県RDBでは、箱根山の他下記①~③を記載している。箱根山については、再確認できていないとしている。
① 南足柄市 大雄山最乗寺 標高350m {未}
このお寺は、珍しいコケの植物園と言っても良いだろう。県の絶I、絶IIが沢山見つかっている。全山杉に覆われているが、普通の植林山とは年期が異なる。コケが取りつく何か神秘的な力が有るのかもしれない。コクサギの根元に生育しているとの事だが、均茶庵は確認していない。
② 丹沢 善六のタワ 標高 1,150m {未}
西丹沢自然教室から西へ、畔が丸へ登る途中にある。樹幹に生育していたとの事だが、均茶庵は確認できていない。
③ 丹沢 ヤブ沢の頭 標高 1,160m {未}
檜洞丸から大石キャンプ場に下る石棚山稜の途中にある。この登山ルートは、太く大きく育
ったブナの林が丹沢一と言って良いほど素晴らしく、山の酸素がたっぷりだ。しかし、急な
坂が続き、本当に苦しい。何度もは、登りたくない。均茶庵は、生育を確認していない。
一方、均茶庵は、下記2ケ所で生育を確認した。
④ 秦野市 寄 滝郷沢F2 標高490m {文献記録ナシ}
標高1,272mの鍋割山を水源とする寄沢には小さな流れ込みが幾つもある。沢のクライマーに有名な水棚沢の滝郷の滝もここにある。これとは別に、寄沢に面して滝郷沢という小さな沢があり、F2と呼ばれる滝がかかっている。この近くの灌木から下がっている株を、2006年11月に見つけた。しかし、2016年12月になってから、やっと同定できた。何と、10年もかかってしまった。
⑤ 箱根 金時山頂 1,212m {文献記録ナシ}
2016年3月に、山頂脇の灌木から下がっている標本を採取した。量は少ない。この標本も、上記④と一緒に同定できた。
以上、神奈川県の5ケ所で生育が確認されている。
【野口】pseudo似て非なる Barbella属
参考 150.7 Barbella イトゴケ
【野口】短いひげ。葉の先が毛状になっていることによるものか
【牧野】L. barbaひげの縮小形。体が細いから
【e-Floras】 L. barba, beard, and -ella, diminutive, alluding to pendent secondary stems
【Crum】The name makes reference to long, slender, secondary stems forming fraceful, pendent, bearlike masses.
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{文献記録ナシ} 均茶庵が生育を確認。文献記録が見当たらない。
{再確認} 均茶庵が生育を確認。文献記録あり。
{未} 均茶庵は生育を確認できていないが、文献記録あり。
*引用文献及び略語については、「コケの参考書」をご覧ください。
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作成: 181130