, and when operational considerations allow, he will be publicly identified. / What I can confirm is that the man was British born and that some years ago, he was once investigated in relation to concerns about violent extremism. He was a peripheral figure. / The case is historic – he was not part of the current intelligence picture. / There was no prior intelligence of his intent – or of the plot. Intensive investigations continue.)と述べ、事件を未然に防げなかった警察を暗に擁護(ようご)した( https://www.gov.uk/government/speeches/pm-commons-statement-on-westminster-attack-23-march-2017 / https://www.youtube.com/watch?v=3tMdteSplBI 5:14-6:02 of 10:52)。

同日(2017年3月23日(木))午後、警察は射殺した単独犯を満52歳のカリド・マスード(Khalid Masood, 1964-2017)と特定して発表したが、同容疑者は多数の偽名(many alias)を使用していたとのことで、出生時の名前がエイドリアン・ラッセル・エルムズ(Adrian Russell Elms, 1964-2017)だったことや、エイドリアン・アジャオ(Adrian Ajao, 1964-2017)やハリド・チョウドリー(Khalid Choudry, 1964-2017)と名乗っていた時期もあると後に明らかにした。イングランド南部のケント(Kent)州に黒人の父親と白人の母親の間に生まれたが、英国社会では黒人として認識されていた。1983年に器物損壊罪で服役したことに端を発し、2000年7月に人種的な諍(いさか)いが基(もと)でパブの主人の顔をナイフで刺して禁固2年の刑に服すなど、マスードことエルムズは暴力犯罪者としての道を歩んでいた。2009年頃に刑務所内でイスラム教の過激思想に感化されたと考えられている。

今回(2017年3月22日(水))の事件直後に警察はいち早く動き、犯行に使われたレンタカーを犯人が借りた英国第二の大都市バーミンガム市で犯人と関係のありそうな人物宅を家宅捜査し、複数名を逮捕した。ロンドンで一度逮捕した女性は翌日釈放した。他方、満48歳で殉職したキース・パーマー巡査(PC Keith Palmer, 1968?-2017)の遺族への同情がネットを通じて拡散され、2日間で35万ポンド(£350,000: 約4850万円)が集まった。

(2017年3月22日(水)から24日(金)にかけて放映された英国放送協会のテレビ及びラジオのニュース報道と、3月23日(木)付で日本国外務省から発出された海外安全ホームページの内容と、同年3月24日(金)付のヤフーニュースに転載されたフランス通信社 AFP の日本語版オンライン記事と、同24日(金)付の英国ヤフーニューズに転載されたテレグラフ紙とスカイニューズのオンライン記事に依拠)

【関連記事3種】

ロンドン、「国会議事堂テロ事件」の一部始終

目撃者たちが語る恐怖の現場

米ニューヨーク・タイムズ紙(The New York Times

カーティン・ベンホールド(Kartin Bennhold)記者、スティーヴン・キャッスル(Stephen Castle)記者署名記事

訳者不詳

東洋経済オンライン転載

2017年3月23日(木)

https://toyokeizai.net/articles/-/164442

https://toyokeizai.net/articles/-/164442?page=2

https://toyokeizai.net/articles/-/164442?page=3

https://toyokeizai.net/articles/comment/164442

小見出し1: ブリュッセルの自爆テロから1年

小見出し2: 「何度もナイフで刺されていた」

小見出し3: 「アクション映画の撮影かと思った」

ロンドンテロで鮮明化した「ローテク」の脅威

ベルリンやニースのテロと酷似している

東洋経済オンライン

小林恭子(こばやし ぎんこ, b.1958)記者署名記事

2017年3月23日(木) (リンク切れ)

https://toyokeizai.net/articles/-/164426

https://toyokeizai.net/articles/-/164426?page=2

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170323-00164426-toyo-bus_all (リンク切れ)

小見出し1: 警備中の警官をナイフで刺殺

小見出し2: 「新しいタイプのテロ」

コメント2例

https://toyokeizai.net/articles/comment/164426

NO NAME

日本人、というか日本文化は現代テロリズム手法を先駆けて行なっているようだ。大東亜戦争時代の組織的自爆攻撃をはじめとして、日本赤軍による民間人への無差別攻撃を行なったテルアビブ事件、オウム真理教による化学兵器使用。またはトラックをもって歩行者集団に突入する手法など。いわゆる「共謀罪」に血道をあげるよりも、犯罪手法に関する学術的知見を高めてカウンターテロの技術を開発するほうが「積極的平和主義」に寄与する。

up12 down7 2017/3/23 16:42

NO NAME

むしろISISは秋葉原殺傷事件を教材にしているのかもしれない。ニース・ベルリン・ロンドンと、ここまで秋葉原に似たテロ事件が立て続けに起こっていると、もはやそう疑わざるを得なくなるよなあ。

up0 down1 2017/3/23 23:16

ロンドンは本当に多様性に満ちた都市なのか

現地20人に聞いてわかったテロとの距離感

東洋経済オンライン

乙武洋匡(おとたけ ひろただ, b.1976)署名記事

2017年4月25日(火)

https://toyokeizai.net/articles/-/168748

https://toyokeizai.net/articles/-/168748?page=2

https://toyokeizai.net/articles/-/168748?page=3

https://toyokeizai.net/articles/-/168748?page=4

https://toyokeizai.net/articles/-/168748?page=5

https://toyokeizai.net/articles/-/168748?page=6

https://toyokeizai.net/articles/comment/168748

小見出し1: 英国会議事堂敷地内まで続いた現場

中見出し1: 人種のるつぼ、ロンドン

小見出し2: 「外国人である」と意識することもない?

中見出し2: いつテロが起きてもおかしくなかった

小見出し3: 私たちはテロと共生していかなければならない

中見出し3: 人種差別はない。が、言語ができないと…

小見出し4: オリンピックを機に再開発された地域では

中見出し4: 昔のほうがマシだった気もする

小見出し5: カバンの中に爆弾が入っているのではと疑われたことも

中見出し5: 自分らしさを保ちながら生きていくしかない

小見出し6: テロとの距離感と、多様性に対する認識

上記コラム

ヤフーニュース転載

2017年4月25日(火) 8:00

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170425-00168748-toyo-bus_all (リンク切れ)

https://headlines.yahoo.co.jp/cm/articlemain?d=20170425-00168748-toyo-bus_all(リンク切れ)

https://headlines.yahoo.co.jp/cm/articlemain?d=20170425-00168748-toyo-bus_all&s=lost_points&o=desc&t=t&p=2 (リンク切れ)

ヤフーコメントの一例

hyc***** | 2017/04/25 18:57

ロンドンから列車で一時間ちょっとの町に住んでいるけど、スーパーや通りでは、白人の人たちはとてもフレンドリーで気軽に話しかけてくるし、仕事中も白人から差別を感じたことは今まで一度も無い。でも、インド人のコンビニの店主や郵便局員はいつも私に無愛想(不機嫌)だし、ムスリム男性は 女性に(ムスリムじゃなくても どの女性に対しても)横柄な態度をとる。だからなるべく白人の人たちが経営するスーパーに行く。何年か前、ロンドンで、仕事の面接に行ったときもアフリカ女性から馬鹿にされた。(彼女が明らかに間違っていたんだけど)当然仕事は断わりましたけど。多様性はあるけど、地域的にみんなコミュニティをつくって、あまりほかの人種の人たちとかかわることはありませんね。イスラム教徒は特にコミュニティ依存がつよく、女性などはいつまでたっても英語ができず外部との連絡(子供の学校など)で苦労しているようですよ。

【次々と起こるテロ事件及び性犯罪の背景にあるイスラム教】

イスラム教という宗教の抱える本質的な問題点については、本ウェブサイトの

イスラム教の聖典 『クルアーン』(Qur’ān)、通称 『コーラン』(Koran)から見るイスラム教の本質

https://sites.google.com/site/xapaga/home/quran_koran

を参照のこと。

2017年マンチェスター・アリーナ爆破テロ事件

(2017 Manchester Arena incident)

https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcspotinfo_2017C109.html

https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcspotinfo_2017C110.html

https://www.bbc.com/news/uk-england-manchester-40007886

https://www.telegraph.co.uk/news/2017/05/22/manchester-arena-evacuated-reports-gunshots-explosion/

https://www.telegraph.co.uk/news/2017/05/23/manchester-terror-attack-comes-21-years-ira-bombed-arndale-shopping/

https://www.mirror.co.uk/news/uk-news/manchester-arena-explosions-live-updates-10478776

https://www.bbc.com/news/entertainment-arts-40153433

https://en.wikipedia.org/wiki/2017_Manchester_Arena_incident

https://ja.wikipedia.org/wiki/マンチェスター・アリーナに於ける爆発物事件

2017年5月22日(月) 22:31(日本時間では翌朝6:31)=22:33頃という情報を修正=に2017年マンチェスター・アリーナ爆破事件(2017 Manchester Arena incident)が発生。マンチェスター・アリーナ(Manchester Arena)で米人女性歌手アリアナ・グランデ(Ariana Grande, b.1993)嬢のライブ・コンサートが終わった直後に、同アリーナの一般用出入口と旧国鉄の一大ターミナルであるマンチェスター・ヴィクトリア駅(Manchester Victoria station)との間で爆弾の炸裂が起こる。歌手本人やその他のミュージシャンは無事だったが、少なくとも19人が死亡し、60人以上が負傷して病院で手当てを受けていると一旦報道され、後に8才の女の子を含む22人死亡(実行犯1名を含めれば23人)・59人負傷と情報が修正された。警察は犯人の男が自殺ベルト(a suicide belt)に入れた手製の爆弾を起爆させて死亡していたと発表した。これは所謂(いわゆる)「脆弱(ぜいじゃく)な標的」(soft target)が狙われたテロ事件ということになる。

事件のことを知ったグランデ嬢は、自身の公式ツイッター(Twitter)アカウント( https://twitter.com/ArianaGrande/status/866849021519966208 )に、「打ちひしがれる。[改行] 心の底から、ホントにホントにお気の毒で。言葉にならない。」(broken. [New line] from the bottom of my heart, i am so so sorry. i don’t have words.)と投稿した。グランデ嬢は26日(金)にはマンチェスターの犠牲者を追悼するコンサートを開きたいと意思表示した。そして日程の調整がつき、ロンドンでの別のテロ事件(下記参照)の翌日であるにも拘(かか)わらず、同年6月4日(日)に大マンチェスター(Greater Manchester)市内の約5万人収容の Old Trafford クリケット競技場(cricket ground)にて慈善(charity)コンサート ‘One Love Manchester’ を開催した。そこではグランデ嬢自身がマイリー・サイラス(Miley Cyrus, b.1992)とブラック・アイド・ピーズ(Black Eyed Peas: 「目の周りに痣(あざ)を作った豆たち」の意)と共演し、またグランデ嬢自身は地元マンチェスター南部の国立総合中等学校(a state comprehensive secondary school)である Parrs Wood High School の生徒たちとも共演した。他にもケイティ・ペリー(Katy Perry, b.1984)とロビー・ウィリアムズ(Robbie Williams, b.1974)とジャスティン・ビーバー(Justin Bieber, b.1994)が友情出演し、グランデ嬢自身がコールドプレイ(Coldplay)のクリス・マーティン(Chris Martin, b.1977)と元オウエイシス(Oasis: 日本では誤って「オアシス」)のリアム・ギャラガー(Liam Gallagher, b.1972)と共演するという豪華な顔合わせとなった。

事件翌日の5月23日(火)昼にはイスラム教のテロ組織「イスラム国」(Islamic State)こと IS が犯行を認め、これを誇示した。警察はマンチェスター南部の治安の悪い地区で23歳の男を共犯として逮捕したが、当局は死亡した実行犯や逮捕した共犯の身元については公表せず、捜査を継続するとした。このテロ事件を受け、メイ(Theresa May, b.1956; 首相在任2016-19)首相は23日(火)に首相官邸(10 Downing Street)前から国民向けに演説し、テロの脅威度を5段階中2番目に高い「深刻(severe)」から最高レベルの「危機的(critical)」に引き上げるとした。メイ首相の言葉はこうだ。「今やこう結論を出しました。本日の捜査に基づいてテロの脅威度を当面の間は深刻から危機的に引き上げます。これはつまり査定としてテロ攻撃が高い可能性で起こりうるばかりか、更なるテロ攻撃が切迫していることを意味します。テロの脅威度の変更は、警察が私たち全員を安全に保つ仕事をするために、従来以上の資金と支持を警察に与えることを意味します。」(It has now concluded, on the basis of today’s investigations, that the threat level should be increased, for the time being, from severe to critical. This means that their assessment is not only that an attack remains highly likely, but that a further attack may be imminent. The change in the threat level means that there will be additional resources and support made available to the police as they work to keep us all safe. 演説の原稿全文 https://www.gov.uk/government/speeches/pm-statement-following-second-cobr-meeting-on-manchester-attack-23-may-2017 から第9~10段落 / 動画 https://www.youtube.com/watch?v=P3LMgJSwYkY 2:10-2:40)と。しかしながら、四日後の同年(2017年)5月27日(土)には警戒態勢が整ったとのことで、テロの脅威度を再び「深刻(severe)」に戻した。

英捜査当局は周辺捜査のため実行犯の氏名の発表を控えていたが、米マスコミが漏洩(ろうえい)情報(leaked information)を基(もと)に報道してしまったことから、サルマン・ラマダン・アビーディ(Salman Ramadan Abedi, b.1994?)容疑者の名を公表し、テロ組織 IS の構成員であるとも付け加えた。アビーディ容疑者はリビア人イスラム教徒の移民の両親の間にマンチェスター南部の貧民街で生まれた22歳のサルフオッド大学(University of Salford, Manchester; 通称 Salford University)の元学生(退学済)とのこと。また、リビアに居た実行犯の父親と兄と弟も共犯として逮捕され、この事件で逮捕または拘束された者は26日(金)夜までに18歳から51歳まで計9名となった。

同年(2017年)5月24日(水)付の米ニューヨーク・タイムズ紙(The New York Times)はまた、警察の鑑識(かんしき: Identification Section)が撮影した起爆ボタンや殺傷力を高めるために使われた釘(くぎ)などが写った爆発物の写真を掲載したため、英国政府(Her Majesty’s Government)は米側に提供した機密情報が漏洩(ろうえい: leak)されたと見て、米側との情報共有の停止を決めた。25日(木)にベルギー王国首都にして欧州連合(EU: European Union)の事実上の首都でもあるブリュッセル(仏 Bruxelles ひゅクセル; 蘭 Brussel りゅッセル; 独 Brussel りゅッセル; 英 Brussels らッセルズ)市で開催の北大西洋条約機構(NATO: North Atlantic Treaty Organization)首脳会議で、メイ(Theresa May, b.1956; 首相在任2016-)首相はこの件に関してトランプ(Donald Trump, b.1946; 大統領在任2017-21)米大統領に対して直接厳重抗議した。英側からの公然とした米国非難を機に、これまで「特別な関係」(the special relationship)と称されてきた英米関係に亀裂が走った。

マンチェスターで起こった大規模な爆弾テロ事件としては、1996年6月15日(土)の事件( https://sites.google.com/site/xapaga/home/shockingcrimes )以来二十一年振りとなった。今回事件の舞台となったマンチェスター・アリーナは、同市中心街北端に位置するマンチェスター・ヴィクトリア駅(Manchester Victoria station)に隣接していて、1995年にNYNEXアリーナ(NYNEX Arena)として開場し、幻に終わった自称「マンチェスター・オリンピック」の会場として使用する予定だったが、1996年大会(実際には米国でアトランタオリンピックが開催)と2000年大会(実際には豪州でシドニーオリンピックが開催)のいずれにも国際オリンピック委員会(IOC: International Olympic Committee)の会場選考評決で落選していた。2002年の英連邦大会(Commonwealth Games: 日本で譬(たとえ)えれば「アジア大会」並みに重要な国際大会)ではボクシングとネットボールの会場として使用された。最大収容人数は21,000人ということになっているが、実質的には18,000人で開催している。現在では「世界でも有数の大繁盛している屋内アリーナ(one of the world’s busiest indoor arenas)」とされている。以前は命名権を得た企業により、上述のNYNEXアリーナや、マンチェスター・イーブニング・ニューズ・アリーナ(Manchester Evening News Arena; 略称 MEN Arena)や、フォーンズ・フォー・ユー・アリーナ(Phones 4u Arena)の呼称が使われていたが、2011年~’13年の間と2015年以降は、命名権は使われていない。

事件から三年半余り後の2021年1月に明らかになったところでは、同アリーナ(Manchester Arena)の警備を担当していたショウセック(Showsec)社の社員2人が中東系の不審者の目撃情報を一般人らから受けていて、その男は巨大で充分に怪しげなバックパックを背負ってエレベータに乗るところだったという。自爆テロの可能性が一瞬その社員らの頭を過(よぎ)ったものの、「人種差別主義者だ!」(Racist!)と非難されることを極度に恐れて何ら行動を起こさなかったところ、その僅か15分後に爆弾が炸裂したのだった。

(2017年5月23日(火)から27日(土)にかけての BBC Radio 4 と BBC Word Service のニュース報道と、同日および同年6月5日(月)付の BBC News のオンライン記事と、2021年1月27日(水)付のガーディアン紙の Alex Mistlin 記者署名記事に依拠。)

2017年6月ロンドン通り魔テロ事件

(June 2017 London Terror Attacks)

https://www.bbc.com/news/uk-40148737

https://en.wikipedia.org/wiki/June_2017_London_attacks

https://ja.wikipedia.org/wiki/2017年6月ロンドンテロ事件

2017年6月3日(土) 22:08頃(日本時間では6月4日(日) 6:08頃)、ロンドン橋(London Bridge)の南側で時速50マイル(50mph)、約80キロ(80km/h)と思しき速度でロンドン中心部から南下する白いヴァンが歩道に乗り上げ、5人の通行人を次々と轢(ひ)き倒し、少なくとも1人が死亡したと、まず報道される。運転手の男は武装警官に現行犯逮捕される。

しかしその白いヴァンからは1フィート(約30cm)のナイフを持った3人の男たちが飛び出しており、附近のテムズ川南岸(South Bank)のバラーマーケット(Borough Market: 「区市場」の意)地区という飲食店街の路上で警察官1人を刺してから、パブ(pub: 「公的家屋」を意味する public house の略)で少なくとも客4人を刺した。人を刺しながら男たちは、「これはアッラーのためだ!(This is for Allah!)」と叫んでいたという。犯人たちは爆発物を詰めたチョッキ(bomb vests; explosive vests)を着ているように見えたが、実は偽物(fake)であることが後に判明した。武装警官たちが現場に駆けつけて対応に当たり、犯人3人全員を射殺した。6月4日(日) 昼までにロンドン橋と区市場地区での死者の合計は7人(刃物の通り魔の実行犯3名を含めると10人)となり、48人が病院で手当てを受けた。

さらに同じ頃にはロンドン南西部の治安の悪い地域であるヴォクソール(Vauxhall)にも武装警官たちが派遣されたが、事件の詳細は発表されず、その後テロとは無関係と発表された。

一方、メイ(Theresa May, b.1956; 首相在任2016-19)首相は、事件翌日の6月4日(日)に首相官邸(10 Downing Street)前から国民に向けて演説し、次のように結んだ。「(犠牲者や遺族や警察や救急隊員や救護に協力した市民に)敬意を表し、(保守党と労働党の)二大政党は本日(日曜)の全英での選挙キャンペーンを停止します。しかし暴力が民主的プロセス(訳註: 選挙による代議制民主政治のこと)を途絶えさせることがあってはなりません。したがって選挙キャンペーンは明日(月曜)に全面的に再開します。そして総選挙は予定通り木曜日(6月8日(木))に実施されます。一国として、暴力に直面した際の私たちの対応はこれまで通りでなければなりません。私たちは一体となられねば、まとまって協力せねばなりません。そして団結して敵に挑(いど)み、打ち負かすのです。」(As a mark of respect the 2 political parties have suspended our national campaigns for today. But violence can never be allowed to disrupt the democratic process. So those campaigns will resume in full tomorrow. And the general election will go ahead as planned on Thursday. / As a country, our response must be as it has always been when we have been confronted by violence. We must come together, we must pull together, and united we will take on and defeat our enemies.)と( https://www.gov.uk/government/speeches/pm-statement-following-london-terror-attack-4-june-2017 / https://www.youtube.com/watch?v=SuhFVsiUfDU 7:21-7:58)。

ロンドン警視庁(Metropolitan Police Service; 略称 MPS; 通称 Met Police; 歴史的通称 Scotland Yard)は、6月4日(日) 昼過ぎまでに、事件に関与したとしてロンドン東部のバーキング(Barking)地区で12人を拘束した。一方、事件翌日の6月4日(日)にイスラム教のテロ組織「イスラム国」(Islamic State)こと IS は今回の犯行を認め、これを誇示した。

捜索先のアパート(flat)に住んでいた27歳のパキスタン移民の男が事件の主犯格であり、射殺された3人の男のうちの一人だったと、6月5日(月)未明に警察が発表した。また、警察は射殺された犯人のうちの1人はパキスタン生まれで英国籍の27歳のクラム・バット(Khuram Butt, b.1990?)容疑者であること、もう1人が北アフリカのモロッコ人とリビア人の両親から生まれた30歳のラシッド・ルドゥアーヌ(Rachid Redouane, b.1987?)容疑者であることを同日(月曜)深夜までに発表した。バット容疑者については警察も国内公安機関の MI5 (エマイファイヴ)も危険人物として認識していたが、すぐにもテロ行為に走るとは考えておらず、警戒していなかった。不意を突かれた形になった当局は批判を浴びることになった。

ロンドンでは同年(2017年)3月22日(水)にもウェストミンスター橋(Westminster Bridge)で四輪駆動車が歩道の通行人を轢(ひ)き倒し、単独犯の男を含む計5名が死亡し、40名が負傷するテロ事件があったばかりである。

(2017年6月4日(日)の BBC Radio 4 と BBC Word Service のニュース報道と、同日から6月5日(月)にかけての BBC News のオンライン記事に依拠。)

グレンフェルタワー火災

(Grenfell Tower fire)

https://en.wikipedia.org/wiki/Grenfell_Tower_fire

https://ja.wikipedia.org/wiki/グレンフェル・タワー火災

https://toyokeizai.net/articles/-/176613

https://toyokeizai.net/articles/-/176613?page=2

https://toyokeizai.net/articles/-/176613?page=3

https://toyokeizai.net/articles/-/176613?page=4

https://toyokeizai.net/articles/-/176613?page=5

https://toyokeizai.net/articles/comment/176613

https://toyokeizai.net/articles/comment/176613?page=2

https://news.yahoo.co.jp/byline/kimuramasato/20170616-00072169/

https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-40298255

https://www.bbc.com/news/uk-40301289

https://www.bbc.com/news/uk-40312564

https://www.bbc.com/news/uk-40315194

https://www.bbc.com/news/uk-40282153

https://www.bbc.com/news/uk-40327357

https://www.bbc.com/news/uk-40380584

https://www.bbc.com/news/uk-england-london-40389148

https://news.yahoo.co.jp/byline/kobayashiginko/20210615-00243138

https://news.yahoo.co.jp/articles/c9e9f2e51d601dffd2bfcf224e5498fa05de3f6f

2017年6月14日(水)未明からロンドン西部の北ケンジントン(North Kensington)地区に在(あ)る地上24階建・高さ67メートル・世帯数127戸・1974年竣工の高層団地グレンフェルタワー(Grenfell Tower)の8階から出火したことで大規模な火災が起こる。この建物は1~4階が商業施設で5階以上が公営住宅だが、火元は冷蔵庫の爆発と考えられている。冷蔵庫に使われている可燃性の冷媒が漏れ、何らかの影響で発火した可能性が高い。消防隊約200人が駆け付けるも、火は翌日の15日(木)にかけて約24時間に亘(わた)り鎮火できなかった。逃げ遅れた母親が10階から地上の男性めがけて赤ちゃんを投げたという未確認の目撃証言もある。同年(2017年)6月18日(日)未明の段階で58人の死亡が確認され、19日(月)昼までには79人が死亡または行方不明とされ、最終的な犠牲者は100人を超える恐れもあるとされたが、同年(2017年)の年末までに71人(うち1名は間接的な死)へと若干(じゃっかん)ながら下方修正された。

ロンドンでもケンジントン(Kensington)の一帯は高級住宅地だが、今回火災の起こったグレンフェルタワーは低所得層の有色人種(非白人)が多く住む公営団地であった。管理は大ロンドン市ケンジントン・チェルシー行政区(RBKC: Royal Borough of Kensington and Chelsea, Greater London)からケンジントン・チェルシー賃借管理組織(KCTMO: Kensington and Chelsea Tenant Management Organisation)に一任されていた。火元は14日(水) 午前0:50頃、同団地4階に住むエチオピア人の部屋で火を吹いた冷蔵庫の冷凍庫(英 fridge-freezer; 米 refrigerator-freezer)だと初期の段階から言われていて、同23日(金)に警察がその事実を確認した。火は僅(わず)か15分ほどで24階建のビルの上部に向かって駆け上がり、建物はアッという間に炎に包まれ、外壁が真っ黒になるまで燃え続けた。

メイ(Theresa May, b.1956; 首相在任2016-19)首相は15日(木)、徹底的な調査を指示し、火災現場を視察したものの、激怒する遺族や被災者には会わず、救急サービスの説明を聞いただけで帰ったため、非難が集中している。ただでさえも与党保守党(Conservative Party; 蔑称 Tories)が貧乏人のための予算を削減してきたことで、労働者階級(working class)の人々の怒りの矛先(ほこさき)が向いていたのだが、メイ首相はこれまで以上に苦しい立場に追い込まれている。非難を緩和するためにメイ首相はグレンフェルタワーの生存者たち数人をダウニング街10番地(10 Downing Street, City of Westminster, Greater London)の首相官邸に招いて話を聞いた。同年6月8日(木)の総選挙(General Election 2017)で過半数割れを起こしてしまったメイ首相は、自身の更(さら)なる人気急降下に直面している。

高層団地グレンフェルタワーが予想外の被害となった理由を説明する有力な説として、前年(2016年)5月に完成した総工費1030万ポンド(当時の為替レートで約16億3150万円)の大規模改修工事の際に使われたアルミニウム製の外壁保護材(cladding)が建物全体を恰(あたか)もマッチ箱のようにしてしまい、その所為(せい)で想定外の速さで炎が拡大したと考えられている。外壁と外壁保護材の間にできた隙間(すきま)でポリエチレン製の断熱材(polyethylene insulation)が燃え盛り、煙突の役割を果たし、一気に炎が上階に燃え広がったことから、煙突効果(a chimney effect)とも言う。安全性については住民たちからも疑問が呈されていて、住民によるグレンフェル行動集団(Grenfell Action Group)が結成され、2013年2月には十分な防火設備が整っていないことを管轄自治体である大ロンドン市ケンジントン・チェルシー行政区(RBKC: Royal Borough of Kensington and Chelsea, Greater London)やケンジントン・チェルシー賃借管理組織(KCTMO: Kensington and Chelsea Tenant Management Organisation)に指摘していたが、何ら対策がとられることは無かった。メンバーは改修後の2016年11月にも対策が不十分だという趣旨の文章をブログに書いていたという。

高層建築で火災の拡大を防ぐ装置としては、スプリンクラー(sprinkler)が効果的である。ところがイングランドと北アイルランドの法令でスプリンクラーの設置が義務づけられているのは、2007年以降に建てられた高さ30メートル以上の建物のみである。したがって1974年に完成した高さ67メートルのグレンフェル・タワーにはこの法令は適用されなかった。なお、スコットランドでは高さ18メートル以上の新築住宅にスプリンクラーの設置が義務づけられている。一方、ウェールズでは2016年以降すべての住宅建築は新築・改築を問わずスプリンクラーの設置が義務づけられた。これらの法令は新築の建物にのみ(ウェールズだけは改築も含む)該当するため、既存の建物にスプリンクラーを後付する義務は無い。連合王国(UK: United Kingdom)全体でスプリンクラーのある公営高層住宅は全体の1%に満たない。既存の建物にスプリンクラーを新たに設置するのは経済的に難しいという。

2017年の上半期はイングランドで悲惨な事件・事故が立て続けに起きた。まず同年3月22日(水)に実行犯1人を含む計5人が死亡し40人が負傷したロンドンのウェストミンスター橋(Westminster Bridge)通り魔テロ事件、同年5月22日(月)に実行犯1人を含む23人が死亡し59人が負傷したマンチェスター・アリーナ(Manchester Arena)爆破テロ事件、同年6月3日(土)に実行犯3人を含む10人が死亡し48人が負傷したロンドン橋(London Bridge)通り魔テロ事件、そして今回のグレンフェル・タワー(Grenfell Tower)火災という多数の死者を出した事件・事故を受け、女王エリザベス二世(Elizabeth II, b.1926; 在位1952-)は犠牲者や生存者や遺族について思いを馳(は)せ、同年6月17日(土)には女王公式誕生日での声明の発表( https://sites.google.com/site/xapaga/home/officialbirthdaystatement2017 )となったが、今回は珍しく音声や動画はついておらず、文字だけである。

同年6月19日(月) 11:00(日本時間では19:00)に英国は国を挙げて1分間の黙祷(もくとう)(a minute’s silence)を実施した。英国放送協会(BBC: British Broadcasting Corporation)の国内放送もこれに呼応(こおう)して1分間音を流さなかった。これはちょうど戦歿者追悼の日(Remembrance Day)である毎年11月11日に、国を挙げて(路線バスなどの公共交通機関を止めてまで)午前11時に実施している2分間の黙祷(a two minute silence)に準じたものである。

同年6月23日(金) 18:30頃(日本時間では24日(土) 2:30頃)にはロンドン北部のカムデン行政区(London Borough of Camden)が、区内のチャルコッツ公営団地群(Chalcots estate)の5つの棟に住む約800人(但し、同時期の時事通信の報道では4つの棟に住む約650名が対象)に対して退避命令を出すことを決定した。その少し前に安全宣言したばかりのため住民には不信感が拡がっている。この決定がすぐには住民側に伝わらず、住民はマスコミの報じるニュースを聞いて初めて知ったという。そして83人が退避を拒否しているとも報道された。住民は可能な限り友人宅や親類宅に泊めてもらうべく、同行政区は推奨したが、それが無理な住民は同行政区が手配したホテルの約270部屋に宿泊するよう要請された。約100人についてはホテルの部屋が足りず、区内2箇所のレジャーセンター(two leisure centre: 日本で言う公営体育館)内に同行政区が用意した簡易エアベッドに寝るよう要請された。当該のチャルコッツ団地群も今回大規模な火災のあったグレンフェルタワーと同様に、アルミニウム製の外壁保護材(cladding)に建物全体が覆(おお)われているため火災に際して一気に炎上する可能性があり、緊急の防火工事(urgent fire safety works)が必要というのが同行政区の言い分である。防火工事には4~6週間を要すると行政区は話しているが、住民の中には、行政の言う4~6週間とは、4~6ヶ月のことだ、とシニカルに見る者もいる。

なお、今回のグレンフェル・タワー火災と類似した火災事故は、近年では2015年大晦日(おおみそか)夜から2016年元日にかけてアラブ首長国連邦(UAE: United Arab Emirates)のドゥバイ(Dubai)で起きた63階建の高級ホテル Address Downtown Dubai の火災と似ているが、大きな違いはドゥバイのホテルにはスプリンクラーが備わっていて死者ゼロだったことである。イギリス国内で近年に発生した火災としては、2009年7月3日(金)にロンドン南部のキャンバーウェル(Camberwell)地区で起きた14階建のラカナル館(Lakanal House)火災があり、6人が死亡し少なくとも20人が負傷した。もっと過去には、三十五年前の1982年2月8日(月)未明に日本国首都東京の都心でイギリス人宿泊客が火災を起こし、死者33人(内13人は転落死)・負傷者34人を出したホテルニュージャパン火災(Hotel New Japan fire)がある。詳しくは年表( https://sites.google.com/site/xapaga/home/japanuniversitytimeline1 )の1982年の箇所を一読されたし。

フィンズベリーパーク事件

(2017 Finsbury Park incident)

https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcspotinfo_2017C138.html

https://en.wikipedia.org/wiki/2017_Finsbury_Park_incident

https://www.bbc.com/news/uk-england-london-40322960

https://www.bbc.com/news/uk-40332616

2017年6月19日(月) 午前0:15頃(日本時間では同日(月) 朝8:15頃)、ロンドン北部のイズリントン行政区(London Borough of Islington)内のフィンズベリーパーク駅(Finsbury Park station)とフィンズベリーパーク回教寺院(Finsbury Park Mosque)と回教徒(ムスリム)福祉館(Muslim Welfare House)の附近の七姉妹路(Seven Sisters Road)を走行中の一台の白いヴァン(a white van)が、急に歩道に乗り上げ、通行人を次々となぎ倒した。少なくとも男性1名が死亡し、10名が負傷した。被害者の計11人全員がイスラム教徒の服装をしたイスラム教徒だった。死亡した1名についてはヴァンがやってくる前から既(すで)に何らかの病気で倒れていたという情報もあり、この事件の直接の被害者ではない可能性もある。ロンドン救急局(London Ambulance Service)によると、負傷者のうち2名は軽症だったのでその場で応急処置(first aid)を受けさせるにとどめ、重傷の9名を病院へ救急搬送したとしている。事件が発生した時はちょうどラマダン(Ramadan; Ramadhan; رمضان)月のイスラム教スンニ派によるタラウィフ(tarawih; تراويح)という夜の礼拝からの帰りの時間帯だったため、イスラム教徒が多数通行していたのは当然だった。発生から約5分後の0:20に警察が駆け付けたときには、実行犯1名を通行人たちが私人逮捕(しじん たいほ: citizen’s arrest; 一般人による現行犯人逮捕のこと)の状態で拘束していたので、すぐに警察に身柄を引き渡すことができた。「イスラム教徒は皆殺しだ!」などと叫んでいたこともあり、怒った通行人から私刑(lynch)される可能性もあったが、その場にいたイスラム教の宗教指導者(imam)によって容疑者の身の安全が確保された。犯人については、*48歳の男という以外の情報は暫(しばら)く公表が控えられたが、同日(月)夜にも4児の父親であるウェールズの都カーディフ市(Cardiff, Wales)に住む職業不詳のダレン・オズボーン(Darren Osborne, b.1969?)と公表され、年齢は47歳に訂正された。3人の男たちがヴァンから外へ逃げたという目撃者の情報もあったが、これは後に否定され、単独犯による事件と断定されている。

この事件はテロである疑いが濃厚であり、ロンドン警視庁テロ対策指令部(CTC: Counter Terrorism Command)、別名 SO15 エッソウフィフティーン: 「特務15」を意味する Special Operations 15 の略)が捜査に乗り出した。また国内の治安を担当する MI5 (エマイファイヴ: 「軍事諜報5」を意味する Military Information 5 の略)の中のテロ対策専門部門である JTAC (ジェイタック)こと、統合テロリズム分析センター(Joint Terrorism Analysis Centre)も動き出した。英国ムスリム委員会(MCB: Muslim Council of Britain)は、今回の事件がイスラム教への憎悪(Islamophobia)に動機づけられたものと断定した声明(a statement)をその日の朝に出した。

なお、事件現場に近いフィンズベリーパーク回教寺院(Finsbury Park Mosque)は1994年にオープンし、オープン式典にはチャールズ皇太子(Charles, Prince of Wales, b.1948)も出席し、白人社会とイスラム移民社会の宥和・友好ムードを演出した。ところが過激派の説教師が憎悪や暴力を煽(あお)るようになり、周囲から孤立していった。そして2003年にテロリストとの関わりのため警察の強制捜査を受けて閉鎖された。2005年に英国ムスリム協会(MAB: Muslim Association of Britain)の助けを借りて地元のイスラム教徒が動き、テロやヘイトスピーチ(hate speech: 特定の集団に対する憎悪を煽(あお)る言説・言論のこと)に関与していない新理事会を組織し、モスクを復活させたという経緯がある。約1,800人の信者を抱えるモスクであるという。

英国の複数の団体で数々のセックス醜聞

(Sex scandals involving British organisations)

https://en.wikipedia.org/wiki/Presidents_Club#2018_sexual_harassment_controversy

https://www.maginternational.org/mag/en/our-mission-to-tackle-abuse-and-launch-our-independent-review/

https://en.wikipedia.org/wiki/Oxfam#Allegations_of_sexual_misconduct_by_staff_in_Haiti_and_Chad

https://ja.wikipedia.org/wiki/オックスファム#不祥事

https://www.oxfam.org/en/pressroom/pressreleases/2018-02-12/oxfam-great-britain-announces-resignation-deputy-chief-executive

https://www.oxfam.org/en/immediate-response-actions-sexual-misconduct

https://www.oxfam.org/en/pressroom/pressreleases/2018-02-16/oxfam-asks-womens-rights-leaders-carry-out-urgent-independent

https://www.maginternational.org/mag/en/our-mission-to-tackle-abuse-and-launch-our-independent-review/

2018年1月に英国で援助団体をめぐる性的スキャンダルが相次いで報道される。

国際NGOのオクスファム(Oxfam)の職員らが2010年の大地震で被災したハイチで買春を行なっていたとの疑惑をきっかけに、援助団体の職員らによる性的スキャンダルが広がる。

今度は英国に本部を置く地雷撤去団体のMAG(Mines Advisory Group: 直訳「地雷忠言集団」)が2018年2月25日(日)、職員による買春疑惑に対して適切な調査を行なっていなかったとして謝罪。MAGは故ダイアナ妃(Diana, Princess of Wales 1961-97)が晩年に支援を行なっていた。

【関連記事集】

南スーダンでも職員が性的暴行か、国際NGOオックスファムの疑惑拡大

フランス通信社(AFP: Agence France-Presse)日本語版

2018年2月14日(水) 16:00

発信地:ロンドン/英国

https://www.afpbb.com/articles/-/3162377

買春疑惑のオックスファムに業務停止命令、ハイチ政府

フランス通信社(AFP: Agence France-Presse)日本語版

2018年2月23日(金) 9:12

発信地:ポルトープランス/ハイチ

https://www.afpbb.com/articles/-/3163704

国連で子供の権利条約作成に関わった人権活動家が、児童への性的虐待で有罪

Children’s rights activist Peter Newell jailed for abuse

(子供の権利を擁護した人権活動家ピーター・ニューウェル、虐待の罪で収監)

英国放送協会(BBC: British Broadcasting Corporation)日本語版

ヴィニー・オダウド(Vinnie O’Dowd)記者署名記事

2018年2月16日(金)

https://www.bbc.com/news/uk-43075546

英地雷撤去団体でも買春疑惑 故ダイアナ妃が支援

フランス通信社(Agence France-Presse)日本語版

2018年2月26日(月) 10:50

発信地:ロンドン/英国

https://www.afpbb.com/articles/-/3164099

Exclusive: BBC’s official aid charity sacked six staff for sexual misconduct - and did not tell ministers who funded it

(独占記事: BBC公式慈善団体が性的不品行で職員6人を解雇するも担当大臣への報告をせず)

日刊テレグラフ紙(The Daily Telegraph)

クリストファー・ホープ(Christopher Hope)政治部チーフ記者署名記事

2018年2月27(火) 22:00 GMT

https://www.telegraph.co.uk/politics/2018/02/27/exclusive-bbcs-official-aid-charity-sacked-six-staff-sexual/

【2010年代末に問題になったその他の事件簿】

人間よりコンピューター信じた悲劇 富士通の会計システムに欠陥 英国の準郵便局長550人冤罪に苦しむ

ヤフーニュース(Yahoo! Japan News)個人

在英ジャーナリスト 木村正人(きむら まさと, b.1961)署名記事

2019年12月17日(火)

https://news.yahoo.co.jp/byline/kimuramasato/20191217-00155311/

Justice for Subpostmasters Alliance

(準郵便局長のための正義連合; 正義を求める準郵便局長連合)

https://www.jfsa.org.uk/

2010年代の特に後半以降に頻発しているアシッドアタック傷害事件

(Acid attacks increasing in the UK, especially from the latter half of the 2010s to the present)

https://en.wikipedia.org/wiki/Acid_attack#United_Kingdom

https://ja.wikipedia.org/wiki/アシッドアタック#欧州

https://www.thesun.co.uk/news/11747342/almost-fifty-acid-attacks-week-england-wales/

https://www.bbc.com/news/uk-55936420

https://www.google.com/search?q=acid+attacks+uk&client=firefox-b-d&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=2ahUKEwjmlL-WnvDuAhXWdXAKHdTbCT8Q_AUoAXoECBkQAw&biw=1366&bih=626

硫酸(英 sulphuric acid; 米 sulfuric acid; 化学式 H

2SO

4)や硝酸(nitric acid; 化学式 HNO3)や塩酸(hydrochloric acid; 化学式 HCl)などの腐食剤・腐食性物質・腐食性薬品(corrosives)を他人にぶちまけて、人体(特に皮膚)に甚大(じんだい)な傷害を負わせるアシッドアタック(acid attacks; acid throwings; vitriol attacks; vitriolages; 直訳「酸攻撃」)が、2010年代以降にイギリスで頻発している。2020年5月30日(土)付のザ・サン紙(The Sun)のマイケル・ハミルトン(Michael Hamilton)記者署名オンライン記事によると、50件弱のアシッドアタック事件(almost fifty acid attack crimes)が、連合王国(イギリス)の人口の大部分を占めるイングランド&ウェールズで毎週報告されていて、2010年代でも特に後半になってから急増したとのこと。

この犯罪で厄介なのは、被害者の火傷(やけど)からの恢復(かいふく)が形成外科(plastic surgery)や美容整形(cosmetic surgery)や皮膚移植(skin transplantation; SG; skin graft; dermal graft; skin grafting)などの近代医学を以(もっ)てしても、数えきれないほどの手術を必要とする割には全治とまでは行かず、顏の見た目の損傷(disfigurement)が一生涯も続く可能性が高い点である。また、腐食剤が目に入れば失明する可能性も高い。

元来この犯罪は女性の人権が低く抑えつけられていて、国内にイスラム教徒を多く抱える南アジア諸国(特にバングラデシュ、インド、パキスタン)で多いと考えられてきたが、2021年現在イギリスはバングラデシュに次ぐ世界第2位(つまり先進国では最悪)のアシッドアタック多発国になっている。また、従来は女性被害者が多いと考えられてきたし、現に南アジア諸国では確かに女性被害者が多いが、イギリスでの被害者の性別に関しては無差別(indiscriminate)な傾向がある。

イギリスがそのような不名誉な多発国になったのは、下記の2017年8月7日(月)付の米ニューズウィーク誌(Newsweek)日本版の記事によると、イギリスの厳しい武器規制が背景にあると考えられている。アシッドアタックの急増は武器の取り締まり強化が始まった時期と重なる。2回のストライク(Two strikes)と呼ばれる法規制があり、刃物の携行で有罪(guilty)が2度確定すると、自動的にの禁錮六月以上(きんこ ろくげつ いじょう: six months or more in prison)の刑が科せられることになっている。一方で化学薬品(chemicals)は警察の管轄(police jurisdiction)ではないことから規制が緩(ゆる)い。これは法律の盲点であり、犯罪者が法の抜け穴(loopholes)を利用して、法規制の緩い酸性物質を武器として使うようになった。今は英国議会(Parliament)での法整備が急がれる。

【関連記事】

「まぶた失い眠れない」 イギリスで急増する硫酸襲撃の恐怖

米ニューズウィーク誌(Newsweek)日本版

カサンドラ・ガリソン(Cassandra Garrison)記者署名記事

日本語訳: 新倉由久

編集: 山口香子

2017年8月7日(月)

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/08/post-8150.php

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/08/post-8150_2.php

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/08/post-8150_3.php

【これまで報告例が少なかった隣国フランスでも同様の事件が、、、】

Subject: 強酸性の液体を用いた傷害事件の発生(注意喚起)

From: 在フランス日本国大使館

Date: 2021年2月13日(土) 0:11

1 在留邦人から当館に報告された被害のうち、パリ市内において、以下のような強酸性の液体を利用した傷害事件が発生したため、被害者のご了承を得てお知らせします。

(1)2月10日(水)夕刻、パリ17区の公共空間において、邦人被害者が友人と3人でいたところ、フードをかぶり下を向いて歩いてきた3人組(男女の別不明)からいきなり顔に向けて液体をかけられた。

(2)不審なグループだったため注意していたが、グループのうち一人が液体の入ったボトル(工具店などで普通に購入できるもの)を取り出した瞬間、危険を察知し、手で顔をガードした。幸いにして顔には液体がかからなかったが、掌に火傷を負った。

(3)すぐにその場から避難した後、医者の診断を受けたところ、火傷は塩酸によるものであることが判明した。仮に顔(特に目など)にかかっていた場合、失明など取り返しのつかない事案に発展していた可能性があった。

2 2019年2月14日付けの領事メールでは、パリ市のメトロ内における硫酸を利用した事件の発生について、また、2020年11月2日付けの領事メールではいわゆるアジア人狩りについてお知らせしております。さらに、今年1月15日夕刻には、15区Beaugrenelleの公共空間で、14歳の少年が集団暴行により重傷を負う事件も発生しています。

フランスでは暴力を伴う犯罪の発生が絶えないため、犯罪に巻き込まれることのないよう、公共交通機関を利用したり屋外を移動する場合は、周囲の状況に常に注意を払い、人の少ない場所・時間帯を避けて複数で移動し、不審者・グループが近づいてきた際にはすぐにその場を離れる等、身の回りの安全に十分注意してください。

このメールは,在留届にて届けられたメールアドレス及び「たびレジ」に登録されたメールアドレスに自動的に配信されております。

【問い合わせ先】

在フランス日本国大使館領事部

電話:01-4888-6200(海外からは +33-1-4888-6200)

メール:consul(at)ps.mofa.go.jp

パリで「邦人が塩酸かけられた」と大使館 現地区長のツイートに注目集まる

J-Castニュース

2021年2月16日(火)

https://www.j-cast.com/2021/02/16405221.html?p=all

https://www.j-cast.com/2021/02/16405221.html?ly=cm#/page1

https://news.yahoo.co.jp/articles/66481b5b3f615dde04ac42ccf0ee17d27ab37354 (リンク切れ)

上記記事で言及されているパリ17区々長(Mairie du 17ᵉ arrondissement de Paris)ジェフロワ・ブゥラール(Geoffroy Boulard, b.1978)氏の2021年2月16日(火)付のツイート

https://twitter.com/geoffroyboulard/status/1361441407471386627

#Précision La victime n’a pas voulu déposer plainte et souffrirait de blessures légères: il n'est nullement confirmé à ce stade que l’agression implique de l’acide, ni qu'elle ait un caractère anti-asiatique. La @prefpolice poursuit ses recherches.

#正確性 被害者の女性は被害届を出すことを欲しておらず、軽傷で済んだとのこと。現時点ではこの襲撃事件で酸性薬剤が使われたことも、事件がアジア人差別の性格を帯びているということも、断じて確認されていない。@パリ警視庁は操作を継続する。)

上記ツイートの基になったフランスの新聞記事

L’ambassade du Japon à Paris met en garde ses ressortissants après une attaque à l’acide

(パリの日本大使館が自国民に警戒するよう呼びかけ アシッドアタック事件を受け)

ル・フィガロ紙(Le Figaro

2021年2月15日(月)

https://www.lefigaro.fr/faits-divers/l-ambassade-du-japon-a-paris-met-en-garde-ses-ressortissants-apres-une-attaque-a-l-acide-20210215

パリ17区で起こった日本人への塩酸襲撃事件で考えさせられること

米ニューズウィーク誌(Newsweek)日本版

現地発の情報プラットフォーム WorldVoice への投稿から

Rikaママ(本名・生年ともに非公開)

2021年2月18日(木)

https://www.newsweekjapan.jp/worldvoice/rikamama/2021/02/17.php

https://news.yahoo.co.jp/articles/47633a9419a442cda48fd147d66c1c42ffb5cdce (リンク切れ)

小見出し1: コロナウィルス発生以来、悪化している「アジア人狩り」

小見出し2: 悪化しているパリの治安

小見出し3: 日本人への塩酸襲撃事件が報道されなかった理由

小見出し4: 日本人は黙って我慢すると思われている

小見出し5: 黒人差別は問題になってもアジア人差別は問題にならない

外務省も注意喚起

「アジア人狩り」なのか? パリで日本人が顔に“塩酸”らしき液体をかけられる

クーリエ日本版(Courrier Japon)

2021年2月19日(金)

https://courrier.jp/news/archives/233680/

https://courrier.jp/amp/233680/?gallery

https://news.yahoo.co.jp/articles/226595ac2779360b8e00ced4b1f98cf2cf5f1c38 (リンク切れ)

小見出し1: 在仏日本大使館が注意喚起

小見出し2: じつは“塩酸”ではなかった?

小見出し3: 在仏日本人に広がる不安

中村江里子 パリで日本人が塩酸かけられる事件で「日本大使館から注意喚起」

デイリースポーツ

2021年2月20日(土)

https://www.daily.co.jp/gossip/2021/02/20/0014094883.shtml

https://news.yahoo.co.jp/articles/0d2a2ac1f9cf031d47d734309f1010188b6924b0 (リンク切れ)

[アシッドアタックの有無とは別に前年(2020年)のコロナ渦から不穏な動き]

「中国人を襲え」SNSで拡散…アジア人の暴行事件や差別相次ぐ コロナ第2波のフランス

東京新聞

2020年11月30日(月)

https://www.tokyo-np.co.jp/article/71431

小見出し1: チャイナタウンの不安

小見出し2: 「都市封鎖」発表後に

小見出し3: 不安感から社会の分断加速

【安全とされた日本でも遂にアシッドアタック事件が発生】

白金高輪駅で男女2人が顔や体にやけど、薬品かけられたか…男逃走の情報も

讀賣新聞

2021年8月24日(火) 22:10配信

https://www.yomiuri.co.jp/national/20210824-OYT1T50181/

https://news.yahoo.co.jp/articles/cab599f683a879bed7cdef458f506b6fd6dd413e

https://news.yahoo.co.jp/articles/cab599f683a879bed7cdef458f506b6fd6dd413e/comments

【速報】東京・白金高輪駅で男が硫酸かけ2人やけど、男は逃走

TBS系JNNニュース

2021年8月24日(火) 22:53配信

https://news.yahoo.co.jp/articles/65d176ee5bf0081023e3d623f6f448c0c6e8ec53

https://news.yahoo.co.jp/articles/65d176ee5bf0081023e3d623f6f448c0c6e8ec53/comments

【速報】白金高輪駅の硫酸男 公開手配へ 2人がけが

TBS系JNNニュース

2021年8月24日(火) 22:54配信

https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4344590.html

白金高輪駅で硫酸?かけられ通行人けが 野球帽の男逃走

朝日新聞

2021年8月24日(火) 23:01配信

https://www.asahi.com/articles/ASP8S7KZBP8SUTIL048.html

https://news.yahoo.co.jp/articles/0f9ba4ff1057e4cbc00844b95c8ace5494d4a4ac

https://news.yahoo.co.jp/articles/0f9ba4ff1057e4cbc00844b95c8ace5494d4a4ac/comments

【記者リポート】白金高輪で硫酸 男女搬送 男は逃走中

TBS系JNNニュース

2021年8月24日(火) 23:01配信

https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4344589.html

https://news.yahoo.co.jp/articles/c14497092dfd25874f9c2027d8ae051b2cfae91b

https://news.yahoo.co.jp/articles/c14497092dfd25874f9c2027d8ae051b2cfae91b/comments

「液体かけられた」 硫酸か… 男女やけど 男逃走

テレビ朝日系ANNニュース

2021年8月24日(火) 23:09配信

https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000226607.html

https://news.yahoo.co.jp/articles/ef17b122a32600b131fc85e60c89f2ab0c90a1a8

https://news.yahoo.co.jp/articles/ef17b122a32600b131fc85e60c89f2ab0c90a1a8/comments

駅で硫酸かけられ男性ヤケド…男逃走 中継

日本テレビ系NNNニュース

2021年8月24日(火) 23:12配信

https://www.news24.jp/articles/2021/08/24/07928752.html

https://news.yahoo.co.jp/articles/4e0ea2912658bf70287ef67f8e3dbad566415cc8

https://news.yahoo.co.jp/articles/4e0ea2912658bf70287ef67f8e3dbad566415cc8/comments

白金高輪駅で“薬品”かけ逃走 顔など火傷

日本テレビ系NNNニュース

2021年8月24日(火) 23:13配信

https://www.news24.jp/articles/2021/08/24/07928736.html

https://news.yahoo.co.jp/articles/94b7ba2f3168940109180b689a0af6e4ce9a1ab4

https://news.yahoo.co.jp/articles/94b7ba2f3168940109180b689a0af6e4ce9a1ab4/comments

顔に液体かけられ男性けが、硫酸か

共同通信社

2021年8月24日(火) 23:13配信

https://www.47news.jp/6706948.html

https://nordot.app/802904173392707584

https://news.yahoo.co.jp/articles/746c91b49e8526bbacac1623ac4d491f2e732cf9

https://news.yahoo.co.jp/articles/746c91b49e8526bbacac1623ac4d491f2e732cf9/comments

液体かけられ男女やけど 硫酸か、東京・白金高輪駅

共同通信社

2021年8月24日(火) 23:33配信

2021年8月25日(水) 1:24更新

https://www.47news.jp/6707026.html

https://nordot.app/802909082116947968

https://news.yahoo.co.jp/articles/d1c54993fe377ec89d35d3abc7f182799541f7b2/comments

東京メトロ白金高輪駅で硫酸散布、2人搬送 命に別条なし、男逃走か

時事通信社

2021年8月24日(火) 23:36配信

https://www.jiji.com/jc/article?k=2021082401218&g=soc

https://news.yahoo.co.jp/articles/e3d5487822a430307a3f9533a60769a76bc35de9

https://news.yahoo.co.jp/articles/e3d5487822a430307a3f9533a60769a76bc35de9/comments

白金高輪駅で男女が硫酸とみられる液体をかけられ火傷、男が逃走中 東京・港区

Abema Times

2021年8月24日(火) 23:45配信

https://times.abema.tv/news-article/8671664

https://news.yahoo.co.jp/articles/6c08283bc69169468d49ae200fbc3a15104eec62

https://news.yahoo.co.jp/articles/6c08283bc69169468d49ae200fbc3a15104eec62/comments

【速報】白金高輪駅の硫酸男 公開手配へ 2人がけが

TBS系JNNニュース

2021年8月24日(火) 23:54配信

https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4344590.html

https://news.yahoo.co.jp/articles/79c5f8be8956ae596f576293b834cd0f1b5ec429

https://news.yahoo.co.jp/articles/79c5f8be8956ae596f576293b834cd0f1b5ec429/comments

白金高輪駅で液体かけられ2人が顔などにやけど 硫酸か 容疑者逃走

毎日新聞

鈴木拓也(すずき たくや, 生年非公開)記者署名記事

2021年8月25日(水) 0:05配信

https://mainichi.jp/articles/20210824/k00/00m/040/432000c

https://news.yahoo.co.jp/articles/869ceb9ef77e7dfc0a53bf455be9419f712916c6

https://news.yahoo.co.jp/articles/869ceb9ef77e7dfc0a53bf455be9419f712916c6/comments

白金高輪駅で硫酸かけられ2人負傷…男を公開手配にネット震え上がる「完全に計画犯」「怖すぎる」

報知新聞

2021年8月25日(水) 11:14配信

https://hochi.news/amp/articles/20210825-OHT1T51030.html

https://news.yahoo.co.jp/articles/d842e8457197cc5945d30938541195c356b6e69c

https://news.yahoo.co.jp/articles/d842e8457197cc5945d30938541195c356b6e69c/comments

「硫酸男」を沖縄で逮捕!琉球大学理学部出身で専門知識も 被害者は後輩〈dot.〉

朝日新聞社 AERA.dot

野田太郎(のだ たろう, 生年非公開)記者署名記事

2021年8月28日(土) 12:30配信

https://dot.asahi.com/dot/2021082800011.html?page=1

https://dot.asahi.com/dot/2021082800011.html?page=2

https://news.yahoo.co.jp/articles/8682b1635c52e1d9d86aea1d0c7e3048f69dc5f1

https://news.yahoo.co.jp/articles/8682b1635c52e1d9d86aea1d0c7e3048f69dc5f1?page=2

https://news.yahoo.co.jp/articles/8682b1635c52e1d9d86aea1d0c7e3048f69dc5f1/comments

2020年の年頭、英国史上最多の連続性的暴行事件を起こしたインドネシア人に終身刑

(Life imprisonment for Britain’s most prolific rapist from Indonesia in January 2020)

https://en.wikipedia.org/wiki/Reynhard_Sinaga

https://www.theguardian.com/uk-news/2020/jan/06/reynhard-sinaga-serial-rapist-posed-good-samaritan-lure-men

https://www.theguardian.com/uk-news/2020/jan/06/reynhard-sinaga-peter-pan-phd-student-who-raped-scores-of-men

https://www.theguardian.com/uk-news/2020/jan/06/reynhard-sinaga-jailed-life-drugging-raping-men-manchester

https://www.telegraph.co.uk/news/2020/01/06/reynhard-sinaga-evil-sexual-predator-spent-years-targeting-vulnerable/

https://www.bbc.com/news/uk-50987823

https://www.bbc.com/news/uk-50688975

https://www.telegraph.co.uk/news/2020/01/06/manchester-based-student-reynhard-sinaga-named-britains-worst/

https://www.independent.co.uk/news/uk/crime/reynhard-sinaga-rapist-jail-prison-sentence-manchester-sex-attack-a9272126.html

https://www.mirror.co.uk/news/uk-news/chilling-whatsapp-messages-uks-worst-21230021

https://www.bbc.com/news/world-asia-51027404

https://www.thetimes.co.uk/article/most-prolific-rapist-reynhard-sinaga-jailed-for-life-for-raping-195-men-8g5p0t78k

https://news.sky.com/story/reynhard-sinaga-serial-rapist-handed-multiple-life-sentences-for-violent-campaign-11902070

https://www.telegraph.co.uk/news/2020/01/07/reynhard-sinaga-victims-come-forward-claim-attacked-britains/

https://www.standard.co.uk/news/crime/reynhard-sinaga-worlds-worst-rapist-a4328191.html

https://www.thesun.co.uk/news/10693652/reynhard-sinaga-dad-indonesia/

https://www.dailymail.co.uk/news/article-7862455/Indonesian-father-worlds-worst-rapist-Reynhard-Sinaga-says-family-accepts-verdict.html

https://www.independent.co.uk/voices/reynhard-sinaga-ghb-rape-drug-alcohol-crime-a9275001.html

https://www.manchestereveningnews.co.uk/news/greater-manchester-news/social-media-posts-reynhard-sinaga-17537007

https://www.theguardian.com/society/2020/jan/10/detectives-investigate-new-allegations-against-rapist-reynhard-sinaga

2020年1月6日(月)、イングランド北西部のマンチェスター国家法廷(Manchester Crown Court: 下記AFPの報道では「刑事法院」の訳語)は、英国史上最多(法廷で認定されただけでも136件)の性的暴行事件を起こしたインドネシア人の元男子大学院生、レイナード・シナガ(Reynhard Sinaga, b.1983; マンチェスター大学大学院修士課程二度修了)被告=イギリス発音で「スナーガー」=36歳に終身刑(life imprisonment)を言い渡した。被害者が一人も殺害されていないにも拘(かか)わらず被告人が終身刑に処されるのは英国でも異例のこと。シナガ被告は24歳時の2007年秋以来、英国イングランドで私費留学生の身分だったが、逮捕当時の2017年にはリーヅ大学(University of Leeds; 通称 Leeds University)大学院地理学研究科博士課程に、俗に言う「永遠の学生」(a perpetual student)として在籍していて、「性的傾向と日常的国境越境主義: マンチェスターに於ける南アジア人同性愛者・両性愛者の男たち」(Sexuality and everyday transnationalism. South Asian gay and bisexual men in Manchester)と題した博士論文(英 a doctoral thesis; 米 a doctoral dissertation)を執筆中だった。趣味と実益を兼ねた論文だったと言えよう。

シナガ被告はマンチェスター繁華街南部に位置するゲイに人気のエリア(日本で言う新宿二丁目に相当)に在る酒場やナイトクラブのすぐ外の路上で知り合った若い男性たちをすぐ近所の自宅アパート(英 flat; 米 apartment)に誘い、鎮静剤などの薬物(俗に言う date rape drug の一種)が入った酒を飲ませて意識を失わせた上で性的暴行を加え、しかも性暴行をスマホ(smartphone)等の電子ツール(electronic devices)で撮影していたという。被害者は約195人に及ぶと見られているが、そのうちの70件は被害者の身元(identities)が特定できていない。

同法廷の勅撰法官スザンヌ・ゴダード(Suzanne Goddard QC)判事はシナガ被告について「若い男性たちを獲物とした邪悪な連続性犯罪者」(an evil serial sexual predator who has preyed upon young men)と断じ、少なくとも三十年の服役(a minimum term of 30 years)が必要だと述べた。

判明している被害者の全員は加害者と同性(same sex)であったため、自身が性暴行(rape)されたことを自覚していなかったが、この判決の約二年半前の2017年6月2日(金)未明に被害者男性(氏名非公開)=18歳が性暴行されている最中に偶然意識を取り戻し、まだ意識が朦朧(もうろう)とする中でシナガが気絶するほどの勢いで殴ったという。被害者が自身の携帯電話の電源が切れていたことに気づき、シナガの住む集合住宅(block of flats)の隣人の電話を借りて救急通報し、シナガを病院に搬送してもらったが、このことで被害者は傷害罪の容疑で逆に警察に逮捕されてしまう。ところが実はシナガがとんだヘマ(a blunder)を犯していて、被害者のジーンズのポケットにシナガの白い iPhone 4 が入っていたことがすぐに判明した。それが簡単に解錠できたことから、シナガのおぞましい性犯罪が記録された動画や静止画像が多数発見されたという。そのことがシナガの逮捕に繋(つな)がったのだった。また、シナガのアパート(flat)への現地警察の家宅捜索で黒い iPhone やその他の電子ツール(electronic devices)も発見され、シナガの犯罪記録が更に確認された。シナガへの暴力行為で一旦逮捕された被害者男性は、もちろん後に釈放されている。

逮捕が判明した2017年6月の時点でリーヅ大学はシナガ被告を停学(suspension)処分にし、最初の公判が始まった2018年6月には放校(expulsion)処分としていた。シナガ被告は男性レイプ事件136件と男性レイプ未遂8件を含めた計159件の性的暴行などの罪で4つの裁判にかけられ、有罪判決を受けている。性的暴行を記録したDVD×250枚に収められた30万枚相当の静止画像も警察に押収(confiscate)された。

シナガ被告はインドネシア共和国スマトラ(Sumatra)島のジャンビ(Jambi)州に生まれ、父親は裕福な不動産王(a property tycoon)である。世界最大のイスラム教国(但し、飲酒が認められた緩いイスラム教の国)である同国では少数派(minority)に属するカトリック信徒(a Roman Catholic)として育てられた。そのためマンチェスターでもカトリック教会(Catholic Church)や、同教会に教義上よく似たイングランド教会(Church of England)の教会堂の礼拝に熱心に通っていたという。

今や悪い意味で有名人と成ったシナガ受刑者については、いち早くウィキペディア(Wikipedia)英語版、インドネシア語版、中文版に項目が設けられた。その僅か数日後にはフランス語版、ポルトガル語版、ベトナム語版が加わった。2021年7月の段階ではこれらの6言語に加えてロシア語版、マレー語版、スペイン語版、ヘブライ語版、パンジャーブ語版も追加され、計11言語になっている。

【関連記事集】

同性200人近くをレイプ、留学生に終身刑 英マンチェスター

フランス通信社(AFP: Agence France-Presse)日本語版

2020年1月7日(火)

https://www.afpbb.com/articles/-/3262336

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200107-00000008-jij_afp-int (リンク切れ)

英中部マンチェスターの裁判所は6日、同国史上最多とされる性的暴行に及んだインドネシア国籍の学生に終身刑を言い渡した。被告の男は同性であることで疑いを抱かなかった男性たちに薬を盛り、意識を失わせて襲っていた。被害者は195人ほどに上るとみられている。

マンチェスター刑事法院(Manchester Crown Court)のスザンヌ・ゴダード(Suzanne Goddard)判事は、インドネシア・ジャンビ(Jambi)州出身のレイナード・シナガ(Reynhard Sinaga)被告(36)について「邪悪な性犯罪者」と表現し、少なくとも30年の服役が必要だと述べた。

博士号を取得するため大学院に在籍していたシナガ被告は、夜間にバーなどで酒を飲んでいた若い男性たちを自室に誘い、鎮静剤など薬物が入った酒を飲ませて意識を失わせた後、性的暴行を加えていた。またその様子を撮影もしていた。

(改行・後略)

男性190人をレイプした男、英で終身刑に その恐るべき二面性

米ニューズウィーク誌(Newsweek)日本版

イワン・パーマー(Ewan Palmer)記者署名記事

2020年1月7日(火)