箱根芦ノ湖周辺が、オオミツヤゴケの神奈川県における最大の生育地域となっている。生育標高も、700m~1,300mと幅広い。先ずは、箇条書きに生育地を並べてみる。場所は、地図を参照して欲しい。
① 箱根やすらぎの森畑引山 かえで広場 標高 770m {文献記録ナシ}
木の枝に、2014年7月に確認した。
② 山のホテル 西脇呉石氏碑付近 標高 730m {文献記録ナシ}
楓の林の中で、2014年7月に確認した。
③ 湖尻ビジターセンター白百合台園地 標高 743m {文献記録ナシ}
一部は樹幹からこぼれ落ちて、地上に塊を作っていた。2017年5月に確認した。
④ 箱根恩賜公園 標高 760m {再確認}
公園内数か所で記録されている。(平岡・他, 2008)特に、北側の姫沙羅の林では、オカムラゴケと混生して、濃く生えている。2014年7月に確認した。
⑤ 仙石原イタリ湖 (標高 748m){未}
県RDBに記載されている。当地はゴルフ場内にあり、入場できないため、均茶庵は確認していない。
⑥ 矢倉沢峠~金時山南東下 標高 1,000m {再確認}
県RDBに記載されている。尾根沿いに断続的に生育している。2017年5月に確認した。
⑦ 金時山北側山頂下 標高 1,212m {文献記録ナシ}
2015年7月に確認した。金時山の北側登山道(足柄峠ハイキングコース)では、僅かにこの1ケ所のみ確認できた。尚、金時山頂上の森では、生育が確認できていない。
⑧ 金時山南側山頂下~芦ノ湖湖尻峠 標高 900~1,100m {文献記録ナシ}
カルデラの尾根道沿いに、断続的に生育していた。湖尻峠を南へ超えると、突然生育が見られなくなる。2017年5月に確認した。
⑨ 矢倉沢峠東方の963m無名山西側~明神が岳 標高 900~1,100m {文献記録ナシ}
矢倉沢峠東側でいったん生育が途絶えるが、無名山西側から明神が岳まで、カルデラの尾根道沿いに断続的に生育している。しかし、明神が岳を超えると、生育が突然途絶え、明星ケ岳 標高924mには生育していない。2017年6月に確認した。
⑩ 駒ヶ岳山頂 標高1,327m {再確認}
火山情報発令のため、ケーブルカー駅周辺を除き、入山禁止となっている。遊歩道脇の灌木の枝に、2017年5月に確認した。
⑪ 神山山頂 標高1,270m {未}
県RDBによれば、駒ヶ岳から神山にかけてのハイキングコースに沿って断続的に生育している由だが、現在は入山禁止となっているため、均茶庵は確認できていない。
⑫ 天閣台 標高 930m {文献記録ナシ}
箱根ターンパイクに入る道筋にあたる。灌木に、2017年7月に確認した。
⑬ 大観山 標高 1,010m {文献記録ナシ}
天閣台から少し東へ行った大観山展望台下の散策路及び公園の樹に生育している。2017年
7月及び2018年11月に確認した。
オオミツヤゴケに戻る
{文献記録ナシ} 均茶庵が生育を確認。文献記録が見当たらない。
{再確認} 均茶庵が生育を確認。文献記録あり。
{未} 均茶庵は生育を確認できていないが、文献記録あり。
*引用文献及び略語については、「コケの参考書」をご覧ください。
*写真の拡大は、PCの拡大機能を使ってください。