2012/04/10
へら鮒釣りを舟(ボート)でやる場合、舟付けという作業が必要になる。
へら鮒釣りの場合、バス釣りの様に水の上に舟を漂わせて釣りする訳にはいかないので、どこかにボートを固定する必要があるのだ。
舟付け方法はいくつかあり、釣り場によって変わってくる。
また、付け方によって難易度も違ってくる。
難易度1:ロープ付け
釣り場に張ってある、舟を付ける専用のロープに舟を固定する方法。
三島湖なんかがコレですね。
ロープは大抵2本平行に張ってあり、片方を船首(尖っている方)、片方をオールを取り付ける金具(以降、金具と称す)付近で固定する。
金具側のロープは舟の上に通すパターンと、底に通すパターンがある。
底に通した方がロープが邪魔にならなくて良いのだが、大抵の人は上に通している。
底に通すのは面倒な上、両隣が上に通していると下には通しづらい。
メリットは「付け易い」、デメリットは「付ける場所が限られる」「隣との感覚が狭くなる」事ですか。
付ける為の道具は50cm程度のヒモ2本と手軽。
難易度2:岸付け
舟付け専用ロープではなく、何も無い岸、木、岩盤等に舟付けする方法。
基本的に舟を付け専用ロープが無い豊英湖等はコレ。
舟付け専用ロープがある所でも、岸付けして良いならこの方法でどこでも付ける事が出来る。
基本的に、船首をどこかに止め、左右から長く引っ張ったロープで固定する。
上手く表現出来ないが、テントを張る要領で舟を固定する・・・感じかな?
岸付けはある程度慣れ、コツが必要である。
まず、自分が釣りをしたい位置に舟を固定するには、船首をどこにして、どこから左右の固定ロープを引っ張ってくるか考えなくてはならない。
また、木の付近に付ける時には、自分が使う竿を上に上げた時に周囲の木が邪魔にならないかとか、岩盤に付ける時には崩れる恐れは無いかとかを見極める。
難しそうだが、慣れればなんて事は無い。
メリットは「隣と離れて釣りが出来る」「ほぼ何処にでも付けられる」、デメリットは「付けるのに時間が掛かる」事ですか。
付ける為の道具は付ける場所にもよるのだが、船首を止めるロープ(不要~数メートル)、左右をに張るロープ10m~20m×2、岩盤に付けるなら釘と金槌ってとこか。
立木に止めるとか、狭いワンドはロープを舟付け専用ロープみたく1本張って付けるとか、臨機応変に対応したいものである。
難易度3:水竿付け
水竿(竹の長い棒)を底、岸に刺し、それに舟を固定する方法。
関東では代表的なのが横利根川での舟釣り。
はっきり言って、これは相当難しい。
やった事無い人が、なんの知識も無く、いきなり水竿付けをしようとしても出来そうな感じがしない(笑)
だいたい、現地で教わりながらでも最初は困難である。
何が困難なのかと言うと、刺す時に力の働く方向を考慮しないと舟が水竿から離れるのだ。
で、ヘタすると落ちる(笑)
刺し方が悪いと釣りの最中に抜けて、舟が流される。
さらに、抜く時にもうっかりすると落ちる(笑)
ロープ付けや岸付けで落ちる人は滅多にいないが、水竿付けで落ちた話はたまに聞く。
やった事無い人にはピンと来ないかも知れないが、やってみれば「こういう事ね・・・」って分かるでしょう。
水竿でササッと舟付けし、しかも水竿を絞っていたりするのを見ると「この人は年期が入ってるな~」と思いますね~。
メリットは「隣と離れて釣りが出来る」「ほぼ何処にでも付けられる」「趣がある」、デメリットは「付けるのに時間が掛かる」「落ちる可能性大」って事ですか。
用意する道具は無し。水竿は舟宿にあります。
ついでに水竿での付け方を書いておくが、私流なので(笑)
【付ける時】
1.舟付けするだいたいの位置に目星を付けて、水竿を1本刺し、仮止めしておく。流れがある時には上流側から。
2.2本目を目的の位置に刺す。こちらは本番用でちゃんと刺す。垂直に刺してしまっても構わない。
3.仮止めの1本目を一旦抜き、舟の向きを考えつつ、素早く本刺し。
*刺す時には抜く事はあまり考えずに思いっきり刺してしまって良い。抜けなかったら船宿に「抜けなかった」と言えば良いだけの話である。
*舟と水竿を結ぶ時はユルユルにしておく。きつく結ぶと舟の上下の揺れが水竿に伝わり、抜ける原因になるから。
【やめる時】
1.流れがある時には必ず下流側から抜く。舟と結んでいるロープははずさないで抜いた方が、舟と水竿が離れないので良い。当然、抜けたら素早くはずす。
2.上流側を抜く。抜けなかったらグルグル回してみる。それでもダメなら前述の様に船宿に・・・。
3.周囲に釣りをしている人が居たら、素早く人が居ない所に移動。
他にも「アンカー止め」がありますが、コレはやった事も見た事も無いので割愛させて頂きます。