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平凡社によれば、非常に稀なコケの由で、実際、関連する資料はWebでも余りヒットしない。神奈川県では、下記1.のみが報告されていた。
1.横浜市戸塚区 名瀬西蓮寺脇の水路の転石上 標高30m {未確認}
2005年に、佐々木によって報告された。横浜市戸塚区に、戸塚カントリークラブがあるが、その南に浄土宗の名瀬西蓮寺が位置する。当寺の脇を流れる水路の中の転石に生育していた由だ。当寺は、990年創建で、1628年開山と伝わる。
2.藤沢市城南 冬枯れの水田の土上 標高8m {記録なし}
均茶庵は、2020年11月に、大庭城跡にほど近い藤沢市城南の水田で、資料を採取した。秋口の為、稲刈りが終了し、乾田となっていた。非常に小さな群落だった。
ホウライサワゴケに関する資料が少なく、下記3件を参照して同定したが、正直全く自信がない。誤同定の場合には、容赦頂きたい。当種は、変異も多い由。
岩月善之助. ホウライサワゴケ覚え書き. 日本蘚苔類学会会報 Vol.2 No.2 (1977)
Akira Noguchi. Illustrated Moss Flora of Japan Part4. 服部植物研究所. 1991
平凡社図鑑 (2001)
【野口】 philo親しみがある notis水湿。水湿地に生じる
【e-Floras】G. philo-, loving, and notis, moisture, alluding to habitat
【Smith】meaning loving moisture, referring to the habitat of most of the species
【Crum】The name means moisture-loving.
【秋山】「philo=好む+notis=湿地」 生態から
【田中】好むを意味するギリシャ語のphilo,水気を意味するnotisが語源。水湿地によく生育が見られる事に由来する。
201124 均茶庵
分布図
{文献記録ナシ} 均茶庵が生育を確認。文献記録が見当たらない。
{再確認} 均茶庵が生育を確認。文献記録あり。
{未} 均茶庵は生育を確認できていないが、文献記録あり。