均茶庵は、米国に2002年~2005年と2008年~2009年の合計5年間住んだ。二回とも南東部のノースカロライナ州(NC州)での単身生活だった。東京と同緯度の快適な場所だった。もう遠い昔の思い出になってしまった。
均茶庵は、食に拘らない。何でも食べる。南米アンデスに行けば、焼いたリャマや山羊の肉にむしゃぶりつく。中国の奥地に行けば、雉の料理に饅頭を頬張る。米国では、もっぱらジャンクフードに明け暮れた。「日本飯屋」には、あまり寄りつかなかった。美味しいものには出くわさなかったが、例外的に、ビールとBBQ(バーベキュー)とメキシコチーズだけは愛した。
ビールは、100種類くらいあり、日本でもお馴染みの、まるで水を飲んでいるようなBudwiserから、醸造用アルコールを加えて、30度近くもあるウイスキーのようなビールもある。加えて、地ビールも多い。バーでTapと呼ばれる蛇口から注がれる生ビールは、絶妙な味がする。Tapは、少なくとも4~5個あり、ビールを注ぐハンドルには、遠くから見てもすぐ分かるように、醸造元の大きなブランド飾りがついている。
均茶庵は、Pale Aleと言う英国発祥のちょっと重いビールが好きだ。米国では、AmberとかAPA (American Pale Ale)とか呼んでいる。特に、NC州地元のCarolina Pale Aleを愛した。
この時一緒に摘まむのがBBQだ。米国人がBBQを食べる時は、専らもの凄く甘いアイスティーを飲む。(勿論、甘くないunsweatendもあるが、人気がない。)ビールと一緒に食べると、体が冷えて健康に良くないと言う。これは嘘っぱちだろう。大学のフットボールの試合の時には、これでもかと言う程BBQを食べながら、一体どこに消えたのだろうと思うほど、ビールをがぶ飲みする。紙コップで飲むのは日本人だ。米国人は、瓶から直接飲む。栓抜きを使うのは日本人だ。米国人は、王冠を手で捻って開ける。
前置きが少し長くなってしまったが、BBQが本題だ。米国南東部では、BBQというと、豚肉を指す。丸々一頭グリルに載せて、鉄の蓋で覆い、数時間蒸し焼きにする。元々は、地面に長い穴Pitを掘って、そこに鉄棒を渡して、その上に豚を丸ごと置いて、焼いたそうだ。薪は、ヒッコリーの木と決まっていた。そして、焼き上がった豚肉を指で千切って食べる。手が熱いと言ってナイフを使うのは、日本人だ。
この千切った豚肉に、ビネガーを好みに合わせてかけて、頬張る。口中がやけどしそうになった所に、Pale Aleを流し込む。この作業を何度も繰り返す。そして、見事な米国人体型となる。
BBQの作法は、なかなか難しい。2003年に書いた文章があったので、Umehakaseに添付した。No.1とNo.2があり、少々長くなるが、これだけ読めば、ちょっとした「通」になるはずだ。なにしろ、均茶庵は5年間の間にNC州のBBQ店約100ケ所に行ったし、ホームパーティやフットボール場のBBQを、何度も体験している。
添付写真は、Wayne家でのBBQパーティ(当然、豚は小さい)、BBQ店の外観、現地では超有名なOle TimeのBBQ定食(Chopped Pork BBQ、Cole slaw、Baked beans、Hush puppies)、Ole Timeのメニュー(この店は、定食しか出さない。)、それに、Lxingtonで年に一度開かれる全米BBQ大会の写真だ。
歴史を誇るOle Time
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