舞というと能のほうには、神宮なんかで舞われます雅楽の舞ですとか、
地方にもあります神楽舞とか、それと地歌舞でございます。
地歌舞は地歌がだいたい室町(時代)ごろに、お能ができたころにできておりまして、
当時は、琵琶で歌われておりました。
この琵琶法師が堺のほうから、いまはお三味線といいますが、当時は三絃といいました。
三つの絃と書きましてねぇ。で、最近、糸偏使いますがホントは弓偏です。
ちょっと雰囲気が硬くなって武器みたいと言われて、
武器ではありません楽器です、と言うことで糸偏になりましたが、両方使います。
三絃と申します。
で、時代が変わってきて、お三味線というふうになりましたが、
いまだに、三絃と申していますのは、この古いときの名残です。
そんなことで、地歌があったころから、地歌舞はあったようでございます。
残念ながら、地歌も地歌舞も口伝なんです。
地歌は当時目の見えない方たちが、お琴三味線と歌をされましたので、
物が書けませんし、お弟子さんたちも書いてはいけない。
舞のほうも、私が子供のころは、歌詞も書いてはいけなかったのですね。
全部覚えなさいと。要するに書いて覚えたような気になってはイカンぞ、
ということもあったのかもしれません。
そんなことで、舞も古うございました。
踊りは新しいのでみんなちょっと面白いなと思って、ということですかね。
で、最近では、地歌舞でよくご存知であるのは京都の舞妓さん、
大阪の芸妓さん、これは舞です。
私の舞いました舞は古澤流と申しまして、元もと、姫路城に伝わってきました
御殿舞をもとにできた地歌舞なんですね。
きょうは、ちょっとこの紗を着て舞ってしまったのですが、
ほんとうの舞は柔らかもので舞います。
でも、着物しぐさの日なので、ちょっと変わった趣向の着物を着たいと思いまして、
長襦袢に金魚さんが泳いでいまして、着物は水の柄なので透けて見えて
涼しそうかナと思って。
なかなか舞をしてると、こういう着物は着れませんので、
今日はちょっと、突然、舞いもさせていただきました。
あとで舞体操というのもしてみたいと思います。
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