投稿日: Apr 26, 2014 4:55:2 AM
熱演する野沢松也師匠
浄瑠璃、文楽の呼び名は、もとをただせば人の名前とのお話に続いて、
いよいよ浄瑠璃です。
外題は、「桃乃天晴鬼退治」。
桃太郎を題材にした民話で、お伽噺で知らない人はないお話を熱演しました。
演奏している師匠の写真を載せていますので、見てください。
義太夫三味線をひきながら、語っている場面です。
見ていただきたいのは左手で、
糸のツボを押さえている指と連れの指のしなやかな美しさです。
音程が変わると、ツボを押さえた指も移動したり、指が変わったりするのですが、
その仕草、挙動がなんとも美しい、みごとな動きなのです。
桃太郎の活躍を聞きながら、しばし師匠の指の動きに見とれていました。
こんぴら歌舞伎で義太夫三味線をひいていた野沢松也師匠の
創作浄瑠璃の会が、4月21日(月)広島市中区中町のお店でありました。
野沢松也師匠は広島の出身で、小学生のころから三味線を習っていました。
16歳の時、義太夫三味線を聴いて天職と感じた、そうです。
その翌日の中国新聞に、なんと義太夫三味線の記事が載りました。
それは、「国立劇場が文楽研修生を募集」するとの内容でした。
天職と感じ、天命を知った松也少年は、文楽研修所への願書をすぐに提出。
以来、研修生から文楽での義太夫三味線に、
そして、いまでは歌舞伎に移っていますが、芸歴40年になります。
歌舞伎での義太夫三味線のかたわら、創作浄瑠璃の会を主宰し、
こんぴら歌舞伎の千秋楽を終えた足で、ふるさと広島での演奏でした。