RDBには、標高370mの清川村不動尻谷太郎川の1ケ所のみが記載されている(磯野・平岡, 2000)。RDB発行以降は、新産地での生育が確認されていない。当種は、小さい上に目立った特徴があまりなく、野外で見分けるのは困難だ。通常石灰岩地帯に生育するが、本件は、「水際の湿った凝灰岩上に小さな塊で」生育していた由。岩質としては、新第三紀煤ケ谷亜層群谷太郎層は、「噴出岩を主とする水中火砕流堆積岩」としている。関東では、埼玉県秩父以外には、見つかっていない由だ。{未}
当属は、県内では、B.rubrum var minusコアカハマキゴケ(道志)とB.var robustumオオアカハマキゴケ(丹沢)も報告されているが、ハナシアカハマキゴケとの判別は難しい。強いて言えば、B.var robustumの葉には歯があり、他の2種には歯がない事だろうか。
添付写真は、岡山理科大学のエキシカータから撮影させていただいたが、標本のレーベルの表記から、上記採集標本の一部と思われる。
【野口】bryoコケ erythro赤い pyllum葉。体色による。
【e-Floras】G. bryon, moss, erythros, red, and phyllon, leaf
【Smith】meaning red-leaved moss
【Crum】The name means red-leaved moss, referring to the brick-red color of older leaves of the most common and widespread species, B.recurvirostrum.
【田中】bryoはコケ、erythroは 赤い、phyllumは葉を意味する。体色に由来する。
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{文献記録ナシ} 均茶庵が生育を確認。文献記録が見当たらない。
{再確認} 均茶庵が生育を確認。文献記録あり。
{未} 均茶庵は生育を確認できていないが、文献記録あり。
*引用文献及び略語については、「コケの参考書」をご覧ください。
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