投稿日: Jan 29, 2013 1:16:25 PM
お知らせしていた、陶芸体験入門の報告です。
==== 第13回 邦楽いろは談義 ====
1月の寒い西条を訪れ、陶芸体験に入門した参加者は11人。
東広島市の西条駅に12時30分に集合して、無二窯のある西条町寺家に向かいました。
広島からの参加者が多くて西条まで8人がJR列車に乗り込み、車中ではこれから体験する
初めての陶芸に心はうきうき、会話も自然に弾み、楽しい声が響きました。
大皿を作るぞ、菜箸を入れる容器を作るわ、お猪口とできたら徳利を・・・と、
それぞれ自分の思い描いている作品をてんでに口にし、車内は大いに盛り上がります。
湯飲みを造るつもりでいるKさんは、模様をかえた湯飲み茶碗の図を何枚か描いていて
そのうちの数枚の湯飲み設計図を見せながら、造るのはどれにしようかと、迷っていました。
さて、西条からの参加者もまじえて11人がそろい、佐々木求さん主宰の無二窯に到着。
無二窯工房の全景 ↑穴窯の煙突が見える。
工房の軒端には、釉薬の入った瓶がいくつもならび、その前庭には穴窯が鎮座しています。
いったん窯に火が入ると、3昼夜は薪を焚き続けるという穴窯は、
ごうごうと激しい音をたて炎を上げて燃え続けますが、いまは、泰然として沈黙したままです。
そして、次に火が入るその時を、じっと静かに待っているようでした。
そして、窯で焚く薪がころあいの大きさに割られて、一段また一段と井桁に組まれて
何段にも積み上げられ、西条盆地を吹き抜ける冬風にさらされていました。
こうして、火を入れる時まで乾燥させて、やっと薪になるのです。
陶芸体験入門の記録
日 時: 2013年1月26日(月) 午後1時~午後3時30分
会 場: 陶芸工房 無二窯 (東広島市西条町寺家3713)
テーマ: 陶芸の体験入門、粘土をこねて、皿と大碗をつくりました。
指 導: 無二窯(むによう)主宰 佐々木 求さん
参加者: 11名(男4人、女7人)
穴窯の見学 火入れする薪一回分のホンのごく一部です
陶芸工房 無二窯 手前は薪の原木の置き場 造り方の基本を聞いた
さて、いよいよ工房の主、佐々木求さんの指導で陶芸の作品作りに挑みます。
最初に、作り方の基本をおそわりました。タタラづくり、紐づくり、ひねりの3通りの中から
難しい紐づくりをのぞいた方法で、実際に工房主が
碗と皿を作って見せ、作品作成の手順を教わりました。
粘土をこねる 皿は木枠を当てて伸ばす、碗はろくろを回しながら内から形を作る
観ていると、ああれよあれよと言う間に、碗が、皿ができあがりました。
さすがプロと感心しながら、体験入門の11人は作品作りにいざ挑戦!
それからが苦難の道ながら、実に楽しい粘土との格闘。
粘土をこねて器を作るのですが、さっき観たばかりの最初の手順までは
まあ順調に進みました。が、次の作業になると、もう思い出せない。
ままよ、自分なりの造り方で自己流に前進するしかない、と、ばかりに、
いや応なく、それぞれわが道を歩み始めます。
碗の縁に不恰好な箇所を見つけると、自分なりに手を入れるのですが、
これが思いどうりに直ってはくれません。
手を入れる度に、かたちは変わり、新に不恰好な箇所が出現する始末。
楽しみながらも、2時間あまりの悪戦苦闘。
不恰好な碗に首をかしげながらも、工房の主の指導よろしきを得て、
丼鉢になりそうな大型の碗と、程よい大きさの盛皿ができあがります。
見事な碗の出来映えに感心することしきり、感心、感心。
まるで自分が作ったとは思えない。
そりゃあ、そうでしょう。
工房の主が、懇切丁寧に手を入れ、きちんとした形に仕上げたのですから。
その作品群を、ご覧ください。
参加者の作品A 作品B 作品C
これらを乾燥させて釉薬をかけ、窯で焼いて、
器に仕上がるのは、およそ一ヶ月の期間を要します。
それらの過程は、すべて工房の主に委ねお願いすることになります。
出来上がりは、ざっと2月の終わりごろになりそうです。
この窯で焼く予定 作品D 作品E
出来上がるのが楽しみです。
どんな、お碗ができるのかな、どんなお皿に焼きあがるのか、実に待遠しいーな。