(80)水元内溜

2014/03/07

都民(と言っても葛飾近辺)の憩いの場として知られている水元公園。

古くからのへら鮒釣り場として知られている。

水元公園には外溜、内溜(うちだめ)があり、両方ともへら鮒が釣れる。

特に内溜は狭い上に放流を毎年行っていた(今はどうだか知らないが)ので魚影は濃い上無料なので、平日でも多くのへら師が釣りに来ている。

今は無くなってしまったが、以前は内溜で和船(木造)に乗ってへら鮒釣りが出来た。

内溜の脇には「細谷(だったか?)」「元禄」と2つの釣り道具屋兼釣り舟屋があり、そこで舟を借りる事が出来たのだ。

舟は両方合わせても30ぐらいしか無かった・・・と思う。

内溜は狭いので30でも一杯になってしまうのだ。

二水会でも長年、冬場に舟釣りで例会をやっていた。

近くて冬でも釣れたからだ。一時期は年に2回もやっていた。

横利根でも和船はあるが移動距離が長いので、オール(櫂と言った方が良いかな)は非常に長い物を使う。

だが、内溜は狭いので80cmぐらいの短い木製のオール(パドルって感じか)を使う。

で、舟の先端に座り、舟の後方を前にして漕いでいく。

「>」を舟とすると「進行方向 >人」という感じ。

これは慣れないと真っ直ぐに進まない。

漕ぎ方にコツがあるのだ。

なので、慣れない人は「進行方向 人<」って感じに舟に乗って漕いでいく。

舟は池の真ん中付近に2列に張ってるロープに内向きで付ける。

このロープは岸から伸びている訳ではなく、池に打ってある杭の間に張られている。

なので、うっかりすると舟が杭に乗り上げる。

私も杭に乗り上げてどうにもならずに、仲間に引っ張って貰ってなんとか動ける様になった事が(笑)

釣り方のセオリーは例会が冬場という事もあり、底のグルテン。

もしくは、宙のセット。

宙のセットだとポツポツだが大型、底だと放流したばかりの小型の数釣り・・・って感じだったかな。

滝前(滝がある)は放流ベラの溜まり場所で、そこに入って当たれば宙でも入れ食いって事もあったな~。

とまあ、結構楽しめた釣り場だったのだが、カワウにへら鮒を食われたり、へら鮒が逃げたりして、一時期、一気にへら鮒が薄くなってしまった。

例会でもオデコ続出・・・。

あまりにも釣れないので2005年を最後に例会は辞めてしまった。

やっと漕ぎ方にも慣れたというのにさ。

その後、釣れないと評判が立って商売が成り立たなくなったのか、両舟宿は廃業(釣り具屋としてはやってるのかな?)。

舟釣りは出来なくなってしまった。

味があっただけに、惜しい話である。