前期22「イギリス文化論」(2021/ 6/24 + 7/ 1) フェミニズムと女性の社会進出(その3)

女性の経済的依存をめぐる議論

【参考書1】

安冨歩(やすとみ あゆみ, b.1963)東京大学東洋研究所(東大東洋研)教授の言説

『もう「東大話法」にはだまされない 「立場主義」エリートの欺瞞を見抜く』(講談社+α(プラスアルファ)新書, 2012年)から一部引用

https://www.amazon.co.jp/もう「東大話法」にはだまされない-「立場主義」エリートの欺瞞を見抜く-講談社プラスアルファ新書-安冨-歩/dp/4062727749/

[前略] たとえば、日本の立場主義社会の縮図である東京大学で、女性教授はどれくらいの比率を占めているとお思いでしょうか。

なんと、驚くなかれ平成二一年度で教授全体のうち女性の占める比率は「四・二パーセント」と信じられないような低水準なのです。これも急速に改善したのであって、平成一五年には二・七パーセントで、二〇世紀末の段階では一パーセント前後だったと思います。[後略](上掲書, p.139)。

[前略] 多くの女性が自分の「立場」を守るためにおこなうのが、「立場」のある男性をしっかりとつかまえて、そこから「搾取」をするということです。

老後やもしもの時のために貯蓄をしっかりして、住宅ローンがいくらかかって、いくらで生活をまわしていけばいいのか、そんな名目で、夫の「立場」に付随して入ってくる金をすべて手中におさめます。家計の管理というのは、「立場上の妻」を演じるうえで、最も必要なことだからです。

この金の管理が自分の「立場」を守ることにつながるわけですから、気がつけば、四六時中そんなことばかりを考えます。そういう女性が考えることはひとつです。男に大金を持たせても、酒や女に消えるだけ。どうせロクな使い方はしない。

そこで、小遣いは「月三万円」ということにして、夫を自分のコントロール下にいれようということになるのです。

[中略]

女性が“搾取”しているなどと言うと、フェミニストから総攻撃を受けそうですが、日本のレストラン、コンサート会場、美術館、博物館、劇場、映画館、デパート、ショッピングセンター、観光地、テーマパーク、スポーツセンターなどなどの、消費ポイントを観察した場合、既婚女性がどのくらいの比率を占めているか、を考えていただきたいのです。彼女らが、日本社会の「消費」を担う主体であることは、紛(まぎ)れもない事実だと私は考えています。「生産」の場面から不当な差別によって女性を排除して、そのかわり「消費」の決定権を奪われる、という実に愚かなことを日本の男性はしているのです。(上掲書, pp.140-2)

なお、本章で述べたような、こういう恐るべき男女関係については、大阪大学経済学研究科の深尾葉子(ふかお ようこ)准教授が深く研究しておられます。ここでご説明したことも、その研究に大きく依拠しています。

深尾准教授はこういう女性を「タガメ女」、タガメ女の餌食(えじき)となる男を「カエル男」と命名しました。タガメはカエルをガッチリ捕まえて、その身体に鋭い口吻(こうふん)を挿入し、先端から消化液を出して、獲物の身体をじわじわ溶かしてその汁を吸うのです。その様子が、こういった男女関係にソックリだ、というのがその趣旨です。[後略](上掲書, p.170)

【参考書2】

深尾葉子(ふかお ようこ, b.1963)大阪大学(阪大)大学院経済学研究科准教授(後に教授)の言説

『日本の男を喰い尽くすタガメ女の正体』(講談社+α(プラスアルファ)新書, 2013年)から一部引用

https://www.amazon.co.jp/日本の男を喰い尽くすタガメ女の正体-講談社プラスアルファ新書-深尾-葉子/dp/406272796X/

[前略] 奥さんが専業主婦の男性ならばわかると思いますが、独身時代のようなお金の使い方ができるというのは、経済的に恵まれたほんのひと握りの人で、多くの場合は「自由に使えるカネ」はなくなります。いくらそれなりの給料をもらっていても、

「昼は立ち食い蕎麦で、飲みに行くのも居酒屋で割り勘。スーツなんかも何年も同じのを着ているよ」

というお父さんも珍しくありません。

つまり、結婚は男性の消費活動に急ブレーキをかけるのです。その一方で、高等教育を受け、経済の循環の一端を担っていた女性の「標準労働者」がひとり消えます。これではどう考えても、経済にとってプラスになっているわけがありません。

そんなことを言うと、

「たしかに、私たちは旦那の稼いだカネを使うだけだが、その消費で日本経済に貢献しているのよ」

なんて開き直る専業主婦の方もいると思います。たしかに、主婦の消費が、日本の内需を一定部分支えているのはまぎれもない事実です。

しかし、彼女たちの消費活動は、彼女たちの生き方と同様に、自由を奪われ、「箍」をはめられたものだということを付記しなければなりません。(上掲書, pp.149-150)

【関連記事・コラム集】

「専業主婦に憧れる女性」がドイツにいない理由

1977年まで「働く自由」なかった既婚女性たち

東洋経済オンライン

サンドラ・ヘフェリン(Sandra Häfelin; Sandra Haefelin; 日本名 渡部里美, b.1975)署名コラム

2020年7月12日(日)

https://toyokeizai.net/articles/-/361433

https://toyokeizai.net/articles/-/361433?page=2

https://toyokeizai.net/articles/-/361433?page=3

https://news.yahoo.co.jp/articles/fbe477063f99c3aa887887ccb31a19d4490f6c0b (リンク切れ)

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/56526

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/56526?page=2

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/56526?page=3

女性を避ける非モテ男性「ミグタウ」の言い分「男たちこそ被害者だ!」

クーリエ日本版(Courrier Japon)

英ガーディアン紙 ローラ・ベイツ(Laura Bates)記者署名記事

2020年9月14日(月)

https://courrier.jp/news/archives/212139/

https://news.yahoo.co.jp/articles/a4bf878f856c69c13a834e5422def631d805a32d (リンク切れ)

https://www.mgtow.com/

音楽評論家湯川れい子さんが見たヨーコとジョン

nippon.com (ニッポン・ドットコム)

藤澤志穂子(ふじさわ しほこ, 生年非公開)

湯川れい子(ゆかわ れいこ, b.1936)こと、本名 田村和子(たむら かずこ, b.1936; 旧姓 湯野川(ゆのかわ))

2021年8月2日(月)

https://www.nippon.com/ja/japan-topics/g01152/

https://news.yahoo.co.jp/articles/2aed009b71277dfa0655b3cc717ec11cc699bef6

https://news.yahoo.co.jp/articles/2aed009b71277dfa0655b3cc717ec11cc699bef6?page=2

https://news.yahoo.co.jp/articles/2aed009b71277dfa0655b3cc717ec11cc699bef6/comments

「強い意志を持って人生に挑む」ヨーコさんのような女性がいない、ということではないかしら。結婚して妻の口座に夫の給料が振り込まれ、妻が自由になるお金を持ち、昼から高級レストランでランチをしているのは日本だけ。結婚した方が(金銭的に)自由になるというのはおかしな話ですね。もっと自分の人生にどん欲になることをヨーコさんから学んでほしい気がします。

【カルチャーショック】

昭和女子大学近代文化研究所発行『學苑』2008年11月/第817号文化創造紀要(ISSN1348-0103)所収

原田俊明「訪日・滞日イギリス人のカルチャーショック」( https://ci.nii.ac.jp/naid/110007041829 / https://swu.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=4748&item_no=1&page_id=30&block_id=97 )から引用:

事例169)日本人サラリーマンはせっかく自分で稼いだ給料を妻に全額渡してしまい,妻から毎月の小遣いを貰って生活していると聞いて驚いた。しかも妻のことをおどけて「我が家の大蔵大臣(Finance Minister of our household)」と呼んでいる。イギリスでは(労働者階級のほんの一部を除いて)考えられない。一見か弱いそぶりを見せながら,その実,家庭内では 「財布の紐」という絶大な権力を有している81。これこそ日本女性の正体だ。

81 バジル・ホール・チェンバレンは,「すなわち,農民の婦人や,職人や小(こ)商人(あきんど)の妻達は,この国の貴夫人達よりも多くの自由と比較的高い地位をもっている。これら下層階級では,妻は夫と労働を共にするのみならず,夫の相談にもあずかる。もし妻が夫より利口な場合には,一家の財産を握 り,一家を牛耳るのは彼女である。」(チェンバレン. 高梨健吉訳. 『日本事物誌2』「女性の地位(Status of Woman)」の項pp.30-34)と書いている。

チェンバレン(Basil Hall Chamberlain, 1850-1935)の原文: The peasant women, the wives of artisans and small traders, have more liberty and a relatively higher position than the great ladies of the land. In these lower classes the wife shares not only her husband’s toil, but his counsels; and if she happen (sic/原文のママ: 正しくは happns) to have the better head of the two, she it is who will keep the purse and govern the family.

事例170) 東京で飲食店に入ったが,私が興味を持った定食はLadies Courseとのことで,男性客の私は注文を拒否された。なぜ男性客がその定食を取ってはいけないのか,満足な回答は得られなかった。また,映画館では特定の曜日に女性客だけを割引料金で入場させるLadies Dayを実施している。このように特定の性別を優遇する行為はイギリスでは違法であり,性差別ということで店側は多額の罰金を当局から徴収されるだろう。 日本に来る前は,きっと女性が不当な差別に苦しんでいるのだろうと勝手に想像して同情したものだが,実際には意外や意外,男性が不当な差別を受けている現実に驚いた。

事例171) 平日の午後,新宿の飲食店に入ろうとしたら,その日は和製英語で「レディースバイキング」(英語でLadies Buffet)とのことで,男である私は門前払いを受けた。ここでもイギリスではありえない男性差別が行なわれていた。それに「カップル文化」の要素が強い欧米では,女性客しか入れない店をつくっては儲(もう)けに成らない。日本ではレズビアン文化が盛んなのだろうか。

【比較参考】

扶桑社(ふそうしゃ)のウェブサイト「女子SPA!」( https://joshi-spa.jp/56713 ) に、オリックス銀行が2013年7月に日本全国20~60代の男女3,300人のうち既婚者2,074人に対して行なった「家計管理の実態に関するアン ケート調査」の結果が載った。それによると、「家計の管理者」は「夫27.6%、妻59.2%、共同で管理12.4%、その他0.8%」だった。ま た、「あなたは小遣い制ですか?」という質問に対して「はい」と回答したのは、「夫57.6%、妻42.2%」だった。ひところ昔に比べれば、妻に家計をコントロールされている夫の割合が減っていて、女尊男卑(男性差別状態)から男女平等に近づきつつあるようだ。

【比較参考】

英国ヤフーのコメント欄にも似たような意見

https://uk.style.yahoo.com/husband-creates-sex-rejection-spreadsheet--her--excuses--translated-114041117.html

Shino • 1 hour 26 minutes ago Report Abuse

Women are all take, he probably paid for everything during their dating years, he's probably bullied into working long hours to pay her food, bills and rent. A life of shaming tactics to make him buy gifts he can't afford on commercially made up holidays, fact is, women feel entitled to everything a man has with no sense of duty to his needs, LEAVE THE DIRTY #$%$ who's sex she's been having with another man your too trusting to believe, any kids or property or bank account you have she's gonna take by saying the usually false allegations of child sexual abuse and DV. Here's some news for you guys, THEY NEED YOU, you DON'T need them

2 Replies

Lynnda • 1 hour 36 minutes ago Report Abuse

I SERIOUSLY hope your post is a joke!

Tara • 1 hour 33 minutes ago Report Abuse

Women are not machines you can feed money and compliments into until they give out sex. Step into the real world and have a shower.

【参考書3】

松尾寿子(まつお ひさこ, b.1958)『国際離婚』 (集英社新書, 2005年)

https://www.amazon.co.jp/国際離婚-集英社新書-松尾-寿子/dp/4087202984/

具体的な事例

・米人夫と離婚した日本人女が、離婚訴訟で「無職(=専業主婦)」を理由に、子供の親権を取ることが許されなかった。

・米人夫と結婚し、専業主婦になることを目論んでいた日本人女が、夫に「働け」と言われて甘い夢はあっさりと破れた。夫はいつまでも働こうとしない女に苛立ちを見せている。

・ 専業主婦生活を満喫していた日本人女が、英人夫に三行半(みくだりはん)を突き突けられた。女は働く意欲もなく、専業主婦生活にしがみつこうとする。 更に夫の生命保険の死亡時保険金が少ないことに文句をつけ、「日本では皆そうだ」と言って多額の保険金をかけるよう要求したところ、夫に見放され、「日本へ帰れ!」と言われる。

・一向に働こうとしない日本人女が、北欧人夫に愛想を尽かされた。自分は働きもしないのに、夫に「稼いだ金を全部私にちょうだい、家計は私が管理するから」と日本でしか通用しない理不尽な要求をしたところ、夫に離縁された。

・他にも、原因不明ながら仏人女性と離婚した日本人男性の話が一例。

[xapaga補足]

日本の法律では夫が妻に生活費を渡さなければ、経済的DVと断罪される。これに対して、妻が性行為(sexual intercourse)を拒否しても何のお咎(とが)めもない。夫から無理矢理に性行為を求めれば性的DV乃至(ないし)は夫婦間強姦(marital rape)として刑事罰を受ける。

妻が外で働かない、妻の稼ぎが一銭も無くても、それを理由として夫から離婚を申し立てることは法律上も社会通念上も許されない。これに対して、夫が外で働かない、夫の稼ぎが一銭も無いとなれば、それが有責事由(a fault ground for divorce)となり離婚(divorce)されてしまう。

妻が家事をしなくても、夫からの離婚申し立ては事実上不可能である。夫から離婚しようにも、(子供がいる場合)親権(parental rights)は妻に取られるし、多額の慰謝料(a divorce settlement)を払わされ、さらに養育費(childcare expenses)も要求される。

日本に於()ける婚姻制度・離婚制度は男性(夫・元夫)の側のみに過剰な義務を負わせる差別的な制度と言える。日本人女性が日本の常識しか知らずに欧米人の妻となり、欧米で暮らすと、上記のような手痛い目に遭うことがある。

[女子大生からの批判・批評]

このウェブサイトの管理人 xapaga氏は上記の [補足] で日本の婚姻制度・離婚制度が男性(夫や元夫)に対して差別的で、女性(妻や元妻)ばかりを優遇しているという主旨のことを述べられたが、それは現代日本が男女平等社会へ向かう過渡期だからだと私(質問者)は思う。男は外で働いてカネを稼ぎ、女は内で家事や育児に勤(いそ)しむという時代から、男女が同じ職場で協働する時代に移行しつつあるが、女性の賃金は男性に比べて低く抑えられがちで、同じ労働条件ならまだまだ男性の方が優遇されるのが日本の残念な現状だ。また、xapaga氏が例に挙げた英米や北欧の男性に比べて日本人男性の家事労働時間は極端に少なく、それが共働きであっても同様だ。日本の婚姻制度・離婚制度や社会通念に男性差別があるのは確かだが、外で働かない男性も専業主夫(househusband)として家庭内での役目を果たせば離婚されないだろうし、私(質問者)もそのような生活様式(lifestyle)の夫婦を実際に知っている。上記の [補足] は徒(いたずら)に男女の対立を煽(あお)っているだけだと私(質問者)は感じた。(デスマス体を常態に改め、語句を一部改変、太字はxapagaによるもの)

[回答]

質問者に概(おおむ)ね同感だが、間違ったことを書いた認識は無いので、私(xapaga)は上記の [補足] を敢()えて削除しない。現在の日本の制度・社会通念は男女双方ともを不幸にする制度である。そこで思い出すのが、日本社会に対して辛口の批判・批評を繰り返す蘭人ジャーナリスト・作家・学者のカーレル・ファン・ヴォルフェレン(Karel van Wolferen, b.1941; 但し、日本では誤ってカレル・ヴァン・ウォルフレンの表記)氏の著書 『人間を幸福にしない日本というシステム』(毎日新聞社, 1994年; 新潮社 新潮OH!文庫, 2000年)とその増補改訂版 『いまだ人間を幸福にしない日本というシステム』(角川学芸出版 角川ソフィア文庫, 2012年)である。但し、英語原題 The False Realities of a Politicized Society を直訳すると、『或()る政治化された社会の(複数の)偽りの現実』となる。オランダ人が書いた著書でありながら、オランダ語版は存在しない。

また、「日本に於(お)ける婚姻制度・離婚制度は男性(夫・元夫)の側のみに過剰な義務を負わせる差別的な制度と言える。」とも書いたが、法令が厳しすぎると有責行為者(元夫)の側が逃げてしまうため、慰謝料も養育費も貰(もら)えず泣き寝入りする離婚女性が後を絶たない。女性にとって良かれと思って制定した筈(はず)の法令が却(かえ)って女性の泣き寝入りを招いている現状があり、これも日本の不幸の根源である。

「厳しすぎる法令」のもう一つの例としてオリーブ油を挙げてみよう。イタリア産オリーブ油の約80%は偽装された混ぜ物だらけの商品であることが、2016年1月3日(日)にアメリカの CBS News 60 Minutes で放映( https://www.cbsnews.com/news/60-minutes-agromafia-food-fraud/ )されて大問題になった。そもそもオリーブの収穫量とその油の流通量の辻褄(つじつま)が合っていないことは以前から指摘されていた。アグロマフィア(agromafia)と呼ばれる農産物絡みの暴力団(マフィア)が背景にいることを米マスコミは問題視したが、私(xapaga)がイタリア政府文化機関イタリア文化会館(Istituto Italiano di Cultura Tokyo)でオリーブ油専門家から直接聞いた話では、そもそもオリーブ油に関するイタリアの法令が厳しすぎるため、却(かえ)って違反する業者が後を絶たないそうである。それでもイタリア政府は法令を緩(ゆる)める気は無いようだ。それに本物の最高品質オリーブ油(pure extra virgin olive oil)は青臭すぎて大半の日本人や英米人の味覚に合わない。だからこそ偽物が蔓延(まんえん)する。(デスマス体を常態に改め)

[再度補足]

(前略)日本では、離婚後に子どもの養育費を払う父親は2割程度しかおらず、その結果、母子家庭の相対的貧困率(一人あたりの平均所得の半分に満たない割合)が54・6%と先進国のなかで群を抜いて高い。こうした惨状に対して「母子家庭がもっと気軽に生活保護を受けられるようにすべきだ」との声が多いが、アメリカの研究をみるかぎり、これがどれほど子どものためになるかは疑問が残る。それよりも単独親権の制度を共同親権に変え、離婚後の父親にも親としての権利を認める一方で、養育費の強制徴収など支払い義務を徹底させた方が効果は高そうだ(日本では離婚後の親権を母親がもつことがほとんどだが、夫婦関係の有無にかかわらず親であることは変わらないのだから、先進国では共同親権が主流になっている)。

橘玲(たちばな あきら, b.1959)こと、本名非公開 『もっと言ってはいけない』(新潮社 新潮新書, 2019年)よりp.82

(上記の関連)

英連邦南アフリカ共和国(英 Republic of South Africa; アフリカーンス語 Republiek van Suid-Afrika; コサ語 iRiphabliki yomZantsi Afrika)国立ケープタウン大学(英 University of Cape Town; 英略称 UCT; 蘭・アフリカーンス語 Universiteit van Kaapstad; コサ語 iYunivesithi Yasekapa)のデイヴィッド・ベネター(David Benatar, b.1966)教授の著書 The Second Sexism: Discrimination Against Men and Boys (John Wiley & Sons,, 2012) =直訳 『第二の性差別(セクシズム) 成人男子と男児に対する差別』

https://www.amazon.com/Second-Sexism-Discrimination-Against-Boys/dp/0470674512/

https://www.amazon.co.uk/Second-Sexism-Blackwell-Public-Philosophy/dp/0470674512/

https://www.amazon.co.jp/dp/0470674512

https://ja.wikipedia.org/wiki/デイヴィッド・ベネター#cite_note-9

https://en.wikipedia.org/wiki/David_Benatar

https://www.timeshighereducation.com/books/the-second-sexism-discrimination-against-men-and-boys/420459.article

https://metapsychology.net/index.php/book-review/the-second-sexism/

https://www.theguardian.com/commentisfree/2012/may/16/second-sexism-men-blaming-feminism

https://www.theguardian.com/society/2012/may/18/men-and-sexism

アメリカ人法心理学者(an American forensic psychologist)ヘレン・スミス(Helen Smith, 生年非公開)博士の著書 Men on Strike: Why Men Are Boycotting Marriage, Fatherhood, and the American Dream — and Why It Matters (Encounter Publishing, 2013) =直訳 『スト中の男たち なぜ男たちは結婚と父親に成ることとアメリカン・ドリームをボイコットするのか、そしてなぜそのことが重大なのか』が話題に。

https://en.wikipedia.org/wiki/Helen_Smith_(psychologist)

https://www.amazon.com/Men-Strike-Boycotting-Marriage-Fatherhood/dp/1594037620/

https://www.amazon.co.uk/Men-Strike-Boycotting-Marriage-Fatherhood/dp/1594037620/

https://www.youtube.com/watch?v=3yzUECFwU3U

https://www.youtube.com/watch?v=BoXQf2f2Yxo

https://www.youtube.com/watch?v=PCpBa4ITEcI

女だから得すること、男だから損すること

ジェンダーと男性差別

日本經濟新聞社 Nikkei Style Woman Smart

ライフスタイル

久米泰介(くめ たいすけ, b.1986)署名コラム

2016年2月17日(水)

https://style.nikkei.com/article/DGXMZO97258250T10C16A2000000

「日本人の妻をもらうこと」が幸せの条件…、日本に来てからその考えは変わった―中国コラム

Record China

2016年8月4日(木)

https://www.recordchina.co.jp/b146445-s0-c60-d0052.html

西牟田靖(いしむた やすし, b.1970) 『わが子に会えない 離婚後に漂流する父親たち』(PHP研究所, 2017年1月)

https://www.amazon.co.jp/わが子に会えない-離婚後に漂流する父親たち-西牟田-靖/dp/4569831427/

妻と別居で毎月22万円の赤字に…「婚姻費用」に押し潰される男たち

~なんと年収も200万円ダウンした

西牟田靖(いしむた やすし, b.1970)署名コラム

2017年7月9日(日)

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/52165

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/52165?page=2

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/52165?page=3

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/52166?page=3

小見出し1: 誰を頼ればいいのか…

小見出し2: 子供を虐待する妻

小見出し3: 必ず払わなければいけないのか

「離婚はしないがカネはくれ」婚姻費用で人生台無しになりました

カードローン地獄に陥る人まで…

西牟田靖(いしむた やすし, b.1970)署名コラム

2017年7月9日(日)

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/52166

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/52166?page=2

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/52166?page=3

小見出し1: 交通事故が不幸の始まり

小見出し2: 「結婚はリスクですよ!」

小見出し3: 家に帰ると置き手紙が

小見出し4: お金が欲しいので離婚はしません

小見出し5: 自転車操業でなんとかやってます…

小見出し6: 婚姻費用という「副作用」

夫と対等以上に稼ぐ妻の割合、日本は世界最低レベル

米ニューズウィーク(Newsweek)日本版

在野の教育社会学者 舞田敏彦(まいた としひこ, b.1976)署名コラム

2018年11月21日(水)

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/11/post-womenincome.php

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/11/post-womenincome_2.php

夫と対等以上に稼ぐ妻の割合のグラフ

https://www.newsweekjapan.jp/stories/2018/11/21/maita181121-chart02.jpg

「レディースランチをなくさなければ、本当の男女平等ではない」 日本最大の女性アワードで記者が感じた、受賞者たちの問題意識

アーバン ライフ メトロ(Urban Life Metro)

2019年12月24日(火)

https://urbanlife.tokyo/post/26625/

https://urbanlife.tokyo/photo/26625/

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191224-00010003-metro-life (リンク切れ)

女性を避け、社会とも断絶、米国の非モテが起こす「サイレントテロ」

最終的には「出家」を目指す

現代メディア

駿河台大学准教授 八田真行(はった まさゆき, b.1979)署名コラム

2018年7月16日(月)

【参考書4】

山田昌弘(やまだ まさひろ, b.1957) 『結婚不要社会』(朝日新聞出版 朝日新書 No.717, 2019年)より

https://www.amazon.co.jp/結婚不要社会-朝日新書-山田-昌弘/dp/402295020X/

欧米では、経済生活は原則「自立」です。男女とも経済的に自立して他人には頼らない。西ヨーロッパ諸国では、その自立を社会保障で政府が支えるのです。だから結婚後も、家計は原則的に夫と妻は分離しています。日本で一般的な夫が妻に稼いだお金を全部渡すというのは、あり得ないことなのです。

日本人の女性は、当然のように「結婚したら、夫のお金は私のお金として管理できるはずだ」と思っていますが、欧米では男性も女性も、そういうことはあり得ないと思っています。妻も自分で稼ぐか、夫が自分の稼ぎから自分のこづかいを差し引いて、残った一定の額を生活費として渡すというのが当たり前なのです。

先に紹介した米ロサンゼルスのマッチング業者は、アメリカ人男性と結婚した日本人女性が驚く典型的な例として、この家計の分離を挙げていました。事前にそうした説明をしても、トラブルは絶えないそうです。

じつは、欧米でフェミニズム運動が強かった要因の一つには、こうした「経済活動の自[p.147/p.148]立」すなわち自分で自由に使えるお金が欲しいという動機があります。逆に言えば、女性が夫の収入を全部コントロールしていることが、日本でフェミニズムがあまり浸透しなかった大きな理由だと思います。

女性が働くことが必須の欧米は、逆に言うと、お金を稼げない女性は男性の言うことをきかなければいけないとという社会でもあるわけです。だからお金を稼がない妻が多数派の日本では、逆に夫が妻に頭を下げておこづかいをもらうので、「男の言いなりにならない」というフェミニズムが浸透しにくい。これは当然のなりゆきでもあるのです。

(改行・中略・改行)

つまり、生活を保持するのにお互い配偶者に一方的に頼らないし、頼ることができないのが欧米の社会なのです。要するに欧米では、男性は女性に家事や育児を頼らない・頼れないし、女性も経済生活を頼らない・頼れないという意識が浸透する中で、結婚が不要に[p.148/p.149]なっていったわけです。(上掲書, pp.147-149)

それでも結婚したいなら、それでも結婚を続けたいなら。結婚の未来とは?

Leon (レオン)

中央大学教授 山田昌弘(やまだ まさひろ, b.1957)インタビュー

文構成: 伊野上真凛(いのうえ まりん, 生年非公開)記者

2019年4月4日(木)

https://www.leon.jp/lifestyle/10825

このままでは誰も結婚しなくなる? できなくなる?

Leon (レオン)

中央大学教授 山田昌弘(やまだ まさひろ, b.1957)署名コラム

2020年12月19日(土)

https://news.yahoo.co.jp/articles/ce0d68212780bc9774a4dd134a11630cf99fa558

https://news.yahoo.co.jp/articles/ce0d68212780bc9774a4dd134a11630cf99fa558?page=2

https://news.yahoo.co.jp/articles/ce0d68212780bc9774a4dd134a11630cf99fa558?page=3

https://news.yahoo.co.jp/articles/ce0d68212780bc9774a4dd134a11630cf99fa558/comments

【参考書5】

仏で物議の“男性嫌悪本”著者が語る性差別と“男嫌い”

「男性を嫌いなのはあなただけじゃない。それはむしろ自然なこと」

クーリエ日本版(Courrier Japon)

マイア・マゾレット(Maïa Mazaurette)記者署名コラム

2020年10月5日(月)

https://courrier.jp/news/archives/214223/

「私は男が大嫌い」─仏で物議の“男性嫌悪本”著者が語るその理由

クーリエ日本版(Courrier Japon)

マイア・マゾレット(Maïa Mazaurette)記者署名コラム

2020年10月5日(月)

https://news.yahoo.co.jp/articles/32eaee1acadd14bfde29a4df061bbf3dda5d50e5 (リンク切れ)

Moi les hommes, je les déteste

https://en.wikipedia.org/wiki/Moi_les_hommes,_je_les_déteste

Pauline Harmange

https://en.wikipedia.org/wiki/Pauline_Harmange

【片親による子供の連れ去り国際問題】

山下美加(やました みか, 本名・生年ともに不詳)『私が誘拐犯になるまで。』(サンクチュアリパプリッシング, 2010年)

https://www.amazon.co.jp/product-reviews/4904500067/ref=dp_db_cm_cr_acr_txt?ie=UTF8&showViewpoints=1

ジョーンズ(Colin P. A. Jones, b.1965) 『子どもの連れ去り問題 日本の司法が親子を引き裂く』(平凡社 平凡社新書No.576、2011年、861円、ISBN9784582855760)

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B00D10HCMK/ref=dbs_a_def_rwt_hsch_vapi_tkin_p1_i1

国際結婚の行く末: 在アメリカ 国際離婚とハーグ条約

https://ameblo.jp/rikon07/entry-10632378670.html

ウィキペディア「ハーグ条約」の項目

https://en.wikipedia.org/wiki/Hague_Convention_on_the_Civil_Aspects_of_International_Child_Abduction

https://ja.wikipedia.org/wiki/国際的な子の奪取の民事面に関する条約

EU議会「子の連れ去り禁止」を日本に要請する決議採択 まとめ

子の連れ去り違憲訴訟(Class-action to end Parental Child Abduction in Japan)

2020年8月16日(日)

https://child.abduction.jp/?page_id=265

時代錯誤の法制度「単独親権」が生んだ、「我が子誘拐」の悲劇

幻冬舎 Gold Online

世田谷用賀法律事務所 水谷江利(みずたに えり)弁護士署名コラム

2020年8月18日(火)

https://gentosha-go.com/articles/-/28316

https://gentosha-go.com/articles/-/28316?page=2

https://gentosha-go.com/articles/-/28316?page=3

https://news.yahoo.co.jp/articles/537237ff4d6db6f5db979d9a6a13cfb4c362f037

https://news.yahoo.co.jp/articles/537237ff4d6db6f5db979d9a6a13cfb4c362f037?page=2

https://news.yahoo.co.jp/articles/537237ff4d6db6f5db979d9a6a13cfb4c362f037?page=3

https://news.yahoo.co.jp/articles/537237ff4d6db6f5db979d9a6a13cfb4c362f037/comments

なぜ日本人の母親の「子ども誘拐」が、世界で大きな批判の的になっているのか

プレジデント・オンライン

ベルギー在住ジャーナリスト 佐々木田鶴(ささき たづ; Taz Sasaki)署名記事

2020年9月16日(水)

https://president.jp/articles/-/38644

https://president.jp/articles/-/38644?page=2

https://president.jp/articles/-/38644?page=3

https://president.jp/articles/-/38644?page=4

https://president.jp/articles/-/38644?page=5

https://news.yahoo.co.jp/articles/ddfb7c8acd3721ed988f145404d1afc2c18406a9

https://news.yahoo.co.jp/articles/ddfb7c8acd3721ed988f145404d1afc2c18406a9?page=2

https://news.yahoo.co.jp/articles/ddfb7c8acd3721ed988f145404d1afc2c18406a9?page=3

https://news.yahoo.co.jp/articles/ddfb7c8acd3721ed988f145404d1afc2c18406a9?page=4

https://news.yahoo.co.jp/articles/ddfb7c8acd3721ed988f145404d1afc2c18406a9/comments

「我が子と会えない」母親たちが悲痛な訴え…不倫が発覚した元夫が「連れ去り」、子から届いた悲しい写真

弁護士ドットコム

2020年9月16日(水)

https://news.yahoo.co.jp/articles/c4a4bd9df907b9eb5590b629c75ab694765b3a8d

https://news.yahoo.co.jp/articles/c4a4bd9df907b9eb5590b629c75ab694765b3a8d/comments

”連れ去り”の闇、3年間、毎月19万円を妻に払い続けても我が子に会えない男の苦悩

デイリー新潮

2020年11月17日(火)

https://www.dailyshincho.jp/article/2020/11171103/?all=1

https://www.dailyshincho.jp/article/2020/11171103/?all=1&page=2

https://www.dailyshincho.jp/article/2020/11171103/?all=1&page=3

https://www.dailyshincho.jp/article/2020/11171103/?all=1&page=4

https://www.dailyshincho.jp/article/2020/11171103/?all=1&page=5

浮気した妻が「DVをでっちあげ」 子供を奪われた男性が語る「日本のおかしな現実」

デイリー新潮

2020年11月27日(金)

https://www.dailyshincho.jp/article/2020/11270558/?all=1

https://www.dailyshincho.jp/article/2020/11270558/?all=1&page=2

https://www.dailyshincho.jp/article/2020/11270558/?all=1&page=3

https://www.dailyshincho.jp/article/2020/11270558/?all=1&page=4

身の毛もよだつ写真に絶句……浪費と浮気の果てに夫に子供を連れ去られた妻の後悔

デイリー新潮

2020年12月18日(金)

https://www.dailyshincho.jp/article/2020/12181031/?all=1

https://www.dailyshincho.jp/article/2020/12181031/?all=1&page=2

https://www.dailyshincho.jp/article/2020/12181031/?all=1&page=3

https://www.dailyshincho.jp/article/2020/12181031/?all=1&page=4

https://www.dailyshincho.jp/article/2020/12181031/?all=1&page=5

「橋本崇載」八段インタビュー「なぜ“連れ去り”で将棋を引退したのか、全てお話します」

デイリー新潮

2021年4月12日(月)

https://www.dailyshincho.jp/article/2021/04120600/?all=1

https://www.dailyshincho.jp/article/2021/04120600/?all=1&page=2

「子の連れ去り」被害を訴えるフランス人男性 国立競技場前でハンガーストライキを開始

デイリー新潮

2021年7月12日(月)

https://www.dailyshincho.jp/article/2021/07121702/?all=1

https://www.dailyshincho.jp/article/2021/07121702/?all=1&page=2

フランス人男性が「子の連れ去り」被害を訴えハンスト中 日仏首脳会談でマクロン大統領が議題に

デイリー新潮

2021年7月24日(土)

https://www.dailyshincho.jp/article/2021/07241305/?all=1

https://www.dailyshincho.jp/article/2021/07241305/?all=1&page=2

https://news.yahoo.co.jp/articles/ea250b1b2eff82b0ba534689dcf2456403df2c03

https://news.yahoo.co.jp/articles/ea250b1b2eff82b0ba534689dcf2456403df2c03?page=2

https://news.yahoo.co.jp/articles/ea250b1b2eff82b0ba534689dcf2456403df2c03/comments

日仏首脳が会談 共同声明で「子の連れ去り問題」言及

フランス通信社(AFP: Agence France-Presse)日本語版

2021年7月24日(土)

https://www.afpbb.com/articles/-/3358247

https://news.yahoo.co.jp/articles/f6c6d1d1a1dff4f58ffac12a6159d56bda173eee

https://news.yahoo.co.jp/articles/f6c6d1d1a1dff4f58ffac12a6159d56bda173eee/comments

国際結婚における「日本の単独親権制度の問題」 仏マクロン大統領が菅総理に訴える

ニッポン放送

2021年7月26日(月)

https://news.1242.com/article/304504

https://news.yahoo.co.jp/articles/253c80e05f454aeae9739524c6afb457cf3678da

https://news.yahoo.co.jp/articles/253c80e05f454aeae9739524c6afb457cf3678da/comments

ハンスト男性に連帯表明 「子連れ去り」で、EU加盟国大使ら

時事通信社

2021年7月30日(金)

https://www.jiji.com/jc/article?k=2021073001088&g=int

https://news.yahoo.co.jp/articles/5626f22642112c4a64ae230709e77bd696070046

https://news.yahoo.co.jp/articles/5626f22642112c4a64ae230709e77bd696070046/comments

日本人妻に「連れ去られた」子供に会いたい……仏男性が東京でハンガーストライキ

英国放送協会(BBC: British Broadcasting Corporation)日本語版

ルーパート・ウィングフィールド=ヘイズ(Rupert Wingfield-Hayes, b.1967)記者署名記事

2021年8月4日(水)

https://www.bbc.com/japanese/video-58054707

https://news.yahoo.co.jp/articles/d217336077adf78de12526cc44bb9e2b1147b2c2

https://news.yahoo.co.jp/articles/d217336077adf78de12526cc44bb9e2b1147b2c2/comments

[もとの英語記事]

Tokyo 2020: A parent’s plea in the shadow of the Olympics

(2020年東京五輪: 五輪の陰で或る親の嘆願)

英国放送協会(BBC: British Broadcasting Corporation)

ルーパート・ウィングフィールド=ヘイズ(Rupert Wingfield-Hayes, b.1967)記者署名記事

2021年8月3日(火)

https://www.bbc.com/news/av/world-asia-58057432

【近年の動向】

新興SNSであるタンブラー(tumblr)に「フェミニズムに反対する女性たち(Women Against Feminism)」というウェブサイトが登場した。そこでは I don’t need feminism because... (直訳「私にフェミニズムは必要ない、その理由は」)に続けて自分の意見を書いて、それをセルフィー(a selfie: スマホ自撮り写真)に撮ってネットにアップロードすることが欧米の若い女性の間で流行していると報道されたのが2014年夏のこと。

https://womenagainstfeminism.tumblr.com/ (リンク切れではないがタンブラー社の言論弾圧によって全ポストが削除される)

ウートピ(Wotopi: The Woman Topics)

現代に“フェミニズム”は必要ない? 若い女性の間で反対運動が起きている理由

2014年7月30日(水)

https://wotopi.jp/archives/7771

[匿名個人ブログに米グーグル社に於ける言論弾圧に関する問題]

道徳的動物日記(動物や倫理学やアメリカについて勉強したことのある人の日記です。)

Google社員の「反多様性メモ」の内容は間違っていたのか?

2017年8月25日(金)

https://davitrice.hatenadiary.jp/entry/2017/08/25/153307

[行き過ぎたフェミニズム、表現の自由への干渉にイギリスでも非難殺到]

マンチェスター市立美術館がウォーターハウスの《ヒュラスとニンフたち》を撤去。非難が殺到

イギリスのマンチェスター市立美術館が、 J. W. ウォーターハウスの《ヒュラスとニンフたち》(1896)の一時的な撤去に乗り出し、騒動となっている。

美術手帖

2018年2月2日(金)

https://bijutsutecho.com/news/11562/

http://asahi.5ch.net/test/read.cgi/newsplus/1517588414/

https://manchesterartgallery.org/news/presenting-the-female-body-challenging-a-victorian-fantasy/

https://twitter.com/MAGcurators/status/958324985193525248

https://twitter.com/mcrartgallery

https://twitter.com/hashtag/MAGsoniaboyce?src=hash

【最近の動向に対して英人気若手女優が反論】

エマ・ワトソン(Emma Watson, b.1990) UN Women 親善大使 国連でのスピーチ (日本語字幕)

2014年9月20日(土)

国連広報センター (UNIC Tokyo)

2014年9月24日(水)公開

https://www.youtube.com/watch?v=jQbpLVI6DwE

【全文】「今こそフェミニズムを見直すべき」 女優エマ・ワトソンが国連で“男女平等”を訴えたスピーチ

logmi (ログミー)

2014年9月下旬頃、日付不明

http://logmi.jp/23710

エマ・ワトソンのスピーチと男らしさからの解放について

togetter まとめサイト

2014年9月28日(日)

https://togetter.com/li/724829 (リンク切れ)

Emma Watson: Attacks on my feminist campaigning have toughened me up

(エマ・ワトソン曰く、私のフェミニスト運動に対する攻撃が私をより強くした)

英夕刊スタンダード紙(Evening Standard

アリステア・フォスター(Alistair Foster)記者署名記事

2017年2月9日(木) 11:56 GMT / 20:56 JST

https://www.standard.co.uk/showbiz/celebrity-news/emma-watson-attacks-on-my-feminist-campaigning-have-toughened-me-up-a3462501.html

エマ・ワトソンとフェミニズム論争

togetter まとめサイト

2017年3月7日(火)

https://togetter.com/li/1088274

エマ・ワトソンが国連スピーチで語ったこと。「なぜ、フェミニズムは不快な言葉になってしまったのでしょうか?」

BuzzFeed Japan

ヤフーニュース転載

山光瑛美(やまみつ えいみ)記者署名記事

2017年10月6日(金) 17:03 & 18:01

https://www.buzzfeed.com/jp/eimiyamamitsu/emma-watson-Hereford-speech

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171006-00010001-bfj-int (リンク切れ)

エマ・ワトソンのHeForShe国連演説と弱者男性論について(CDBさんVS青識亜論 +借金玉さん)

togetter まとめサイト

2018年1月22日(月)

https://togetter.com/li/1135119

知的で清々しいエマ・ワトソンのフェミ金言12

Elle (エル)日本版

2018年4月13日(金)

https://www.elle.co.jp/culture/feature/emma-watson-feminism-quotes-180413-hns

【参考記事】

Hoax paper blaming the evils of the world on male obsession with penises is published in a leading journal (and is met with widespread acclaim)

(男性が陰茎(penis)に対して抱く強迫観念が、世界の諸悪の根源だと主張するデタラメ論文が有力誌に掲載される (しかも広く称賛を集める))

https://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-4534590/Hoax-paper-blaming-male-genitalia-evil-published.html

・米国の学者2名がジェンダー(社会的な性役割)研究は「意味不明」なことを暴露すべくそのデタラメ論文を書いた。

・米国の学者2名はその論文に「社会構築物としての概念的陰茎(The Conceptual Penis as a Social Construct)」という題名を付けた。

・インチキ論文であるにも拘(かか)わらず、その超男性性(hypermasculinity)の分析について広く称賛を集めた。

・その有力誌の発行人たちは状況を現在調査中( https://www.cogentoa.com/article/10.1080/23311886.2017.1330439 )。

日刊メイル紙オンライン版 (Mail Online)

レベッカ・イングリッシュ (Rebecca English)記者署名記事

2017年5月23日(火) 17:20 BST / 24日(水) 1:20 JST 掲載

2017年5月24日(水) 2:24 BST / 10:24 JST 更新

「ジェンダー(社会的な性役割)研究」のポーカーフェイスの性質は長いこと嘲笑(ちょうしょう)の対象になってきた。

そこで米国の学者2名が「社会構築物としての概念的陰茎(The Conceptual Penis as a Social Construct)」についてのデタラメ論文を書くことで社会科学系の学科で「流行中の意味不明(fashionable nonsense)」を故意に暴露することに着手した。

まったくのインチキとして書かれたにも拘(かか)わらず、2人の労作は2017年5月19日(金)にイギリスの有力誌 Cogent Social Sciences (直訳 『説得力のある社会科学』)に掲載され( https://www.skeptic.com/downloads/conceptual-penis/23311886.2017.1330439.pdf )、称賛された。

米ポートランド州立大学(Portland State University)のピーター・ボグホシアン(Peter Boghossian, b.1966)博士・専任講師とジェイムズ・リドル(James Liddle)=実際には在野(ざいや)の研究者ジェイムズ・リンジー(James Lindsay, 生年不詳)氏の誤りの2人は、意味不明な論文を丁稚(でっち)上げたことを後に明かし、「ジェンダー(社会的な性役割)研究」の低い学問レベルと自分たちが考えるものを暴露してやろうと思ったと語った。

(改行・後略)

【悲報】ジェンダー学は全くの“デタラメ”だった! デマ論文で発覚、思想界を震撼させた「ソーカル事件」の再来か?

TOCANA (トカナ)

2017年5月26日(金)

https://tocana.jp/2017/05/post_13325_entry.html

https://tocana.jp/2017/05/post_13325_entry_2.html

https://asahi.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1495799045/

https://asahi.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1495828303/

https://asahi.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1495940748/

いま、「ジェンダー学」が危機に瀕している。「男らしさ」や「女らしさ」といった男女間の社会的性差を批判的に検証する“正当な学問”として世界中で研究されているが、なんとその実、「無意味な概念のお遊び」に耽っていたことが明らかになったのだ!

小見出し1: デタラメ論文で発覚したジェンダー学の欺瞞

英紙「Daily Mail」(5月24日)によると、米ポートランド州立大学の哲学者ピーター・ボグホシアン教授=実際には専任講師の誤りとジェームズ・リドル教授=実際には在野(ざいや)の研究者ジェイムズ・リンジー(James Lindsay, 生年不詳)氏の誤りは、全く無意味な論文(タイトル「社会構築物としてのコンセプチュアル・ペニス」)をでっちあげ、「高品質な査読審査を提供する」と謳う、英社会科学ジャーナル「Cogent Social Sciences」に投稿。その結果なんと、同論文は査読審査を通過し、掲載されてしまったというのだ!

気になる内容の方は非常に難解で、一昔前に流行したフランス現代思想ばりのナンセンスなジャーゴンが書き散りばめられている。たとえば、「gender-performartive(ジェンダー行為遂行的)」、「high fluid social construct(高流動社会的構築物)」、「exclusionary to disenfranchised communities(公民権被剥奪諸共同体への排除)」、「isomorphic to performative toxic masculinity(行為遂行的有害男性性と同型的な)」など。

何を言っているのか全く分からない難解な専門用語のオンパレードだが、著者本人も分かっていないようなのでご心配なく。さらに、次の一文などは抱腹絶倒ものの傑作だ。

「詳細なポスト構築主義的言説批判と、気候変動の実例を通して、この論文は、ペニスが男性の生物学的な器官として理解されることが最善だとする、人口に膾炙した有害な社会的修辞的比喩にチャレンジするものである」

どうやら、気候変動が「ペニスの社会的に間違った理解」を変える可能性があると言っているようだが、さっぱり意味が分からない! 気候変動とペニス理解が一体どのように関係するというのだろうか!?

このように、ボグホシアン教授らは、意図的に馬鹿げた論文を作成したが、その目的は、ジェンダー学の学術的なレベルの低さを指摘することにあったそうだ。ジェンダー論では、男女の性差を社会的な構築物として理解することが最善だと考えられていることから、「ペニスを生物学的な器官ではなく、世界の悪徳の原因だと主張してみてはどうか」とジョークを思いついたことがきっかけだったという。

教授らの目論みは想像以上に成功し、同論文を掲載した「Cogent Social Scientist」の“高品質な”レビュワーは、この文章を「傑出している」とべた褒めした上、「多元的かつ非線形的なプロセスを通して、ハイパー男性性の問題を取り扱っている」と、意味不明なコメントで賞賛。しかし、問題発覚後には掌をきれいに返し、火消しに躍起になっている様子だ。公式見解は、問題調査後に発表されるというが、果たして……。

小見出し2: 「ソーカル事件」再び、ジェンダー学死亡確定か?

(改行・後略)

行き過ぎたフェミニズムや男女共同参画に対する保守系男性側からの知的批判

フェミニズムは、女性の生きがいや幸せなどを自己実現と称して家庭外に求め、一方で、家庭における主婦の日常を軽蔑し、仕事など外の活動の方に価値があると見なす。「専業主婦をなくせ」という、女性すべてを外に出て働く人間にしてしまおうという共産主義思想である。

最近のフェミニズムは、完全に「働け」イデオロギーに凝り固まってしまい、「女性はすべからく働くことを目指すべし」という思想になってしまった。

こうして女性の「働く」ことがなににもまして価値があるという観念が支配することになった。一旦、「働け」イデオロギーが成立すると、その為に邪魔なものは全て価値を落とされ捨てられていった。母性と子どもは捨てられ、男性と同じ条件で働くことが理想とされた。

しかも、フェミニズムの中心的思想である「働け」イデオロギーは、逆に、体制としての資本主義にとって、この上なく都合のいい思想になってしまった。

それは、「働け」イデオロギーによって働く女性が増えれば、女性ばかりでなく男性の賃金も下がり、資本家や経営者にとっては、これほど都合のいいことはないのである。

結局、家族の解体のため女性すべてを「外に出て働く人間」にしてしまおうという思想なのである。

林道義(はやし みちよし, b.1937)東京女子大学元教授・日本ユング研究会会長

http://www007.upp.so-net.ne.jp/rindou/

http://www007.upp.so-net.ne.jp/rindou/femi.html

歴史人口学者のエマニュエル・トッド(Emmanuel Todd, b.1951)らが集めた統計では、女性の学歴が向上し、労働参加率が上昇すると結婚年齢が上昇し、少子化傾向になる。

平川克美(ひらかわ かつみ, b.1950)立教大学特任教授・株式会社リナックスカフェ代表取締役・株式会社ラジオカフェ代表取締役

https://www.radiodays.jp/blog/hirakawa/ (リンク切れ)

男女共同参画で女性は“働く”ばかりが推奨され、結婚・出産・育児の無価値が喧伝(けんでん)されている。若い女性たちが仕事で自己実現することや人生を楽しむことばかりを考え、結婚や子供を産む気がさらさらないことが少子化の最大の原因だ。

八木秀次(やぎ ひでつぐ, b.1962)麗澤大学教授

http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3867/page031.html (リンク切れ)

アベノミクス成長戦略「女性が輝く日本」、「男女共同参画社会」とは、「資本家を儲けさせる為の格差社会」である。全女性の労働参加を煽(あお)って、そ の潜在労働力が、労働市場に出てくれば、労働力の供給が増えるのだから、賃金水準は下がることはあっても上がることはない。

夫の賃金が下がれば専業主婦でやっていけた妻までも、家計を維持する為に働きに出なければならなくなる。そして、より多くの専業主婦が、労働市場に出れば、賃金水準はさらに下がるというように。

1999年から施行された改正男女雇用機会均等法では、男女の均等取扱いとひきかえに、「女子保護規定」が撤廃され、女性の残業・休日労働・深夜業規制がなくなった。

男女の労働者に「男性並の厳しい労働条件」かつ「女性並の安い賃金水準」で働いて貰う事で、男女間の格差を解消したいというのが資本家たちの本音である。

1989年では男性の非正規雇用労働者の時給水準は、女性の正規雇用労働者の時給水準に近かったが、その後、下落して、女性の非正規雇用労働者の時給水準 に近づきつつある。正規雇用と非正規雇用の格差が厳然と維持される一方で、正規雇用・非正規においても、男女の格差は縮小(低い方に収斂(しゅうれん)) しつつある。

在野(ざいや)の研究者・著述家、永井俊哉(ながい としや, b.1965)博士(一橋大学)

https://www.systemicsarchive.com/ja/a/ (リンク切れ)

https://www.systemicsarchive.com/ja/a/feminism.html (リンク切れ)

https://blog.goo.ne.jp/press_kim/e/73a870b875a704ef0fa0d8bc53282673

https://incubator.hatenablog.com/entry/20030918/book0470

アベノミクスで「女性の活躍は成長戦略の中核」とされたが、女性が本格的に就労を行うという事であれば、男性の就業時間を大幅に短くせざるを得ない。(男性の家事育児推進政策で)それらに時間を取られ就業時間が少なくなれば、経済的にはその分だけ男性の収入が減少し、一国のレベルでも「GDPが減少」す る。

日本の男性の家事参加や育児参加の時間が少ないことは、昔から批判の的であるが、良く考えれば、男性も好き好んで家事・育児をサボってわけではない。日本企業に働く正社員男性のほとんどは、深夜までの残業や通勤を含め、長時間の就業を行っているがゆえに、家事や育児に参加できないという面が 大きい。

最近は批判の多い「男性は仕事、女性は家事と育児」という性別の役割分担の方が、経済学の観点からみれば、「比較優位」の原則にかなっており、“経済合理的”であると考えられる。つまり、一般論として、男性の方が仕事の能力が高く、女性の方が家事・育児の能力が高い。男女が不得意な分野 を中途半端に行うより、其々の得意分野に特化した方が経済的効率性が高い。

それに加えて、日本企業はこうした性別の役割分業を前提とした人的管理を行って生産を最適化している。

さらに、こうした企業や政府の制度的な仕組みが精緻に築かれるには、長年にわたって膨大な調整コストが投下されてきており、今の仕組みを続けることが最も安上がりな状況を作っている。それに対して、性別の役割分担を解消し、女性の活躍を促進する仕組みを築きあげるためには、また新たに膨大な調整コストが必要となろう。つまり、女性活躍社会という新しい均衡に移るためには、多額の費用と混乱を負担しなければならない。そして、純粋に経済成長という観点からみれば、その女性活躍社会という新たな均衡が、今の性別役割分担+日本的雇用慣行という均衡よりも生産性が高いとは限らないのである。

鈴木亘(すずき わたる, b.1970)学習院大学教授

「アベノミクスの『女性の活躍で経済成長』を真に受けてはいけない」(一部抜粋)

http://agora-web.jp/archives/1543910.html

http://agora-web.jp/archives/1543912.html

http://blogs.yahoo.co.jp/kqsmr859/37590229.html (リンク切れ)

http://blogs.yahoo.co.jp/kqsmr859/37590234.html (リンク切れ)

少子化問題ですが、これは完全に社会構造の問題なんですよ。かつては人口が増えすぎて大量餓死などがあったから、人口抑制のことばかり考えていました。人口が増え過ぎないようにするために、いろいろな政策がありました。その中の1つがフェミニズムです。誤解している人もいるけど、フェミニズム=男女平等ではありません。女性を労働者にして税収を増やすための思想なのです。そして、子供をつくるよりキャリアを考えるように頭の中に吹き込み、人口を抑制するわけです。

陰謀論者(conspiracy theorist)として著名な元カナダ人で帰化日本人のベンジャミン・フルフード(Benjamin Fulford; 帰化日本名 古歩道ベンジャミン, b.1961)氏

フルフード氏と作家・オカルト陰謀論研究家の山口敏太郎(やまぐち びんたとう, 生年不詳)氏との共著対談本 『超陰謀論』(青林堂, 2015年)より p.188

https://www.amazon.co.jp/超陰謀論-ベンジャミン・フルフォード/dp/4792605164/

https://ameblo.jp/cpa-togo/entry-12015729241.html (リンク切れ)

https://www.youtube.com/watch?v=ZtzyO2riyRA

精神科医からの視点

人づきあいが苦手であるとか、親密な関係を好まないとか、一人の方が気楽といった回避型の特徴は、生まれもった特性のように思われがちだ。かつて、こうした傾向の人は、シゾイド(分裂気質)と呼ばれ、先天的な素質によるものだと考えられてきた。ところが、研究が進むにつれて、愛着スタイルを決定するのは、遺伝要因よりも、むしろ環境要因であることがわかってきた。

より正確に言えば、遺伝要因も四分の一くらい関係するが、四分の三くらいは、養育環境などの環境要因によって決定されるということである。それも幼いころの影響がもっとも大きく、特に一歳半までの養育環境が重要と考えられている。

(改行・中略)

生後二歳の時点で認められた愛着タイプは、三分の二の人で、成人した時点でも変わらずに認められるとされる。ゼロ歳のときの親との関わり方のちょっとした違いが、その人の行動パターンや対人関係のあり方に、生涯続くような影響を及ぼすのである。

この研究結果は、同時に、非常に重要なことをわれわれに教えてくれる。生まれつきの〝性格〞とされているものも、実は養育者(親)の関わり方によって、かなり左右されているということである。逆に言うと、注意を払った養育を行なうことによって、子どもに、適応能力の高い、安定した〝性格〞を授けることも可能だということだ。

幼いころならば、親が関わり方を変えることによって、比較的短期間に愛着スタイルを安定したものに変えられる。回避的な傾向を示していた子どもでも、関わる時間やスキンシップを増やし、本人の反応に、親の側が共感的な応答を増やすようにすることで、愛着は安定したものに変化し得るのである。

(改行・中略)

愛着という現象は、誰もが身近で体験していることであるが、その現象を改めて「発見」し、この現象がもつ心理学的な意味だけでなく、生物学的意味を明らかにしようとしたのが、イギリスの精神科医ジョン・ボウルビィである。

ボウルビィ以前の考え方では、子どもが母親に愛着するのは、母乳をもらえるという実利的な理由からだとされていた。ところが、ボウルビィが戦災で孤児となった子どもたちを調査してわかったことは、いくら栄養が与えられても、子どもたちはうまく育たないということである。子どもが育つには、母親が必要だったのである。ボウルビィは、母親を奪われることによって起きた子どもの異常な状態を、当初、「母親剝奪(はくだつ)」という概念で捉えようとした。

その後、さらに研究が進むにつれて、母親に抱っこされるといった身体的な接触や結びつきが、子どもの成長に不可欠な役割を果たしていることが明らかとなった。(後略)

(改行・中略)

(前略)抱っこなどのスキンシップがなくては、子どもはちゃんと成長することはおろか、生存することもままならないのである。かつて、施設に収容された孤児の九割は、育つことなく亡くなっていった。後にスキンシップが重要だということがわかり、この点に配慮するようになって、死亡率は大幅に低下した。しかし、その中身は、一定の時間に、保育スタッフが、赤ん坊の体にタッチして回るだけというようなお粗末なものだった。それでも、生存率を改善できたのだ。

しかし、母親に育てられなかった子どもは、生き延びることはできても、成長や発達に重大な障害を抱えてしまうなど、なかなかうまく育たなかった。パートナーの獲得や子育てということについても、大きな問題を抱えやすかったのである。

(改行・中略)

(前略)愛着は、抱っこしてもらったり、栄養を与えられたり、世話をされることだけでは、うまく育たない。そこには、愛着に不可欠なもう一つの要素が関わっている。

単なるスキンシップと愛着の大きな違いは、対象に対する選択性があるということだ。つまり、誰にでも抱っこや愛撫(あいぶ)をしてもらえばいいというわけではない。愛着した対象からの抱っこや愛撫でなければ、安心感が保証されないのである。

愛着が選択性をもつということは、愛着が、特定の人との特別な結びつきであるということだ。安定した愛着が生まれるためには、スキンシップをされる相手が母親であるというだけでは不十分である。生みの母親であっても、絶えず子どものそばにいて育てなければ愛着は成立しない。わが身のことは後回しにしてでも、子どもに関心を払い、世話を焼いてはじめて、子どもの母親に対する愛着は育まれる。求めたときに、変わらずに応えてくれる存在に、人は愛着するのである。

その愛着も、いつでも育まれるというわけではない。生まれてから一歳半くらい、せいぜい二歳までが、愛着が成立する上でのタイムリミットである。それまでの間に、身を挺(てい)して世話をしてくれる特定の養育者がいてはじめて、本来の愛着が生まれるのである。

この時期に愛着が形成されなかった場合、子どもは、養育者との間に安定した愛着をもつことができないだけでなく、誰との間にも安定した愛着を育むことが困難となる。

最初の養育者となる母親の役割が重要なのは、そうした意味においてである。母親は、子どもの対人関係だけでなく、ストレス耐性や不安の感じ方、パートナーとの関係や子育て、健康や寿命に至るまで、生存そのものに関わる影響を、それこそ生涯にわたって及ぼす。やはり特別な存在なのである。

ボウルビィは、愛着という仕組みが、子どもの生存を守るために進化したものだと考えた。この仕組みがあるから、赤ん坊は特定の養育者にしがみつこうとする。養育者も赤ん坊を絶えず手放さないようにして育てる。(後略)

(改行・中略)

成長するにつれて、子どもは母親のもとを離れるようになるが、皮肉なことに、母親との愛着が安定した子どもほど、活発に冒険し、外界を探索し、他者と交わろうとする。愛着した対象への信頼感や安心感が、子どもが積極的に活動する上での後ろ盾となるのだ。この後ろ盾としての機能を、「安全基地(safe base)」と呼ぶ。愛着が安定した子どもは、社会性や活動性が高いだけでなく、知能も高い傾向を示す。安全基地が、子どもの学習や吸収の機会をバックアップしているからである。(pp.20-29)

(改行・中略)

電化製品の普及により家事労働の負担が大幅に減り、母親が子どもといっしょに過ごせる時間は増えたはずだが、その一方で、母親はそれ以上に忙しくなった。仕事や趣味に時間を使うことが、独身のときと同じように可能になったからである。それは、ある意味「解放」とも呼べる出来事だったあろう。だが、母親の家事労働の負担が減ったにもかかわらず、子どもとの関わりの質が劣化するという事態が起きているのである。母親は、家事だけでなく子育てからも解放されようとしてきたが、そのあおりを食ったのは、子どもである。乳飲(ちの)み子の間も、母親とは別の人のもとで過ごす時間が長くなったのだ。

これは、今では当たり前のことのように思われているが、他の哺乳類では考えられないことである。乳離れするまでの間、母親は子どもを体に密着させているか、そうでないときでも、手元におき、目を離そうとしない。それは、愛着システムによって生存が支えられている哺乳類の本能である。その本能に背くことは、子どもにも、母親にも無理を強いることになる。

母親の関心や世話を子どもから奪うのは、仕事や趣味だけではない。現代の母親は、わが子の顔をみつめ、反応に応えるよりも、テレビやケータイ、パソコンの画面をチェックしたり、視聴することに注意を奪われがちだ。

(改行・中略)母親の気まぐれに子どもが合わせさせられているだけで、そこで起きていることは、結局ネグレクトと同じである。

(改行・中略)母親が自分の用事をしている間、子どもの相手をさせようと、ビデオやテレビに頼ることも一般的だ。

ビデオやテレビは、一方的に映像や音声を垂れ流すだけで、子どもの欲求や反応に応えてくれることはない。(中略)まったく意識されていないが、これもまたネグレクトである。

(改行・中略)

愛着の働きの一つは、母親が子どもから離れないようにすることである。母親は子どもを手放すことに本能的な不安を覚え、子どもも母親から離されることに抵抗する。それが自然な仕組みであり、この数十年間の時期を除けば、幼い子どもは母親と完全に密着して育ってきたのである。未開の部族などの調査でも、同様のことが確認された。また、かつて乳児期は、現代人よりもかなり長い傾向があり、もともと人類は、三、四歳ごろまで母乳を与えるのが一般的だったのではないかとされる。

ところが、巨大な社会と文明を築き上げ、専門分化し効率化のもとに生活する現代人は、乳児期を、ほとんど必要悪のようにみなすようになった。そしてそれが、母親と子どもをさっさと引き離すことにつながった。こうした傾向が、近代資本主義の発祥の地たるプロテスタントの西洋諸国で強いことは興味深い。これらの国々では、効率的に栄養や環境を管理すれば、べたべたと母子がいっしょに過ごす必要はないという考え方が趨勢(すうせい)となったのである。

なかでも、子どもを甘やかさず、早くから自立させようとする傾向が特に強いとされるのが北ドイツである。この地域では、回避型愛着を示す子どもの割合が、他の欧米の地域と比べても、二位以上と非常に高いことが報告されている。(pp.88-91)

(改行・中略)

一九七〇年代には女性の職場進出が急速に進み、仕事をもつ母親は子どもを預けて働くようになったが、これも子どもの愛着に大きな影響を与えていることは否めない。特に、ゼロ歳のときに預けられると悪影響があらわれやすいことが、いくつかの研究によって裏づけられている。早くから母親から離れて過ごすことが当たり前になった子どもたちは、知らずしらず回避的な愛着スタイルを身につけやすい。呼べども応えてもらえない境遇に置かれるのであるから、それは自然な反応であろう。回避型に特徴的な行動上のリスクも高まるとされる。

(改行・中略)

このように近代的な資本主義とともに発展した、早期の母子分離を優先した養育スタイルは、愛着を軽視したものであり、愛着を不安定にし、特に回避的な愛着を促進するものと考えられる。

(改行・中略)

(前略)忙しい母親にあまりかまわれることなく育った子どもは、回避型の愛着スタイルになることで、その状況に適応する。その子どもが親になると、子育てよりも仕事や趣味に楽しみを見出すので、いっそう子育てに無関心となりやすい。そして、回避型の親に育てられた子どもは、さらに回避的な傾向を強めていくのである。(pp.93-94)

岡田尊司(おかだ たかし, b.1960; 東京大学文学部哲学科中退; 京都大学医学部卒)岡田クリニック(在大阪府枚方(ひらかた)市)院長・精神科医著 『回避性愛着障害 絆が希薄な人たち』(光文社新書, 2013年)より、太字はこのウェブサイトの管理人 xapaga (原田)によるもの

https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334037758

https://www.amazon.co.jp/回避性愛着障害-絆が稀薄な人たち-光文社新書-岡田-尊司/dp/4334037755/

現代人をむしばむ「愛着障害」という死に至る病

体と心を冒す悲劇の正体とは何か?

東洋経済オンライン

岡田尊司(おかだ たかし, b.1960)精神科医・作家署名記事

2019年10月9日(水)

https://toyokeizai.net/articles/-/306661

https://toyokeizai.net/articles/-/306661?page=2

https://toyokeizai.net/articles/-/306661?page=3

https://toyokeizai.net/articles/comment/306661

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191009-00306661-toyo-soci (リンク切れ)

小見出し1: 「死に至る病」である愛着障害とは何か?

小見出し2: 愛するに値しない自分、大切にしてもらえなかった自分

小見出し3: 愛着障害がもたらす悲劇の恐ろしさ