爰(こゝ)にヱホバの言(ことば)われに臨(のぞ)みて言ふ
人の子よ汝(なんぢ)の面(かほ)をセイル山にむけ之(これ)にむかひて預言(よげん)し
之(これ)にいふべし主(しゆ)ヱホバかく言ふセイル山よ視(み)よ我(われ)汝を罰(ばつ)し汝にむかひてわが手を伸(の)べ汝を全く荒し
汝(なんぢ)の邑々(まちまち)を滅(ほろぼ)すべし汝は荒(あれ)はてん而(しか)して我のヱホバなるを知(しる)にいたらん
汝(なんぢ)果(はて)しなき恨(うらみ)を懷(いだ)きてイスラエルの人々をその艱難(なやみ)の時その終(をはり)の罪の時に劍(つるぎ)の手に付(わた)せり
是故(このゆゑ)に主ヱホバ言ふ我は活(い)く我(われ)汝を血になさん血汝を追(おふ)べし汝血を嫌(きら)はざれば血汝を追(おは)ん
我(われ)セイル山を全く荒し其處(そこ)に往來(ゆきき)する者を絶(た)ち
殺されし者をその山々に滿(みた)すべし劍(つるぎ)に殺されし者汝の岡々(をかをか)谷々および窪地(くぼち)窪地に仆(たふ)れん
我(われ)汝を長(とこしなへ)に荒地(あれち)となさん汝の邑々(まちまち)には人の住むことあらじ汝等すなはち我のヱホバなるを知(しる)にいたらん
汝(なんぢ)言ふこの二箇(ふたつ)の民(たみ)二箇(ふたつ)の國(くに)は我(わ)が所有(もの)なり我等これを獲(え)んとヱホバ其處(そこ)に居(いま)せしなり
是故(このゆゑ)に主ヱホバいふ我は活(い)く汝が恨(うらみ)をもて彼らに示したる忿怒(いかり)と嫉惡(そねみ)に循(したが)ひて我(われ)汝に事をなさん我汝を鞫(さば)くことを以(も)て我を彼等に示すべし
汝(なんぢ)は我ヱホバの汝がイスラエルの山々にむかひて是(これ)は荒(あれ)はて我儕(われら)の食に授(さづ)かるといひて吐(はき)たるところの諸(もろもろ)の[そしり]を聞(きゝ)たることを知(しる)にいたらん
汝等口をもて我にむかひて誇(ほこ)り我にむかひて汝等の言(ことば)を多くせり我これを聞く
主(しゆ)ヱホバ斯(かく)いひたまふ全地の歡(よろこ)ぶ時に我(われ)汝を荒地(あれち)となさん
汝(なんぢ)イスラエルの家の産業の荒(ある)るを喜びたれば我汝をも然(しか)なすべしセイル山よ汝(なんぢ)荒地とならんエドムも都(すべ)て然(しか)るべし人衆(ひとびと)すなはち我のヱホバなるを知(しる)にいたらん