150.7.02 Barbella pendulaイトゴケの項も参照して欲しい。
このコケは、神奈川県でも決して珍しくない。湖や谷川の近くあるいは山の稜線の篠竹とか灌木の枝とかから、懸垂している。ちょっと離れていても見つけやすい。箱根・丹沢・大山の山地であれば、あちらこちらに生育している。例えば、箱根の県立恩賜公園の正面階段に沿って馬酔木が植えてあるが、その枝に沢山ついている。県RDBでも、上記山地全てを記載している。
キヨスミイトゴケは、イトゴケに比べて何となく太目な事と、葉細胞にパピラが一個しかついていない事で区別する。但し、標本が古くなると、パピラが見えにくくなってしまう。
イトゴケと同じように、風に揺れる姿は、なんとも気分を和らげてくれる。珍しさあるいは稀有さでは、特に言い立てる程の事はないが、この優美な姿を見ると、男均茶庵は、「何としても守ってあげたい。」と思ってしまう。
産地が多数にわたるので、分布図は省略する。
2019年3月に、松田町の寄沢で、オオルリの巣を見つけた。巣の材料に、何とキヨスミイトゴケも使われていた。姉妹HomepageのUmehakase 『寄沢の鳥の巣』で簡単に報告しておいたので、ご参照いただきたい
【野口】短いひげ。葉の先が毛状になっていることによるものか
【牧野】L. barbaひげの縮小形。体が細いから
【e-Floras】 L. barba, beard, and -ella, diminutive, alluding to pendent secondary stems
【Crum】The name makes reference to long, slender, secondary stems forming fraceful, pendent, bearlike masses.
【秋山】「barbellae=短剛毛」 葉の先端が細長く伸びて剛毛状になることから
【田中】短いひげを意味する。
(190615作成)
1.コケここ 蘚類目次に戻る
{文献記録ナシ} 均茶庵が生育を確認。文献記録が見当たらない。
{再確認} 均茶庵が生育を確認。文献記録あり。
{未} 均茶庵は生育を確認できていないが、文献記録あり。
*引用文献及び略語については、「コケの参考書」をご覧ください。
*写真の拡大は、PCの拡大機能を使ってください。