ツルチョウチンゴケ属Plagiomeniumの例に漏れず、比較的大形で、日陰の湿った場所に生育する。県RDBには、下記①のみが記載されているが、その後、箱根地域でも報告されており、現時点では計4ケ所となっている。均茶庵は、全て未確認なので、文献の内容のみを紹介する。
① 丹沢本棚沢 標高720 {未}
湿った崖上から報告されている。詳細は、不明。
② 箱根飛龍の滝 標高660m {未}
湿岩の上から報告されている。(平岡, 2006)均茶庵は何度か行った場所だが、未だ確認していない。
③ 箱根駒ヶ岳~神山 標高1,260m {未}
腐植土上から報告されている。(平岡, 2006)箱根山一帯は、火山情報発令のため、2015年6月から入山禁止となっている。
④ 箱根 芦ノ湖西岸 標高750m {未}
芦ノ湖西岸の古期外輪山から芦ノ湖深良水門へ下る間は、杉林となっており、昼なお薄暗い。このハイキング道路の腐植土土手上から報告されている。(佐々木, 2011)
⑤ 山北町用木沢 {未}
2019年版RDB調査の際に、古い橋脚跡のコンクリート上にまとまった群落が確認された由。尚、2022年6月現在、用木沢へ渡る橋脚が倒壊のため、通行禁止となっている。(220609 追記)
正直言って、P.japonicumヤマトチョウチンゴケとツボゴケP.cuspidatumとコツボゴケP.acutumの区別は難しい。ヤマトチョウチンゴケは、標本を顕微鏡で見ると、歯が二細胞以上になっている。野外で区別するのは、簡単ではない。写真は、Exicaataから撮った。
【e-Floras】 G. plagios, oblique, and mnion, moss, alluding to arching sterile stem
【Smith】meaning oblique Mnium, alluding to the habit of the sterile stems
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{文献記録ナシ} 均茶庵が生育を確認。文献記録が見当たらない。
{再確認} 均茶庵が生育を確認。文献記録あり。
{未} 均茶庵は生育を確認できていないが、文献記録あり。
*引用文献及び略語については、「コケの参考書」をご覧ください。
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