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神奈川県産コケ植物チェックリスト(2019年改訂版)で、新たに記載された。
一見どこにでもありそうなコケだが、県内では2018年に高橋によって初めて報告された。アリノオヤリは、蒴柄が曲がっていること、あるいは、青っぽい色をしていることから、ヨツバゴケT.pellucidaから区別される。つまり、蒴がついていないと、判別が難しい。ヨツバゴケの方は、山地の樹木の根の部分で、良く見かける。
横浜市青葉区恩田町の向山谷(通称 白山谷)の路から外れた林中の尾根部で生育を確認した由だ。エゾチョウチンゴケとともに小さな塊状になっていた。標高は55mと、低い。どちらかというと、思いもかけない場所と言える。但し、恩田町は、横浜市とは言っても、市の北東部に位置し、東京都町田市と境を接している、言わば、里山と言っても良い。
均茶庵は、春先になると、杉などの根元に生えるヨツバゴケの蒴柄を注意して見ているが、残念ながら、未だアリノオヤリに出会わせた事がない。稀に生育しているという事なのだろう。{未}
写真は、平凡社から取った。
【e-Flora】G. tetra, four, and probably Graecizied L. -fid, divided, alluding to peristome
【Smith】Referring to the four peristome teeth.
【Crum】The generic name refers to the four teeth of the peristome.
【田中】Tetraは4つを表すギリシャ語、さく歯が4つあることに由来する。
{文献記録ナシ} 均茶庵が生育を確認。文献記録が見当たらない。
{再確認} 均茶庵が生育を確認。文献記録あり。
{未} 均茶庵は生育を確認できていないが、文献記録あり。