Pottiaceaeのコケは、概して小さい。当種は、比較的大きい方に属するが、それでも決して目立つわけではない。だから、もしかすると県内のあちらこちらに生えているにもかかわらず、人目に触れていないだけかもしれない。
1.丹沢 用木沢
県RDBでは、丹沢大室山の登山口にあたる用木沢で記録されている。均茶庵も、2012年11月に、標高610mの岩上で採取した。特徴があまりはっきりしないし、思いの外地味なので、「同定不明箱」に長らく眠っていた。2017年3月になって、岡山理科大学の西村先生にご確認いただいた。{再確認}
2.箱根 白雲の滝
2013年11月には、箱根天照社から、渓谷深く下った所にある白雲の滝で、再び採取した。箱根から湯河原に下る椿ラインの途中にある、新しい神社だ。標高およそ500mの滝壺の岩上に、なんとなく生えていた。言うまでもなく、同定できたのは、上記と同時だった。{文献記録ナシ}
3.南足柄市 金時山
2020年6月に、金時山の北側登山道で採取した。標高1,131mの地上に、小さな群落があった。{文献記録ナシ} (200606改訂)
4. 山北町 世附大又沢
2020年7月に、世附の浅瀬橋上で、崖岩から採取した。又、2021年4月にも、若干上流の大又沢の崖岩から採取した。標高407mに、Bartramiaと混ざりながら、小さな群落があった。大又沢沿いの崖には、広く分布している可能性がある。{文献記録ナシ} (210421改訂)
5. 山北町 玄倉
2022年5月に、玄倉川の玄倉ダム湖わきの崖で採取した。標高600mの場所で、付近には小さな群落が沢山あった。玄倉川沿いには、広く分布している可能性がある。{文献記録ナシ}
(220521改訂)
神奈川県における生育確認地は、5ケ所となる。
【Meagher】 pseudo, false and genus Symblepharis, alluding to the similarity in appearance to that genus
【e-Floras】Symblepharis 属名 G. sym-, united, and blepharis, eyelash, alluding to peristome teeth each parted in distal half into two ciliate divisions
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{文献記録ナシ} 均茶庵が生育を確認。文献記録が見当たらない。
{再確認} 均茶庵が生育を確認。文献記録あり。
{未} 均茶庵は生育を確認できていないが、文献記録あり。
*引用文献及び略語については、「コケの参考書」をご覧ください。
作成: 180515