琴(こと)にあはせて伶長(うたのかみ)にうたはしめたるダビデのうた
あゝ神よねがはくはわが哭聲(なくこゑ)をきゝたまへ わが祈(いのり)にみこゝろをとめたまへ
わが心くづほるるとき地のはてより汝(なんぢ)をよばん なんぢ我をみちびきてわが及(およ)びがたきほどの高き磐(いは)にのぼらせたまへ
なんぢはわが避所(さけどころ)われを仇(あた)よりのがれしむる堅固(けんご)なる櫓(やぐら)なればなり
われ永遠(とこしへ)になんぢの帷幄(あげばり)にすまはん我(われ)なんぢの翼(つばさ)の下にのがれん セラ
神よなんぢはわがもろもろの誓(ちかひ)をきゝ名(みな)をおそるゝものにたまふ嗣業(ゆづり)をわれにあたへたまへり
なんぢは王の生命(いのち)をのばし その年を幾代(いくよ)にもいたらせたまはん
王はとこしへに神のみまへにとゞまらん ねがはくは仁慈(いつくしみ)と眞實(まこと)とをそなへて彼をまもりたまへ
さらば我(われ)とこしへに名(みな)をほめうたひて日ごとにわがもろもろの誓(ちかひ)をつくのひ果(はた)さん