投稿日: Apr 28, 2013 3:16:18 PM
すっかり遅くなりました。
速報に続いての、こんぴら歌舞伎のレポートです。
いつもの公演は午後の第2部でしたが、今回ツアーは11時からの第1部でしたが、
こんなあんばいの正面入り口の模様(下左)でした。
そして、開演前30分ごろには、こんな込み具合(下中)でしたが、
芝居が始まって一幕終わった後の幕間に見ると、もう満員(下右)になっていましいた。
一幕が終わり、今回のツアーで初めて体験するお昼の幕の内弁当。
その包装紙がこれ(下左)。江戸時代の金丸座の芝居の日の模様を描いています。
金丸座一階屋根の上に櫓があり、鶴の座紋が見えます。
正面入り口上には、まねきがあがり両脇には出演する役者の幟がはためいています。
広場の右手には、芝居見物に駕籠でのぼってきた町人風のふたりと、
左手には、お供を連れた武家のご内儀と娘らしき姿の一群が。
江戸時代の芝居小屋と芝居見物する人々の浮き立った様子がうかがえる包装紙です。
右下端には、弁当を作った三越のマークと文字がしっかり入っているのもお面白い。
ご存知の方はご存知でしょうが、こんぴら歌舞伎の金丸座は江戸時代のままの寸法で
芝居小屋が作られているため、狭いんです。
(それが、舞台と客席の一体感になって親近感をかもしているんですけども・・・。)
ですから平場の升席には、仮花道と本花道の間に客席を仕切る「歩み」と呼ぶ
15センチばかりの敷き板が5箇所に渡してあるのですが、これを通路として使い、
前掛け姿のお茶子さんが、客を席まで案内しています。(下左)
その模様を眺めていたら、うっ~ん! なんと!
満員の1階客席に、なにやら見たことのあるお顔を発見しました。
かの多面体で生きるマルチ趣味のこの人も、見物にきていました。(下中、下右)
弁当を食べた後の第2幕は、速報でもお伝えした、義経千本桜の狐のお話。
猿之助が、宙乗りで狐六法を踏んで退場するための仕掛けが「かけすじ」(上右)です。
顔見世提灯の左に、天井のぶどう棚から釣り下がった廊下のように見える装置がかけすじです。
花道の真上にあり、末端の揚幕の側のかけすじはこんな具合(下左)です。
本当は、猿之助の宙乗りの姿を写真でお見せしたいのですが、
なにぶん公演中の写真はご法度のため撮ることはできません。
猿之助襲名に贈られた幕の隈取の顔でも見ながら、
かけすじの下に狐姿の猿之助が宙で狐六法を踏んでいる様子を想像しください。
今回はじめての午前の部の鑑賞は、襲名披露の公演で、
猿之助の熱演、大芝居に大満足し、加えて、三越のお昼弁当も付いていて、
いつものビールや酒も一段と旨さもうましで、酒にも満足したハレの日の芝居見物でした。