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    • 5.もすもす話
    • 6.箸休め
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    • 8.年賀状
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    • 米国NC州の蘚類
      • 米国NC州の蘚類 目次
        • 1258 Atrichum crispum
        • 619 Aulacomnium palustre
        • 616 Aulacomnium heterostichum
        • 1239 Diphyscium cumberlandianum
        • 781 Fontinalis allenii
        • 785 Fontinalis filiformis
        • 243 Leucobryum albidum
        • 761 Leucodon julaceus
        • 027 Sphagnum palustre
        • 856 Thelia hirtella
        • 763 Leucodon brachypus
  • 苔類 
    • アイバゴケ
    • イチョウウキゴケ
    • ウキゴケ
    • オオシタバケビラゴケ
    • オオスミクサリゴケ
    • キテングサゴケ
    • トゲアイバゴケ
    • フタバムチゴケ
    • ミヤマミズゼニゴケ
    • 苔類 {未確認}
      • ヤマトムチゴケ
      • エゾヒメヤバネゴケ
      • シフネルゴケ
      • ニシムラヤバネゴケ
      • ホリカワツボミゴケ
      • オヤコゴケ
      • イチョウゴケ
      • ノグチサキジロゴケ
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      • オオスミクサリゴケ
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      • ナンヨウサンカクゴケ
      • カギゴケ
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      • クモノスゴケモドキ
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    • ㊴ コケの標本作り
    • ⑳~神奈川県の コケ登り
      • ⑳鍋割山
      • ㉑箱根 神仙郷
      • ㉒大雄山最乗寺
      • ㊵金時山
      • ㊶ 世附大又沢
      • ㊷ 世附 水の木沢と樅の木沢
    • ⑲神奈川県の、登れる登山道
    • ⑱たまたまは、3度ある
    • ⑰植物系統樹とコケ植物の位置
    • ⑯伊豆半島のコケフローラ
    • ⑮やった!ミギワイクビゴケだ。
    • ⑭コケ入門 超初心者編
    • ⑪⑫⑬蘚苔か苔蘚か
      • 蘚苔か苔蘚か(前編)
      • 蘚苔か苔蘚か(中編)
      • 蘚苔か苔蘚か(後編)
    • ⑩コケと遊ぶ・・・劇マニアックな世界
    • ⑨神奈川県の特色あるコケ
    • ⑧私のコケの楽しみ方:コケと学名
    • ⑦続 均茶庵の好きなコケ 苔類
    • ⑥丹沢山コケ登り
    • ⑤コケの属名の由来
    • ④均茶庵の好きなコケ 蘚類
    • ③パタゴニアとコケ
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      • 添付 古今和歌六帖でコケを詠んだ歌 全首
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      • 新古今・百人一首のコケ 全首
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      • 箸休め 第42回
      • 箸休め 第43回
      • 箸休め 第44回
      • 箸休め 第45回
      • 箸休め 第46回
    • 箸休め 茅ヶ崎のべんてん:目次
      • 0.「べんてん」って、何だ?
      • 1. 浜竹 均茶庵 べんてんの杜
      • 2. 小和田 熊野神社
      • 3.新栄町(茅ヶ崎駅前) 厳島神社
      • 4. 柳島 厳島神社
      • 5.浜之郷 鶴嶺八幡宮内 懐嶋弁財天
      • 7.芹沢 はっとりさま
      • 8.芹沢 蓮妙寺
      • 10.堤 窓月山浄見寺内 金銅六臂弁天像
    • 箸休め 第56回
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    • 2025年 年賀状
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後撰和歌集と拾遺和歌集のコケ 


5.もすもす話 目次へ

 奈良時代~平安時代の詩歌に詠われたコケ まとめ & 目次へ

*後撰和歌集のコケ 

注)💎 コケと記されているが、明らかに地衣類を詠った歌

勅撰和歌集の三代集の一つとして、古今和歌集の次に撰された。955~957年の間に成立したとされる。村上天皇の命により、藤原伊尹が別当となり、源順、大中臣能宣、藤原元輔、坂山望城、紀時文(梨壺の五人と言われる)によって撰されたという。但し、成立時期については、異説もある。

 

全部で1425首収めるが、その内コケを詠っているのは僅かに2首に過ぎない。しかも、この2首ともに、地衣類を詠っている。更に、「苔の衣」即ち僧衣という表現で使われているから、植物としてのサルオガセから抽象化を辿って、象徴的な意味合いに変わっている。

 

読み下し、現代語訳、注釈など:

片桐洋一(1990). 後撰和歌集. 新日本古典文学大系. 岩波書店

 

221022 均茶庵

💎1195 いその神といふ寺にまうでて、日の暮れにければ、夜明けてまかり帰らむとて、とどまりて、『この寺に遍照侍り』と人の告げ侍ければ、物言ひ心見むとて、言ひ侍ける。          小野小町

岩の上に旅寝をすればいと寒し苔の衣を我に貸さなん

訳: 石上寺の名にあやかって、岩の上で旅寝をするとなると、たいそう寒い。岩の上のコケという縁で申し上げるわけではありませんが、苔の衣とも呼ばれている僧衣を私にお貸しいただきたいものです。

注:「苔の衣」 僧衣のこと。「岩」に「苔」がむすので、その縁で言った。

コケ調べ: 苔の衣は、元々地衣類のサルオガセに由来するが、この歌の内容から見ると、必ずしも地衣類とは言えない。岩の上に生えるコケは、寧ろ蘚苔類になる。


しかし、この歌は、「石上」という名前から「コケ」を連想しただけであって、それが更に「苔の衣」に連想されて行く。従って、植物体としてのコケそのものを意識して作詩したものではない。コケを同定する事は、困難だ。ここは、この歌の中軸となっている苔の衣という言葉を重んじて、地衣類の歌としておこう

。

尚、この歌については、和漢朗詠集619で、大和物語の中の逸話として紹介したので、詳細は割愛する。

💎1196 返し   遍照

世をそむく苔の衣はただ一重貸さねば疎しいざ二人寝ん

訳: 俗世を離れた僧の切る着る苔の衣は、ただ一重だけのもの。さりとて、お貸ししなければ薄情に過ぎます。この一枚の衣を掛けて、さあ、共寝をしましょう。

注:大和物語168段では、遍照がこの歌をよんで逃げ出した。

コケ調べ:上記1195への返しであり、上記1195及び和漢朗詠集619を参照願う。

*拾遺和歌集のコケ  

勅撰和歌集の三代集の最後の一つとなる。花山院が藤原長能と源道済に撰させたと言われているが、確定していない。1005~1007年の間に成立したとされているが、異論もある。全部で1351首あり、異本を入れると1360首となる。しかし、コケを詠った歌は、僅かに2首のみだ。


読み下し、現代語訳、注釈など:

小町谷照彦(1990). 拾遺和歌集. 新日本古典文学大系. 岩波書店


221022 均茶庵

1163 東宮の石名取りの石召しければ、三十一を包みて、一つに一文字を書きて参らせける  詠み人知らず

苔むさば拾ひも替えむさざれ石数を皆取る齢幾世ぞ

訳: 苔が生えたら、拾って取り替えもしよう。こうして、小石をすべて拾い尽くすのに、いったい年齢は幾代積み重なることか。

注: 「苔むさば」 長い時の経過を示す。東宮の長寿を予祝。

コケ調べ: 同定は、非常に難しい。コケは、単に長い年月の象徴として詠われているだけで、具体的な植物を見ているわけではない。唯一のヒントは、小石の上にコケが生えることだ。従って、和漢朗詠集775(あるいは、古今集343)の巌に生したコケとは異なる。

エゾホウオウゴケ  Fissidens bryoides

色々と考えてみたが、小石に生える小さなコケは、ノミハニワゴケ、あるいは、ホウオウゴケくらいしか思い浮かばない。ホウオウゴケは種類が多いが、石名取りで遊んでいるわけだから、水中のコケではない。ここはエゾホウオウゴケかサクラジマホウオウゴケだろうか。小さくて、可愛いコケだ。小川近くに良く生えている。

1167 大弐国章、孫の五十日に、破籠(わりご)調じて、歌を絵に描かせける  元輔

松の苔千年をかねて生い茂れ鶴の卵(かひこ)の巣とも見るべく

訳: 松の苔は、もう今から千歳の長寿を予測して、生い茂れ。鶴の卵の巣と見るように

注: 「松の苔」 松と同じように、千代・千歳の長寿とする。誕生後50十日目の出産祝いの歌。

コケ調べ:このコケは、1163と同じように、単に長い年月の象徴として詠われている。従って、詩人の頭の中で、具体的なコケの姿を描いているわけではない。松に生える蘚苔類は少なく、殆どがウメノキゴケのような地衣類だ。

ここはちょっと無理をしよう。市街地の樹幹に良く見るサヤゴケあるいはヒナノハイゴケ ではどうだろう。もしかすると、松の幹にも生えているかも知れない。

ヒナノハイゴケ  Venturiella sinensis

・均茶庵が撮った写真

 1167 Venturiella sinensis  ヒナノハイゴケ 

 

・Webから引用した写真

 1163 Fissidens bryoides  エゾホウオウゴケ

こちらもどうぞ。

 

㉓ 奈良時代~平安時代の詩歌に詠われたコケ まとめ

㉔ 和漢朗詠集のコケ

㉕ 万葉集のコケ 付)古事記

㉖ 古今集と伊勢物語のコケ

㉗ 古今和歌六帖のコケ

㉘ 新古今和歌集のコケ・付)小倉百人一首のコケ

㉙ 後撰和歌集と拾遺和歌集のコケ

㉚ 源氏物語のコケ

㉛ 後拾遺和歌集、金葉和歌集及び詞花和歌集のコケ

㉜ 千載和歌集のコケ

 

おまけ      ㉝ 金槐和歌集のコケ

ふろく     ㉞  コケの索引

 

㉟ 奈良時代~平安時代のコケは、何に生えていたか

附)      ㊱ 松に生えるコケ

 

大おまけ    ㊲ 方丈記と徒然草のコケ

 

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