エドム人ドエグ、サウルにきたりてダビデはアビメレクの家にきぬと告(つげ)しときダビデがよみて伶長(うたのかみ)にうたはしめたる教訓(をしへ)のうた
猛者(たけきもの)よなんぢ何(いか)なればあしき企圖(くはだて)をもて自(みづか)らほこるや神のあはれみは恒(つね)にたえざるなり
なんぢの舌はあしきことをはかり利(と)き剃刀(かみそり)のごとくいつはりをおこなふ
なんぢは善(ぜん)よりも惡(あく)をこのみ正義(たゞしき)をいふよりも虚偽(いつはり)をいふをこのむ セラ
たばかりの舌よなんぢはすべての物をくひほろぼす言(ことば)をこのむ
されば神とこしへまでも汝(なんぢ)をくだき また汝をとらへてその幕屋よりぬきいだし生(いけ)るものの地よりなんぢの根をたやしたまはん セラ
義者(たゞしきもの)はこれを見ておそれ彼をわらひていはん
神をおのが力となさず その富のゆたかなるをたのみ その惡をもて己(おのれ)をかたくせんとする人をみよと
然(しか)はあれどわれは神の家にあるあをき橄欖(かんらん)の樹のごとし 我はいやとほながに神のあはれみに依頼(よりたの)まん
なんぢこの事をおこなひ給(たま)ひしによりて我とこしへになんぢに感謝し なんぢの聖徒(せいと)のまへにて聖名(みな)をまちのぞまん こは宜(よろ)しきことなればなり