ダビデの歌
あゝヱホバよわれ汝(なんぢ)をよばん わが磐(いは)よねがはくは我にむかひて暗唖(おふし)となりたまふなかれ なんぢ黙(もだ)したまはゞ恐(おそ)らくはわれ墓にいるものとひとしからん
われ汝にむかひてさけび聖所の奥にむかひて手をあぐるときわが懇求(ねがひ)のこゑをきゝたまへ
あしき人また邪曲(よこしま)をおこなふ者とともに我をとらへてひきゆき給(たま)ふなかれ かれらはその隣(となり)にやはらぎをかたれども心には殘害(そこなひ)をいだけり
その事(わざ)にしたがひ そのなす惡にしたがひて彼等にあたへ その手の行爲(なしわざ)にしたがひて與(あた)ヘこれにその受(うく)べきものを報(むく)いたまへ
かれらはヱホバのもろもろの事(わざ)とその手(みて)のなしわざとをかへりみず この故(ゆゑ)にヱホバかれらを毀(こぼ)ちて建(たて)たまふことなからん
ヱホバは讃(ほむ)べきかな わが祈(いのり)のこゑをきゝたまひたり
ヱホバはわが力わが盾(たて)なり わがこゝろこれに依頼(よりたの)みたれば我たすけをえたり 然(さ)るゆゑに わが心いたくよろこぶ われ歌をもてほめまつらん
ヱホバはその民のちからなり その受膏者(じゆかうじゃ)のすくひの城なり
なんぢの民をすくひ なんぢの嗣業(ゆづり)をさきはひ且(かつ)これをやしなひ之(これ)をとこしなへに懐(いだ)きたすけたまへ