ヱホバの言(ことば)我にのぞみて言ふ
人の子よ預言(よげん)して言へ主(しゆ)ヱホバかく言(いひ)たまふ汝(なんぢ)ら叫(さけ)べ其日(そのひ)は禍(わざはひ)なるかな
その日近しヱホバの日近し是(これ)雲の日これ異邦人(ことくにびと)の時なり
劍(つるぎ)エジプトに臨(のぞ)まん殺さるゝ者のエジプトに仆(たふ)るゝ時エテオピアに痛苦(くるしみ)あるべし敵その財寶(たから)を奪(うば)はんその基址(もとゐ)は毀(こぼ)たるべし
エテオピア人(びと)フテ人(びと)ルデ人(びと)凡(すべ)て加勢の兵(つはもの)およびクブ人(びと)ならびに同盟の國(くに)の人々彼らとともに劍(つるぎ)にたふれん
ヱホバかく言ふエジプトを扶(たす)くる者は仆(たふ)れ其(その)驕(ほこ)るところの勢力(ちから)は失(う)せんミグドルよりスエネにいたるまで人劍(つるぎ)によりて己(おのれ)の中(うち)に仆(たふ)るべし主(しゆ)ヱホバこれを言(いふ)なり
其(それ)は荒(あれ)て荒地の中にあり其(その)邑々(まちまち)は荒(あれ)たる邑(まち)の中にあるべし
我(われ)火をエジプトに降(くだ)さん時又是(これ)を助くる者の皆ほろびん時は彼等我のヱホバなるを知(しら)ん
その日には使者(つかひ)船にて我より出(いで)てかの心強きエテオピア人(びと)を懼(おそ)れしめんエジプトの日にありし如(ごと)く彼等の中(うち)に苦痛(くるしみ)あるべし視(み)よ是(これ)は至る
主(しゆ)ヱホバかく言(いひ)たまふ我バビロンの王ネブカデネザルをもてエジプトの喧噪(さわぎ)を止(とゞ)むべし
彼および彼にしたがふ民即(すなは)ち國民の中の暴(あら)き者を召來(めしきた)りてその國(くに)を滅(ほろぼ)さん彼ら劍(つるぎ)をぬきてエジプトを攻めその殺せる者を國に滿(みた)すべし
我その河々を涸(から)し國を惡(あし)き人の手に賣(う)り外國人(ことくにびと)の手をもて國とその中の物を荒(あら)すべし我ヱホバこれを言(いへ)り
主(しゆ)ヱホバかく言(いひ)たまふ我(われ)偶像を毀(こぼ)ち神々をノフに絶(たや)さんエジプトの國(くに)よりは再び君(きみ)のいづることなかるべし我エジプトの國に畏怖(おそれ)を蒙(かうむ)らしめん
我バテロスを荒(あら)しゾアンに火を擧(あ)げノに鞫(さばき)を行ひ
わが怒(いかり)をエジプトの要害なるシンに洩(もら)しノの群衆を絶(た)つべし
我(われ)火をエジプトに降(くだ)さんシンは苦痛(くるしみ)に悶(もだ)えノは打破られノフは日中(ひる)敵をうけん
アベンとピベセテの少者(わかもの)は劍(つるぎ)に仆(たふ)れ其中(そのうち)の人々は捕(とらへ)ゆかれん
テパネスに於(おい)ては吾(わ)がエジプトの軛(くびき)を其處(そこ)に摧(くだ)く時に日暗くならんその誇(ほこ)るところの勢力(ちから)は失(う)せん雲これを覆(おほ)はんその女子等(むすめら)は捕(とら)へゆかれん
かく我エジプトに鞫(さばき)をおこなはん彼等すなはち我のヱホバなるを知(しる)べし
十一年の一月の七日にヱホバの言(ことば)われに臨(のぞ)みて言ふ
人の子よ我エジプトの王パロの腕を折れり是(これ)は再び束(ゆは)へて藥(くすり)を施(ほどこ)し裹布(まきぬの)を卷(まき)て之(これ)を裹(つゝ)み強く爲(な)して劍を執(とる)にたへしむること能(あた)はざるなり
是故(このゆゑ)に主(しゆ)ヱホバかく言(いひ)たまふ視(み)よ我エジプトの王パロを罰(ばつ)し其(その)強き腕と折(をれ)たる腕とを倶(とも)に折り劍(つるぎ)をその手より落(おち)しむべし
我(われ)エジプト人(びと)を諸(もろもろ)の民の中(うち)に散(ちら)し諸の國に散さん
而(しか)してバビロンの王の腕を強くして我劍(わがつるぎ)をこれに授(さづ)けん然(され)ど我パロの腕を折れば彼は刺透(さしとほ)されたる者の呻(うめ)くが如(ごと)くにその前に呻(うめ)かん
我(われ)バビロンの王の腕を強くせんパロの腕は弱くならん我わが劍(つるぎ)をバビロンの王の手に授(さづ)けて彼をしてエジプトにむかひて之(これ)を伸(のべ)しむる時は人衆(ひとびと)我のヱホバなるを知(しら)ん
我(われ)エジプト人(びと)を諸(もろもろ)の民の中に散(ちら)し諸の國(くに)に散(ちら)さん彼らすなはち我のヱホバなるを知るべし